あらすじ
ロサンジェルスのエコー・パーク地区で、女性2人のバラバラ死体を車に乗せていた男が逮捕された。容疑者は司法取引を申し出て、死刑免除を条件に過去9件の殺人も自供するという。男の口から語られるおぞましき犯罪。その中に未解決事件班のボッシュが長年追い続ける、若い女性の失踪事件も含まれていた。
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久々にボッシュと再会。さすがに下巻にシリーズ作品の略歴が書いてあって読みやすい。ただ残念ながらレイチェルとの前回のラストを覚えていない…
今回は陰惨な事件ながら捜査をする前に犯人が捕まっていて、その自供から連続殺人事件が発覚。過去のボッシュの事件と交差するが、犯人の自供の真偽が問われる、という変わった内容。この犯人はスケープゴートで共犯がいるような気がするが。
ラストで犯人は脱走、ギズが撃たれるという展開。しかし今回はレイチェルと復縁し、少しはボッシュの魂も救われているが…。
とにかく文章がうまく、一行一行に味がある。訳者は同じだけど、時々古めかしい表現が鼻につく。「得心する」とか使わないだろう?
Posted by ブクログ
こんな破天荒な物語は珍しい。サスペンス・ミステリーの小説として面白さは、秀逸。でもやはり、中心はハリー・ボッシュでしかありえない宿命。僕はどうしてもボッシュは、クリント・イーストウッドのイメージだ。
兎に角、国内ミステリーファンにもこのシリーズを読んでみて欲しい。
HBのカッコよさとミステリーの面白さの神髄はここにありますよ。
酒を呑みながら、文中に出てくる、コルトレーンウィズセロニアス・モンク
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ハリー・ボッシュシリーズは常にある程度の質を期待されるからつらいよな。でも、本作品も期待を裏切らない。
でも、シリーズを連続で読むとつらいかもなあ。やはりある程度はパターンがある。
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初めて読むボッシュシリーズ。
物語の展開の速さ、登場人物の魅力、後味の苦さに魅了された。
出会いは遅かったが、楽しみは多い。
第一作からボッシュの奇跡を追うつもりだ。
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面白かった。
上巻では拘束されたシリアルキラーは逃走したが事件の本当の殺人鬼はまだ姿を見せていない。スピードがあって読み応えがある。
下巻が楽しみだ。
Posted by ブクログ
期待を違わぬボッシュシリーズ。
アマプラで観た物語とダブっているが関係なく新鮮に読める。ボッシュのプライドと使命感、それが個人的に暴走しそうになるが踏みとどまる。
また気まずく別れた女にも捜査の為には連絡を躊躇わなくて、しかもヨリを戻す図太い神経、さすがだぜボッシュ!
上巻では犯人にしてやられたけど、下巻が楽しみだ!
Posted by ブクログ
このシリーズも随分読み込んできたので、
元相棒のいとこが気を利かせてくれたことがきっかけになったり、
尾行した相手の立ち回り先が都合が良すぎたりするのが、
ちょっと気になる。
黒幕が自分の愛するものを守るために、
自白するのもちょっとナイーブ過ぎる気がするし。
(下巻へ続く)
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街角で職質をかけられたクルマからビニール袋にくるまれた遺体が見つかり、容疑者が逮捕される。レイナード・ウェイツと名乗るその男はロートル刑事ボッシュがかつて担当し未解決のままになっている少女失踪事件の真相を知っているという・・・。L.A.を舞台にしたハードボイルドにして、写実に徹した文体は非常に読みやすい。刑事と犯人の対峙だけでなく、ボッシュが属するL.A.P.D.の政治的な背景が事件を微妙に屈折させる。上巻の結末は急展開で終わる。後半に期待膨らむ。
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職務質問により偶然にも住宅街で捕まえられた殺人者。
過去の殺人に関する自供をえさに司法取引を持ちかける。
ただでは終わるわけがないと匂わせながらも、ようやくことが起きるまで300ページ。引っ張りすぎと言えばそうなのだが、犯人への謎・不気味さを増幅させつつ、緊迫感を維持しながらここまで粘らせることの筆力には感心。
ボッシュが入れ込んでいた事件との関わりも結局どこに落ち着くのか見えそうで見えてこないし、非常に先が気になる。
■このミス2011海外6位
Posted by ブクログ
筋金入りの刑事ボッシュに、意外な連絡が来る。
ボッシュが13年も気に掛けていた女性失踪事件。
機会があるごとに調べ直し、容疑者と睨んだ金持ちのドラ息子には圧力をかけ、嘆き悲しむマリー・ゲストの両親とも連絡を取っていたが…
死体を車に乗せていて逮捕された男レイナード・ウェイツが、死刑を免れる代わりに、いくつもの犯行を自供する司法取引に。
マリー・ゲストの事件も自分の犯行だと。
野心丸出しの検察官らの言動。にわかには信じられないボッシュだが…?
現場検証で、死体を埋めたという現場に出向くと、犯人が逃走する大事件に発展してしまう。
ケンカ別れしたEBIの女性レイチェル・ウォリングと18ヶ月ぶりに連絡を取り、独自な捜査をしかけていく。
Posted by ブクログ
短期間でシリーズを読破しようと思わないこと。刊行に合わせてリアルタイムで読むのがベストだが、私のように逆走してシリーズを制覇しようとする場合は、間に別作家を挟んでから次の作品に取り掛かるべし。恐ろしくクオリティの高いシリーズだが、続けて読むとそのハイレベルさが当たり前になる。当然、次作品におけるハードルも高くなる。コナリー作品基準でハードルを上げてしまうということは、他の小説はもう読めないということにもなりかねない。なので、一定の間隔を空けてからこの世界観を堪能しましょう。
現代ハードボイルドでは、こういう展開が常なのだろうが、刑事という職業に忠実な警察ミステリとしてのボッシュ・シリーズも読んでみたいと思う。事件をある程度まで掘り下げると、そこに別の一面を発見する。この転調がシリーズの魅力となっているが、事件の裏側ではなく表側だけをもっとこってり描いてもそれはそれで面白いと思う。二作品だけ読んだ印象では、そんな単純なプロットで展開するシリーズではなさそうだ。
結末にはいつも感心する。決してハッピーではないが、作中の緊張感から解放され、同時に納得もできる。事件を解決したボッシュには副産物(?)としてそれ相当の試練が待ち受けるが、いい兆候もないわけではない。実に伸びやかで余韻のあるラストである。この充実感を味わいながら、気持ちは次作品へ向いている。
Posted by ブクログ
マイクル・コナリーのロス市警刑事ハリー・ボッシュ・シリーズ第12作。ロサンジェルスのエコー・パーク地区で、女性二人のバラバラ死体を車に乗せていた男が逮捕された。容疑者は司法取引を申し出て、死刑免除を条件に過去九件の殺人も自供するという。男の口から語られるおぞましき犯罪。その中に未解決事件班のボッシュが長年追い続ける、若い女性の失踪事件も含まれていた 以上あらすじの引用。途中から展開が激しく変わっていきます。続きは下巻に。
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ハリーボッシュシリーズ中の傑作の一つと言われる本作。中々複雑な話で、誰が本当の事を言っているのかがわからなくなりそうです。確かに、面白い。上巻から引き込まれました。
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レイナード(ルナール)狐って、子供の頃子供用の本で読んだゲーテのライネッケ狐と違うのかなとググってみたら、ゲーテはその伝承を元に書いたのね。子供の頃読んだ本で珍しく勧善懲悪で終わらない話だった。救いようのない展開にならねば良いが…