【感想・ネタバレ】青い春を数えてのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年11月26日

「愛されなくても別に」が好みだったので、こちらも購入しました。どの主人公にも、少しずつの共感を抱きました。自分自身の捻くれた考え方に罪悪感を感じながら読み進めると、各話最後には、そっと寄り添いつつ前を向かせてもらえます。青春真っ只中にいた時は言語化出来なかった感情を、大人になった今、再び振り返り、こ...続きを読むれからを生きる力を頂きました。

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Posted by ブクログ 2023年11月21日

武田綾乃さんの小説を読みたくてお試しでこの短編集を読みました。
感想としては、とても良かったです。青春の葛藤、自分らしさを追い求める姿に爽やかさが感じられ、また百合成分が強くてとても良かったです。
個人的にお気に入りなのは3つ目の姉と妹のお話です。妹の頑張りをしっかり姉は見ている描写で深い愛情が感じ...続きを読むられて素敵でした。
これに続いて、武田綾乃さんの小説(百合がある)を読んでいきたいと思います。

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Posted by ブクログ 2023年10月19日

凄く好きな青春小説です!この方の作品は初めてでしたが、とても読みやすくて登場人物などに感情移入が出来てビックリしました!有名なシリーズものを書かれているらしいですが、こういう短編集ものももっと出してほしいくらい好きになりました!

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Posted by ブクログ 2023年07月01日

致死量の、青春。

青春を青春たらしめる情動が、
無機質な自分に淡青な希望を否応なく突きつける。

甘酸っぱいってどんな味だっけ?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月05日

微かに繋がる少女たちの短編集。少女妄想中から百合成分を薄くして青春を追加した感じ。もう少し深掘りたい気持ちもあり、青春の一部としては一番(エモいところ)を切り取っているとも思う。
どれも良かったが、特に好みだったのは「作戦と四角」と「漠然と五体」。清水という女、めちゃくちゃ良かった。

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Posted by ブクログ 2022年04月05日

「姉みたいに、困ったときに助けてと言える人間になりたかった。努力していると思われたら恥ずかしいから、何でもできるような顔をして。自尊心の鎧で自分を覆っているうちに、気付けば頑張っている状態が当たり前だと思われるようになっていた。背伸びした分の私の努力は、私だけしか見ていない。幼い頃の側転と同じだ。成...続きを読む功することが当たり前だと思われているから、誰の記憶にも残っていない。」 ー側転と三夏ー

何でも要領よくこなせてしまうというのは羨ましい。いいなあって思う。...でも、本当にそうだろうか?人は誰しも無意識のうちに人に期待する。その期待に答え続けていくうちに、やがて当たり前のことになる。もしかしたら、努力して努力してやっと出来上がった作品かもしれないものを、「あなたのことだもん、できて当たり前よね」という態度を出されたら息が詰まる。このことから、「人に期待する」ということは残酷だなと。誰しもが「こうあるべき」と自分の中にある狭い価値観で相手を固定して、そこから道が逸れた途端に「裏切られた」と声を上げる。相手の見えない部分が見えただけなのに、それの何がいけないんだろう。勝手に期待して、勝手に失望したのはそちらじゃないか。「期待する」という言葉は呪いのようだと多々感じる。


そもそも、面接に向いた眼鏡とは何なのか。面接に向いた服装、面接に向いた髪型、面接に向いた言動。そんなものを求めた先に、一体何があるのだろう。生地からクッキーを作るみたいに人間を型で抜いて、はみ出た部分を切り捨てる。余った端切れをまとめて作り直すこともせず、商品にならない個性はごみ箱へと消えていく。 ー作戦と四角ー

自身の個性が矯正されてゆくような感覚を持ったことがある。少しでも道を踏み外すと、「変わっている人だ」「ちょっとおかしいよね」ってそんな言葉を投げかけられる。段々それが重荷になって、積もりに積もって背負いきれなくて「当たり前」に個性が潰されてゆくのだと思う。「漠然と五体」の主人公のように、世間一般の当たり前と調和できるのであれば、そのような生き方で全く問題は無いのだろうと思う。調和できても出来なくても、合わないなと感じるものからはそっと距離をとって、自分らしくいれる心地よい生き方が出来ればいいなぁとのんびり考える。

