村井章子のレビュー一覧

  • 大暴落1929 (日経BPクラシックス)

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    1929年にウォール街で起きた株の大暴落について、様々な目線から書かれた本でした。投資家の立場、当局の立場、証券会社の立場など、様々な目線からどう考えどう行動したのかが見えて、とても興味深く読めました。
    人間の織りなすバブル崩壊劇は今も昔も変わらない、という論評がありましたが、その通りだと感じる場面が多かったです。

    バブルの崩壊は何が最初のきっかけなのかはわからない、それにわかったとしてもさほど意味がない、いずれ破裂するバブルがはじけただけ、という箇所が印象的でした。
    また、株式市場の暴落が所得と雇用、繁栄の実体そのものに悪影響を及ぼさないために、権威ある人物は所得と雇用は減少しないと言い続

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    2020年01月27日
  • 善と悪の経済学―ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

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    ネタバレ

    ヘブライ人の善をなす理由をそれ自体におこうとする思想、これは神という彼岸に現象の理、因果性、意図を求めようとすることによる悩み、矛盾を解決しようという試みが始まり。彼らの悩みは、問の置き方の掛け違いに過ぎぬのではないか?
    ギルガメシュは現象の理不尽さを見て、それが善か悪かといった倫理問題に発展することはない。神は気まぐれであり、洪水の理由は悪行ではない。現象に善悪上の因果性を求めるという奇妙さ。そこに悪行があったのではと勘ぐる陰湿さ、弱者の理論。
    この一見した倫理上の矛盾への悩みが倫理を超越した理論へつながる。例えばルカによる福音書を見よ。敗北者の恨み、妬みが結晶化している。彼らがアブラハムは

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    2019年11月08日
  • ファスト&スロー (上)

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    プライミング効果
    確証バイアス
    ハロー効果
    メンタル・ショットガン
    質問の置き換え
    少数の法則
    アンカリング効果
    利用可能性ヒューリスティック
    代表性ヒューリスティック
    基準率
    平均回帰
    後知恵バイアス
    妥当性の錯覚

    これらがキーワード。

    システム1、システム2の働きを理解した上で、認知のエラーを見越して直感に頼らずデータから読み取ることが大切だと学んだ。、

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    2019年05月27日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    ここ150年ぐらいの世界各国の金融危機をデータで俯瞰する内容。いつの時代も今回は違う、破綻しないと言われ続けているのね、と何度も頷ける。911前後はよくNBCの投資番組を見ていたので、グリーンスパン発言はよく覚えている。

     日経書評には一般向けと書いてあったけど、半分がデータ集なので完全に学術書の部類だと思う。実際届いた時、このボリュームにはびっくりした。でも、10、11章あたりは週刊ポストか現代かと思うような書きぶりでかなり楽しめた。金融本にしては翻訳もうまい。

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    2019年05月05日
  • 良き社会のための経済学

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    経済学者として産業組織論や電力・通信・鉄道等のインフラ産業における規制政策論、ゲーム理論など広範な経済学に関する業績が認められて2014年度のノーベル経済学賞を受賞したジャン・ティロールが、日常生活において経済学とさほど関わりを持たない一般人向けに、経済学の意義を解説する一冊。タイトルが示す通り、本書は経済学という学問を「人々が良い社会を創出しようとする”共通善”の実現にどのように貢献できるか」という基本思想に基づき、様々な社会課題とそれに対する経済学の方法論がまとめられている。

    驚くべきことに扱われるテーマは、ほぼ現在の経済学が取り扱う全ての領域といって良いほど広範であり、どのテーマから読

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    2018年12月30日
  • 帳簿の世界史

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    営業時代は監査を受ける側、内部統制時代は監査をする側。両方の経験があるので他の人よりも興味深く読むことができたと思う。
    本書はお金の流れを人々がどのように管理しようかと考えた中で試行錯誤の中で生まれた複式簿記の歴史を中心に進む。
    そしてお金の流れを管理するための簿記と監査は歴史的な成り立ちからも表裏一体なのだと理解できた。
    国の経営を捉えると、国王は国の収支を知ることができるが、同時に豪華な宮殿建設が国の財政を圧迫している事など、都合の悪い事実も暴かれてしまう。
    国王でもなくても。都合の悪い事実を知る事を拒否したい。それはわかるが良いことも悪いことも含めて事実をしっかり見て把握することは非常に

