絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか

絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか

2019年ノーベル経済学賞受賞者による、受賞第一作!

いま、あらゆる国で、議論の膠着化が見られる。多くの政治指導者がひたすら怒りを煽り、不信感を蔓延させ、二極化を深刻化させている。対立する人々は、話し合いをすることもままならなくなっている。ますます建設的な行動を起こせなくなり、課題が放置されるという悪循環が起きている。

現代の危機において、経済学と経済政策は重要な役回りを演じている。たとえば・・・・・・
●成長を回復するために何ができるか。富裕国にとって、経済成長は優先すべき課題なのか。ほかにどんな課題を優先すべきか。
●あらゆる国で急拡大する不平等に打つ手はあるのか。
●国際貿易は問題の解決になるのか、深刻化させているだけか。
●貿易は不平等にどのような影響をもたらすのか。
●貿易の未来はどうなるのか、労働コストのより低い国が中国から世界の工場の座を奪い取るのか。
●移民問題にはどう取り組むのか。技能を持たない移民が多すぎるのではないか。
●新技術にどう対応するのか。たとえば人工知能(AI)の台頭は歓迎すべきなのか、懸念すべきなのか。
●これがいちばん急を要するのかもしれないが、市場から見捨てられた人々を社会はどうやって救うのか。

よりよい世界にするために、経済学にできることを真っ正面から問いかける、希望の書。

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絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    貧困に陥った人は、能力主義な世界では自分に能力がないからと自己嫌悪に陥ってしまう。しかし、データで示されている通り所得間の移動は固定的であり、頻繁に起きるものではない。だから、貧困に陥ってしまった人は、自分が生まれた境遇が原因であることが多い。だからこそ、社会は、彼らを見捨てず救済しなければならない

    0
    2025年04月09日

    Posted by ブクログ

    著者の前作を読んだことがあるので、興味本位で通読。

    現代社会に蔓延している問題について、新たな視点で分析しているところが本著の面白いところだった。
    著者の前作を読んでなければ、恐らく手にとらなかった作品だが、視野が広がった本である。

    0
    2024年06月05日

    Posted by ブクログ

    1ヶ月以上かかって読みました。今の日本、もう既に無茶苦茶になっているから…
    日本の政治家よ、読め!自民党読め!! 希望に進んでいけます様に。

    0
    2024年04月05日

    Posted by ブクログ

    今まで章単位でしか読んでいなかったので初めて通読してみたが、どの章もよく書けていて面白いし翻訳も良い。環境問題から自由貿易までトピックは幅広いが、バナジーとデュフロが本当に書きたかったのは終盤の2,3章(給付、スティグマと尊厳、ベーシックインカム、etc.)なのだろう。ただ、ここは心情的には「そうだ

    0
    2024年03月18日

    Posted by ブクログ

    これまでに読んだ経済学の本の中で最も面白かった。読みやすい文体で具体的な課題(格差、移民、貿易、貧困等)について書かれているので、経済学に関する予備知識がなくても読み進められる。多くの人に読まれてほしい。

    0
    2023年10月26日

    Posted by ブクログ

    良書だった。
    格差、貧困の中にある人と真摯に向き合い、なぜ経済学、政府が失敗するのか。

    一つの答えとして、尊厳を持って相対すること。型にはめたプログラムと金銭ではなく、一人一人の人間に尊厳を持って向き合うことが示されていた。
    福祉の現場では、生活保護であれば金銭を支給する政府とその恩恵を享受する受

    0
    2023年08月28日

    Posted by ブクログ

    従来の経済学では、移動が可能なら賃金の安い地域から高い地域に移るのが当たり前だが、実際の人間は多くは移住しない。
    人間はリスクを過大評価して、リスクを取りたがらない生き物なのだ。
    さらに、人間としての尊厳が重要で、金だけの価値で動くことはないし、あったとしても幸福にはならない。
    これを前提とした政策

    0
    2022年01月21日

    Posted by ブクログ

    2019年ノーベル経済学賞受賞のインド系米国人とフランス人(おそらく夫婦)の著作。
    様々な視点について最新の学説を紹介しながら、筆者qとしての見解を示している興味深い著作。特にUBIや格差是正などに強い想いがあるのだろうか、踏み込んだ提言が多かった。リベラル的な立場と言って良いと思う。
    面白かった。

    0
    2021年08月16日

    Posted by ブクログ

    専門家の意見をどれくらい信用するか、というインターネット調査があり、1位は看護師で84%、最下位は政治家で5%だった。では経済学者はどれくらい信用されているだろう?

    下から2番目、25%である。

    経済に関係する政策には経済学者が必ず関与しているが、その結果としての社会の現状に、多くの人が不満を抱

    0
    2021年07月07日

    Posted by ブクログ

    ビルゲイツの「今夏必読の5冊」に選ばれた本書。
    世界の諸問題を、客観的な調査や実験に基づいて、いかに解決するかを記したものである。
    とりあえずこれを読んで思ったことは「あっ、自分って現実を勘違いしていたんだな」という事。アッと驚く事実をこれだけ丁寧に、かつ説得力のある文章でわからせる著者の能力は素晴

    0
    2020年07月03日

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