フィリップ・K・ディックのレビュー一覧
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とても面白かった。世界観が好き。
以下メモ
・ギップルという言葉が愛おしい。ギップルとは、ダイレクト・メールとか、からっぽのマッチ箱とか、ガムの包み紙とか、きのうの新聞とか、そういう役に立たないもののこと。
・特殊者と書いてスペシャルと読む。俗にいうピンボケ。この呼び方も好き。
・情調(ムード)オ...続きを読むPosted by ブクログ -
2024年になっても新鮮な読み心地と生々しい迫力を備えている。時代を超えて読み継がれるとともに、実現可能な時代になりつつあることの恐怖も沸き起こる短編集。以下は個々の作品の備忘録
・トータルリコール
経験の記憶を販売する会社で記憶の植え付け施術失敗と思いきや、政府の要人というか機密を持っている重...続きを読むPosted by ブクログ -
大好きな映画「ブレードランナー」の原作本。ようやく着手。
最初は読み進めるのに苦労したけど、半分もいかないうちにどんどんのめり込んでしまった。
映画とは結構展開も違うし、終始ハラハラドキドキ。
そして人間としての在り方を大いに考えさせられる。
とにかく衝撃を受けた……
ここ数年で読んだ作品で一番...続きを読むPosted by ブクログ -
独特な世界観で語られ始める本作。
慣れてきたと思い始めた矢先に怒涛の展開が待ち受けていて最後まで飽きさせない。
アンドロイドと人間の境界が曖昧になっていく中で、人間足りうるものが何なのか考えさせられた。
訳者あとがきでは、この難解な作品を紐解くための手助けをしてもらえているようだった。
作者の意...続きを読む -
いやいや、表題作「変種第二号」が傑作過ぎ。久々にやられましたわ。これだからディック読みはやめられないのよ。
「戦争」をテーマとした作品をまとめた、日本オリジナル短編集。戦争テーマと言ってもかなり広義に捉えられていて、収録作はそれなりにバリエーションがあって読み応えがあります。(ただし、本邦初訳らし...続きを読むPosted by ブクログ -
ソラリスからSFにハマり読んでみました。人間を人間たらしめるものはなんなのかがテーマの作品でSF要素も哲学要素もあり考えさせられる面白い作品でした。また暗い雰囲気が好きな自分にとってはこのどんよりとした雰囲気はとても心地よくどんどん読み入ってしまった。またいろいろなSF小説読みたいな〜Posted by ブクログ
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人間とアンドロイド、生きている動物と電気動物、健常者と特殊者、レイチェルとプリス、レッシュとリック、作中で垣間見える二項対立を産むものは何か?という点が本作の主題なのかな、と感じました。
著者であるディックの結論は感情移入度なのだと思います。ただ、人間とアンドロイドといった対比は非常にわかりやすく...続きを読むPosted by ブクログ -
本書はフィリップ・K・ディック短編傑作集ですが、有名なところではトータル・リコール、そしてマイノリティ・レポートが掲載されています。もちろんこれらの有名な話も面白いですが、私はむしろそれ以外の短編を堪能しました。
ネタバレになりますので深く書きませんが、「地球防衛軍」「訪問者」は立場の逆転という視...続きを読むPosted by ブクログ -
アンドロイドと人間は何が違うの?が最大のテーマと感じた。本書では感情移入度検査法という、質問に対する感情の判定度合いを測る分度器を使用しており、感情が人間を人間たらしてる重要なファクターになっている。
アンドロイドが感情を後天的に学習可能であるなら、感情豊かなアンドロイドと感情が欠落した人間とでは...続きを読むPosted by ブクログ -
名前が素敵過ぎる作品。
表紙もオシャレで、いよいよ手に入ったので読んでみた。
核兵器を使った世界大戦以降の世界という設定の雰囲気がどんよりと重くてびっくりした。
自然の動物(機械でない)を買うことが社会的ステータスとなっていたり、火星移住のためにアンドロイドが働かされていたり、設定一つ一つがそれいい...続きを読むPosted by ブクログ -
フィリップ・K・ディック氏が1968年に刊行したSF小説。
日本では「ブレード・ランナー」という映画タイトルの方が有名だと思うが、その映画の原作となった小説である。
ありきたりな感想だが人間とアンドロイドの違いや区別について改めて考えさせられた作品。
幼稚かもしれないが、読後に私は日本の超国民...続きを読むPosted by ブクログ -
ディック2周目の3作目(1作目電気羊、2作目はヴァリス)
初めて読んだ時はディック作品の中でも最初の方に読んだので改めて読むとディックの好きな部分がかなりバランス良く詰め込まれててこれは人気投票1位になるだけある…となったPosted by ブクログ -
ディック2冊目。
アンドロイドより面白い。
amzonのレビューにジョジョっぽいと矢鱈と書いてあるが、確かにジョジョっぽかった。Posted by ブクログ -
ディック初心者にもオススメできるストーリー展開で読みやすい。本作にあるモレク的な風潮がいまだに蔓延していて時代を経ても色褪せない一冊だなとも思いました…!(無意識に銅像の頭部を持ち帰ってくるところは笑いました)Posted by ブクログ
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もしもドイツと日本が、第二次世界大戦の戦勝国だったら……(; ・`д・´)
非常に興味深く面白い作品!!
ドイツの第三帝国(ナチスドイツ)に至るまでの大まかな歴史と、ヒトラーの周囲を固める親衛隊SS達(ヒムラー、ゲーリング、ゲッベルス、ハイドリヒ等)を知識として知っていると、理解がしやすいと思...続きを読むPosted by ブクログ -
こういうSFが読みたかったんだよ!となる作品だった。ディック感覚がたまらない。何が起こっているのかわからないドキドキハラハラ感と、かっこいい描写、人物たちの緻密な心理の変化など、様々な要素が絡み合い、ストーリーもメッセージ性も抜群の作品となっていた。Posted by ブクログ
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メタフィクションの構造と、あくまで読んでる側の世界が真実である結末、そして悪の存在を認めながら複数の世界線を選び進んでいくことを勇気つけるような内容が素晴らしかったPosted by ブクログ
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"アンドロイドも夢を見るのだろうか、とリックは自問した。見るらしい。だからこそ、彼らはときどき雇い主を殺して、地球へ逃亡してくるのだ。(p.241)"
SFランキングには必ず名前が挙がる、あまりにも有名な本作。何となく敬遠してきたが、もっと早く読めば良かった! 荒廃したカリフォルニアで繰り広げら...続きを読むPosted by ブクログ -
「ティモシー・アーチャーの転生」
ディックのヴァリス3部作の最後。そしてディックの遺作とされている作品。
個人的にはすばらしい作品だと思う。模造品について書いてきたディックが、その一番深いところにたどりついた。
生きるための軸となっていたもの、たとえば信仰が揺さぶられたとき、人はどうなるのだろ...続きを読むPosted by ブクログ -
この時代によくこのような物が書けたなと思う。
個人的には表題で映画化されたトータル・リコールや同じく映画化されたマイノリティ・リポート以外の短編の方が分かりやすく面白かった。また後ほど再読したいと思う。Posted by ブクログ