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    2018年12月24日
  • 「権力」を握る人の法則

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    あきらめて努力を放棄することが成功できない最大の原因である。自分を無力だとか被害者だとか考えてはいけない。「あなたが自分から言わないかぎり、誰もあなたを劣った人間だとは思わない」。上へ行く道を切り拓くのは自分次第である。

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    2018年11月04日
  • ファスト&スロー (上)

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    システム1とシステム2。速い思考と遅い思考。意思決定を行う際にわれわれは直感による速い思考を行っている。直感の出番がない場合には論理で考える。これが遅い思考である。直感は自動的に連想を働かして結論をだす。それは論理的思考でもないし統計的思考でもない。ただうまくストーリーができていればよい。われわれはそれを自信をもって正しいと思い込む。ちゃんと論理的思考の出番があれば間違わなかったはずの結論も直感を信じたために間違えた結論を下す。また思考には色々なバイアスがあり、それによって間違った結論を出してしまう。このようにわれわれの意思決定の仕組みを解き明かした心理学者にしてノーベル経済学賞受賞者の一般読

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    2018年10月20日
  • 帳簿の世界史

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    歴史学者 磯田道史氏が、オススメし帯を書き、
    公認会計士 山田真哉氏が解説(文庫版)を書いている本が面白くないわけないと購入。

    確かにタイトル通り、気軽に読めるような内容ではなく、読み進めるのに時間はかかったけど、歴史を会計という観点で読み解くと、こんなに面白いものなのかと。
    今の世の中の流れとかもすごくしっくりきた本。

    とりあえず文庫版の解説(山田真哉氏)だけでも読むといいかもしれません。

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    2018年07月28日
  • 帳簿の世界史

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     会計学の視点での世界史。中々に堅苦しさがある本だったが、集中を切らさずに読めた。訳が良いのだろう。
     複式簿記がこれほどの大発明だったとは知らず、その影響力の大きさに驚いた。少し学習した方が良いと思い、簡単に簿記の勉強を始めた。少し知識が増えた上で、あらためて本書の内容をトレースするとより良いだろう。

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    2018年06月10日
  • プラットフォームの経済学 機械は人と企業の未来をどう変える?

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    前作「ザ・セカンド・マシン・エイジ」に続く、引き込まれるような面白さ。free, perfect, instantなテクノロジー・ベースのサービスに無限の希望が拡がる。500頁の大作が苦に感じさせない、疾走感がある。

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    2018年05月10日
  • 善と悪の経済学―ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

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    ピケティさんの資本論が統計学と数学を用いた現代経済の分析なら、本書は哲学と歴史から分析した経済学の再定義であり、どちらも読むと良いと感じた。著者は「欲望の経済史」でも取り上げられていた若き天才セドラチェク。経済学に関する本なのに数式やグラフは一つも出てこない。むしろ、神話、ローマ・ギリシャの哲学者やキリスト教などとの関わりから経済学を語る手法で、こちらが本来の姿ではないかと思う。

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    2018年04月20日
  • ファスト&スロー (上)

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     マイケルルイスの本の主人公であるダニエル・カーネマンによる人間の意思決定の研究を解説した本である。
     マイケルルイスの本を読んだ後だけに、すんなりと読むことができた。実際、ルイス本は、本書の抜粋ではないかと思うくらいだ。
     人間の意思決定は、直感的で感情的なファースト思考のシステム1と、意識的で論理的だが怠惰なロー思考のシステム2から成ると説いている。そこから本書の題名が来ている。
     様々な例を挙げてそれを説明するが、自身でも心当たりのあるケースもあり、十分説得力がある。なにしろノーベル賞を受賞しているのだ。
     もっと本書を読み込んで、自分の行動や思考を分析し、難しいかもしれないが自分を変え

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    2017年11月07日
  • 善と悪の経済学―ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

