フィリップ・K・ディックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ舞台は、第二次大戦が史実と異なる結果を迎え、ドイツと日本が戦勝国となった世界。敗戦国アメリカの国民は自尊心を失い、両国との狭間で翻弄されていく。
舞台設定的には、ifモノの歴史が好きな層に受けそうだし、それだけでワクワクしてしまうが、本質としてこの物語が訴えたかったことは、「今、生きているこの世界こそが真実であり、懸命に、前を向いて生きていくしかない。」(つまりあの時ああだったら、本当はこんなはずじゃなんて考えたところで無駄。)ということだと思う。
そのメッセージを表現するのに、劇中劇として登場人物たちが虜になる「身重くイナゴ横たわる」という本が大きな役割を果たしている。この本は「もし連合国側 -
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購入済み
人間とは?
初めは見たことの無い用語に面食らってなかなか読む気が起きなかったけれど、中盤から一気に面白くなり、夢中で読みました。
人間とアンドロイドの境目とは?単に感情あるなし、だけになるのか?
結局マーサー教とは何だったのだろうか。
エンターテイメント性もありつつ考えさせられる小説で、素直に面白かったです! -
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Posted by ブクログ
中国の軍事兵器により出生率が下がり、タイタンからやってきた異星生物ヴァグとの戦争に敗れた人類は、ヴァグによる緩やかな支配の下、地球上の土地を賭けたゲームに明け暮れていた。カリフォルニア州に住むピート・ガーデンは、ある晩のゲームに負け、居住地でもあったバークレーを奪い取られてしまう。失意に暮れるガーデンに悪いニュースが追い討ちをかける。東海岸を支配する強力なゲーム・プレイヤーのラックマンが西海岸をも支配下に置くべく、ガーデンらのゲームに参加するというのだ…
序盤から予想を裏切る展開が続き、ダレることがありません。いきあったりばったりかなと思いつつも、物語に破綻感は感じない。なんだかディックらし -
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Posted by ブクログ
西暦2114年。世界は道徳再生運動(通称、モレク)の広がりにより、あるゆる反モレク的言動を取り締まる監視社会へと変貌していた。そこではハサミムシ型のスパイ・ロボット”ジュブナイル”が人々の生活を監視し、少しでも道徳に反する行動を犯したものはブロック集会にて匿名のパッシングを浴び、居住権を奪われてしまう。そんな中、大事件が起きる。モレクの創始者ストレイター大佐の銅像に誰かが赤ペンキをぶっかけ、その首を切り落としてしまったのだ…
ディックお好きのディストピアSFですが、現代社会に重なる部分が多く、その先見性には驚きを隠せません。特に、匿名性を帯びた住民が不道徳な者たちに対して執拗に口撃を仕掛ける -
Posted by ブクログ
22世紀の人類は、極めて高い知能を有する<新人>と超能力を操ることのできる<異人>、そして一般的な<旧人>の3つに分類され、世界は僅かな<新人>と<異人>が60億以上の<旧人>を支配していた。そんななか、窮屈な支配をうける<旧人>の期待を背負って深宇宙へと旅立ったプロヴォーニは状況を打開できる知的生命体の”友人”とともに帰還の途にあった…
遠くの世界から救世主(というより状況を変化させる存在か)が現れるという展開は「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」を思い出します。主人公でちょっと冴えないタイヤの溝堀り職人ニックが不思議な黒髪少女チャーリーと出会って厄介ごとに巻き込まれる展開や、悪役サイド -
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