前川喜平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
望月衣塑子さんは知っているが、前川喜平さんとマーティン・ファクラーさんは何か本を読みたいと思っていた。
メディアの問題を考えたかったこともあり、本書は自身の要求を満たすのにちょうど良かった。
この本は「安倍政権が、いかにメディアや教育に介入してきているか」などをテーマにした議論をまとめたもので、
議論から浮かび上がってきた言葉が「同調圧力」だった。
福島での汚染水放出に対する中国人の反応は、まさに「同調圧力」によるもので、中国の政権やメディアのコントロールが強く感じられる。
「日本の海産物は食べたくないですか?」に対し「その質問には答えたくない」と口を閉ざすのも同調圧力に屈しているからだ。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ今から3年前2019年、当時の首相による日本学術会議の会員任命拒否問題は、政府による自由・学術・教育に対する介入であると大変な危機感をつのらせることになった出来事でしたが、自分の周りでこの件について同じようなことを考えていたり意見を交換したりということがあったのは、小学校教員である友人ただ一人との間でした。
そこにあるものの不穏さを感じ取った人が自分の周りにはあまりにも少なかった、と思います。
それから現在までを振り返ってみるとたった3年の間に自由というものがとても堅苦しく緊張の伴うものになってしまっており今なお進行形であると感じます。
気づいたら周りから固められてて自分は奇特な意見を述べる -
Posted by ブクログ
一部ネットで嫌われてそうな論客たちからのメッセージ集。みなさん、日本から少しずつ自由が奪われていると危惧している。
ある一面の行動・発言が切り取られて批判されることが多い方々だが、その考えに直に触れると、国の在り方や自由について真剣に考えているのが分かる。
例えば表現の不自由展に携わった津田大介氏。近年、アートの世界では政権の意向に沿った展示しかできなくなってきたと言う。意向に反せば、補助金が下りないなど不自由を強いられるそうだ。
詳しく知らないが、おそらく、この展示は慰安婦像などを展示するのが目的ではなく、賛否両論のものを公の場で示すこと自体が目的だったのではないか。こうした国の動きに対 -
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Posted by ブクログ
2019刊行、「新聞記者」映画化に伴う鼎談からの本。
官邸に、歯に衣着せぬ質疑をあびせて排除寸前に追い立てられた女性記者。
文科省で安倍政権の教育への政治介入や縦割り行政の現場に立っていた官僚。
ニューヨークタイムズの記者として、アメリカのジャーナリズムと日本の報道を比較しその忖度体質を炙り出す記者。
ここで語られている事が、実際の日本の中枢で21世紀になっても起こっている事であり、長期政権下でますます露骨になっているやり方でもある。
公正とか正義とか…行政や報道に対し、厳しく求められるべきものは、どこにいったのだろう。本職の人間たちがこの有様では嘆かわしい。
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Posted by ブクログ
日本には同調圧力が依然として残っている。記者の望月氏は政府批判を理由に首相官邸への質疑応答に取り合ってもらえなった。そしてそれを追求するメディアはなかった。
元文科省事務次官の前川氏は根強い官僚主義を批判しており、「遅れず、休まず、働かず」とリスクを恐れマニュアル通りのマネジメントしかできない組織体を揶揄している。
NYタイムズ記者のファクラー氏は日本のジャーナリズムに警鐘をならす。多くのメディアは公権力から危害を加えられる危険性を感じることはほぼないが、当該権力に忖度する姿勢を一貫しており、問題の本質を直視したり、精度の高い情報を報道することができていない。
これら3つに共通することは -
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Posted by ブクログ
いま書いている論文の中で必要になって、いまさら手に取ることに。
ちょうど『新聞記者』を見たばかりだったので、巻末の加計学園獣医学部認可問題をめぐる鼎談がよけいに生々しく読めたが、この本の主筋は官僚論であり、教育行政論とみるべきだろう。とくに、筆者自身が関与した八重山育鵬社教科書採択問題や教育基本法「改正」をめぐる記述は、教育政策「改正」がめぐる記述は、教育政策の決定過程とその内情を伝える貴重な記述と思う。ただし、著者は小泉内閣時の「義務教育国庫負担金」をめぐる官邸との暗闘(?)については、自分が抵抗したと書いているだけで、具体的には一切触れていない。なにか事情があるのだろうか?
少 -
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