武田綾乃のレビュー一覧

  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    人間が工場で生産され、出産することがほとんどなくなった近未来を描いた作品
    主人公は自然出産で生まれた女性
    自然出産しれたことで偏見の目で見られ、親を恨んで家を飛び出した
    そして職場で自然出産を希望する後輩と出会い、やがて惹かれ合う
    本作品で描かれている近未来はあり得ると考える
    人を愛するという概念が変わるのだろう

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    2026年09月12日
  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    人間が工場生産されるようになった200年後を舞台にしたディストピア小説。
    世界観に没入でき、あっという間に読めました。こんな世界嫌だな~というのが率直な感想。終わり方がモヤモヤ。青い鳥の意味あったと信じたいなあ。

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    2026年09月06日
  • 君と漕ぐ―ながとろ高校カヌー部―(新潮文庫nex)

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    カヌーって個人的には全然馴染みのないスポーツだったけどこの本を読んですごく興味を持った。
    不器用な高校生達の青春小説…武田さんにかかれば最高に決まってる…舞奈の成長も気になります!
    次作も読むぞ!

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    2026年09月03日
  • ここはこどものいない国

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    村田沙耶香作品と少し似た設定のように感じた。ただ登場人物の気質は全然違ったので楽しく読めた。
    わたしにとっては、ユートピアだなーと感じられた作品。

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    2026年09月03日
  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    近未来ディストピアSFシスターフッド小説だった。
    効率化された世界を舞台にしてずーっと割り切れない情の話をしていた。
    個人主義で人と人の関わりが希薄になっている現代だけど、血の繋がりや帰る家を持つ人が多いから安心して不要と感じる関係をリセットしやすいのかもなと思った。その人のルーツはその人のアイデンティティなのかも。

    別の作品読んだ時も思ったけど、武田綾乃さんの文章キレイだな。スルスル読めてすごい。好きです。

    好きな文引用→
    他人の本質なんて、どれだけ時間を共有しても完全には分かりやしない。ただ、分かった気になってしまうだけ。
    それでも、一緒にいたいと願ってしまうだけ。

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    2026年09月02日
  • 飛び立つ君の背を見上げる

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    この本読む前に表紙見ながら娘に「夏希っていい子だよね~」なんて言ってたのですが、読んだら夏希に「私のこと全然わかっとらんね」と言われました。夏希、希美、みぞれ、優子。4人の青春が生き生きと描かれています。眩しい!

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    2026年08月29日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編

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    ネタバレ

    2年生になった久美子が、今度は「先輩」として後輩と接する姿がとても新鮮で面白かった。1年生の頃とは違い、自分が教える側、見られる側になったことで、久美子自身の成長も感じられる。

    そして、新入生の久石奏の存在感がとにかくすごい。独特の言動や考え方に振り回されながらも、少しずつ彼女の内面が見えてくることで、単純な「クセの強い後輩」では終わらないところが魅力的だった。

    そんな後輩たちを迎える中でも、夏紀先輩は相変わらず格好いい。派手に目立つわけではないのに、後輩への接し方や自分の立ち位置に対する姿勢が実に頼もしく、改めて好きになった。

    今回は吹奏楽そのものよりも、部員同士の感情や距離感、人間関係に重点が置かれている印象。だからこそ、演奏シーンとは違った形で青春の生々しさが伝わってくる。2年目を迎えた北宇治高校吹奏楽部が、ここからどんな物語を奏でていくのか。後編への期待がますます高まる一冊だった。

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    2026年08月19日
  • 花は咲く、修羅の如く 1

    無料版購入済み

    初読

    「響け! ユーフォニアム」と同じ原作者で、アニメ化もされた作品。

    まず、放送部・朗読が舞台という設定が新しい。
    こういう、マンガとしてはかなりマイナーなジャンルにスポットライトを当てるという発想がすごい。

    また、このマンガ版は絵が素晴らしい。
    アニメよりもずっとキャラ絵がキレイで、これに関しても言うことなし。

    主人公のおとなしいキャラもいい感じで、これだけで良作とわかる。

    一方、キャラ立ちを狙いすぎたのか、特に夏江杏のキャラは「いかにもツンデレ」系で、アスカにしか見ないのが残念。
    また、舞台は京都府らしいが、京都府には有人島が1つもない。
    舞台の高校は、舞鶴市か宮津市にあるのだろうが、その地で京都市などの高校を抜いて全国規模の大会を目指せるのか、甚だ疑わしい。
    この辺りの設定は、ちょっと安易に「それっぽく」決めてしまったように思う。
    素直に瀬戸内海のどこかにしておいた方が良かったのではないか?

