ユーザーレビュー 帳簿の世界史 ジェイコブ・ソール / 村井章子 帳簿というか会計を締めて現状を把握しないと複雑な世の中を把握する事は無理だし、実態を把握しないと適確な施策を打つのは不可能だと思う。特に今の世の中は本当に複雑になっているから。そうした会計の重要な役割がどう認知されて、発展してきたのかを説明してくれるが、正直現在でも上手く回っていないというのが著者の...続きを読む意見。だからエンロン事件もリーマンショックも起きたのだし。フイレンツェで近代の複式簿記が発達して中でアラビア数字の果たした役割は大きかった。でも王室は自分たちの財布の中身を公にする事を好まなかった。今でも多くの企業はそこまで大ぴらに自分自身の会計を丸裸にしたくない。競争と投資家への開示の間にいる。難しい問題だ。 Posted by ブクログ 帳簿の世界史 ジェイコブ・ソール / 村井章子 営業時代は監査を受ける側、内部統制時代は監査をする側。両方の経験があるので他の人よりも興味深く読むことができたと思う。 本書はお金の流れを人々がどのように管理しようかと考えた中で試行錯誤の中で生まれた複式簿記の歴史を中心に進む。 そしてお金の流れを管理するための簿記と監査は歴史的な成り立ちからも表裏...続きを読む一体なのだと理解できた。 国の経営を捉えると、国王は国の収支を知ることができるが、同時に豪華な宮殿建設が国の財政を圧迫している事など、都合の悪い事実も暴かれてしまう。 国王でもなくても。都合の悪い事実を知る事を拒否したい。それはわかるが良いことも悪いことも含めて事実をしっかり見て把握することは非常に大切だと言うことがよくわかった。 Posted by ブクログ 帳簿の世界史 ジェイコブ・ソール / 村井章子 歴史学者 磯田道史氏が、オススメし帯を書き、 公認会計士 山田真哉氏が解説(文庫版)を書いている本が面白くないわけないと購入。 確かにタイトル通り、気軽に読めるような内容ではなく、読み進めるのに時間はかかったけど、歴史を会計という観点で読み解くと、こんなに面白いものなのかと。 今の世の中の流れとか...続きを読むもすごくしっくりきた本。 とりあえず文庫版の解説(山田真哉氏)だけでも読むといいかもしれません。 Posted by ブクログ 帳簿の世界史 ジェイコブ・ソール / 村井章子 会計学の視点での世界史。中々に堅苦しさがある本だったが、集中を切らさずに読めた。訳が良いのだろう。 複式簿記がこれほどの大発明だったとは知らず、その影響力の大きさに驚いた。少し学習した方が良いと思い、簡単に簿記の勉強を始めた。少し知識が増えた上で、あらためて本書の内容をトレースするとより良いだろ...続きを読むう。 Posted by ブクログ 帳簿の世界史 ジェイコブ・ソール / 村井章子 帳簿から見る歴史という切り口に興味を持って読み始めた。帳簿とはお金の流れであり、即ちあらゆる活動の記録であることから、帳簿がきちんと付けられていない=対象の全体像が把握できていないということだというのが学び。 プロジェクト管理のように、帳簿による管理ができる組織とできない組織にどのような違いが発生す...続きを読むるのか、それ以上に、その違いが生まれる理由の読み解きが一層興味深い。 Posted by ブクログ ジェイコブ・ソールのレビューをもっと見る