武田綾乃のレビュー一覧
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めっちゃ良い、これぞスポーツの青春って感じがする
ペアを変えての大会
それぞれの感情が伺える
過去にすがりついたり、諦めと理想の狭間にいたり、人間関係不器用だったり
悩みながらただただ不器用に前に漕ぐだけ
ライバル達に言われる『何故ペアを変えたのか』というのは、1番本人たちが悩んでるに決まってる
他人がとやかく言うことじゃないよー!って思いながら読んでしまった笑
何年も共にやってきて、悩まない訳がないよ
別の子と組む選択、彼女自身を受け入れた選択
まだココロの中では思うことがあるとは思うけれど、先輩の強さが私は凄く好ましいなって思う
恵梨香ちゃんの人間関係不器用な様子も、少しずつ他者と関わり -
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ネタバレ「その爪先を彩る赤」は、多重人格を装う必要性がよくわからなかった。さらにはあまりに露骨なヒントでねらいが読めなかったなぁ。総じてキャラ設定の意味を十分に活かせていない気がする。長編だと違うんかな?
「東雲高校文芸部の崩壊と殺人」は、妙に淡々としていたがトリックはよかった。というか、淡々としていたからトリックの良さが際立ったのかもしれない。高校という世界をどのように色づけるかは、世界観だけではなく、トリックの受け取り方まで変えるんだなと改めて思った。
「黒塗り楽譜と転校生」は、転校生って必要?って感じの扱いになっちゃった気がする。タイトルにつけて一定の役割を期待したのだとは思うけど、作品全体 -
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積んでた子達、やっと全巻揃えたので読んであげられました!
切磋琢磨して時々険悪な雰囲気になったり、そしてお互いを受け入れて力を出し切る
良い青春だー!って叫びたくなる
武田先生の描く女の子たちが本当に好きだなって思う
ちょっとした嫉妬心に似た感情といった心の機微がいつも繊細だなぁって感じられる
その、若さというか『女の子』独特の感性の描き方に凄く魅力があるなって
今作は4人の女の子たちが主人公
初心者の子、経験者の子、誰かと漕ぐのが初めての子
色んな子が集まってカヌーについて教えてくれる
1巻ということでカヌーについて教えてくれるような1冊だった
舞奈ちゃんが大会で漕ぐ姿も読めたら良いな! -
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ネタバレ5巻で完結編となった。急に完結に持ち込んだ印象が拭えない。
黒部舞奈、湧別恵理香、天神千帆、鶴見希衣、そして土器富歌。このカヌーキャリアが全く異なる5人が、仲間を大切にしながら自分たちの目標に向かって邁進する姿が、青春物語らしく爽やかだ。
第三章の「トラブルはいつも突然」でのアクシデント・ヒスタミン食中毒は、2016年度のインカレ・カヌースプリントの遠征先で起きたM大学のケースと酷似しているが、このアクシデント、魚類や加工品を避けるしか方法がないようだと知る。
この食中毒によって湧別恵理香は、「関東高等学校カヌー大会」でのWK-1(決勝)での出場を辞退することになったが、断腸の決断だったことは -
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女子高校生視点の青春連作短編集
収録は5作+α
・白線と一歩
・赤点と二万
・側転と三夏
・作戦と四角
・漠然と五体
・そして奇跡は起こる
・青い鳥なんていらない
・白線と一歩
放送部で優しい先輩として後輩から慕われている知咲
部長の有紗から、部に馴染めていない有望な1年生のフォローを頼まれる
Nコンの出場を迷っている知咲の心境
同級生へのコンプレックスなー
私はその辺は他所は他所、内は内と割り切ってしまえる方なので気にしないんだけど
それを認められない人にとっては辛いのでしょうね
プライドの高さと実力の乖離
「山月記」が高校の国語で選ばれている理由がわかるなぁ
そう言えばこの -
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ネタバレえ?もう最終巻?とビックリ。
ネタバレではないのだけど、読みたくない人もいるだろうから、「ネタバレの内容を含む」にチェック。
とてもいい素材なのに、それを生かし切れていない感じ。
武田綾乃さんの作品はほかに読んでいないので、これが作家のテイストなのか、作品のテイストなのかはわからない。わからないけど、とっても惜しいって思っちゃう。
足らないと思ってしまうのは、人間の描写と漕ぐ描写。
特に舞奈と恵梨香、希衣と恵梨香の関係性(ドラマ)は、肩透かしを食らった感がある。
高校の部活の中で、舞奈、恵梨香、希衣らがそれぞれ変わっていくというのがドラマの中軸になるのだろうが、そのあたりがほとんど語られな -
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前作から、10年ぶりの復活となる本書は、創元推理文庫から2020年に発売された、「書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー」の第二弾で、全て1990年代生まれの作家が書かれているのが特徴ですが、どちらかというと、その若さはあまり気にならず、バラエティに富んだ多種多様な作風を、一冊で体感できた喜びが強かったです。
武田綾乃 「その爪先を彩る赤」
演劇部の失くなった靴を捜索する話で、犯人や動機は分かりやすいものの、その後の探偵に絡む、謎解きの細やかな伏線が見事だと思いましたし、そこに潜んでいたのは、探偵と「僕」との間における、稀少な価値観の共有で、こうした自分を認めてくれるような喜びは、学園生活で -
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リア充で楽しく毎日を過ごしている人にオススメしたい。毎日楽しく生活を送っているが、そうでない人もいることも忘れないで欲しい。
朱音が学校で飛び降り自殺する。
この学校は県内有数の進学校で勝ち組で自分本位の生徒が多いのかも知れない。
そんな進学校で起きた、6名の生徒の独白形式で朱音の自殺の原因の死の検証をする。
朱音がかまってちゃんでウザいと思う方も多いと思うが、
信じられる親友を求めた朱音の贈る言葉を噛み締めて欲しい。
咲き乱れた勿忘草で朱音と佳純が永遠に仲良く遊んで欲しい。真っ青な勿忘草を。
そんな朱音の純粋な心も汲み取って頂きたい。
一人でタイムカプセルを掘り起こしに行く様に涙した。