武田綾乃のレビュー一覧
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ネタバレ☆「その爪先を彩る赤」(武田綾乃)
生徒会でこき使われてるボクっ娘が、多重人格と言い張る理事長の娘とともに、演劇部の小道具(赤い靴)盗難事件の謎を追う。
☆「東雲高校文芸部の崩壊と殺人」(斜線堂有紀)
文芸部の部室で部員が殺された謎を、奇人の部長が解く。ほのぼの系が多い中で、オチの付け方など、かなり異質。
☆「黒塗り楽譜と転校生」(辻堂ゆめ)
合唱コンクール用の楽譜が黒塗りにされた理由を、語り手の少女の、幼馴染である変わり者の男子が解く。リア充滅せよ。
☆「願わくば海の底で」(額賀澪)
これもトーンが重い。3.11で消息を断った祖父の足跡を追う青年を、手伝うことになった語り手。彼の美術部での先輩もまた、震災で行方不明となっていた……。これミステリになるのかな、と思ってると。
☆「あるいは紙の」(青崎有吾)
裏染天馬シリーズのスピンオフ。本来ブレーキ役の新聞部副部長が、彼なりに探偵役を務める。このシリーズ食わず嫌いで読んでなかったけど、読んでみようかな。
以上5作。学園モノだからか、探偵役のキャラが濃い話が多い。そのせいでシリーズ物の第一話みたいだな、と感じた。実際にシリーズ物なのは、「あるいは紙の」だけのようだが、案外このキャラで別の話が書かれるかも知れない。 -
Posted by ブクログ
五人の作家達が、高校生の青春をテーマにしたミステリーです。
初めてアンソロジーという作品を読みましたが、それぞれの作家さんの色が出ていて、面白かったです。今までの作品から出てくる雰囲気や構成が滲みながらも短編に仕上がっていて、1つで5つの味を味わえました。
「その爪先を彩る赤」 武田綾乃
演劇部で使われていた赤い靴が行方不明。果たして何処へいたか?
主に女子高生を中心に描いていて、生き生きとした表現にアニメを見ているような雰囲気や元気さが伝わってきました。
「東雲高校文芸部の崩壊と殺人」 斜線堂有紀
軽度な犯罪かと思いきや、殺人事件が発生。果たして犯人は?
サスペンスを得意としている斜線堂さん。ガッツリと本格的で、短編集ながらもドンデン返しや高校生たちの繊細な心理描写が描かれていて、満腹感がありました。
「黒塗り楽譜と高校生」辻堂ゆめ
合唱の練習中、途中の譜面から黒塗りになっているのを発見。果たして誰がやったのか?
伏線の回収が絶妙な辻堂さん。今回も何気ない行動が、後に大きな意味を持っていることに実力発揮されている印象でした。「負」の状況になりながらも、前に明るく踏み出そうとしている表現や雰囲気が良かったです。
「願わくば海の底で」 額賀澪
東日本大震災から5年後。あの日の祖父の足取りが知りたいという三浦。色んな所で証言を聞いていると、ある隠された事実が見えてきます。
この作品の中では印象深くて、心に刺さり、さらに重い気持ちながらも良かった作品でした。登場人物の心理描写が丁寧で、思いの丈をぶちまけるシーンが読者の心を揺さぶりました。
「あるいは紙の」 青崎有吾
最近何度か見かける高校内での吸殻。誰が吸っているのか、あの探偵が登場します。
「〜の殺人」シリーズの裏染天馬の推理が華麗で、披露する人は異なっていますが、着々と犯人に追い詰めていく過程が面白く、短編では短すぎる。もう少し読みたいと感じてしまいました。
一人一人の作者さんの特色が詰まった作品で、軽いものから重めな話まで面白かったです。 -
Posted by ブクログ
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粒ぞろい、とはこのこと!
全5編、どれも楽しく読めました。だいたいアンソロジー読むとその中から気に入った作家さんのを見繕って2、3冊買ってしまうんだけど…さて…
「その爪先を彩る赤」武田綾乃
出ました百合ミステリ。あ、百合って部分ネタバレだけどいかにもな疑似餌だからそれくらい大丈夫だよね? 素敵なペアリング、そしてこのテーマもほんとうに放課後にしっくりきていて。開幕にばっちり。
「東雲高校文芸部の崩壊と殺人」斜線堂有紀
念願の斜線堂さん! 思っていたとおりというか、なんというか。文庫が…待てなく…なる…
「黒塗り楽譜と転校生」辻堂ゆめ
片想い探偵のひとね。もう少し上の年代だと思ってた…90年代すごいなー黄金世代か?