    あと、マンガ版で言えば冒頭に出てきた島への「フェリー」。
    どう見ても「個人向けモーターボート」のサイズ・デザインであり、これで「フェリー」はありえない。
    (屋根も無いが、雨の日はどうするのか?)
    内海の渡船系のデザインになぜしなかったのか?、この辺りも設定が安易な気がする。

    個人的には、こういう細かいところもちゃんと気を配って作品を作って欲しかった。

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    2026年08月18日
  • ここはこどものいない国

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    200年後の未来。労働力としての人間は国が生産、管理して人口を保っている。出産をする人間はほとんどおらず、三大欲求すら人工的に満たされる社会。人間を育てたいという欲求も、PBという人工の赤ちゃんペットで満たされる。
    今私たちにとって当たり前とされる価値観は、そんな社会では全く「普通」ではない。
    SF世界の中で、普遍的な愛憎と人間らしさとは何なのかを考えさせられる物語。
    思っていたより面白かったです。

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    2026年08月18日
  • 愛されなくても別に

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    主人公の陽彩(ひいろ)が置かれた状況は、あまりにも過酷だ。
    学費と家のためバイトに明け暮れる日々。
    勉強して自立されるのを恐れ、学業を妨害する母親。「母に捨てられたら生きていけない」という恐怖から、必死に気に入られようと「私は母を愛している」と自分に言い聞かせる陽彩の姿は痛々しく、父親から送られていた養育費の存在すら隠されていたと知ったときの絶望は言葉にならない。
    子どもにとって親は命綱だからこそ、すがるしかない。世間が押し付ける「家族愛」という言葉がいかに残酷な幻想であるかを突きつけられる。
    そんな息苦しい世界に現れたのが、同級生の江永雅だ。
    「愛されなくても別に」を体現し、世間の価値観をアッサリと薙ぎ払う彼女自身も、実は壮絶な過去を生き抜いてきたサバイバーだ。
    だからこそ、陽彩の痛みがわかり、妥協なく「このままだと自分から不幸を求めちゃうよ(不幸中毒)」とズバッと指摘してくれる。その圧倒的な頼もしさが、物語の大きな救いになっていく。

    また、裕福なお嬢様でありながら「コスモ様」という怪しい宗教にハマり、バイトを始めた木村を陽彩たちがすんでのところで救い出すエピソードも鮮烈だ。
    救われたはずの木村から感謝ではなく「恨み」を向けられる後味の悪さは、人の心の弱みにつけ込む宗教の危険さと、「他人の救済」の難しさを生々しく物語っている。

    バイト仲間の理屈っぽい堀口に「小さく呪いをかける」陽彩のコミカルな抵抗や、葛藤の末に心の中で辿り着いた「世界の正しさは常にアップデートされている」という独白が、より愛おしく深く胸に刺さる。
    親の狭い価値観を抜け出し、自らの力で呪縛を解いた瞬間だ。

    作中に漂うオリンピック延期やマスクの気配など、パンデミック直前の社会の閉塞感も物語の緊張感を高めている。

    「やまない雨はない」といった善意100%の言葉なんて何の救いにもならない。他人の生き方に興味はないし、勝手に生きて勝手に死んでほしい。私もそうするから。

    世間が決めた「正しさ」や「家族の幻想」を捨て、お互いの領域を侵さずに自分の足で立っていく。このドライで切実な割り切りこそが、過剰な道徳に溢れた現代を生き抜くための最高のプロテクターだと教えてくれる傑作だ。

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    2026年08月17日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌

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    ネタバレ

    本編では描かれなかった久美子たちの日常を、もう少しだけ覗き見ることができるのが嬉しい一冊。特に、みぞれと久美子の組み合わせが新鮮で、二人の距離感や会話から、それぞれのキャラクターの魅力が改めて伝わってきた。

