フィリップ・K・ディックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
創元SF文庫から山形浩生さんの訳、「暗闇のスキャナー」の邦題で出ていた"The Scanner Darkly"を、浅倉久志さんが新訳したのがこのスキャナー・ダークリー。
内容に関しては、ディック後期の傑作ということもあり、色々なところに書かれているので、僕は翻訳の違いに関して感じた事を。
ハヤカワやサンリオの浅倉久志訳でディックの作品に親しんでいた僕は、山形訳の暗闇のスキャナーの翻訳は言葉が少しシャープ過ぎる感じもしていたけれど、今回浅倉訳が出て、改めて読み比べてみると、登場人物のボブ・アークターが壊れてしまった後なんかは、山形さんの訳の方がしっくり来て、アークターが人 -
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Posted by ブクログ
もやっとした終わり方に感じましたが、それが普通のエンタメとしての面白さとは違い、純文学性があって好きでした。
普通のSFのように表面的な人間vsアンドロイドの話しではなく、情感や共感性など主に内面を追求したストーリーでした。
50年前に読むとSFかもしれないけれど、今これはもう現実に近い話しです。
共感ボックスは今で言うSNS的なもので、誰かと誰かが繋がることができるようなもの。
chat GPTはこの話に出てくるアンドロイドのような存在。感情のないものに対して愛情を感じたり悩みを打ち明けたりとただの娯楽や仕事のツールとしてではなく、身近な存在として重宝されている。
便利になるにつれて孤独にな -
Posted by ブクログ
地球が放射能に汚染されて、大半の人類が死ぬか火星に移住した。これだけでも立派なSFなのに、さらにそこへ脱走アンドロイドとアンドロイドハンターの人間、生きたペットを飼うことへの異常な執着、マーサー教と現実逃避のための感情融合装置まで加わっててんこ盛り。
しかしどの要素もこの世界に生きる人の日常にごく普通に存在していて、よく考えれば私たちの日常もこんな風に脈絡なく、ぐちゃぐちゃしているよな、と今更考えた。
生き物の存在が珍しい世界で、同じ人間である配偶者よりペットの方が優先順位が高いというのは皮肉なものだ。
人口が減ったとて人間は一致団結できない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に理解しやすいのに十分な厚みのある話ばかりで超面白かった!!
「トータル・リコール」
願望が経験に基づくという無意識と意識の連続性が上手く描かれていて面白かった。私の願望も実は実体験から来ているのかも……?
「出口はどこかへの入口」
自分は日常生活の中でいくつの物、人、仕組みに"服従"しているのだろうか。
最後のシーンは結局服従してしまう主人公を描いているのか…?
「地球防衛軍」
論理的、合理的に考えれば戦争をする意味などなく人間の感情を納得させるためだけに行なっている、といのに納得の嵐。これを自分たちで気付くのではなく人間が作り出したロボットに教えられるという -
Posted by ブクログ
ネタバレディックは、アンドロイド〜も、高い城の男も、いまいちハマりきらず半ば敬遠しているところもあるので、リハビリ?にこちらを。そうしたらディックって意外と面白いじゃん?と思えたので笑、もう少し他の本を手に取ってみよう&再読もしてみようかな〜
本の裏側に書かれているあらすじまでなかなか辿りつかないせいで、読み落としたかと思っていたけど、単純に登場が後ろすぎた、、笑
気になる点はいろいろあるのだけど(そこは回収されないんですかー!?みたいな)、それを横に置いてエンタメとして集中させてくれるには十分面白かった。
意識があると思っていたのが、実は自分たちが半分死んでいる側だった、とか。今この文章を書いてい -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集で読みやすく、わくわく展開でおもしろかった
発想力が本当にすばらしいなと
トータルリコールと地球防衛軍と吊るされたよそ者と世界を我が手にのラストが好き
マイノリティーリポートは映画版と少し違うみたいなので映画も見たい
火星に行きたいと願う男性の本当の記憶(トータルリコール)
人間は地下で生活し、戦争はロボットに任せる世界、人間が戦争をやめるには(地球防衛軍)
放射能で汚染された地球で人間が地下から出てきて仲間を探す、人間は地球の訪問者となる(訪問者)
謎の宇宙昆虫に少しずつ地球が侵略されていると気づいた男の話、吊るされた理由が衝撃(吊るされたよそ者)
頭の中がのぞかれるようになった世 -
Posted by ブクログ
ネタバレ序盤から物語の設定が面白くて好きでした!
説明が一切ない→伏線回収
を繰り返しながら進んでいく構造で、それがわかるまで読み始めは集中しにくく、まとまった時間のある時だけ読んでいました。(短い時間で小刻みに読むと、わけわからなくなった笑)
これどういう意味?ってなりながらも留めておくと後から「え!そういう?」ってなる伏線回収が面白い。
アンドロイドが害もなく人間として生きてるのに殺さなくてはならないという葛藤、アンドロイドと人間の違いとは。
アンドロイドのような人間と、人間のようなアンドロイド。
レイチェルが山羊を殺したのは結構衝撃的だったかな。私は嫉妬だと解釈しました。
マーサー教。 -
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Posted by ブクログ
この作品は、「人間とは何か、アンドロイドとは何か」という根本的な問いを読者に突きつける物語である。
作中においてアンドロイドは、外見や知性において人間とほとんど区別がつかない存在として描かれる。しかし決定的な違いとして、他者への共感(エンパシー)を持たないとされている。ところが物語が進むにつれ、この前提は次第に揺らいでいく。人間は賞金稼ぎとしてアンドロイドを冷酷に「処理」し、一方でアンドロイド側には感情のような振る舞いが見え始める。こうして、「人間=共感的存在」という単純な図式は崩れていく。
この揺らぎを補強するように、作中には芸術的モチーフが繰り返し登場する。例えば、魔笛、思春期、叫びと -
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