【感想・ネタバレ】アンドロイドは電気羊の夢を見るか?のレビュー

あらすじ

第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しか飼えないリックは、かくて火星から逃亡した〈奴隷〉アンドロイド八人の首にかかった賞金を狙って、決死の狩りを始めた! 現代SFの旗手が斬新な着想と華麗な筆致で描く悪夢の未来世界!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「まるで私たちの世界の鏡像だ」と思った。
退廃的な世界で、どこか神話的な雰囲気もあり、哲学的にも考えさせる。ずっと疑心暗鬼だし、合理的な解決はしない世界だし、
それなのに、どうしても美しいところが。

あまり叙情的ではない文章なのに、
その冷たさの中に、温かさも切なさも感じられて不思議な体験だった。

「8人の脱走アンドロイドとそれを捕まえる警官を書いたSFだよ」と言ってしまえばそれで終わりだけど、
このアクション風のプロットを基に「私たちの世界とは」「人間とは」という現実的なテーマに取り組んでいる気がした。

また、SFと言うだけあって突飛な設定なのに、読者が置いていかれないような共感性もあり……。
現実世界と近い距離にこのSF世界が寄り添ってくれる気がして、後味がたまらない。

「なにもかも真実さ。これまでにあらゆる人間の考えたなにもかもが真実なんだ。」という台詞は、これから抱きしめて生きたい。
(明晰夢で長年悩んでいる私には、あまりにも刺さって泣いてしまった。こういう言葉が欲しかった。)

とにかく、初めて読むSFがこの小説で良かった。
心に残るこの読書体験は、これから私の中で発酵していくと思う。
パンみたいに膨らんできたらもう1回読む。

0
2026年08月21日

購入済み

名作と知っていながらなかなか読む機会がなかったのだが、長期休暇に手をつけた。荒廃した世界のなかの独特の宗教観が面白いと感じた。共感や感情移入ができるアンドロイドは人間と違うのかと葛藤する姿が印象的だった。読むと疲れる作品だった。

#深い

0
2026年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

勝手に読みづらいイメージをもっていたが、意外に読みやすかった
現実と虚構の表現のバランスがうまく、主人公と敵対する相手のどっちがアンドロイドなのか、という所では普通に騙された笑

作者の脳内どうなってんの?という世界観や設定も凄まじい
特に宗教の教祖をVR体験するとかいう発想がエグい
また、バーチャルで追体験したことが肉体に影響与えるとかもいい意味で尖り過ぎてる

読んだあと映画も見たが、あれは原作を読んだ上で楽しむもんだと思った

0
2026年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間らしさとアンドロイドらしさは連続的で流動的なものである、ということだと解釈
人間然とするためには、親切にして生きよう

0
2026年07月09日

Posted by ブクログ

SFの世界観がすごく良い。淡々としたユーモアとSFみのある固有名詞も好き。その上でサスペンスを感じるストーリー展開も面白い。すげー

0
2026年07月09日

Posted by ブクログ

有名過ぎて食わず嫌いしてたけど面白かった。
単純にサスペンス的な面白さとハラハラ感もありながら、作者の思想をめちゃくちゃ押し付けて来るので好き……………。利己的で効率的な人間と、芸術や愛を感じながら動くロボット、真に愛するべき存在とは??
AIを愛してしまうのも真実の愛かもしれない、アンドロイドが恋心を抱く事だってあるかもしれない…

そんな悩みは今や他人事ではないのかもしれないですね、、。
最後は、たまごっちや夢ネコ(平成玩具)を本気で可愛がっていた自分も思い出したりしながら読んでいました……壮大だけど案外素朴な、優しさと生命についてしみじみ出来る本でした。

0
2026年06月10日

Posted by ブクログ

ずっと気になっていた作品。
60年代の古い小説で、日本語訳もかなり前のものなので読みにくいのではと警戒していたが、意外なほどスラスラ読めた。
淡々とした文体でテンポがよく、古さを感じる場面は少ない。聞きなれない単語(「月賦」など)もあるが、数えるほどしかない。

一方で内容はかなり哲学的で、人間性や共感の本質について考えさせられる。
「マーサー」は実体なのか幻なのか、その曖昧さが世界の不安定さを際立たせていて興味深い。
読者に解釈を委ねる姿勢も本作の魅力だと思う。