    立華高校との合同演奏会も楽しく、北宇治とはまた違った立華の空気に触れられるのも魅力的。なかでも、立華で成長していく梓の姿を目にした久美子が、嬉しさと同時に焦りを感じるところが印象に残った。仲間でありながらライバルでもある、そんな青春の複雑な感情が『ユーフォ』らしくて好き。

    さらに、武田綾乃さんのロングインタビューも読み応え十分。作品やキャラクターに込められた思いを知ることで、これまで読んできた本編まで少し違って見えてくる。小説としてだけでなく、『ユーフォ』という作品そのものをもっと好きにさせてくれる一冊だった。

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    2026年08月16日
  • 響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 後編

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    梓の「人に頼られることが好き」という性格が、後編ではさらに深く掘り下げられていて面白かった。面倒見がよく、周囲から頼られる存在である一方で、そこに自分自身の居場所を求めてしまう危うさもあり、梓というキャラクターが一気に立体的になったように感じる。

    特にあみかとの関係は、単純な先輩後輩や友情では片付けられない生々しさがあって印象的。お互いを必要としているようでいて、その距離感が少しずつ変化していくところに、高校生ならではの不器用さや繊細さがよく表れている。

    そして、梓を取り巻く先輩たちがとにかく格好いい。厳しさの中にも後輩をきちんと見ている優しさがあり、こういう先輩がいるからこそ部活の物語は面白いのだと思う。

    もちろんマーチングの描写も熱い。音楽だけでなく、動きや隊列まで含めて一つの演奏を作り上げていく迫力が伝わってきて、演奏シーンはまさに青春そのもの。人間関係のリアルさとマーチングの熱さが見事に両立した、立華編らしい魅力の詰まった一冊だった。

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    2026年08月14日
  • ここはこどものいない国

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    2226年。人類は 性欲、食欲、睡眠欲。の
    三大欲求を克服していた。

    出生率の低下が国力の低下に直結すると
    痛感した人々は 2119年に科学技術による出産の工場生産化。つまり人間の工場出産に踏み切った。
    日本の工場出産児たちは自然出産児たちと同様に基本的人権を保障され、政府管轄下の施設で0歳から18歳になるまで育てられやがて労働力として全国の職場へ派遣された。
    “子どもを産まなくても社会が持続できるのであれば、その苦労をどうして自分が負わねばならない?”
    工場出産児が増加するとともに自然出産児の数は劇的に減少していった。

    工場出産児は全てが平等だ。受ける教育も食べるものも。親から受け継がれる資産はなく、スタートラインは皆が完璧に同じ。だが、自然出産児はそうではない。集落には間違いなく経済格差が存在したし、親がどのように子どもに接するかで人格形成に
    も差が出来る。
    自然出産で産まれ 28歳になる美奈子は昔から工場出産児が羨ましかった。一方、
    同じ会社の幹部候補社員である伊藤は工場出産児だが 彼女は昔から親や家族という言葉に憧れていた。そんな二人が伊藤の妊娠を機に心を通わせていく──。


    本書を読んでいると、所々 不快な感じがする。とくに人間に都合よく出来ている愛玩動物のペットベイビーのくだりとか...
    でも正直、全く理解できないわけでもない。結局 今現在のマジョリティの思考に乗っかっているから不快に思うだけなのかもしれないし。
    今の “普通” が200年後の “普通” であるとは限らない。
    200年後 人々は なにを手に入れ、なにを手放しているのだろう…。
    そんなふうに考えさせられた本でした。









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    2026年08月13日
  • 響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編

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    ネタバレ

    立華高校の物語ということで、今回は特に楽しみにしていた一冊。

    以前から京都橘高校の実際のマーチング映像を見ていたので、立華の演奏やパフォーマンスの場面が頭の中で具体的にイメージでき、物語への入り込み方がいつも以上に深かった。

    本編の北宇治とはまた違う、マーチングの強豪校ならではの厳しさや熱気が新鮮で面白い。

    華やかな演奏の裏側にある努力や、部員同士の葛藤、人間関係もしっかり描かれていて、単なるスピンオフではなく、独立した青春物語として十分に楽しめる。

    主人公・梓の真っ直ぐさや不器用さも魅力的。実力があるからこその悩みや、周囲との微妙な距離感など、武田綾乃らしい「青春の苦さ」が随所に感じられる。

    実際の京都橘のマーチングを知っているからこそ、「この場面はきっとこんなふうに動くんだろうな」と想像しながら読めたのが何より楽しかった。

    立華高校というもう一つの吹奏楽部の世界に、すっかり引き込まれてしまった。

    後編も楽しみ。

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    2026年08月11日
  • ここはこどものいない国

