フィリップ・K・ディックのレビュー一覧

  • スキャナー・ダークリー

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    創元SF文庫から山形浩生さんの訳、「暗闇のスキャナー」の邦題で出ていた"The Scanner Darkly"を、浅倉久志さんが新訳したのがこのスキャナー・ダークリー。

    内容に関しては、ディック後期の傑作ということもあり、色々なところに書かれているので、僕は翻訳の違いに関して感じた事を。

    ハヤカワやサンリオの浅倉久志訳でディックの作品に親しんでいた僕は、山形訳の暗闇のスキャナーの翻訳は言葉が少しシャープ過ぎる感じもしていたけれど、今回浅倉訳が出て、改めて読み比べてみると、登場人物のボブ・アークターが壊れてしまった後なんかは、山形さんの訳の方がしっくり来て、アークターが人

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    2009年10月04日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ネタバレ

    人間とアンドロイドの違いは何か考えさせられる本だった。親切であれば人間とアンドロイドの形式上の区別に関わらず全て本物なのか?親切は演技できるしプログラムできる。社会的に要求もされる。だから親切=人間性とは言えないと感じる。

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    2026年01月04日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ぼくは何者なのか。
    他人を、あれこれ推し計る手っ取り早い取っ掛かりの一例として年齢があるだろう。ぼくはこの年齢について訊かれることが大嫌い。経験上、ぼくの年齢を訊きだした後のセリフは「若いですね」もう毎度毎度…。若く見えるなら、それでいいじゃない。そのままの印象で。実年齢と比較して、それ自体、尋ねたあなたの主観、先入観での反応に過ぎないのだから。ぼくの…ひとの本質は年齢では計れない。そもそも、さしてぼくのこと、興味なんてないくせに。
    他人に興味を持つって、どんな心理なのだろうか。そんなとき、ぼくはきっとそのひとのこと、好意を持った瞬間だろう。だとしても、手掛かりとしての年齢は、むしろずっと後に

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    2026年01月04日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    タイトルだけ知っていてずっと読んでみたかった本

    何度か冒頭部分から読み進めていたけどいつも途中で飽きてしまいなかなか読めなかった

    年末年始で読み切ろう!と気合を入れて何とか1/3くらいまで読むとどんどん物語の世界にハマっていってそのあとは一気読みできた

    なんでかな〜と考えたときに自分のなかでヒューマノイドってどんなものなのか想像できなかったからだと思った 物語が進むにつれてヒューマノイドと人間の境が曖昧になってきたときやっと(人間として)少し理解できた気がした

    何が生物を生物らしくしているのか
    限りなく生物に寄せて造られた機械と何が違うのか、違わないのか...

    元旦からいっぱい考えさ

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    2026年01月01日
  • ジャック・イジドアの告白

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    ネタバレ

    ディックの自伝的かつ主流小説。自伝的なのは、カルトとの関わりの部分?それともチャーリー目線でのフェイ(妻)との関わり?

    ディックにありがちなキーキー小うるさくて性格は悪いけど、見た目は標準以上でなぜか男を惹きつける女ー主人公ジャックの妹。フェイーと、フェイの夫のチャーリー、フェイの不倫相手そして後々の再婚相手のナット、そして主人公のジャックが主な登場人物。

    ナットはなんだかどっちつかずで、優しいけどつまらなさそうな決断力のない男。フェイと別れそうで別れなくて、押されてついていった遊園地で自らの滑稽さに気がつき、人生を諦めるというか、認めるシーンはとても良かった。とても現実的で、そして彼はな

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    2025年12月31日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    イメージは完全にデトロイトビカムヒューマン。
    マーサー教のシーンだけよく分からなかったので、映画ブレードランナーを観ることにする。

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    2025年12月08日
  • パーマー・エルドリッチの三つの聖痕

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    「私は惑星になるつもりだ」
    死ぬまでに一度は言ってみたいセリフ…の一つに仲間入りしました。


    最近仕事のことで脳内ごちゃごちゃなのもあり全く読書に身が入らない毎日。
    その状況でディックを読み始めるのもどうかと思いながら、序盤頑張って頑張って読み進め、、、
    しかし3分の1くらいまでくると、キマシタ。モード入りました。
    なんだなんだ??と一文一文に翻弄されているうちに瞬く間にディック感覚に包み込まれ、気がつけば半分を過ぎ、残りの厚みを見て「えええもうすぐ終わっちゃうの?いやだ!!!」
    なんて考えていたらあっという間に終わりました。

    全部読んだ後の感想としては
    いや、なんだこれ。。。
    結局どこか

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    2025年11月22日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    まだまだ洋書?の初心者なので中々登場人物の相関図を理解するのに慣れなかった、、カタカナの名前はまだ馴染みがない、、

