武田綾乃のレビュー一覧
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めっちゃ良い、これぞスポーツの青春って感じがする
ペアを変えての大会
それぞれの感情が伺える
過去にすがりついたり、諦めと理想の狭間にいたり、人間関係不器用だったり
悩みながらただただ不器用に前に漕ぐだけ
ライバル達に言われる『何故ペアを変えたのか』というのは、1番本人たちが悩んでるに決まってる
他人がとやかく言うことじゃないよー!って思いながら読んでしまった笑
何年も共にやってきて、悩まない訳がないよ
別の子と組む選択、彼女自身を受け入れた選択
まだココロの中では思うことがあるとは思うけれど、先輩の強さが私は凄く好ましいなって思う
恵梨香ちゃんの人間関係不器用な様子も、少しずつ他者と関わり感情が増えてきてる姿が応援したくなってくる
悩んで悔しんで青春だ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「その爪先を彩る赤」は、多重人格を装う必要性がよくわからなかった。さらにはあまりに露骨なヒントでねらいが読めなかったなぁ。総じてキャラ設定の意味を十分に活かせていない気がする。長編だと違うんかな?
「東雲高校文芸部の崩壊と殺人」は、妙に淡々としていたがトリックはよかった。というか、淡々としていたからトリックの良さが際立ったのかもしれない。高校という世界をどのように色づけるかは、世界観だけではなく、トリックの受け取り方まで変えるんだなと改めて思った。
「黒塗り楽譜と転校生」は、転校生って必要?って感じの扱いになっちゃった気がする。タイトルにつけて一定の役割を期待したのだとは思うけど、作品全体としてはむしろマイナス方向ではなかろうか。今回の謎の本質をよりプラスにさせるためのテクニックだったと仮置きしても、それでもなお悲しい存在になっちゃってるなぁと思う。3枚目にもなりきれない的な。
「願わくば海の底で」という作品は、海の底で、もしくは海の底に何を願うのかという、タイトルをどう受け取るかで事件との距離感を変えてしまう難しい作品かもしれないと思った。それがまだまだ誰の記憶にも新しい震災だからということではなく、人の生き死にには、特に残された人にとっては当人にしかわからないことがあるという大前提をミステリーの伏線にしたところだろうと思う。ミステリーは誰にとってもフェアでなければならない。イレギュラーな形で人を失う辛さを、誰しもがもつ感情や意図で隠さなければならない状況を持ち込むことでそのフェアさを担保したという。短編だから表現できたのかもしれないね。長いと震災のイメージがデカくなりすぎるかもしれない。
「あるいは紙の」は、高校というおそらく10代のそれなりに濃密な時期が、こうした日常の謎で彩られていたかもしれないというある種の夢をリアリティをもって見せてくれた(つまりは自分の高校時代は多分もっと平凡だった)。新聞部の矜持とかいうことではなく、おそらくただの若気の至りなんだろうけども、何をするかより、誰とするかみたいなところで主人公の彼は、裏染と向坂にアテられたんだろうな。
ただ、タイトルの意味がわからなかった。向坂が無理をしてる理由もよくわからないままな気がする。今回の事件の前の2つの殺人事件を経て、もしかしたら向坂は裏染の立ち位置が広がってることになんかちょっと焦ったのかもしれないね。 -
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積んでた子達、やっと全巻揃えたので読んであげられました!
切磋琢磨して時々険悪な雰囲気になったり、そしてお互いを受け入れて力を出し切る
良い青春だー!って叫びたくなる
武田先生の描く女の子たちが本当に好きだなって思う
ちょっとした嫉妬心に似た感情といった心の機微がいつも繊細だなぁって感じられる
その、若さというか『女の子』独特の感性の描き方に凄く魅力があるなって
今作は4人の女の子たちが主人公
初心者の子、経験者の子、誰かと漕ぐのが初めての子
色んな子が集まってカヌーについて教えてくれる
1巻ということでカヌーについて教えてくれるような1冊だった
舞奈ちゃんが大会で漕ぐ姿も読めたら良いな!