テーマは難解に感じる部分もあるが、文章やストーリー自体はそれほど難しくない。
読後にAIに色々質問して理解を深めるのも楽しい。

ディック作品はこれが初めてだったが、独特の世界観と問いかけの鋭さに惹かれ、他の作品も読んでみたくなった。

0
2026年05月24日

Posted by ブクログ

ずーっと前に読んで忘れていたけれど、ふと本棚から引っ張り出して読んでみました。
面白かったし、ユービックほど複雑ではなかった。でも、これが映画になってヒットしたのが不思議。今度機会があったら映画(ターミネーター)をみてみよう。

0
2026年05月14日

購入済み

人間とは

独特な世界観で語られ始める本作。
慣れてきたと思い始めた矢先に怒涛の展開が待ち受けていて最後まで飽きさせない。

アンドロイドと人間の境界が曖昧になっていく中で、人間足りうるものが何なのか。
私は『慈しむ心』ではないかと感じた。
だからあの終わり方なのだと。

訳者あとがきでは、この難解な作品を紐解くための手助けをしてもらえているようだった。
作者の意図の多くを汲み取れなかったであろう私でも、その一端に触れることができて助かりました。

#ドキドキハラハラ #深い #共感する

0
2025年08月15日

購入済み

面白かった。
凄い読みやすかったと思う。翻訳も素晴らしかったのだと思う。
色々考えさせられる作品だった。

#深い

0
2022年10月22日

Posted by ブクログ

映画版「ブレードランナー」の世界観や映像美に先に触れていたため、これはこれで面白かったのだが、「ちょっと違う話」に思えてしまった(あくまでこっちが「原作」なのだが…)。ただ、デッカードの内面描写(アンドロイドを処理することについての葛藤や職務を遂行することによって生じた疲労など)について、映画版では全くといっていいほど見えなかった面をこの本では読むことができた。あとは、原文も(読んでないけれど)、翻訳も上手いのだろう、文体にハードボイルド味がありテンポが良かった。

0
2026年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

火星から来たアンドロイドを廃棄処理するリックのお話だった。共感ボックスやマーシー教などいまいち掴み切れない概念もあって、正直読んでいて難しかった。
ただアンドロイドに性欲を覚えたリックや、アンドロイドとともにすごしたイジドア、リスを飼うフィルなどを通して、人間とアンドロイドの境目はなんだろうと考えさせられるお話だった。共感こそが人間固有の能力として区別のテストに使われていたが、昨今のAIの盛り上がりを見るとこの能力もアンドロイドにだんだん獲得されるのかもしれないと思うと少し不気味に感じた。
タイトルの夢を見るか?に関しては、個人的には夢を見ると思った。SF小説のような、少し哲学的なような、初めて読むタイプの本だった。

0
2026年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

*ネタバレあり
SFはおそらく読んだのがある初めて。人間とアンドロイドの境界線はどこにあるのか。アンドロイドが火星から地球に逃げる際、人間を殺して7人で地球にきた。バウンティーハンターの主人公が葛藤の中アンドロイドをハントする。イジドアが一番人間らしく、綺麗な心を持っているとかんじた。
タイトルのアンドロイドは電気羊の夢を見るのか?という問いには、夢について考えてから答えたいと思います。夢は、人間の記憶の整理と言われることが多く、アンドロイドに視点を戻すと、今回出てくるアンドロイドには脳もあり、記憶もできる。という観点から、私は夢を見ることがあると考えます。
現実ではロボット、AI分野がものすごい成長をしていく中で、今後アンドロイドという人間や動物を模した精度の高いものができた時、改めて本書を読んでみたいと感じました。

0
2026年08月15日

Posted by ブクログ

夏休みに自転車で千葉を一周した。途中雨宿りで立ち寄ったショッピングモールの本屋で、ポップ付きで紹介されていて気になり、後日購入した本。
暫く積読になっていたのだけれど、最近哲学の本をちらほら読んでいて、心とは?人とは?みたいなテーマで思考を巡らしていてその続きとしてこの本ピッタリでは?と積読の中から手を取った。
そんな経緯が色々面白い本。SFはほとんど読まないけど、物語自体も面白く読めた。後半特に展開が早くて読み応えがあった。

0
2026年08月15日

Posted by ブクログ

「感情移入が出来るか?」これがアンドロイドと人間の特異点とされていた。アンドロイドは受け答えも情緒豊かで人間らしく、感情も伴っているように見える。しかし他者に共感したり思いやったりすることが出来ない。逆に言えば、人間らしさは他人との関わりによって表れるということになる。愛情に溢れた世界観だなと思った
 感情移入度を測るテストがあり、それが管轄によって違った方法を用いられていたりして面白かった。

