あらすじ
旧ソ連との冷戦にはじまり、西側の円、ユーロ、さらには改革開放で台頭してきた人民元の挑戦を受けながら、現時点ではドル覇権は依然として続いている。IMFチーフエコノミストを務めた国際金融の権威が、インサイダー的視点を交えながら描いた基軸通貨ドルの世界史。著者は、政界やアカデミズム内でも根強い「低金利は永遠に続く」「政府債務はフリーランチ」という見解を否定し、ドルが持っている「法外な特権」もアメリカ自身の原因で失われ、インフレ率上昇をきっかけに世界的な債務危機、通貨危機、金融危機が起きると警告する。
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Posted by ブクログ
2026/03/20「ドル覇権が終わるとき」ケネス・ロゴフ(村井章子訳)
1.ドル覇権体制は米国経済の圧倒的な力が支えてきた
長期間の赤字が累積して、今や覇権体制が基盤から揺らいでいる。その現状分析である本書は素晴らしい内容。
ただし「未来図」が描けているわけではない。
また現在AIを梃子にして、「エクイティ資本主義」でファイナンスを回している米国戦略がどのような展開をしていくのか、目下最大の関心事には殆ど触れられていない。アカデミズムの限界とも思う。
2.日本経済の急減速1990-の要因
①円高
②出生率の低下 労働力人口構造の変化
生産年齢減少、女性の増加、高齢者の増加=非正規雇用増
③投資の収穫逓減 高貯蓄・高投資経済の限界
④アジア新興国の台頭
⇒資産価格の異常な高騰と成長の急減速は「金融危機」をもたらす
1992年銀行貸出の減少へ=銀行危機の開始
⇒危機のピークは1998年中国の成長モデルの終焉
3.2015年チャイナ・ショック 中国から資本の引き上げ 中国経済の成長は『巨額のインフラ投資』が主導
最近の中国経済の不調要因は
①不動産バブルの崩壊も大きいが
②海外からの投資削減も打撃大きい 需要・生産力のW
米国との世界覇権戦争が要因 米国の恐ろしさと中国習近平の胆力
4.米国の債務残高の著増(423)
先進国でも突出している 特に2010年―はリーマンショック対策 2020年-はコロナ対策
現在、トランプ政権は何とか安定軌道へランディングさせようと必死
基本、彼は愛国者