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Posted by ブクログ 2021年02月16日
温暖化が進み、過酷な環境となった未来世界。火星へ強制移住させられた人々は、ドラッグと模型によって、過去の地球を再現した仮想空間へダイブすることで心を支えている。やがて遥か遠い星系からもたらされた新種ドラッグが現実崩壊の恐怖を引き起こすが……。
現実と幻想の狭間を描く、ディックの真骨頂。今はどっちの世...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年12月18日
火星や金星に殖民するため、国連によって地球を追われ、過酷な環境下に強制移住させられた人々にとって、ドラッグ・キャンDは必需品であった。キャンDは目の前の模型セットに精神を投影させ、あたかも地球に居るかのごとくトリップすることができるのだ。P・P・レイアウト社の社長レオ・ビュレロは、流行予測コンサルタ...続きを読む
こんな未来には住みたくない!と思わされるような陰鬱な惑星植民地にもたらされる違法ドラッグ!という感じの、とても40年以上前の作品とは思えない面白さ!とはいえディック濃度200%なので、『ブレードランナー』くらいのつもりで読むと面食らうかも。
Posted by ブクログ 2011年09月25日
PKDの「ユービック」と並ぶ代表作の一つ。「ユービック」に時間の逆行というプロットの中の破綻があるというマイナスポイントを考えると、本作をPKDナンバー1に推す人も多いかも知れない。
謎に包まれ、カリスマも感じさせるパーマー・エルドリッチという存在、そして惑星開拓に伴う移民たちとドラッグ「キャンD」...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月02日
フィリップ・K・ディックは、麻薬をテーマに扱った作品が多いけれど、この作品はその代表作。
「麻薬でトリップ→ひどい悪夢→やっと目が覚める→と思ったらまだ悪夢の中」という恐怖を、しつこいほどに描いています。人間の意識なんてあやふやなものだと思わされます。
麻薬による、人びとのそれぞれの夢の中に普遍...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月29日
まさにPKD、そして分けわからん。
パーマー・エルドリッチって一体。あれが聖痕?
そして、結局異星人の媒体かよ。。。
あとがきに書かれているのは、本文の前に書かれている、人間は塵から生まれたからたかが知れてるけど、まぁまぁうまくやっている。今回の困難にもうまく対処できるんじゃないかな。っていう分...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年01月30日
初めてディックの作品を読む。
思った以上に、大変面白い。
複雑な構造の時間軸。
今なのか未来なのか過去なのか。
現実なのか、悪夢なのか。
ドラッグのフラッシュバックに乗っ取られる自己。
幻想的な、神性と悪魔性のカオスの狭間で苦悩するも、
希望は失わない…。
かつて、安部公房にハマった時のワクワク...続きを読む
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