    しかし非常に面白かった。
    最初はアンドロイドを処理するために狩をするリック。しかし次第にアンドロイドの感性、人間の感性に触れ合っていく内に人間とアンドロイドの違いは何なのか、どうしたらよいのか悩みながらもたどり着いた先に得たリックの思い。

    それぞれの国の時代背景なんかも知っているとより面白く感じれるのかなぁ、、

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    2025年11月16日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ディストピアSF小説の金字塔
    映画『ブレードランナー』の原作。

    有名すぎて読んでないという類のやつ。
    映画はめっちゃ好きで何度見たっていい。2049の方も何度見てもいい。
    翻訳なので読むのに苦労するかと思ったが、特別そういうことはなかった。

    認識をずっと問われている。
    人間とはなにか。コーヒーを飲むから人間なのか。酒に酔うのがそうか。動物を愛する心があるのがか。それとも金銭的価値を見出すのが人間か。
    最序盤、妻との生活が陰鬱な雰囲気から始まる。
    妻が人間なのかも疑う。彼女は宗教にハマり、閉じこもりがちだった。
    それがずっと通底に流れてる。

    いろんなことが同時進行に起きる。
    動物病院で働く

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    2025年10月18日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    人間とアンドロイドとの違いは感情移入するかどうか、というのは面白い。でも、感情移入するようにプログラムされたら、区別つかなくなるのだろうか。最近生成AIを使う機会が増えたけど、「それは大変でしたね」とか人に相談した時より、優しく答えてくれるんだよなぁ。ずいぶん前に書かれた本作だが、現代でも充分面白い。公衆映話だけは、「そんな風には発達しなかったよー」とツッコミたくなった。

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    2025年10月13日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ネタバレ

    読み終えて、改めてタイトルがいいなと思った。人間とアンドロイドの境界線は何なのか?これから加速していくAI社会にも通ずる哲学的問いがあったように思う。

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    【個人メモ・感想】

    SFが苦手な理由として、設定が独特過ぎて世界観に入っていけないというのがある。この作品も最初そうだったが、登場人物などの固有名詞をメモすることで徐々に世界観が分かってきて読み進めることができた。次に読み進めにくい本に出会ったときは、このメモしまくり方式でいこう。

    例えばアンドロイドが次のアンドロイドを生み出すという流れが確立され、次第にアンドロイドが増殖されてゆけば、外形的にはそれはもう生命なのではないか

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    2025年09月22日
  • 去年を待ちながら〔新訳版〕

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    ネタバレ

    異星人(リーグ星人/リリスター星人)、人工臓器、時間を移動できる謎のドラッグや、独裁者や…とにかくモチーフが詰め込んであって、読んでいて楽しい。これぞ、ディック作品に求めているものなんだよなーと思う。

    ストーリーラインは2つ。
    1つは、ディック自身の当時の奥さん(3人目のアン。浪費家だったというけど…圧倒的にディックの方がおかしいし、、)との状況を表していて、つまり、先行きが良くないことが明らかな夫婦関係をどうするのか?という葛藤。
    もう1つは、人類が侵略されてしまいそうな状況。

    ものすごく個人的なお話と、人類の存亡がかかった大きいお話が並行して進む。
    最後、主人公はドラッグで脳がやられて

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    2025年12月05日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    古いSFの名著ということで、気にはなっていた。
    小難しかったり、世界観に入れなかったりしたらと思いおっかなびっくり読み始めたが、違和感はそれほどでもなかった。

    生命観、倫理観、宗教観、様々な面で考えさせられて色々な読み方ができる、名著と言われるのがわかる良い本でした。

    本筋ではないけれどキップルが増殖し、侵食してくるという表現が世界がゆっくり崩壊していく様をよく表していてとても良い。ふと静寂の中で気がつくと何かがゆっくり迫ってくるような感覚に似ている。

    「ぼ、ぼくは、マルトクなんかじゃない。仕事だってある。勤務先は

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    2025年09月12日
  • 高い城の男

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    ネタバレ

    ディックの作品は「アンドロイドは〜」以来なのですが、作品設定として仮定した社会の描写力がすごい。この物語では「連合国が敗北した社会」でのアメリカの精神がどうなるか、人々がどのような生活を送っているかの描写が群像劇の中でリアリティを持って描かれています。
    個人的にドキッとさせられたのはラストの易経「米国が勝ったのが真実である」でしょうか。今までフィクションとして読んでいた物語からこちらからを見る眼差しがある、ということに新鮮味を感じました。何度でも読み直す価値がある作品です

