武田綾乃のレビュー一覧
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前作から、10年ぶりの復活となる本書は、創元推理文庫から2020年に発売された、「書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー」の第二弾で、全て1990年代生まれの作家が書かれているのが特徴ですが、どちらかというと、その若さはあまり気にならず、バラエティに富んだ多種多様な作風を、一冊で体感できた喜びが強かったです。
武田綾乃 「その爪先を彩る赤」
演劇部の失くなった靴を捜索する話で、犯人や動機は分かりやすいものの、その後の探偵に絡む、謎解きの細やかな伏線が見事だと思いましたし、そこに潜んでいたのは、探偵と「僕」との間における、稀少な価値観の共有で、こうした自分を認めてくれるような喜びは、学園生活で -
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リア充で楽しく毎日を過ごしている人にオススメしたい。毎日楽しく生活を送っているが、そうでない人もいることも忘れないで欲しい。
朱音が学校で飛び降り自殺する。
この学校は県内有数の進学校で勝ち組で自分本位の生徒が多いのかも知れない。
そんな進学校で起きた、6名の生徒の独白形式で朱音の自殺の原因の死の検証をする。
朱音がかまってちゃんでウザいと思う方も多いと思うが、
信じられる親友を求めた朱音の贈る言葉を噛み締めて欲しい。
咲き乱れた勿忘草で朱音と佳純が永遠に仲良く遊んで欲しい。真っ青な勿忘草を。
そんな朱音の純粋な心も汲み取って頂きたい。
一人でタイムカプセルを掘り起こしに行く様に涙した。 -
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「リズと青い鳥」⇒TV1期⇒TY2期⇒誓いのフィナーレ
と見てきました。
そして原点たる小説版へ。
前提として、この作品がとても好きです。
好きなのでアニメも何度も見てます。
何度も見てるうちに、かすかなひっかかりがあることに気づき、それはなんだろうと自問自答し、言葉にしてみようと思います。
日本のアニメは話がわかりにくい。なんでそうするのかわからないが、わざわざ肝心なとこをとばして、あとから想像で補うようにする表現をちょいちょい入れてくる。なんでだ? ガルパンもリコリコもどっぷりハマるほど好きだけど、やはり同じようなところがある。
なお、まどマギにはそういったところはない。リズと青い鳥も -
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アニメからハマった「響け」シリーズ。久美子が1年のときから始まって、本作で最終学年ということで、読後の高揚感がすごかった。一気に駆け上がったな、と。
ニコニコミステリアスな真由。前編からの布石をいよいよ回収!かと思ったが、本作品はあくまで青春ものでミステリではないので。。
ともあれ、その真由や麗奈やらいろんな人や事柄に振り回されまくり(というか自分から首突っ込んでいった?w)、一人で抱えこんでいた久美子をずっと心配して、ハラハラして読み進めていって、最終的着地に、親のような目線で涙したのでありました。
これが2年後アニメになるとか、楽しみすぎます。 -
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令和時代の居場所の奪い合い! 高校生のカーストを辛辣に描く学園ミステリー #石黒くんに春は来ない
■レビュー
登場人物の描写があまりに生き生きとしていて強烈。
まるで自分がそのクラスの一人になったかのように、息をするのもしんどくなってくる作品です。
なにより、冷酷な人間を書くのが超絶に上手い。
なんでこんなに性格悪い人物を描けるのか。思わず学生時代の大嫌いだった奴を思い出してしまいました。
そして若い世代のつらい現実世界がまたキツイですね。
多様性が謳われる現代にも関わず、露骨な人種差別がはびこっている。どんどん生きづらくなっている若者世代の実態を感じ取ることができました。
また本作は -
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青春の切実な痛さとその先にあるきらめきを感じた短編集です。描かれる人物はみんな女子高生なのだけど、彼女たちの抱える悩みや葛藤というものはどこか身に覚えのあるもので、性別の違う自分も学生時代を思い出し、少し胸が痛くなるような気持ちになりました。
収録作品は短編5編と掌編2編。描かれるテーマは部活での友人関係や後輩との関係性、受験をめぐるもやもやとした感情、あるいは姉妹関係であったりクラスや社会に対する違和感であったりします。
テーマ自体はそこまで目新しいという感じでもないけれど、語り口や登場人物たちの心理描写がみずみずしくとにかく共感しました。
失敗に対する恐怖。自分だけを頼ってほしいとい -
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武田綾乃さんの本は『青い春を数えて』に次いで2作目として読みました。中盤からストーリーが展開していき、終盤は怒涛の伏線回収で面白かったです。
やはり武田綾乃さんの本なので、一番最後の文章に小説で表現したいことのすべてが注ぎ込まれていて、物語の展開が最後の文章に繋がっていることを理解できると鳥肌が立ってくる。
最後が気持ちよく終わるので、この本に出会えて良かった、という気になる。
ただ、本当に申し訳ないが、中盤のストーリーで現実離れしたような展開が許容しがたい。むしろこの本の解説にあった「LINEグループからハブられていたエピソード」の方が面白くてリアリティを感じてしまった。