村井章子のレビュー一覧
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膨大な資料(キッシンジャーから提供された)を基に、英国の歴史家ニーアルファーガソンが描く、キッシンジャーの評伝であります。1960年に発足したケネディ政権が直面したベルリン、キューバ、そしてベトナム等への危機対応が、いかに危ういものだったか、良く判ります。ハルバースタムが名付けた、ベスト&ブライテスト達の失敗も多々垣間見えます(マクナマラ国防長官、マクジョージバンデイ補佐官等)。様々な失敗の積み上げがベトナム戦争の泥沼を惹起する辺り、昨今のトランプ政権によるイラン攻撃の危うさと重なります。当時の危機には、キッシンジャーがいたのですが、今は、誰が居るのか、と、あれこれ想像をめぐらしながら、読み進
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面白いです。アンソロピックが自社のAI技術を戦争に活用するな、と政府を相手取って論争しているというニュースがありましたが、筆者はシリコンバレーを始めとするテック業界が政府ともっと協働し、国防を始めとする社会課題の解決に役立てるべきという主張をしています。
筆者がCEOを務めるパランティア・テクノロジーは、ベネズエラ侵攻やイラン戦争においても、自社ソフトウェアやAI技術を提供していますが、シリコンバレーの多くの会社が国防から距離を置き、社会課題とは程遠い陳腐な問題解決に終始している事を非難しています。アップルだけでなく、Uberやネット販売系を主に、消費者のみをターゲットにした戦略が、米国の国家 -
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著者がテックエリートに対して抱く激しい怒りには、深く共感する。
科学技術に対して「中立」という態度をとることは、単なる思考停止に過ぎない。科学技術が効率を追求すれば、必然的に「暴力の効率」も高まる。その現実を無視し、共通善 (Common Good) を考慮しない新自由主義的な姿勢を、著者は鋭く批判している。
一方で、「アメリカの力が世界の平和を守る」という主張には、全く共感できなかった。それは覇権国家による自己正当化であり、著者が提示する「アメリカの技術か、専制国家の技術か」という二択は、強引すぎる論理と感じた。
それでも、本書が投げかける「資本主義と民主主義の歪み」への怒りには、聴くべ -
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2026/03/20「ドル覇権が終わるとき」ケネス・ロゴフ(村井章子訳)
1.ドル覇権体制は米国経済の圧倒的な力が支えてきた
長期間の赤字が累積して、今や覇権体制が基盤から揺らいでいる。その現状分析である本書は素晴らしい内容。
ただし「未来図」が描けているわけではない。
また現在AIを梃子にして、「エクイティ資本主義」でファイナンスを回している米国戦略がどのような展開をしていくのか、目下最大の関心事には殆ど触れられていない。アカデミズムの限界とも思う。
2.日本経済の急減速1990-の要因
①円高
②出生率の低下 労働力人口構造の変化
生産年齢減少、女性の増加、高齢者の増加=非正規雇用増
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「AIの産業革命論」=AIは新しい汎用技術であり、今後百年単位のスケールで経済・社会を変革していく。問題は技術のみならず、それを受け入れる社会、特に「雇用の問題」である。そのスタンス次第で、国家は繁栄もし、衰退もする。第一次産業革命「蒸気機関」の英国vs中国・インドのように。
AIの入り口に立つ我々は、不安におののくだけではなく、積極的に「歴史に学ぶ」姿勢が重要。大部な書であるが、欧米の知識人の努力に負けてはいられない。
1.イノベーション 何時の時代にも重要である。社会発展をブレークスルーするのはイノベーションのみだから。
2.汎用技術 蒸気機関・電気・コンピュータ・AI
これらさまざまな分 -
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最初の2章は馴染みがなくて読みが遅々として進まなかったのですが、マルコムマックリーンが登場する第3章トラック野郎は怒涛の展開で映画より面白かったです。
コンテナを発明してすぐに大儲けとはいかないんですよね。
コンテナサイズを共通化しないといけないし、コンテナを積む船や列車、トレーラーだけでなく、喫水の深い大型船が入れる港とガントリークレーンやストラドルキャリアを世界各地に用意しないと能力が発揮出来ません。
戦争や政治で荷物量はすぐ変わるし船や港にいつ投資するかによって儲けが全然違います。
港の競争で神戸や横浜などの日本の港は出遅れ、上海、シンガポール、釜山などにその地位を奪われてしまいましたよ -
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ネタバレ第1章 経済の基本は「選択」と「トレードオフ」
・経済とは「限られた資源をどう使うか」という選択の積み重ねである。
・何かを選ぶときは必ず「何かをあきらめる」ことになる。これが「機会費用」の考え方。
・たとえば「残業する」にイエスと言えば「娘に本を読む」にノーを言うことになる。
・すべての意思決定にこの「イエスとノーの関係」が潜んでいる。
第2章 需要と供給が市場を動かす
・価格が下がれば需要は増える。これが「需要の法則」。
・ただし「高いほうが欲しい」という例外(見せびらかし消費)もある。
・供給側では「限界費用=限界収入」になるまで作り続けるのが利益最大化の原則。
・市場は売り手と買い手 -
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あらゆる本で引用されてる古典なのでずっと気になっていて、いざ手に取って読んでみたが、いやはやなんとも素晴らしい。
SNS中毒、スマホゲーム中毒、フェイクニュース、陰謀論、ポピュリズム、トランプ現象など昨今の問題を理解する上で必読と言える。
ビジネス書では研究エビデンスを本文中に盛り込むことが多いが、取ってつけたような形が多く、読みにくいし印象に残りにくい。その点、本書は項それ自体のテーマを裏付ける研究であるし、著者本人が考えて生み出した研究であるから固有のエピソードもあって面白い。
やはり一次情報は強い。
身近な人を思い浮かべると、システム1優位な人もシステム2優位な人も思い浮かぶ。
しか -
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「戦略とは何か」という問いに、改めて向き合うきっかけをくれた一冊です。
本書では、戦略を「最重要で克服可能な課題を見極めること」と定義しています。そして、その課題に対して「実現可能で意味のあることに集中する」姿勢こそが、戦略の中核であるとしています。
数々の事例を通じて、限られた資源の中で何を優先するかを決めることの難しさと重要性が語られています。また、パーパスやミッションのような抽象的な表現が、戦略として語られる現状にも言及されています。気になる方は本書を読んで確認してください。
本書が示す戦略的思考は、企業活動にとどまらず、日々の選択や人生の意思決定にも通じるものだと感じました。私自 -
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ネタバレ<目次>
序章ルイ16世はなぜ断頭台へ送られたか
第1章帳簿はいかにして生まれたのか
第2章イタリア商人の富と罰
第3章新プラトン主義に敗れたメディチ家
第4章太陽の沈まぬ国が沈むとき
第5章オランダ黄金時代をつくった複式簿記
第6章ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問
第7章英国首相ウオルポールの裏金工作
第8章名門ウエッジウッドを生んだ帳簿分析
第9章フランス絶対王政を丸裸にした財務長官
第10章会計の力を駆使したアメリカ建国の父たち
第11章鉄道が生んだ公認会計士
第12章クリスマス・キャロルに描かれた会計の2面性
第13章大恐慌とリーマン・ショックはなぜ防げなかったのか
終章経済