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    200年後、こどもを育てることはペットと暮らすこととほぼ同義になった世界。品種改良された、誰にも迷惑をかけない、都合のいいところだけを凝縮した赤ちゃんを愛でる世界。

    人間の仕組み上、出産も生理も女性にだけ課されている役割で、私はどちらかというとそれについて憤りを感じることがある側の人間だと思う。でも、じゃあどんな社会を望むのか、についてはよく考えていなかったなと思い知らされた。
    子供を産み育てていくことを社会が担った先にある世界がこれ、というのは、2026年を生きる私からするとまあ合理的だけど冷酷なものに見える。特に、帰る場所がない、家族や親という概念がない、という部分については。


    産んだ人間が、産むことを最上の幸せとし、周りに押し付けてくることが本当に嫌で、私自身の母との関係がその一点においてのみ上手くいっていないことが何度も頭をよぎった。
    産んでいない人間と産んだ人間が本当の意味で分かり合えることなんてない。それくらい出産というものが人生と人体に与える影響は多大なものだと思う。でも、私は私の責任で選択をしたい。


    200年先のAIはもうちょっと柔軟な対応をするだろうに、とか、最初のうちこそ細かいところが気になっていたけど、だんだん引き込まれていって気にならなくなった。

    美奈子が度々なんだか間に合っていなくて悲しい。どれだけ合理的な世界になっても気づいた時にはもう遅い、みたいな現象はやっぱりある。最後は読者に委ねる形で終わったので、私は希望のある方を選んで自分の中では咀嚼しておこうと思う。


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    2026年08月08日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話

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    ネタバレ

    本編では描かれなかったキャラクターたちの一面を知ることができて、とても楽しめた。

    何気ない会話や過去のエピソードを通して、それぞれがどんなことを考えていたのかが見えてくると、これまで読んできた本編の場面まで違って見えてくるのが面白い。

    中でも、あすか先輩の魅力がさらに増した一冊。

    飄々としていて何を考えているのか分からないように見えるのに、その内側には彼女なりの繊細さや複雑な感情がある。

    普段のあすか先輩とは少し違った表情を覗けたことで、ますます好きなキャラクターになった。

    大きな大会や劇的な事件がなくても、北宇治のメンバーたちにはそれぞれの青春がある。

    そんな「本編の隙間」にある物語を楽しめる、ファンには嬉しい一冊だった。

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    2026年08月08日
  • 可哀想な蠅(新潮文庫)

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    詩乃、私多分出会ったことある。
    幸い深く関わることはなかったけど、当時の私はなんとか助けたい、力になりたいって思ってたし、彼女が頼る先が自分じゃなかったことにも苛立ちを覚えていた。

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    2026年08月07日
  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    2026年日本。99%の人間が工場で生まれていた。
    その後,寮生活し、学習舎で学び,優秀な個体は大学へ。そのほかは高校のあと、就職する。
    親はいない。
    人間の庇護欲は、PBといわれる人形ペットで満たされる。PBの寿命は10年。見た目も知能も人間の赤ちゃんの7ヶ月で止まる。泣かない、おむつも1日2回ほど。ミルクも自分で飲む。手間のかからないペットだ。
    美奈子はそのPBを作る会社の廃棄部門で働いている。
    実は,美奈子は自然出産で生まれた。ある集落出身だった。学校に行く年齢になると工場生まれと同じく学習舎に入った。だが、工場生まれ子達は優秀遺伝子の組み合わせで作られているのでいくら勉強しても美奈子は劣等生だったし、話が合わなかった。
    自分もみんなと同じように工場で生まれたかった。
    いろんな複雑な想いで、集落を飛び出して、母を残し東京に出てきたのだった。

    そんな時、廃棄部門に正社員として伊藤類と言う女性が配属された。彼女は初日に手作りクッキーを配り、みんなを困惑させた。
    この時代、手作りのものなんて誰も食べない。栄養バランスのとれたスティックバーを食べる。
    ちなみ、睡眠も薬で3時間程度で大丈夫だし、
    性欲もホルモン剤を投与してない。生理もない。
    美奈子は1人で食堂でスティックバーを食べていると伊藤がやってきて,クッキー食べてねと言われた。本当に食べた。
    それで、伊藤は美奈子を認めた。