気持ちいい、短編。
「願わくば海の底で」額賀澪
いちばん重くて、その分いちばん印象に残った一編。甘酸っぱくて脳天気な放課後から始まる関係性というのが、ずっしりと響いてくる。使いかたである。
「あるいは紙の」青崎有吾
はいはい安定(笑
いやーこの冬は楽しい読書の冬になりそうで。もっと読みたいから☆4。勝手か。
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Posted by ブクログ
ネタバレスポーツものというには女子萌え感というか、百合感というかで、ぐりぐりやって来る訳だけれど(武田さんだから……笑)
特に神田・堀ペアはもう、ご馳走様というか、犬も食わないというか、勝手にやっとれというか(ああ見えて真剣に悲しんでいるとは勿論思う)。
でもほんと良かったねってなる爽やかすぎる着地で、なんて清々しいラストシーンなんだ!
突き抜けてた。すてき。
蘭子さんはあすかせんぱいみたいだけど、こわくて構えちゃう感がちょっと強いかなあ。。
恵梨香は麗奈みたいだけど、わたしはこちらの方がサービスにちょろく引っ掛かってしまう。
他の作品はそんなことないのに(確か)、何故か本シリーズとユーフォは上記二人を筆頭にキャラクター造形の印象がかぶり易い。
だからだめってこともないけど、女子たちの部活ものだから??
恵梨香がすき。
個人商店で店主に声を掛けられるとかオマケとかされるよりコンビニで客Aでいたいって話、比喩じゃない意味で(だめか)わかりすぎておどろく。
買い物中に無個性でいたい、認識されたくない。同意。人間の温もりを感じるのが気持ち悪い。さもありなん。
生活の為のカヌーはやりたくないというのも、自分版で具体的に当て嵌めると重なりはしない感じだけれど、回路としてわかりそう。
ベースの人慣れしていない性格に共感する。
恵梨香が楽しそうだとすごく嬉しくなって、共感を飛び越えて赤ちゃんを見守っているような感覚に突入する。笑
無垢すぎるでしょ……!
希衣が「幸せな家の子って感じする」という舞奈が、離婚家庭の子であるらしいことが、印象的。
そう言われて斜に受け取って見せない舞奈もああ舞奈だなあって感じだし、まあ、ひとってきっとそんな風に受け取り合ってる。
良いとか悪いとかじゃなくてふつうにそういうものだってストンと納得がいく。
なんでもかんでも深入りしたりしないし、することが正義とも限らない。
舞奈も、べつに見せないようにむりに頑張っちゃっている訳でもなければ、誰も彼もに見抜いて欲しいとも思わないだろうし、(なんなら離婚家庭ですって若干恥だし(?)(振られれば答えるけど))、事情ってむずかしい、、
このシーンの希衣に対してわざわざ攻撃的にはなりたくないんだけど、彼女は想像力が足りないってことになるのかなあ。。
そういう希衣さんちはこの巻では作中上位の幸せな家庭に見えるし、彼女自身個人商店の温もりをすきだと言えるような健やかさんだから、ああああ若いいい。
彼女がこじらせているのは、家庭問題じゃなくて過去における友人とか才能とかのあれだよね……?ちがったかな、、
ともあれ、離婚に傷付いていない子供なんて、いない気がするんだ。
離婚という結果=悪というよりは(如何にも無理をされてもつらいし)、そこに至らざるを得ないような不動の不仲が、かなしくない訳がなくない?
それを外から「不幸」と言ってしまうと何だかずれてしまうけれども。
色んな子の理想通りの偶像は有り得ないみたいな様を描いているとは思うのだけれど、「ペアを解消した二人が普通の顔をしていたら嫌だ」は強烈。。
「だって応援してたから」。一方的な自己都合だと舞奈はわかっているのだろうか……。
なんかその分野の高みを目指す清らかな関係性がぎゃくに歪む発想。だからけっこう、良心的扱いな舞奈も、油断のならない子だ。
外野じゃなければ、堀みたいのも、うんうんって聞けるんだけど。。
余談。
わたし中身こんななのに()周囲から見た印象は千帆だろうなあと、妙に、思う。。
キャラクターに重ねるとかうすら寒いとは思うんだけど、でもしっくり感が強くて、するんと無視出来ないというか何というか、……とてもめずらしい。
恵梨香の場合は、重ねるとはちょっと違う。つもり。あくまで部分的、というか重ならないだろう天才美人だぜーむりー