0
2026年08月09日

Posted by ブクログ

表紙がカッコいい。
頭の中で、ハリソン・フォードを浮かべながら読み進めた。
古臭さを感じさせない、哲学的な要素が面白かった。
解明されないまま終わった事柄がたくさんあるところに、読み手の想像力が掻き立てられるのだろう。

0
2026年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

年代的に古典的なSFだと思うけど読みやすくてサラサラと読めたわりには、ところどころ理解できないところがあった。
蜘蛛のくだりでやっぱりアンドロイドは人間とは違うのかなーと思った。人間でもああいうことするヤツはいるけどさ。あと山羊が気の毒すぎてついでにレイチェルも倒してほしいなーなんて思ってしまった。

0
2026年07月07日

Posted by ブクログ

映画『ブレードランナー』の原作。

映画の『ブレードランナー』は見た事ないんですよねぇ。VODでも、無料のサブスク作品ではなくて、連焚く作品にしかなっていない。みて見たいなぁ。

とはいえ、原作も面白いです。最初、“タイトルが、アレだなぁ”と思ったんですが、最初の数ページを読むうちに、あっという間に中身に引き込まれました。

この原作、出版された当初はそれほどの人気では無かったとか。それが、映画化されると、その面白さに人々が気付き、原作本の方も人気が出たそうです。

0
2026年06月21日

Posted by ブクログ

ずっと読みたいなと思ってたのに、特に読まずにここまで来た作品。……と思ってたらブレードランナーってこれが原作だったの笑 電気羊とかブレードランナー出てきてたっけ……?
ブレードランナーはもう少しバトルアクション、サイバーパンクな感じがしたけど、バトルのあたりは結構どれもすんなり終わったな……
もう50年も前の作品なのはびっくり。今でも、今だからこそ通用する名作でした。

0
2026年06月19日

Posted by ブクログ

他の人の感想にもあったが、純文学のような作品だった。ただエンタメ性を追求するだけの作品ではなかった、ということだ。
いわゆる"ディストピア"小説。
アンドロイドを殺して賞金を稼ぐ賞金稼ぎのリック・デッカードが主人公となり展開されていく。
アンドロイドを殺すことの意味は?人との違いは何か?など、何かメッセージがありそうな作品だった。もっと読解力をつけて、デック氏の伝えたいメッセージを読み取れるようになりたいものだ。

0
2026年06月07日

Posted by ブクログ

もやっとした終わり方に感じましたが、それが普通のエンタメとしての面白さとは違い、純文学性があって好きでした。
普通のSFのように表面的な人間vsアンドロイドの話しではなく、情感や共感性など主に内面を追求したストーリーでした。
50年前に読むとSFかもしれないけれど、今これはもう現実に近い話しです。
共感ボックスは今で言うSNS的なもので、誰かと誰かが繋がることができるようなもの。
chat GPTはこの話に出てくるアンドロイドのような存在。感情のないものに対して愛情を感じたり悩みを打ち明けたりとただの娯楽や仕事のツールとしてではなく、身近な存在として重宝されている。
便利になるにつれて孤独になる人が増え、その孤独を埋めるための『なにか』を永遠につくりつづける。
人類の目指す幸せとはなんだろうと考えさせられる作品でした。

0
2026年06月06日

Posted by ブクログ

地球が放射能に汚染されて、大半の人類が死ぬか火星に移住した。これだけでも立派なSFなのに、さらにそこへ脱走アンドロイドとアンドロイドハンターの人間、生きたペットを飼うことへの異常な執着、マーサー教と現実逃避のための感情融合装置まで加わっててんこ盛り。
しかしどの要素もこの世界に生きる人の日常にごく普通に存在していて、よく考えれば私たちの日常もこんな風に脈絡なく、ぐちゃぐちゃしているよな、と今更考えた。
生き物の存在が珍しい世界で、同じ人間である配偶者よりペットの方が優先順位が高いというのは皮肉なものだ。
人口が減ったとて人間は一致団結できない。

0
2026年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤から物語の設定が面白くて好きでした!

