フィリップ・K・ディックのレビュー一覧

  • トータル・リコール

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    どれもフィリップKディックワールド全開。
    SF大好きマンからするともう堪らなく楽しい…!

    全体的にそうだけど、特に「地球防衛軍」なんかはプーチンはじめ世界中の戦争おっぱじめる奴らにぜひ読んでほしいお話だった……

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    2024年04月24日
  • 流れよわが涙、と警官は言った

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    アイデンティティという薄っぺらな幻想

    「悲しみは最も完全で圧倒的な体験、だから悲しみを味わいたいのよ。涙を流したいの」

    愛するということの人それぞれの解釈、そして、愛を得て失うという痛みが、主人公ジェイスンの置かれた状況に絡みつく登場人物達によってもたらされる。
    キャシイ、ルース、メアリー・アン、バックマン、アリス……

    「ブレード・ランナー」のような世界観とはひと味違うが、これもまた、特別なフィリップ・K・ディックの世界。

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    2023年07月18日
  • 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選

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    ネタバレ

    小さな黒い箱
    「アンドロイドは…」に出てくるエンパシーボックスが宗教として駆け出しの頃の話。まだ信者も少なく、小さなカルトでしか無いが、「アンドロイドは…」では太陽系全域に信者を持つ大宗教になっている(キリスト教かよ)。
    「アンドロイドは…」では謎の老人は売れない役者だと暴かれていたが(メディアの嘘かもしれんが)、それよりも着目すべきは箱を送りつけてる組織だろう。
    共感中の怪我まで「共感」できる道具を家庭用品から作れるとあるが、これはどんな宗教への入信も自分の家からできますよって感じのメタファーかな?

    輪廻の車
    やったんだろ?17歳の子と。やらせてもらったんだろ?抗生物質だけじゃなくて、やら

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    2023年07月20日
  • 流れよわが涙、と警官は言った

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    最愛の人に去られたディックの自伝的小説という趣の強いこの作品は、自己の同一性や認識している世界の崩壊というディックの作品に通底している恐怖をベースにしつつ、もう一つのテーマとして愛を割と純粋に語っている作品でもある。愛は自己保存の本能を凌駕し他者への献身、執着をもたらす。
    作中で様々な人物が自分なりの愛を見出そうとしているが、その中で主人公であるジェイスン・タヴァナーだけは愛を理解しない。それは彼がスイックスだからかそれとも生来のものなのか。

    現実の分裂は観測者だけのものではない。観測されるものもそれに巻き込まれる。
    また絶望の底に落ちてからの再生を匂わせて終わるところもらしい部分である。

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    2023年03月03日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    匿名

    購入済み

    ディストピアの不思議な世界観と、生物に対する哲学的な命題を扱った作品。
    人間とアンドロイドの境界はどこにあるのか。
    読み終えてから他人の考察や書評が気になるテーマだった。
    読後も考えさせられる作品が好きな読者にオススメしたい!

    #ダーク #ドキドキハラハラ

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    2023年02月14日
  • トータル・リコール

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    やはりディックはいい。どれもすれた雰囲気がただよう作品ばかりではあるが、単なるオールドSFではなく、どの時代でも通じる社会の根本的、根源的なものの皮肉などがきゅっとコンパクトに畳み込まれている感じがして良い。
    そして、短編集のなかでは、トータル・リコールとマイノリティ・リポートのできが頭ひとつ飛び抜けているが、フード・メーカーも良かった。

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    2023年01月25日
  • 宇宙の眼

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    陽子ビームの事故により、別の世界に行ってしまった人たちの話。
    別の世界ではなく、他の人たちの意識化の世界で、困難に立ち向かう。
    最初からテンポよく面白かった。

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    2023年01月06日
  • 変種第二号

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    本を読んだ時の印象はその時の自分の置かれている状況や精神状態で変わるから面白い。
    組織に所属していて人間関係に悩んでいれば、信じられる人は誰なのか?といったことが常に気に掛かっているかと思えば、自然の中で働いていたり遊んだリしているときはその迫力に圧倒されて人間関係の悩みなんかは小さなものに思えてしまう。
    今は自然の中で働いているから、自然の迫力に圧倒されていてフィクションが作りもの染みて見えて魅力半減となるタイミングだ。そんな時にディックを読んでしまったから、かなり偏った感想にもなる。さすがのディックの問題提起も心に響きにくかったけれど、これは本の感想というより自己診断テストの結果だな。これ

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    2022年09月02日
  • 死の迷路

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    ネタバレ

    氏の作品の中ではまたマシな方と評される、と解説で書かれているか、SFをあまり読まない自分にとってはかなり刺激的でした。
    一番最初に主観的に描かれるベントールチーフがあっさり死んてしまいいきなり先が見えなくなり困惑しました。神が実在する設定もいいですね。作中で語られた、地球上での人間以外の生物から見れば確かに人間は極めて不完全な神なのかも。終盤に大きなどんでん返しが2つあって楽しい。最終盤でのセスの失踪についても深みを感じます。食料の心配はないのだろうか、例えばコーヒーはつきかけているらしいし。人を平気で殺してしまう人間の心理は理解できないが究極の環境下であれば、なのかもしれない。
    途中意味不明

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    2022年05月03日
  • 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選

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    不肖鴨、毎年春先はいつもディックを読んでいるような気がするヽ( ´ー`)ノ

    数多あるディックの短編の中でも、政治/社会/宗教をテーマにした作品を集めた短編集・・・と、なかなか重たそうですが、実際に読んでみるとメッセージ性が明快な作品が多く、後期のディック作品にしては比較的わかりやすい印象です。
    テーマの重さを中和するためか、ユーモラスで軽妙な筆致で描かれている作品が多いことも、特徴の一つ。実は守備範囲の広い”通俗”作家だったディックの一面が垣間見れます。登場人物がどいつもこいつも頭のネジが一本抜けている感じなのも、親近感アップに一役買ってますね。

