あらすじ
どうせ人生、幽霊部員。『響け!ユーフォニアム』著者が贈る、衝撃の学園ミステリーどんでん返しの連続に、あなたはついてこられるか!? スキー教室の夜、姿を消した少年は、雪山の中で救助されるが意識不明の重体。クラスメイトとの人間関係に問題があったと申し立てる保護者は、入院したままの少年を転校させた。バツの悪い思いをしながらも、日常生活を取り戻した生徒たちに、突然、少年からのメッセージが届き……。
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Posted by ブクログ
スキー教室で1人の男子高校生が行方不明になる事件から始まる。教室はヒエラルキーができ、一軍に該当する生徒が牛耳る状態。久住京香を中心としたグループがSNSで陰湿ないじめを繰り返し、ターゲットを不登校にまで追い込んで楽しんでいた。担任の清水先生も、久住京香は可愛くて、自分に懐いてくれていると思い込んでおり、いじめを受けた生徒の友達が訴えても聞く耳を持たない…。先生側からしても、日々の業務に加え、生徒のいじめ問題となると、負担に感じ、正直、面倒くさいなと思うことが多いと思う。でも、いじめを受けている生徒からしたら、教師が全てで、自分の声を聴いてくれないとなると、自分からフェードアウトするしかなくなるのかもしれない。いつもつるんでいても、ふとした事で関係は崩れ、友情って、積み上げることは大変なのに、崩れ去るのは一瞬なのだなと改めて思い知らされた。石黒くんが消息不明のまま、物語が進んでいくが、ある日突然、LINE上に浮上する。ここから話が急展開。久住京香のグループに不満を持つ生徒が反撃に出る。同調圧力というものだろうか。権力を持っていた物を見世物にし、みんなで蹴落とす。段々、アイツが悪い、あいつがいなくなれば良いのだと、存在を消す方法を考えるようになる。そんな環境の高校にいたら…と考えただけでゾッとした。宇正が教室で熱弁を始め、みんなが拍手をして、久住をどん底に落とすシーンは読んでいるだけで鳥肌が立った。この物語は、いじめていた側が地獄に落ちるというスカッとする展開だったが、現実は真逆なのだろう。私もこのクラスの一員として物語に没入できた感じがあり、とても満足。花と宇正の頭の良さ、計画が細かく練ってあり、学園モノとしても楽しめるし、ミステリーとしても楽しめるような作品だった。
Posted by ブクログ
正しさとは?どんでん返しの最後になってもわからなかった。面白かったです。
クラス内カースト下位の生徒の生き方、LINEでのいじめに値するやり取りがリアル。
陽キャのいじめっ子に肩入れする担任も、カーストの女王も、それを潰そうとするあの人も、正しいような正しくないような。なんて考えてしまう。
Posted by ブクログ
読んでると、え?!そういう事だったの?え?!って感じでどんでん返しの連続で凄く面白かったです。最後、石黒くんは親友の佐々木さんが偽っていたとしてゾクッとしました...ほんとに読んだ方がいいです!!オススメです( ¨̮ )
Posted by ブクログ
LINEの学年グループ上の女王と取り巻きの日常の悪意のやり取りと自殺未遂疑惑に不登校。謎のタマリンと匿名集団による復讐の始まりは宇宙人の侵略のようでわくわくしてしまった。加速する正義を掲げた行為が人間の本質なのかなあと悲しい。素晴らしい結果に最後には飲み込まれてしまう主人公も悲しい。とても引き込まれた。
Posted by ブクログ
この学校、通いたくなさすぎる.......!!!!!!
精神に余裕がある人向け 大人になってから読んだ方がいいかも?
「こういう生徒って絶対は一人はいるよね」のちょっと嫌寄りの生徒がわんさか出てくる
話の展開というか、結末は大体予想が付く それでも面白い
第二の「タマリン」が出ないことを切に祈ります
正義の名の元に、気に入らない生徒を断罪するムーブが再発しそうな気がしませんか
文庫版は加筆修正されているので、読み比べてみようと思います
Posted by ブクログ
学校という閉塞感のある環境にスクールカースト、SNSを織り交ぜて物語は進む
常に主人公の恵美の視点で書かれているので、恵美と同じ感情に引っ張られていくからこそ、ラストに向けての展開が衝撃的に感じるんだと思います
ただ、正義もやり過ぎると、正しさが見えてこないことってあるよなぁ〜とも感じましたね
全体的に面白かったし、ラストも良かったですが
復讐=正義な感じが受けてしまったところが、少し乗りきれなかったですね
Posted by ブクログ
高校の閉塞感を思い出した。自分の居場所を探して同調圧力に屈してた学生時代。今はSNSも加わり言葉(文字)で心境を判断する時代だと思うとぞっとしてしまう。
最後のどんでん返しは複雑な気持ちになってしまった。
Posted by ブクログ
SNSがある今の高校生たちはこうなんだろうなと思わせる。良い悪いではなくリアルさがある。そんな中でもそこにあるのは今も昔も変わらない好悪や傲り、妬みの感情。
そして入れ替わりのトリックもあり途中から入り込んで読み耽るくらい面白かった。
Posted by ブクログ
軽い気持ちで読んでいたら、イヤミスでしたね。
高校生のグループLINEのやり取り。
複数のLINEグループ作っていて、こっちのグループでは仲良くして、こっちのグループでは悪口言って、疲れるだろうなぁと思う。
そして、この担任の先生みたいな人は残念ながらいるよね。
反撃にスカッとしつつ、でも、みんなやっていること一緒だよねと思う部分も。
最後、石黒君には騙されてしまった。
Posted by ブクログ
読みやすく、いい具合にざわざわする読み心地のお話で面白かったですが、
個人的にはタマリン大量出現あたりがピークで、その後は少々尻切れトンボ
宇正がスマート?すぎて、なんかス○ッとジャパンみたいな…
とはいえ、LINE上で匿名性をもって下剋上を仕掛けたクラスメイトたちが、
リアルな教室の中でもその顔を失っていく表現などは、怖さがあって良かったです
「青春は美しくなんかない。世界は狭く、現実はおぞましい」
この冒頭の一文が良いです
Posted by ブクログ
スキー合宿中にクラスの女王様的な存在に告白した石黒くんは振られた上にLINEグループに告白したことを晒されて失踪!から始まるスクールカーストを巡る青春ミステリー
1000年後くらいに日本昔ばなしで語り継がれそうなSNS全開時代を過ごす青春のいろんな要素が入ってる物語
Posted by ブクログ
クラスの地味キャラの石黒くんが、クラス内カースト最上位の女王様久住京香にスキー合宿の最中に告白した。その事実は翌日には学年のほとんどが知ることになった。学年Lineで京香が暴露したから。翌日、石黒くんは危険区域に入って遭難し、それから目を覚まさない。
Lineを中心にした話運び、ニコニコとの曲コラボ、ブラックなオチでとっっっても現代的なおはなし。いじめっ子が墜落していく、とても爽快な話のはずなのにものすごくうすら寒い。どうせなら主人公も花に思いっきり嫌悪されてましたみたいなオチも欲しかったかな。しかしユーフォの作者さんて若かったんだな……。