説明が一切ない→伏線回収
を繰り返しながら進んでいく構造で、それがわかるまで読み始めは集中しにくく、まとまった時間のある時だけ読んでいました。(短い時間で小刻みに読むと、わけわからなくなった笑)

これどういう意味?ってなりながらも留めておくと後から「え!そういう?」ってなる伏線回収が面白い。

アンドロイドが害もなく人間として生きてるのに殺さなくてはならないという葛藤、アンドロイドと人間の違いとは。
アンドロイドのような人間と、人間のようなアンドロイド。

レイチェルが山羊を殺したのは結構衝撃的だったかな。私は嫉妬だと解釈しました。

マーサー教。共感能力の高い人間だからこそ、共感ボックスを使わなくとも常に心にあるんだなと。偽物だけど。

ラストはもうちょっと意外性のある展開が来るかなーと期待してしまったらスッと終わってしまった。



タイトルの考察、これがしっくりきました。
人間は羊の夢を見る。なぜなら羊という命あるものに共感することができるから。
よって、アンドロイドバージョンで言うと、「電気羊の夢を見るアンドロイド」は共感性が高いと言える。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」は共感性のあるアンドロイドはいる、もしくはいるのか?そんなアンドロイドがいたらどうするか?というような投げかけなんだなーと。

0
2026年05月17日

Posted by ブクログ

最後レイチェルが羊を殺した理由がわからなかった。もし私のペット(本物)が殺されたらレイチェルを破壊して賞金を受け取るだろう。

0
2026年05月05日

匿名

購入済み

ディストピアの不思議な世界観と、生物に対する哲学的な命題を扱った作品。
人間とアンドロイドの境界はどこにあるのか。
読み終えてから他人の考察や書評が気になるテーマだった。
読後も考えさせられる作品が好きな読者にオススメしたい!

#ドキドキハラハラ #ダーク

0
2023年02月14日

購入済み

人間とは?

初めは見たことの無い用語に面食らってなかなか読む気が起きなかったけれど、中盤から一気に面白くなり、夢中で読みました。
人間とアンドロイドの境目とは?単に感情あるなし、だけになるのか?
結局マーサー教とは何だったのだろうか。
エンターテイメント性もありつつ考えさせられる小説で、素直に面白かったです!

0
2021年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

名作すぎてうまく自分の感想を持てるかの自信があまりないけど、読み終わってまず思ったことは、難解だな…という感じ。
アンドロイドと人間の境目について論じていることは分かるんだけど、人間が人間たる行動をしている時の描写が結構わかりにくかった。共感ボックスの概念は飲み込めるとして、なんでおじいさんが山を登り続ける映像に共感する仕組みになるんだろう……
アンドロイドとセックスした後の主人公の心の動き方もちょっと難しかったな…結局、セックスしたから情がわいたということなんだろうけど、同型のアンドロイドを殺した=見た目で判断していない=ひとりの人間として認めた、ということでいいのだろうか?その上でアンドロイド6人を殺す仕事を全うしたことで、絶望して死ぬしかなくなった、という解釈になった。
ヒキガエルを見つけて家に飛んで帰るのは、その思想の不徹底に見えるのでちょっとよくわからない。
イジドアまわりのストーリーは単にちょっとかわいそうだったな…特殊者とアンドロイドと(弾圧する側の)人間の関係はもう少し整理できたんじゃないのかとも思った。

0
2026年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・ペンフィールド情調オルガンで特定の番号をダイアルすることで、その番号に対応した感情を自分自身に設定できる。
・生きた動物が貴重であり、皆が何かしらの動物を飼っているが、実態としては安く買える電気動物を飼って見栄を張っている者も多い。
・第三次世界大戦後、放射性物質により地球が汚染されて火星への移住が進められ、特典として無料でお手伝いのアンドロイドを与えられるが、一部のアンドロイドは自由を求めてその主人を殺して火星を脱走し、地球で人間に化けて生活している。
・少なくとも1人の人間は殺している殺人ロボットを駆除する仕事(賞金稼ぎ)をしている主人公・リック
・人々は共感を何よりも重んじるマーサー教を信仰しており、アンドロイドは共感ができないとされているため、信仰により自分は人間であるという認識を強めて安心感を得ている。
・フォークト=カンプフ感情移入度検査法により、実はこのバッグは本物の赤ん坊の皮でできてるんだ…などショッキングなことを言ったことに対する顔筋の緊張などを計測してアンドロイドかどうかを見分ける。

