武田綾乃のレビュー一覧
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ネタバレアニメにはないストーリーが読めるなんて嬉しい。
久美子の中学時代の友人である梓が主人公。立華高校に進学し、吹奏楽部で奮闘する。
先輩や、ときには同学年の子たちと、ギスギスしたり喜びを分かち合ったりしながらも淡々と真面目に練習を続ける梓は孤高の人だと思う。実際、実力もあるし、人当たりも良いしでもう完璧なんじゃなかろうか。
でも、そんな梓にも中学時代の友人とのわだかまりがあったり、前編の最後では「梓ちゃんがいなくても大丈夫だよ」と言われてしまったりと、この先重苦しい話が待ち受けている予感がする。
トロンボーンパートの1年が、この先バラバラになってしまいそうで怖い…(けど筆者のことだ、ちゃんと最後は -
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毒親に振り回され、苦しみながらも生きる3人の大学生女子の物語。
家にお金を入れるためバイト漬けの宮田、殺人者の娘という肩書きから逃れられない江永、執着する母から逃れ宗教にすがる木村。
負の感情を生々しく描きながらも、どこかサラリとした文体のため、彼女たちが他人事とは思えないほど感情移入した。子どもは親を選べない——まるで不幸の背比べを見ているような感覚に陥るが、それでも彼女たちが希望を持てる社会であってほしいと願わずにはいられなかった。
タイトルの「愛されなくても別に」は、一見斜に構えた言葉のようでありながら、読後にはむしろエネルギッシュで、生きる活力を感じさせるものへと変わる。心に深く刺 -
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本編のシリーズを一気に買った時に一緒に買ったけどずっと積んであった立華編。久美子目線で見てた梓は元気で明るいかわいい子だな~くらいの印象でしかなかったけど、フタ開けてみたら信じた道を力強く突き進むストイックモンスターでした。
「できないなら努力をする。できない状態がずっと続いてしまうのは、努力しないほうが悪い」という考え方は自分の中にも根付いていて、壊れない程度に自分を追い込むために自身に向けるのはいいんだろうけど、あんまり周りにそれを強要(梓はほぼしてないけど)するのはよくないことと分かりつつ、集団で何かをする時はどうしても陥るジレンマみたいなものだよね…。後編が楽しみです。 -
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ネタバレ短編集。吹奏楽部の話というより、部員の皆の話(恋愛要素多め)だった。思わず、我が遠い学生生活に思いを馳せる…笑
あすかが梨子に試しに壁ドンする話と文化祭の話が特に気に入った。壁ドンはあすかにならされてみたいが、そのまま全てを受け入れてしまいそうで怖い(なんの話だ)。後藤、折角頑張ったのに、期待はずれの声が上がってしまい可哀想に。でも、後藤と梨子のカップル、嫌いな人はいないよね。安心して見ていられる。
文化祭は予想どおりの落ちが待っていたものの、麗奈の乱暴な秀一へのフォローが光っていた。じれったくて見てらんなかったんだろうが、大切な久美子との仲を取り持ってやるってことは、余程認めた奴じゃない -
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ネタバレついに全国大会。吹奏楽部の夢の舞台に立てる…というところで、あすかが部活を辞めるかもしれないという窮地に立たされてしまった北宇治高校吹奏楽部。
やっぱりそう、とんとん拍子に上手くいかないかぁ。一人の演奏者が欠けるとそれだけで全体の士気も下がってしまう。それは分かる。ただ、あすかの代わりに頑張っている夏紀を想うと、あからさまにがっかりするのはどうかと思う…いや、でもやっぱり難しいよね。あすかは格段に演奏が上手なんだもの。皆があすかの復帰を待ち望んでいる様子が伝わってくる。
紆余曲折経てたどり着いた全国大会。結果はどうあれ、部員全員の出し切った感がとても良かった。たった12分間に自分たちの今まで -
Posted by ブクログ
ネタバレアニメを一気に観てから日は経っているものの、内容はしっかり覚えている。それでも、面白い。北宇治高校2年生の過去と、希美とみぞれの関係性が主な話。部員の一部はギスギス感があるものの、着実に関西大会へのステップも踏んでいっていて、「部活モノ」としても「学園モノ」としても楽しめる小説だ。
みぞれの気持ちはどうしても私には分かり兼ねる。希美が全てを話さずに色々決めてしまったことも良くなかったとは思うが、真意を確かめもせずに自ら離れていった。挙句、希美の姿を見ると気分が悪くなるようになるなんて、そんなことあるのだろうか。他人への想いが強すぎると、本人でも予想できないような感情が巻き起こるのかもしれない