夏のような暑さと、水のひんやりさが伝わる素敵な青春小説
カヌーのこと全く知らなかったが、初心者には乗るのすら難しいのか…
そして、カヌーが部活動としてあることにも驚いた
実際に切磋琢磨している子達がいるんだなって
知らない分野であるカヌーについて知る機会に、そして興味を持つ機会になって良かったな -
Posted by ブクログ
ネタバレ5巻で完結編となった。急に完結に持ち込んだ印象が拭えない。
黒部舞奈、湧別恵理香、天神千帆、鶴見希衣、そして土器富歌。このカヌーキャリアが全く異なる5人が、仲間を大切にしながら自分たちの目標に向かって邁進する姿が、青春物語らしく爽やかだ。
第三章の「トラブルはいつも突然」でのアクシデント・ヒスタミン食中毒は、2016年度のインカレ・カヌースプリントの遠征先で起きたM大学のケースと酷似しているが、このアクシデント、魚類や加工品を避けるしか方法がないようだと知る。
この食中毒によって湧別恵理香は、「関東高等学校カヌー大会」でのWK-1(決勝)での出場を辞退することになったが、断腸の決断だったことは切実に伝わる。期待した希衣とのペアも3位に止まった。
一方、希衣はWK-1で2位だった。大学に行ってもカヌーを真剣に続けたい(p.132)希衣だから期待が持てる。
エピローグを読んで改めて気付いたが、湧別恵理香、鶴見希衣、そして利根蘭子は東京オリンピックを目指していたことが分かる。努力家・鶴見希衣がオリンピック出場を果たしたのは、少し意外だが嬉しい。
2020年の東京オリンピックの結果を見ていると、日本のカヌー界のレベルが上がっているのは分かるが、世界はもっと進化していたことが分かる。
この小説がひとつのきっかけとなって、日本のカヌースプリント界が量的にも質的にもさらに発展することを期待したい。 -
Posted by ブクログ
女子高校生視点の青春連作短編集
収録は5作+α
・白線と一歩
・赤点と二万
・側転と三夏
・作戦と四角
・漠然と五体
・そして奇跡は起こる
・青い鳥なんていらない
・白線と一歩
放送部で優しい先輩として後輩から慕われている知咲
部長の有紗から、部に馴染めていない有望な1年生のフォローを頼まれる
Nコンの出場を迷っている知咲の心境
同級生へのコンプレックスなー
私はその辺は他所は他所、内は内と割り切ってしまえる方なので気にしないんだけど
それを認められない人にとっては辛いのでしょうね
プライドの高さと実力の乖離
「山月記」が高校の国語で選ばれている理由がわかるなぁ
そう言えばこの関係って、立場はちょっと違うけど「響け!ユーフォニアム」のあすか先輩と部長に似ている
こんな悩みは青春共通なのでしょうねぇ
・赤点と二万
受験科目ではないという理由で、生物の赤点を恐れない菜奈
内申点で評価される推薦という仕組みに不公平感を感じている
優等生の長谷部君が何故か生物で赤点を取り、菜奈と補習を受けることで生じる二人の認識の交流
推薦という仕組みが既に盛り込まれているのであれば別に不公平ではない
レベルの低い学校の方が高い内申点は取りやすいけど、そんな学校は推薦枠を持っていない学校がある
自分の行きたい大学の推薦枠を持っている高校に入学するところから大学受験の戦略は始まっていると考えれば不公平ではないと思うけどね
そもそも、世の中に完全に公平なんてものがあるのだろうか?
不公平があり、それぞ是正する制度もあり、またその制度によって過剰な利益を得る存在がいる
そんな複雑なシーソーの組み合わせで出来上がっているのが社会ですからねぇ
作中の言葉でもあったけど、損得だけで判断していると選択を狭めることになるよ
ただ、そんな狭い視野で不公平を感じるところが若さだと思う
・側転と三夏
手作り料理をSNSに投稿していいねを貰うのがささやかな楽しみの真綾
しかし、不器用な姉が作った失敗作のカップケーキの投稿の方がバズった事に複雑な感情を覚える
人に愛されるとは?
姉の愛嬌と自分を比べるお話
・作戦と四角
スラックスにネクタイの制服を着ている泉
何故人は自分に女性性を求めるのか?
場にふさわしい服装や見た目とは?
人から見られたい姿こそが本当の自分というのはそうだと思える
あと、眼鏡好きとしては共感しかない
泉さんにはぜひ眼鏡教でも立ち上げて欲しいw
・漠然と五体
ルールから外れる事を極端に恐れる細谷
無断欠席三日目に電車で同級生の清水と出会う
二人で電車を乗り継ぎ、海へとたどり着く
正規ルートを踏み外す事を恐れる細谷と、自由な清水という対極な二人の会話
清水ーーーー!
結局、この小説は清水千明の物語なんじゃなかろうか?
