古沢嘉通のレビュー一覧
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前巻のラストでバッジを取り上げられることになりそうだったボッシュ、今回はそれについて係争中で、警官としての捜査ができない。それどころか、不倶戴天の敵、刑事弁護士の調査員として活動することになる。まあその弁護士っていうのは、異母兄弟のハラーなんだけど。
「裁判に勝つ」ことが至上命題であるハラー。悪を摘発し正義をなすことが何よりも大事なボッシュ。二人の対比が印象的だった。どちらもその道ではきわめて有能であり、今回は無実の男を罠から救うという共通の目的に向かって協力するのだが、根本の所で二人は違っているのだとボッシュは悟る。本作は「ボッシュシリーズ」なので、読む側も彼の考え方に共感するよう描かれて -
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シリーズ18作目。題名は“The Crossing“。
ボッシュは前作でロス市警退職を余儀なくされ、異母弟のミッキー・ハラーを代理人に立て、異議申立てをおこなっている。そんなボッシュに事件調査の協力を求めるハラー。弁護側の捜査員となることはダークサイドへ渡る(Crossing)ことを意味するため逡巡するボッシュだが、事件に興味を抱きハラー陣営に加わる。やがて見えてくる被害者と犯人の遭遇(Crossing)と、交差(Crossing)する複数の事件。「元刑事」となったボッシュが新鮮なせいもあるだろうが、ここ最近のシリーズの中では抜きん出た面白さ。
ダークサイドへ渡ったという葛藤に苦悩していた -
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ネタバレ双子のもう一人、ジョーのパート。
良心的兵役拒否者としての登録、赤十字の仕事、遠く離れた妻の関係と赤ん坊、兄弟と和平の交渉。
日付も読まずに一読しただけでは、最後まで読んでも何が起きていてどういう意味なのか分からなかった。双子であるから尚更ややこしい。偽のヘス、兄弟の動向、子供の名前、微妙にすれ違う史実。解説を読んで、該当ページをパラパラと見て文脈を思い出して、ああそういうものなのかと。再読したい。
私がヨーロッパ第二次世界大戦の史実にうといだけかと思いながら読んでいたけど、流石に終結くらいはわかるし、そう言われればそうだよな… -
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ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
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ビデオゲーム×SFをテーマにしたアンソロジー。
全部で12作品載っていて、自分的に特に印象深かったのは、「猫の王権」(チャーリー・ジェーン・アンダース)。
主人公が認知症の改善に効果があるという評判のVR国家運営シミュレーションゲームを同性のパートナー(認知症)にプレゼントするんだけど、そのパートナーはVRの世界でものすごい政治家になっちゃって、もはや主人公とは違う世界の住人になってしまう、っていうお話。
ゲームにのめり込むにつれて、主人公を必要としなくなってくるパートナーと、それを受け入れざるをえない主人公の悲しみが切ない……
最後、主人公が同じような境遇のひと(新しいパートナーになりそうな