今回の作品は全体的に自身が感じたり考えたりしたことのある内容で共感できる部分が多かったなと感じた。「赤点と二万」の大学受験で使わない教科を一生懸命勉強して学校内テストで良い点をとる必要性はあるのかという疑問。「作戦と四角」の生き方について模索中の人間に対して悪気なく吐かれた「可哀想」という言葉。それをどういう意味で使ったのかと、言うタイミングによってはうんざりさせられることもある。同情というものに対して嫌悪を覚えることがある。恐ろしい武器だと感じる。

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Posted by ブクログ 2022年01月17日

いい本だ。

一瞬安っぽそうな表現が多いと思ったが、感情を正確に捉えられているし、その感情に至るまでの出来事も自然に進められている。とてもしっかりした小説だった。

様々な感情が湧き上がってくる青春というジャンルを扱っていながら、物語ごとに1つのテーマが明確に定められているので読みやすかった。
大人...続きを読むの視点から冷静に読むとしょうもないただの高校生活の出来事が描かれているのに、感情移入が出来てしまった。

例えば、
「ブルーライトはもはや我々の親友であり、戦友だ。」
みたいな表現は、大人の視点ではしょうもないけれど、これに納得できるように描かれている。

作者の年齢は若いけれど、物語づくりの基礎は出来上がっているので、若者言葉の安直な表現でも感情移入できて、心を動かされた。

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Posted by ブクログ 2021年08月21日

輝かしい高校生活をどのように思うかは、当事者でないとわからないですよね。ここに出てくる子たちは、みんな感性がみずみずしくて羨ましい。自分はどちらかというと、流れに流され、色々と諦め達観し、みたいな感じ(今考えてもイヤな奴だったな)だったので、純粋にいいなと思いました。とても面白かったです。

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Posted by ブクログ 2021年08月20日

「赤点と二万」の辻脇さんの「推薦システムずるい」発言は、さすがに堪えました。…というのも、高校は推薦で入ったからです。あの頃は、確実に楽をしようとしていた。大学でも楽をしようしたところ、見事に失敗。とりあえず前に進みたくて、専門学校に進学。内定を蹴って就活をやり直し、大手保険会社に中途採用。けれど大...続きを読む学を諦めきれずに退職して通信制大学。散々迷って、何度も失敗して…… 高校生ならではの感性だからこそ、今の私に伝わるものがありました。

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Posted by ブクログ 2021年08月19日

響けユーフォ(アニメだけ見ました。)の時も思ったんですけど、この方は青春に潜む影の書き方が秀逸だなと思いました。
でも、どれも明るい兆しが見える終わり方なので好きです。
あとは個人的に言葉選びと、アップルパイ、ガトーショコラの表現する文が好きすぎてツボでした。

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Posted by ブクログ 2021年08月15日

モラトリアム真っ最中なJK5人の話。自分らしさとか、人生についてとか、思春期に悩むようなこと。
自分は大学生で、このようなモラトリアム期間は終わりかけかな?大人になりつつあるかな?と考えていたが、この本を読んで、JK5人に共感の嵐。あぁ、自分もまだまだ青臭いガキンチョなんだなと感じた。
でも、そのこ...続きを読むとに気づけて良かった。
自分らしさとは、人生とは、多様な考え方、青臭い悩みをこれからゆっくりと消化していければいいなと思えた本でした。

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Posted by ブクログ 2021年08月03日

2021/08/03
ユーフォニアムの作者の作品ということで読んでみた。
高校生の青春を題材にした内容が5篇に渡って描かれていて、それぞれの話の主人公が前の話の登場人物と何かしらの形で繋がってる形で主人公が移り変わっていく。
ただ青春って感じではなく、高校生なりに色々考えたり、苦悩したりする様子が丁...続きを読む寧に描かれている。
世の中に対して疑問や謎の怒り、反発心を持ち始める思春期特有のどうにも表現しづらい難しい感情や行動を丁寧に表現していてとても読みやすかったです。

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Posted by ブクログ 2023年03月30日

女子高校生視点の青春連作短編集

収録は5作+α

・白線と一歩
・赤点と二万
・側転と三夏
・作戦と四角
・漠然と五体

・そして奇跡は起こる
・青い鳥なんていらない


・白線と一歩
放送部で優しい先輩として後輩から慕われている知咲
部長の有紗から、部に馴染めていない有望な1年生のフォローを頼ま...続きを読むれる
Nコンの出場を迷っている知咲の心境