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    ネタバレ

     久しぶりの書評です。表面的なテクニックに留まらず「あるべき」という倫理を追求することは、改めて仕事に当てはめる必要があると感じさせられました。

     本書は、経済思想は本来、哲学、宗教などと密接に関連し、常に「倫理的な規範」「善と悪」の価値判断と不可分であるが、現代の主流派経済学は分析的アプローチと数学モデルによってこうした倫理と決別したように=「価値中立的」に見える。しかし、実は「効率性、完全競争、高成長」「快楽追求・効率至上主義的」に価値を置いているとし、リーマン・ショックの問題も契機に、物質的反映がもたらす幸福を躍起になって追い求める「経済成長」よりも巨額の債務に依存しない安定性がより重

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    2017年10月22日
  • 善と悪の経済学―ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

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    この本は作中にも書かれているように「機械論的・強権的な主流派経済学に対する批判の書」です。つまり、現在の経済学にありがちな数式等を駆使したものではなく、数式で表すことの出来ない倫理、哲学を土台にした経済学の本であると言えます。私自身もこの作者の意見には賛成で、物理学等と違い、経済学は人間の行動を相手にした学問であり、そこには倫理学、哲学だけでなく、社会学、心理学等複雑な要素が沢山絡んでいます。その複雑な要素を数式だけで表すのは到底無理な話であり、実際問題現実世界においても様々な経済学の理論はあれど幾度となく金融危機が生じています。経済学は全てを数式で表そうとはせず、数式で表せる部分とそうではな

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    2017年09月18日
  • ミル自伝

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    歴史を書くのは全然義務ではなかったが、義務として書かなければならなかったものもある。詩である。あれは、課題の中で大嫌いなものの一つだった。なにもギリシャ語やラテン語で書かされたのではない。そもそも作詩法も教わらなかった。そんなことに時間をかける価値はないというのが父の持論で、朗読させて音律のまちがいを直すだけでよしとしていたからである。ちなみにギリシャ語では散文すら書かず、ラテン語でも申し訳程度だった。外国語の完全な習得に作文が効果的であることを父が知らなかったはずはないが、そのための時間がどうしてもとれなかったからである。というわけで、私が書かされたのは英語の詩だった。

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    2017年09月01日
  • 善と悪の経済学―ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

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    ネタバレ

    2017.7昔栗本慎一郎とかはやったけれど、そのあたりの話なのかなあ。いずれにしろ倫理と考え方の話が経済から落ちているのは確かに共感できる。定常状態がもっと見えてもいいのかもしれない。持続可能性とか。まあ面白くよめた。
    2017.6 4章まで読んでいったん止めることにした(近代に入る前)。面白いのだけれど今読むと当たりそうなので。また今度。

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    2017年07月24日
  • 善と悪の経済学―ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

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    現在のウォール街の問題をギルガメッシュの壁から語り起こす経済学についての一大叙事詩です。道具としての経済学はいかに近年のものであり、経済が人間とか社会に向き合う学問である限り、「倫理」からは目を背けてはならない、という熱い想いが一貫されています。「神の見えざる手」の元祖とされているアダム・スミスに対してさえ「国富論」より「道徳感情論」の作者として光を当て直しています。キーワードとしてアニマルスピリットが多く使われていますが、レヴィ・ストロース「野生の思考」を連想してしまいました。また最近、シンギュラリティが間近とされているAIの専門家が、これからはテクノロジーには倫理についての議論が求められて

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    2017年03月15日
  • 大暴落1929 (日経BPクラシックス)

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    経済の本は何冊も読んできたが最高品質の本。
    ただ単に過去を知るだけではなく、今後何度もくりかえされるはずのバブルと株価下落を鳥瞰的に見れるのではないだろうか。

    村井章子さんの翻訳が秀逸の出来栄え。
    自然な訳を堪能されたい。

    なお、この投稿は2017/02/24(金)。
    ここ何ヶ月も賃貸不動産のバルブ感が新聞や雑誌などで書かれている。
    今後、どうなるか?!

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    2017年02月24日
  • ジョン・P・コッタ― 実行する組織

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    組織のデュアルシステム化の話。
    ネットワーク型組織のアクセラレータ
    危機感を高める
    コア・グループを作る
    ビジョンを掲げ、イニシアチブにきめる
    志願者を増やす
    障害物を取り除く
    早めに成果を上げて祝う
    加速を維持する
    変革を体質化する

    運転をするというタスクに求められるスキルはレースサーキットにいるのか、大型バスを運転するのか状況によってまったく違う

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    2017年02月22日