フィリップ・K・ディックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ*ネタバレあり
SFはおそらく読んだのがある初めて。人間とアンドロイドの境界線はどこにあるのか。アンドロイドが火星から地球に逃げる際、人間を殺して7人で地球にきた。バウンティーハンターの主人公が葛藤の中アンドロイドをハントする。イジドアが一番人間らしく、綺麗な心を持っているとかんじた。
タイトルのアンドロイドは電気羊の夢を見るのか?という問いには、夢について考えてから答えたいと思います。夢は、人間の記憶の整理と言われることが多く、アンドロイドに視点を戻すと、今回出てくるアンドロイドには脳もあり、記憶もできる。という観点から、私は夢を見ることがあると考えます。
現実ではロボット、AI分野がものすごい成長をしていく中で、今後アンドロイドという人間や動物を模した精度の高いものができた時、改めて本書を読んでみたいと感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ未開の惑星で14人の男女が一人また一人と死んでゆくストーリー、そしてあのオチ、そもそも『死の迷路』というタイトル…あとがきで山形浩生氏が「粗製濫造」された作品のひとつ評するのも頷ける超B級SFサスペンス。
なぜ数ある作品の中で、この本を選んだんだっけ?
…なのですが、独特の宗教観(というより神の存在)が、異質な雰囲気を醸し出していて、雰囲気のある小説でした。夏の怪談がわりにもいいかも。読み終わった後に、いつもの夕方の街並みを眺めてハッとしてしまうような、没入感ある一冊でした。そんなわけで、結構好きでした(*´∀`*)。
若かりし頃の斜に構えた山形浩生氏のあとがきも良き。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ飽きずに読めた!さすがSFの大家の作品は、50年前でも面白い。
舞台設定が面白いなと思う。脳に特別な器官を持ち卓越した思考能力を持つ「新人」と、テレパスなどの超能力が使える「異人」がいる世界、までは結構思いつきそうだけど、その新人と異人が交代で統治する世界で「旧人」のプロヴォーニが宇宙の旅に出て、それを待っている状態、からスタートするのがすごい。
設定はファンタジーなのに、「旧人」の価値観がリアルなのも良かった。結局朝ごはんをおいしく食べれればよくて、別に誰が統治してようとかまわない人が大多数なんだよな。これは今の一般人の政治的スタンスにも言える話。もちろんその無関心が政治の暴走、今で言えば資本家の暴走を生んでいることは言うまでもない。
こんな話、小川哲の「ユートロニカのこちら側」でも出てきたな。影響を受けているのかもしれない。
階級制度を「旧人」側と「新人」側どちらからも捉えていた点が優秀な小説だと思う。ただ、主人公とチャーリーの恋愛パートは少し取ってつけた感があった。 -
Posted by ブクログ
どこまでが現実でどこからが虚構なのか、世界が揺らぐような短編集。
犬や豚、虫などの生物が出てくる作品が多く、彼らに対しては救いのある描き方になっているところが好き。
『トータル・リコール』よりもオチが少しわかりにくく感じた。
◎面白かった作品
【アジャストメント】
さすがに犬には荷が重すぎる任務。
【ルーグ】
うちの猫たちも、何もない壁や天井を2匹シンクロしてじっと見つめている時がある。
あれももしや……。
【ウーブ身重く横たわる】
人間と哲学的な会話を交わす、豚のようなウーブが可愛い。
バチッとした決まったオチが見事。
この短篇の中で1番好きな作品。
【おお! ブローベルとなりて】
地球人とアメーバ型異星人の、ユーモラスですれ違いだらけの結婚生活。
【ぶざまなオルフェス】
作中に偉大なSF作家として、ディックの別名義である「ジャック・ダウランド」が登場してニヤリ。シリアスな印象が強かっただけに、このユーモアとのギャップが面白かった。
【凍った旅】
冷凍睡眠の不具合で意識だけが目覚めてしまった主人公。
AIは彼を狂気から守るために、幸せな思い出を何度も見せてくれるのに、主人公は思い出の中で反省会ばかり始めてしまう。
せっかくのAIの努力をことごとく無にする主人公。
自分の脳内反省会も、客観的に見るとこんな感じなのか…と、また反省。
Audibleにて。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に理解しやすいのに十分な厚みのある話ばかりで超面白かった!!
「トータル・リコール」
願望が経験に基づくという無意識と意識の連続性が上手く描かれていて面白かった。私の願望も実は実体験から来ているのかも……?
「出口はどこかへの入口」
自分は日常生活の中でいくつの物、人、仕組みに"服従"しているのだろうか。
最後のシーンは結局服従してしまう主人公を描いているのか…?
「地球防衛軍」
論理的、合理的に考えれば戦争をする意味などなく人間の感情を納得させるためだけに行なっている、といのに納得の嵐。これを自分たちで気付くのではなく人間が作り出したロボットに教えられるというのは最高の皮肉というか屈辱というか。戦争をしている世界のトップたちはこの話を読んで恥ずかしいと思ってくれ…
「訪問者」
人間の傲慢さを今一度認識させられた。自分たちが変え、もはや自分たちは生活できなくなった世界をまだ自分たちのものだと思っている。地球は人間の所有物ではない。
「地球防衛軍」と同じく、放射線の影響力がどれほど大きいかが描かれていて、人間はもっと慎重に利用すべきじゃないかなあ…と改めて思った。
「世界をわが手に」
この世界も世界球だったということ…?神にとっての世界球みたいなものということか…?
