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「あったことをなかったことにはできない」安倍晋三首相と親密な関係といわれる学校法人加計学園が、国家戦略特区に獣医学部を新設した問題で、官僚トップの事務次官を務めた著者がなぜ「総理の意向があった」と記された文書の存在を認めたのか。
「公正・公平であるべき行政が歪められた」として、安倍政権下で起きた加計学園問題をはじめ「権力私物化」の構造を糾弾する。そして、「道徳の教科化」や「教育勅語」の復活など、安倍政権が進める教育政策に警鐘を鳴らす。さらに、文部科学省という組織の中で、「面従腹背」しながら行政の進むべき方向を探し続けた38年間の軌跡を振り返る。
※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
Posted by ブクログ 2019年08月31日
おもしろかった!
面従腹背ー表面は服従すふように見せかけて、内心では反抗すること。
教員免許更新制、教育課程行政、八重山教科書問題、さらには加計学園問題まで、役人としてだけではなく、私個人としての教育情勢についてやりたくなかったこと、やりたかったことが溢れ出ている。
特に免許更新制と10年次...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年06月27日
面従腹背 個として信念を見失わずに生きたのだとわかる。それにしても忖度する人に囲まれた裸の王様状態の安部氏と取り巻きの横紙破りの出来事がみんな憲法改正につながっていくことが分かる。「個」が主役である。つくづくこれを読んでいて感じた。長いものに巻かれても、蟷螂之斧、一寸の虫にも5分の魂と思う。気概のあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年08月13日
東日本大震災以降、自民党が作り上げたこの国の数々の大嘘を目の当たりにしてきたが、この本を読んで、この日本という国がますます大嫌いになった。
ファシズムに走り続ける自民党。安倍晋三もその流れの中の末端のひとりに過ぎないらしい。憲法改悪も、道徳教育や教育勅語の復活も、靖国神社も、戦争のための一つの手段。...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月21日
いま書いている論文の中で必要になって、いまさら手に取ることに。
ちょうど『新聞記者』を見たばかりだったので、巻末の加計学園獣医学部認可問題をめぐる鼎談がよけいに生々しく読めたが、この本の主筋は官僚論であり、教育行政論とみるべきだろう。とくに、筆者自身が関与した八重山育鵬社教科書採択問題や教育...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月26日
面従腹背とは…表面は服従するように見せかけ、内心では反対する
こと。
著者の前川氏は38年間に渡る文科省官僚時代、この言葉を座右の銘
としてきた。
それは、大枠から見たらささやかな抵抗かもしれない。どうせ
なら内部にいるうちに告発してくれればと思うこともないとは
言えない。
ただ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月16日
文科省のナカの様子がうかがい知れる貴重な証言ではある。特に、政治家の動きとそれに対応する文科官僚の動き、審議会の存在意義の変化等について語られた第3章は参考になった。ただやはり著者自身に相当な負い目があるようで、それで、決して良い意味とはなり得ない「面従腹背」をタイトルにしたのだろうが、内容を読めば...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月15日
元文部省、文部科学省の官僚であった著者が見てきたことが書かれている。
省庁内部で行われてきた教育行政。
政治家による圧力。
それらが大きく露呈したのが、森加計問題である。
本書では、加計学園の獣医学部創設問題についても書かれている。
面従腹背とはどういうことかと思ったが、本書を読んでなるほどと思った...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月16日
"面従腹背"という姿勢には賛否両論あるだろうが、組織で働く人には多かれ少なかれ、自分の意見、心情とは異なっても組織の論理、上司の意向に沿って動かなければならない苦しいときがあると思う。
しかし、現代にあって、政治家、特に時の政権を動かす人たちが私利のために各省庁に圧力をかけ、行政...続きを読む
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