    しかし、ラストの一作、「時間飛行士へのささ

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    2022年04月05日
  • トータル・リコール

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    ほんと、よく思いつくなぁと思ってしまう。映画の原作になるような面白さや設定の深さ、価値観の転換が短い短編の中にもふんだんに盛り込められている。

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    2022年03月31日
  • トータル・リコール

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    フィリップ・K・ディックの作品は映画原作が多い。
    「トータルリコール」火星を夢見る主人公が仮想記憶会社で旅行体験するが何故か不都合が。
    「マイノリティ・リポート」犯罪予知システムによる管理社会。

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    2022年11月14日
  • 高い城の男

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    ネタバレ

    初めてフィリップ・K・ディックの作品を読んだ。ストーリーははっきりしている。登場人物の関係性もわかる。緊張感をはらんだシーンも続いて飽きることなく読み進むことができる。度々現れる卦の部分も物語を進める装置としてうまく働いている。ではこの小説全体としてどういう意味なのか?と問われると、うまく答えられる自信はない。
    歴史の逆転する仮説そのものを細かく書き出すことには、例えそれが一つの重要な要素であるとしても、最も大きな意味があるということではないだろう。その小説の中で、その小説のなかの現実とは逆の世界を描いた小説、つまり本当の歴史に近いものが登場人物によって書かれて、読まれているというのはさらに大

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    2021年12月27日
  • 高い城の男

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    原題 The Man in the High Castle

    ”かかる人々は高き者を恐る畏しき者多く途にあり 巴旦杏は花咲くまた蝗もその身に重くその嗜欲は廢る”

    すべては虚しく、
    それでも生きる。

    グランド・ホテル形式で織りなす、
    枢軸国が連合国に勝利した世界の、
    意味の中に無意味な真実を見出す、
    救われないようで救われた人たち。
    …かな?

    それにしても易経とはね。
    決定された未来に一喜一憂し、希望をなんとか(都合よく)読み解こうとするのは、とても人間ぽい。

    「イナゴ身重く横たわる(The Grasshopper Lies Heavy)」という作中作が虚偽の虚偽で、じゃ真実かというとそ

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    2021年12月20日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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    「銀河の壺なおし」…なんだかあまりおもしろそうなタイトルではないなぁと思いつつ手に取りましたが、これがどうした、意外と楽しめました。

    そもそも壺なおしってなんだよ、というところから入りますが、主人公ファーンライトは陶器修理の職人家。しかしながら、陶器がプラスチックにとってかわられた昨今、陶器を修理するひとはどこにもいない。そんな彼のもとに待望の仕事が舞い込む。シリウス星系のグリマングからの巨額オファーは、海底に沈む大聖堂ヘルズカラを引き揚げるというもので…

    相変わらずな設定ですが、展開も明後日な方向に進みます。ただ、どこか象徴的な場面が多く、頭に映像として強く焼き付くシーンもちらほらと。個

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    2021年10月01日
  • ユービック

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    現実が何か分からなくなる作品で、
    ディックらしさが出ている。

    ユービックというスプレーが出てくるのだが、
    ユービックの効果がなんなのか分からない、
    敵も味方もわからない。
    でも面白い。

    途中で出てくるCMの宣伝が、
    ユービックの謎を増やし、
    読んでいる者を混乱させる。

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    2021年06月07日
  • 変種第二号

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    戦争物が多いが、
    オチが面白い作品が多かった。

    表題作品は、
    映画「スクリーマーズ」の原作ということもあり、
    映画と合わせて読んだら、
    さらによかった。

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    2021年05月08日
  • 人間以前 ディック短篇傑作選

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    表題を含む12篇のSF短編を収録した本。
    著者の他の作品と同様かそれ以上に、独特な世界観が繰り広げられている。

    個人的には、8番目の『新世代』が皮肉たっぷりで話の落としどころも意外で面白かった。
    子どもの人格が歪むのは全て親の養育が関係しているため、18歳まではロボットに人間の子どもを育てさせようという社会の話。
    親の身勝手さへの風刺、全て親の養育に原因があるとする理論への風刺、見方によってはどちらとも取れると思われる。

    また、最終作の『シビュラの目』は、最後、
    著者の、自国への祈りにも似た愛が感じられて胸を打った。

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    2021年04月10日
  • 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選

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    『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の原型作を含む11篇の、SF小説の短編集。

    個人的には6作品目の『聖なる戦い』が一番面白くて怖かった。
    SFとホラーは紙一重というのを体現しているような作品だったと思う。

    全作品を通して、「よくこんな設定を思いつくなあ」という舞台設定でありながら、現実をよく反映していたり、未来に起こってしまうかもしれないと思わせたりしてくれるところが好きだった。

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    2021年04月10日
  • 偶然世界

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    ディック27歳のSF長編第一作。権力者がくじびき機械のランダム性によって決められるという設定を皮切りに、テレパシー、最終戦争、植民惑星、管理階級社会、人造人間、など、この時期からすでに世界観ががっつり作り込まれていて、読者を引きずり込むディックらしさが感じられる。ただ、得体のしれない不安感を誘うところや、現実崩壊感覚などはまだ強くはなく、刺客ペリグの設定と手に汗握るアクション的な攻防が最大の見所だと思う。近年大ヒットしたあの3D映画を思い出した人も多いだろう。この小説が1955年発表のものであることに驚く。未知の世界へ宇宙船でたどり着いた果てに聞こえる最後の言葉は、若かりしディックの前向きな心

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    2021年03月30日