同級生へのコンプレックスなー
私はその辺は他所は他所、内は内と割り切ってしまえる方なので気にしないんだけど
それを認められない人にとっては辛いのでしょうね

プライドの高さと実力の乖離
「山月記」が高校の国語で選ばれている理由がわかるなぁ

そう言えばこの関係って、立場はちょっと違うけど「響け!ユーフォニアム」のあすか先輩と部長に似ている
こんな悩みは青春共通なのでしょうねぇ


・赤点と二万
受験科目ではないという理由で、生物の赤点を恐れない菜奈
内申点で評価される推薦という仕組みに不公平感を感じている
優等生の長谷部君が何故か生物で赤点を取り、菜奈と補習を受けることで生じる二人の認識の交流

推薦という仕組みが既に盛り込まれているのであれば別に不公平ではない
レベルの低い学校の方が高い内申点は取りやすいけど、そんな学校は推薦枠を持っていない学校がある
自分の行きたい大学の推薦枠を持っている高校に入学するところから大学受験の戦略は始まっていると考えれば不公平ではないと思うけどね

そもそも、世の中に完全に公平なんてものがあるのだろうか?
不公平があり、それぞ是正する制度もあり、またその制度によって過剰な利益を得る存在がいる
そんな複雑なシーソーの組み合わせで出来上がっているのが社会ですからねぇ

作中の言葉でもあったけど、損得だけで判断していると選択を狭めることになるよ

ただ、そんな狭い視野で不公平を感じるところが若さだと思う


・側転と三夏
手作り料理をSNSに投稿していいねを貰うのがささやかな楽しみの真綾
しかし、不器用な姉が作った失敗作のカップケーキの投稿の方がバズった事に複雑な感情を覚える

人に愛されるとは?
姉の愛嬌と自分を比べるお話


・作戦と四角
スラックスにネクタイの制服を着ている泉
何故人は自分に女性性を求めるのか?
場にふさわしい服装や見た目とは?

人から見られたい姿こそが本当の自分というのはそうだと思える

あと、眼鏡好きとしては共感しかない
泉さんにはぜひ眼鏡教でも立ち上げて欲しいw


・漠然と五体
ルールから外れる事を極端に恐れる細谷
無断欠席三日目に電車で同級生の清水と出会う
二人で電車を乗り継ぎ、海へとたどり着く
正規ルートを踏み外す事を恐れる細谷と、自由な清水という対極な二人の会話


清水ーーーー!

結局、この小説は清水千明の物語なんじゃなかろうか?
自分が何を望み、どう生きたいのかという問い




総合した感想として
「うわぁ~、青春だぁ~」と思ってしまう
それも、とてもとても青臭いね
自分にもこんな視野が狭い考えをしていた時期があったなぁと身悶えするくらい羞恥を覚える

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Posted by ブクログ 2023年02月16日

響け! ユーフォニアムシリーズでお馴染みの武田綾乃が2018年に発表した「青い春を数えて」の文庫版。なにかしらのコンプレックスを持った5人の女子高生を主人公にした連作短編集です。もっと劇的な展開をさせることも出来ると思いますが、日常の1ページを切り取ったかのように比較的淡々と描かれています。全体とし...続きを読むてはけっこうビターな印象を持ちました。文庫版には2つの掌編を追加収録。

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Posted by ブクログ 2022年05月23日

青春の切実な痛さとその先にあるきらめきを感じた短編集です。描かれる人物はみんな女子高生なのだけど、彼女たちの抱える悩みや葛藤というものはどこか身に覚えのあるもので、性別の違う自分も学生時代を思い出し、少し胸が痛くなるような気持ちになりました。

収録作品は短編5編と掌編2編。描かれるテーマは部活での...続きを読む友人関係や後輩との関係性、受験をめぐるもやもやとした感情、あるいは姉妹関係であったりクラスや社会に対する違和感であったりします。

テーマ自体はそこまで目新しいという感じでもないけれど、語り口や登場人物たちの心理描写がみずみずしくとにかく共感しました。

失敗に対する恐怖。自分だけを頼ってほしいという感情。なんでも器用にこなしてしまうがゆえの不満。部活できらめいている友人に対する負い目。クラスメートに対する違和。自分に対する嫌悪。