    伊藤は妊娠していた。
    彼女自身は工場生まれ。妊娠出産のことを何も知らない。美奈子は5つ離れた弟がいて、その妊娠出産を見ていたので何となく知っていた。
    集落では、みんなが力を合わせて子育てもしていた。
    伊藤は酷い悪阻だったが、悪阻というものさえ知らなかった。一流企業の幹部候補なので住まいは立派だが、家は汚れていたので、美奈子が片付け、悪阻の伊藤のサポートをしていた。

    だが、自分が自然出産で生まれ、学習舎で劣等感のなか育ち、結果、高卒で登録社員でしかなれなかったことをかんがえると、
    伊藤が同じように,自然出産を望むのか理解できない。悪阻がひどく、体もつらく、自分の命さえ危ぶまれる出産をなぜ希望する?
    一方、PBも気持ち悪いと思っていた。
    職場の先輩の榊がPBを3体職場に連れてきても、
    可愛いとは思えなかった。赤ちゃんのまま育たない、手のかからない、不思議なペット。

    そして、伊藤のお腹は大きくなり臨月まで後少しとなるとき、喧嘩してしまった。
    同時に、故郷から電話。母が亡くなったらしい。
    郷里に帰りつつ、思い出す,大きくはなれなかった弟のこと。

    って話。
    すごいねー考えることがあったよ。
    200年後,日本がこうなってるかもしれない。

    いまも女性が自分のキャリアを考えると、出産しない選択をすることが増えている。
    病気のリスクもある。
    そして子育てはお金がかかる。
    それて、人口はどんどん減っている。
    社会を保つにはある程度の人間が必要。だから工場生産する。優秀な遺伝の精子と卵子の組み合わせで、優秀な人間が増える。なんて合理的。
    社会が育てるから、女性のキャリアがーとかない。

    倫理的なことを目を瞑ったらこんな社会があるかもしれない。お父さんもお母さんも,おじいちゃんもおばあちゃんも、全員最初からいなければ羨ましくもない。

    でも、そしたら,人生何が楽しいんだろう?

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    2026年08月07日
  • 響け! ユーフォニアム 3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機

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    ネタバレ

    三巻は間違いなく田中あすかという人物のための一冊だった。これまで飄々として何を考えているのか掴めない先輩という印象だったが、その笑顔の裏に抱えていた葛藤や弱さを知り、一気に好きなキャラクターになった。誰よりも音楽を愛しながら、自分の気持ちを押し殺して部を支え続けてきた姿には胸を締めつけられる。

    そんなあすかに真正面から向き合う久美子の成長も見どころで、二人のやり取りはシリーズ屈指の名場面だと感じた。ただの青春部活小説ではなく、それぞれが抱える事情や本音を丁寧に描くからこそ、登場人物一人ひとりが鮮やかに心へ残る。

    読み終えた今では、田中あすかという存在そのものが『響け!ユーフォニアム』という物語の大きな魅力なのだと実感した。笑顔の裏にある想いを知ったからこそ、これから先の彼女の演奏がより特別なものに感じられる一冊だった。

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    2026年08月06日
  • 響け! ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏

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    『響け!ユーフォニアム2』は、コンクールを目指す熱い青春だけでなく、希美とみぞれを中心とした過去の因縁が丁寧に描かれていて、とても心を揺さぶられた。

    一年前の退部騒動をめぐる二人のすれ違いは、誰か一人が悪いわけではなく、それぞれが相手を思っていたからこそ生まれた悲しい誤解だったことが伝わってくる。

    だからこそ、二人が少しずつ本音をぶつけ合い、前へ進もうとする姿には胸が熱くなった。

    この2人の物語は「リズと青い鳥」というアニメで見られる様ですね。

    部活という閉ざされた世界だからこそ生まれる人間関係の繊細さや、言葉にできない感情の機微がリアルで、青春小説としての完成度の高さを改めて実感した一冊。

    演奏シーンの熱量はもちろん素晴らしいが、それ以上に人と人との絆や葛藤をここまで丁寧に描ける武田綾乃さんの筆力に引き込まれた。

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    2026年08月04日