自分が何を望み、どう生きたいのかという問い
総合した感想として
「うわぁ~、青春だぁ~」と思ってしまう
それも、とてもとても青臭いね
自分にもこんな視野が狭い考えをしていた時期があったなぁと身悶えするくらい羞恥を覚える -
Posted by ブクログ
ネタバレえ?もう最終巻?とビックリ。
ネタバレではないのだけど、読みたくない人もいるだろうから、「ネタバレの内容を含む」にチェック。
とてもいい素材なのに、それを生かし切れていない感じ。
武田綾乃さんの作品はほかに読んでいないので、これが作家のテイストなのか、作品のテイストなのかはわからない。わからないけど、とっても惜しいって思っちゃう。
足らないと思ってしまうのは、人間の描写と漕ぐ描写。
特に舞奈と恵梨香、希衣と恵梨香の関係性(ドラマ)は、肩透かしを食らった感がある。
高校の部活の中で、舞奈、恵梨香、希衣らがそれぞれ変わっていくというのがドラマの中軸になるのだろうが、そのあたりがほとんど語られない。つまり、もっと彼女たちの人間ドラマが読みたかったのだ。
そこが効いていないので、最後の終わらせ方も「え?」って思っちゃう。
結局、私には最後までなぜ『君と漕ぐ』だったのかわからなかった。
ただ、泣かされたので星は4つにしました。 -
Posted by ブクログ
前作から、10年ぶりの復活となる本書は、創元推理文庫から2020年に発売された、「書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー」の第二弾で、全て1990年代生まれの作家が書かれているのが特徴ですが、どちらかというと、その若さはあまり気にならず、バラエティに富んだ多種多様な作風を、一冊で体感できた喜びが強かったです。
武田綾乃 「その爪先を彩る赤」
演劇部の失くなった靴を捜索する話で、犯人や動機は分かりやすいものの、その後の探偵に絡む、謎解きの細やかな伏線が見事だと思いましたし、そこに潜んでいたのは、探偵と「僕」との間における、稀少な価値観の共有で、こうした自分を認めてくれるような喜びは、学園生活では、やはり大切ですよね。
斜線堂有紀 「東雲高校文芸部の崩壊と殺人」
武田さんの、明るい雰囲気の話の後だけに、余計に衝撃的に思われて、犯人探しや事件の謎以上に、後味の悪さが凄まじく、おそらく、大人の全く介入しない状況もそうさせたのかもと思うと、学生たちの持つ視野の狭さに、思考能力の限界や恐ろしさを感じさせられて、もはや狂気的ですらある。問題作。
辻堂ゆめ 「黒塗り楽譜と転校生」
ミステリの要素に、やや専門性を感じられたが、合唱コンクールを絡めた清々しい物語には、これぞ青春といった気持ちの高まりを覚え、最初まとまらなかったけど、やるときはやるといった、かつての私の中学のクラスの雰囲気を思い出しましたし、謎の答えについても、同様の青春が滲み出ていて、この時しか体験出来ないことの素晴らしさを、実感いたしました。
額賀澪 「願わくば海の底で」
まさか、こうしたアンソロジーで、東日本大震災を題材にしたことに驚き、その筆致も、当時の哀しみだけでは表せないような、複雑で繊細な哀しみを、こと細かく表現しており、『その《潮時》を無理矢理踏み越えてきた』等に感じ入るものもありましたが、ミステリ要素も、最後の最後にどんでん返し的に入っており、しかも、それが見事というのが適切なのかどうか分かりませんが、皮肉にも、震災と絡んでいるからこそ成立するような、叙情感や喪失感に、諦観めいた悲しみ、そして、人として、どうあるべきだったのか? そんな事を考えさせてくれました。
青崎有吾 「あるいは紙の」
最近フォローしている人達の間で盛り上がっているのを、私は素知らぬ振りをしつつ、秘かに気になっていた方で、まずは短編をと、お試し感覚で読んでみたら「裏染天馬」シリーズで、しまったと思ったが、どうやら番外編的な感じでもありそうで、主役は「クラーク・ケント」の彼だったが、「向坂香織」とのやり取りに青春のもどかしい切なさがあったり、天馬とのやり取りの素朴さ等、まず物語としての面白さがあっての、最後の謎解きは渋いながらも効果的だったし、それは、向坂自身の思いの詰まった、彼女自身の存在意義を証明したようでもあって、彼の為したことの大きさを実感させられた終わり方は、とても素敵で、このシリーズにより興味を持ちました。それにしても、青崎さんは時代もの好きなのかな。
以上、五つの短編を読みまして、いくつかの作品で印象的だったのが、この年代特有の、本音を素直に言えなかったり、自分の想定以上の意地を張ってしまうといった、そのもどかしい感情に苦しむ姿であり、これこそ青春に付きものなのかもしれませんが、おそらく実際にどうすれば良いのか、本人自身、分からないのでしょうね。
しかし、そこを試行錯誤して乗り越えていくことが、大人へと成長していく、一つの要素なのかもしれないと思うと、これらの物語には、そうした成長への願いが込められているようにも感じられて、私の中のどこかで、アンソロジーには単行本に掲載しないような実験的なものや、ちょっとした小品を書いているといった、そんなイメージを払拭してくれた、素敵な作品集でした。 -
Posted by ブクログ
リア充で楽しく毎日を過ごしている人にオススメしたい。毎日楽しく生活を送っているが、そうでない人もいることも忘れないで欲しい。
朱音が学校で飛び降り自殺する。
この学校は県内有数の進学校で勝ち組で自分本位の生徒が多いのかも知れない。
そんな進学校で起きた、6名の生徒の独白形式で朱音の自殺の原因の死の検証をする。
朱音がかまってちゃんでウザいと思う方も多いと思うが、
信じられる親友を求めた朱音の贈る言葉を噛み締めて欲しい。
咲き乱れた勿忘草で朱音と佳純が永遠に仲良く遊んで欲しい。真っ青な勿忘草を。
そんな朱音の純粋な心も汲み取って頂きたい。
一人でタイムカプセルを掘り起こしに行く様に涙した。
好きの反対は無関心だ。
信じてもらえる友達は大切だ。
優等生夏川が怖すぎて人を信じるのを辞めたくなる。イヤミスなラスト。
親友の顔を思い浮かべ、勿忘草の花言葉を噛み締めて欲しい。