彼女たちの痛さは自分の中のイタさを思い起こさせる。学生時代はもちろんたぶん今でもそのイタさというのは心に残っている。だから共感してしまう。

ただこの作品は痛さを描くだけではありません。各短編の彼女たちの痛さはきちんと昇華され、次の一歩へきっとつながるのだろうと感じさせてくれます。痛さとイタさの先にある成長を描いているからこそ、自分はこの短編集が好きだと思いました。

学生時代の日常の切り取り方と心理描写の鋭さが本当に素晴らしい作品でした。

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Posted by ブクログ 2021年11月04日

苦しくて、でもそれが現実で大人になればいい思いでにだって言う人は多いだろうけど、今日明日を生きることは私や彼女達にとってはとても大変な事で。こなければいいと思った。連絡も知らせもないなら時間ごと止まればいいと思った。だから、彼女が「死ぬ?」と言った姿が凄く綺麗に脳内に描かれて、凄く儚いんだけど、そ...続きを読むこには彼女が生きていて、高校生のヒリヒリした感じが凄く伝わってきた。
誰かにとっては「たったそれだけ」の事だったかもしれないけど、その人にとっては「たった」とは思えない事だったんだと思う。
心中を考える姿も、綺麗な描写も、全てが青春で、綺麗で素敵で、キラキラしてて、とてつもなく痛いものだった。受け止めれる内容じゃなかった。それでも彼女達は生きていて行くんだろうなぁ。大人になりたいと思いながら。

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Posted by ブクログ 2023年07月16日

高校生が主人公の短編小説
失敗が怖くて確実に成功することしかしたくないって
随分大人になってしまったわたしでもよく思う。
最後の井手上漠さんの解説も共感する部分があって、
つい「可哀想」って言ってしまってるから
気を付けないとなと思った。
たまには青春がテーマの小説もいいなー

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Posted by ブクログ 2023年06月24日

女子高校生が拗らせながら自分と葛藤していく物語。若い頃の拗らせは美しくこれもまた青春なんだよな〜と懐かしい気持ちになった。ただ、『漠然と五体』だけは少し系統が異なるような気がして、やることが痛すぎて行きすぎで恥ずかしくて呼んでて小っ恥ずかしくなった。
あと、解説?の文章が拙く中学生が書いたような感じ...続きを読むで、小説そのものを台無しにしてるのでは?と思った。同年代の感想がよりリアルにさせる図らいなのかもしれないが、もっと普通の(と言ったらLGBT差別と言われるのかもしれないけど、あえて)若者の感想を聞きたかったな。
あと、有紗の物語が気になる!

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Posted by ブクログ 2023年06月04日

連作小説、甘酸っぱい女子高生の葛藤を描いた
アタクシなんかでも現在地を見失う事があるが
若いと何処に自分が立っているのか不安になる
事もあるだろう・何かに囚われて制約された行
動しかできないんだよね・・・ホントはもっと
自由なのに(´・ω・`)

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Posted by ブクログ 2023年04月06日


白線と一歩
赤点と二万
側転と三夏
作戦と四角
漠然と五体

一から五までの女子高生の葛藤を描いた連作短編集
根底には『伝えようとしなければ何も始まらない』
と分かっているが、伝えれない苦しみや将来の不安を短編集に凝縮されています。
青春時代のほろ苦い思い出や無駄を無駄と思わない、大人から見れば意...続きを読む味不明な行動も成る程と感じました。

青い春を色々と数えてもオチがない遠い昔(笑)の私を思い出しました。

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Posted by ブクログ 2023年03月04日

正確に書くと星3.3。
5作の連作短編集。一つ一つの話が短いところもあり、この展開早くない?と思うこともあった。
一人一人にどこか共感できるところもあるのがよかった。
一人一人で個性が出ていたのもすごいなと思った。

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Posted by ブクログ 2021年08月29日

連作短編かつ青春ものが読んでみたかったので購入。よかったです。

文章がお上手。比喩表現がきれいで、女子高生たちの繊細な心情を上手に描写できていたと思います。

そんななか星5にしたのは、ストーリーがありきたりで新鮮さがなかったから。まあその普通こそが本作の良さなのかもしれないけど、短編じゃなかった...続きを読むら飽きてたな、とおもった。

でも冬の海に二人で行って「寒い寒い」といいながらスマホをぶん投げるシーンは笑った。ティーンエイジャーおそるべし。

あとどうでもいいけど、作品で好きな映画の話になったとき、登場人物の一人が「アタックオブザキラートマト」と言ったのは面白かった。作者、何歳なんだろう。

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