村井章子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戦略策定という抽象度が高いと考えられるものを、具体的で“ちゃんと腹落ちする”考え方で進めるためのガイドしています。戦略というエグゼクティブ向けで抽象度の高いテーマを、以下に実践的に進められるか、という内容だと思います。
課題ありきの戦略立案の進め方を提唱しています。ただ中盤の、課題をいかに捉えるかとか、戦略を立てるための自社の強みをいかに捉えるかor構築するかという内容は、それほど独自性のない内容に思いました。
一方で、いかに芯を食った戦略を立てるために議論していくか、という『戦略ファンドリー』の項については、独自性もあり実践的で、高揚感のある内容で参考になります。 -
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Posted by ブクログ
戦略の要諦
著:リチャード・P・ルメルト
訳:村井章子
戦略とは何か、ということを語る大書
扉に、こうある
戦略の策定とは
意思決定ではない
目標設定でもない
卓越した優位性も
長期的ビジョンも
他社との比較も要らない
戦略の策定とは、克服可能な最重要ポイントを見極め
それを解決する方法を見つけることである
と
気になったのは、以下になります。
■序
戦略を立てるスキルは3つの要素で形成される
・ほんとうに重要なのはどれで、後回ししてよいのはどれかを見極める能力
・その重要な問題の解決は手持ちのリーソスで現実的に解決可能なのかを判断する能力
・リーソスを集中して投入す -
Posted by ブクログ
# 組織的エラーの仕組みと正しさへの道標
## 面白かったところ
- バイアスが強いエラーなのか、ノイズ起因のエラーなのか、この下巻を読むことでより明瞭になった点
- 企業理念やルールや規範が人間社会で長生きしている理由がわかる点
## 微妙だったところ
- 特になし
## 感想
組織により踏み込んだ、エラーとバイアスについての内容。
特に面白かったこととして、アメリカの指紋分析官の話があった。国家随一の専門職である指紋分析官という役職に加えて、指紋鑑定という信頼度の高い(より正解に近い)証拠という組み合わせだからこそ、容疑者の冤罪をなかなか立証できなかったという事実。
これ -
Posted by ブクログ
イノベーションの物語なのに、輝かしい閃きではない事にフォーカスしていたのがイイ。
誰も革命的なことの最中にいることすら理解せず、コンテナの革命は一歩ずつ進んだのが良く分かる。
トラックと鉄道と船をひと繋ぎにすることで、今の世界の流通システムが成り立っている。大袈裟に言うと、それが資本主義の根幹なんだと理解できる。
数々の課題を統一していく過程が良い。
大きさの規格、連結金具の開発、ライバルである鉄道会社の取り込み、港湾の荷揚げシステム、大量のコンテナBOXや船舶のリースシステム、トラックやトラーラーのボックス化。
それ以上に多様化し対立化する、ギャングや政治家の対処や、労働組合やライバル会 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上下巻感想
自分の判断、会社としての判断は正しいのか?大丈夫?と考え読み始めた。
例えば難民認定の許可は審査官によって大きく違い、ある人は5%ある人は88%の許可していた事や100人の精神科医の診断結果は54%しか一致しなかったなどなどの沢山の事例や調査結果に驚かされた。そう言った判断は明確な基準があり間違いがないと考えていたがほとんどの場合、大きな乖離があるという。ではそれが何なのか?その原因は大きくバイアスとノイズに分類され違いは簡単に言うと、銃で的を狙い一定方向に的を外す要因はバイアス、上下左右などランダムに外す要因がノイズということだった。ノイズにもいろいろなものがあり、発生の事例や要