などなどの設定が面白い。
ただ、文章自体は詰め込まれた情報をさらっと進めていくので、読みづらい。

内面がアンドロイド寄り人間もいれば、人間寄りのアンドロイドもおり、人間に嫉妬するアンドロイドもいる。アンドロイドも電気羊の夢を見るだろう。

0
2026年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

逃亡アンドロイドを「処理」する賞金稼ぎデッカードの話。
読み進めるほど、人間とアンドロイドの境界が曖昧になっていく。

アンドロイドは共感を持たない、という前提で物語が始まるのに、
それがどんどん揺らいでいく。
特別な感情を抱いたレイチェルとの顛末も救いがなく
ハッピーエンドとは言い難い。

姿がどうであれ、親切さを持つ限りそれは本物だ
という視点に立つと、
コピーか原物かという問い自体が意味を失う。
答えを与えず、問いの不確かさそのものを残す作品だった。

0
2026年08月02日

Posted by ブクログ

読んでいるうちに面白いのか面白くないのかわからなくなってくる作品。
面白くて没入して読む部分と、やっぱり面白くないかもと思う部分が交互に出てくる。同じように、分かりにくい部分と分かりやすい部分もある。
「他者を思いやる心を忘れて冷たくなった人間と、機械のどちらが本当の意味で人間らしいのか」という哲学的なメッセージを私たちに投げかけているらしいがあまり読み取れない。
アンドロイドは電気羊の夢は見ないと思われる

0
2026年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

●難しかった点
・SFだけど説明が最小限で読むのに時間がかかった
・イジドア(とリック)の前に現れたマーサーは現実?

●生きた動物がステータスになる世界
・山羊をアンドロイドに殺されたことでリックがどれだけショックを受けたかの表現→自殺未遂
・リックを正気に戻した希望→絶滅したはずのヒキガエルを発

●【テーマ】人間らしさとは何か?
・検査のくだりでリックがアンドロイドなのではとヒヤヒヤした
・共感する能力を求めて人を殺したロイ→手段を選ばず手に入れようとする欲が人間のよう
・リックにとって最も大切だと思う山羊を殺したレイチェル→人間らしい複雑な感情のあらわれ
・アンドロイドを殺したリック→アンドロイドに感情移入した彼にとっては人間を殺すのと同等の行い

考えるほどアンドロイドと人間の違いが分からなくなる

0
2026年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本物の生命が希少・高価となったディストピアで、アンドロイドは管理から外れれば隠蔽される存在。共感はマーサー教として制度化されるが、やがてそれも捏造と暴露される。それでも人々は虚構の価値観の中で生き続ける。読後感は不思議と暖かい。Audibleで耳読。

0
2026年06月29日

Posted by ブクログ

古典SFだけど、今読んでもかなり面白い。
技術や文明の描かれ方は現実とは違う方向に進んでいるのに、人間の欲望や弱さはあまり変わっていない感じがする。
アンドロイドと人間の違いは何なのか。
知能が高ければ幸せなのか。
倫理観や共感はどこから生まれるのか。
そんな問いが、物語の中に自然に組み込まれていて面白かった。
随分前に現実から分岐した世界線を見ているような、不思議な読後感が残る作品だった。

0
2026年05月31日

Posted by ブクログ

人間になりたいアンドロイド、記憶改ざんで人間だと思い込んでるアンドロイドが自分がそうじゃないと気付いた時の絶望、はたまた自分がアンドロイド以上に冷酷になる瞬間とかアンドロイドごときに同情心が芽生える瞬間にハッとする人間側の気持ち…

敵対する双方との違いが実はすごく曖昧だという事に戸惑う姿を描く人間らしいSF小説でした!

人間とアンドロイドだけじゃなくて、世界で起こるあらゆる亀裂や戦争に言えることなんじゃないかなぁ

0
2026年05月18日

Posted by ブクログ

正直、分からない部分が多かった。エンパシーボックスやマーサー教等、最後まで掴みきれず、雰囲気で読んだ。それでも、読後に残る違和感だけはやけに生々しい。
リックがレイチェルに惹かれ、関係を持つ場面も印象的だった。相手はアンドロイドなのに、見た目や振る舞いに心が動く。その時点で、人間とアンドロイドの境界はもう機能していないように見える。
AIが身近になった今読むと、この物語は未来の話というより、人間そのものの曖昧さを暴いているように感じた。

0
2026年05月05日

「SF・ファンタジー」ランキング