人間の欲求はどのような形にせよ満たされるまで消えることはない、ということを考えさせられた。
「ミスター・スペースシップ」
アダムとイブからやり直すということか…最初からやり直したい、というよくある願望をここまでの規模観にする発送が面白い。
人間の脳を中枢機関として使用するのはPSYCHO-PASSを思い出したな…
ここでも戦争は単なる習慣であることが述べられている。
「非O」
何事も極端すぎるといいことないな……
宇宙を一つのものに還元したいという欲望は非合理的ではないのか??
「フード・メーカー」
思考を読み取れるというディープの性質を逆に利用した最後の展開が面白い。
異なる性質を持っていてもそれが優劣につながるわけではないというのはしっかり認識しておくべきことだな。
子孫を残すって長い目で見ると生物にとって重要なことなんだな、というかどれだけハイスペックな種でも一世代で終わってしまったら生物的には弱いんだな〜と思った。
「吊されたよそ者」
ゾクゾクする終わり方!!好きだ!
「マイノリティ・リポート」
超面白い!!!!!!
PSYCHO-PASSとタイムパラドックスを掛け合わせた感じか〜と思ってたらパラドックスではなかったというなかなか見ない方向の衝撃。
最終的に全部合っていた、という結末がシンプルなのに考え付かなくて悔しい笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレディックは、アンドロイド〜も、高い城の男も、いまいちハマりきらず半ば敬遠しているところもあるので、リハビリ?にこちらを。そうしたらディックって意外と面白いじゃん?と思えたので笑、もう少し他の本を手に取ってみよう&再読もしてみようかな〜
本の裏側に書かれているあらすじまでなかなか辿りつかないせいで、読み落としたかと思っていたけど、単純に登場が後ろすぎた、、笑
気になる点はいろいろあるのだけど(そこは回収されないんですかー!?みたいな)、それを横に置いてエンタメとして集中させてくれるには十分面白かった。
意識があると思っていたのが、実は自分たちが半分死んでいる側だった、とか。今この文章を書いている私だって、夢の中でそれをやっているだけかもしれないと言うことを永遠に証明できないわけで、それが「ディック感」に繋がるのかなあと〜。怖さを楽しむ、というジャンルに近い気がしている -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集で読みやすく、わくわく展開でおもしろかった
発想力が本当にすばらしいなと
トータルリコールと地球防衛軍と吊るされたよそ者と世界を我が手にのラストが好き
マイノリティーリポートは映画版と少し違うみたいなので映画も見たい
火星に行きたいと願う男性の本当の記憶(トータルリコール)
人間は地下で生活し、戦争はロボットに任せる世界、人間が戦争をやめるには(地球防衛軍)
放射能で汚染された地球で人間が地下から出てきて仲間を探す、人間は地球の訪問者となる(訪問者)
謎の宇宙昆虫に少しずつ地球が侵略されていると気づいた男の話、吊るされた理由が衝撃(吊るされたよそ者)
頭の中がのぞかれるようになった世界の話(フードメーカー)
地球のミニ版世界球のある世界、それは果たして本当の世界なのか?(世界をわが手に)
宇宙を非O化するためにぶちこわしていく話、頭がおかしすぎる(非O)
ハンバーガー屋で大学入学当選、正直大学側がずるい(出口はどこかへの入口)
宇宙船が老人の脳で動く話(ミスタースペースシップ)
予知夢で犯罪を予防する世界の話(マイノリティリポート) -
Posted by ブクログ
ネタバレ再読はしないけど、良い本だった。
ディックらしいというか、、、神話やSFや仕事やいろんなものがごちゃ混ぜになっている一冊。
頭が良く気が強い妻と別れて、惹かれたマリと別れることになっても妙にあっさりしていて、彼女の故郷(星)に行けばワンチャンまた魅力的な女性と出会えるかもと思ったり、失業してるのに主人公は情けなくて俗っぽい。
マリは主人公のこと、全然好きじゃないんだろうなと思う。主人公も、マリのことは外見しか好きじゃないんだと思う。薄っぺらくて惨めだけど、リアル。
最後、多足なんとか生物の形をした地球外知的生命体と対話するシーンは
去年を待ちながらのラストを想起した。
群像劇的な要素もあり、ユービックや宇宙の眼のような雰囲気もある作品。
面白いっちゃ面白いけど、後半に向けた収束?失速?はなんだかなぁ・・と思いつつ
ラストシーンがあまりに良く、星4つに。
運命に抗ってみたら、何かが変わるかもしれないし、変わらなくても抗ったという事実があるんだから、抗わない選択をした自分とは違うんだという点に前向きさを感じる。
安寧が約束されているであろう集団なら抜け出し、不安定ながらも個であることを選択した主人公にはとても共感する。
全体のパーツとしてではなく、個でありたい。それが孤独であっても。