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    2025年09月05日
  • 高い城の男

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    【高い城の男】 フィリップ・K・ディック 著

     第二次世界大戦は、日本・ドイツの枢軸国が勝利。日本が統治する米国カリフォルニア州での生活風景を描きながら、「第二次世界大戦は米英が勝った」というSF小説を書く「高い城」に住む男の物語も書き綴るというSF小説(ややこしい)。「現実と虚構との微妙なバランスを緻密な構成と迫真の筆致で書きあげた、1963年度ヒューゴー賞受賞の最高傑作」という売り文句にやられて読破しました。

     少々ネタバレになりますが、ヒトラーはその後、精神疾患となりボルマン党官房長官が後を継ぐも、その後亡くなり、「え~!」と思う人物がドイツ首相に就任。これによって、「え~!」と思う

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    2025年08月30日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    むかし、中二病真っ盛りだった頃に読もうとしたものの難しくて挫折した一冊。ひとまず読み通すことができ、やり残した宿題を片付けられた気分です。

    SFをほとんど通ってきていない(アルジャーノン、harmony、映画『her』くらい)ので、いつもと違って感想もむつかしい。ただ、本書で述べられている”人間とアンドロイドを分かつのは感情移入できるか否か”というのが面白かったですね〜。
    もちろんアンドロイドだって、パターンを学習させればそれらしい行動はできるんだと思う。ただ、そこにどうしてもちぐはぐさが生まれてしまう。
    人・ものへの親切や思いやり……そうしたものが、今のところは人間を人間たらしめているので

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    2025年08月14日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

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    ネタバレ

    環境汚染が進み、灰の雨が舞い生物が生きられなくなってきている地球。動物や虫までもが命を失い、ほとんどが人口物と化しているため命ある動物の希少価値もかなり高くなっている。そんな中、アンドロイド狩りのリックは火星から逃げてきたアンドロイド狩りをおこなうが、アンドロイドの製作技術も発展しており、もはや人間とアンドロイドの区別をつけるのも難しいほど。
    最終、アンドロイドと人間の境界線とは何かわからなくなり、リックにとっても何が正しいのかもわからなくなる。。

    私はあとがきのフィリップ・K・ディックが「人間とアンドロイドの境界線とは”親切心である”」と語っている言葉がとても好きで、この物語でディックが伝

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    2025年10月16日
  • 流れよわが涙、と警官は言った

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    「有を名TVのMC・歌手で3000万人の視聴者を持つ男」が目覚めたら薄汚いモーテルにいた。誰も自分を知らず、政府のIDバンクにもデータがない「名無し」になる、というサスペンスフルで思わず読みたくなる導入から始まる。が、そこから主人公と女たちの会話に重点が置かれて愛と別れが語られ文学的な味がする作品となる。後半ではもう一人の主人公である警察署長に視点が移ってしまい当初の緊迫した謎や展開はどこかにいってしまう。
    個々のエピソードは素晴らしいが全体としてみると序盤の期待が外れてしまうため残念がところがある。はじめから愛と別れをテーマにした文学作品だと思えばいいのかもしれない。

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    2025年05月05日
  • ザップ・ガン

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    話しの設定は面白いのですが、構成に難ありといった感じ。そのあたりのことは、あとがきに著者の言葉が掲載されていますが、個人的には充分楽しめました。

    あらすじ:
    2004年、世界は東西両陣営に分かれた冷戦下にありました。その両陣営共に、武器開発は超次元空間に意識を浮遊させ、トランス状態になって独創的な殺戮兵器をスケッチすることにより、アイデアを得る方法が取られていた。その職種は、兵器ファッション・デザイナーと言われ、西側はラーズ・パウダードライ、東側はリロ・トプチェフが担っていた。しかし、これらのアイデアを反映した兵器は、新兵器のデモンストレーションと称して、実際のことのようにドラマ仕立ての映像

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    2025年05月04日
  • シミュラクラ〔新訳版〕

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    ディックらしい虚実を取り混ぜたストーリー展開や、面白くて笑える場面も多々あって、とても楽しめました。

    しかしながら、ストーリーにいろんな要素を詰め込み過ぎなため、読み終えた後に、その後が気になる人が何人かいて少しモヤモヤした気分が残りましたけどね。

    あらすじ:
    21世紀も半ば過ぎ、世界は二極化されていた。その一方であるヨーロッパ・アメリカ合衆国(USEA)では、ファースト・レディの地位が大統領より高い母権制をとっており、彼女(ニコル・ティポドー)は絶大な権力を持っていた。ある日、マクファーソン法が施行され、一人の精神分析医を除いて診断が禁止され、精神疾患はすべて薬剤治療とするように決まって

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    2025年05月01日