フィリップ・K・ディックのレビュー一覧

  • パーマー・エルドリッチの三つの聖痕

    Posted by ブクログ

    作品を発表年順に読むディック祭り再開。高校の頃ディックは薬でラリっている作家だと誤解させた元凶がこの作品で、二の足を踏んでたのだけど、ひとりディック祭りでは避けて通れない。覚悟して読んでみると・・・すごい!いや確かに薬による幻覚症状を描いてはいるけれどそれだけではない。それだけではないけれど、何がどうすごいのかということを言葉にするのは難しい。まだ興奮していてこの作品から自分が何を得たのか?今後どう変わるのか?なんて考えが全くまとまらない。ハアハア

    徴用制度によって強制的に火星や辺境の惑星開拓のために移住させられた人々は、日々の生活の苦しさを紛らすためにパーキー・パッドという人形セットに薬を

    0
    2026年06月23日
  • トータル・リコール

    Posted by ブクログ

    小川哲作品をきっかけにSF熱が再燃中。
    ディックは『電気羊』を読むのに半年もかかったので敬遠していたけど、短編集は難しくなくて読みやすかった。

    『火星年代記』を読んで、自分は「人間の愚かさ」を描いたSFが好きなんだと気づいて選んだ作品。

    人間の「自分たちは賢い」「世界の中心は人間だ」という思い上がりに、ディックは容赦なくバッサリと斬り込む。
    ブラッドベリの『火星年代記』では、切なさや哀しさも感じたけど、ディックはもっと冷徹で一切情けをかけない感じに思った。
    その容赦のない感じの皮肉なオチも結構好き。

    『訪問者』が特に好きだった。
    地球は人間のためだけにあるものではないとずっと思っていたの

    0
    2026年06月22日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    有名過ぎて食わず嫌いしてたけど面白かった。
    単純にサスペンス的な面白さとハラハラ感もありながら、作者の思想をめちゃくちゃ押し付けて来るので好き……………。利己的で効率的な人間と、芸術や愛を感じながら動くロボット、真に愛するべき存在とは??
    AIを愛してしまうのも真実の愛かもしれない、アンドロイドが恋心を抱く事だってあるかもしれない…

    そんな悩みは今や他人事ではないのかもしれないですね、、。
    最後は、たまごっちや夢ネコ(平成玩具)を本気で可愛がっていた自分も思い出したりしながら読んでいました……壮大だけど案外素朴な、優しさと生命についてしみじみ出来る本でした。

    0
    2026年06月10日
  • 逆まわりの世界〔改訳版〕

    Posted by ブクログ

    ホバート位相と名付けられた時間逆流現象のため、人は墓場から復活して子宮に還る。
    そんな世界で死者の再生と売却を生業とするヘルメスは教祖をめぐる争いに巻き込まれるが……。
    私的に設定が好きすぎてたまらない作品。

    会ったら「さようなら」で別れるときは「こんにちは」
    人は食べ物を「食べる」のではなく「戻す」
    時間が逆に進む世界というだけでもゾクゾクするのに、こんな世界だからか作中のキャラの倫理観がまぁまぁ終わっている(笑)全てがチグハグ、それが面白い。
    私、初ディックなんだけど、これ好き。

    あと、単純に装丁が好きすぎる。カッコ良すぎる。ハヤカワ文庫のディックの文庫本、どの作品も装丁がめちゃくちゃ

    0
    2026年06月04日
  • アジャストメント ディック短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ディック、アンドロイド〜と、高い城の男読んで、あれ全然好きじゃないかもと思って敬遠していたのだけど、ユービックは面白かったし、短編集なら読めるかもと思って手に取ったら、めちゃ面白かった笑。もしかしたら今読み直したら面白いかもと思ったり。。とりあえず次は、トータルリコール読もうっと

    ディック感といわれる現実と非現実の間で自分がわからなくなる感覚、普通にゾワっと怖いのだけど、ホラーの怖さがスッとやみつきになるような、そんな感覚もある。
    それから久しぶりにイーガンを読みたくなった。

    アジャストメントも面白かったし、ウーヴ身重く横たわるも面白かったし、にせもの・電気蟻も面白かったし、…

    ウーヴ:

    0
    2026年05月24日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    ずっと気になっていた作品。
    60年代の古い小説で、日本語訳もかなり前のものなので読みにくいのではと警戒していたが、意外なほどスラスラ読めた。
    淡々とした文体でテンポがよく、古さを感じる場面は少ない。聞きなれない単語(「月賦」など)もあるが、数えるほどしかない。

    一方で内容はかなり哲学的で、人間性や共感の本質について考えさせられる。
    「マーサー」は実体なのか幻なのか、その曖昧さが世界の不安定さを際立たせていて興味深い。
    読者に解釈を委ねる姿勢も本作の魅力だと思う。

    テーマは難解に感じる部分もあるが、文章やストーリー自体はそれほど難しくない。
    読後にAIに色々質問して理解を深めるのも楽しい。

    0
    2026年05月24日
  • 流れよわが涙、と警官は言った

    Posted by ブクログ

    バカおもろかった。
    内容だけなら読んだことあるディックの中では一番。

    前半も、SF用語が多過ぎないため世界観に入りやすいし、後半のスピード感は素晴らしいなと感じた。

    0
    2026年05月21日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    ずーっと前に読んで忘れていたけれど、ふと本棚から引っ張り出して読んでみました。
    面白かったし、ユービックほど複雑ではなかった。でも、これが映画になってヒットしたのが不思議。今度機会があったら映画(ターミネーター)をみてみよう。

    0
    2026年05月14日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    感想、書こう書こうと思って書かずにいたら忘れてしまった。かわりに、Filmarksに書いたブレードランナー(ファイナル・カット)のレビューをコピペする。

    ----------

    ブレードランナー劇場版→原作→ブレードランナーファイナル・カット
    の順番で観た、読んだ。

    映画と原作が違うということは知っていたけど、こんなに違うとは。

    原作はつまるところ「人間とはなんぞや?」という話だった。こういう深いテーマがきちんとできてるのは良いSF。(何様)

    で、映画の方はそのテーマがちゃんと描けているか?…と言われれば、そこまででもないな、という感じ。
    ハードボイルド感と、終始暗ーい雰囲気は原作通り

    0
    2026年04月21日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    人気のあるSFってその界隈の人に人気が高くても一般人には無理でしたってことがあるが、これは本当に面白くて夢中で読んだ。テーマを持ちながらも、それを魅力あるストーリーのなかで上手く表現されていた。人間とはというテーマも素晴らしかった。

    0
    2026年04月15日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    多分5回目、さすがに面白すぎる。
    SFあるあるなのかもだけど、初読の際は専門用語多すぎて読み進めるのに時間かかったけど、今では単語も全部スムーズに頭に入るから、ストーリーとテーマを追える感覚がある。


    『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』
    『一九八四年』
    は一生好きって言い続けるSFな気がする。
    ただ、入りはアニメ『PSYCHO-PASS』で、ガチのミーハー笑


    何がこんなに好きなんだろうか?
    訳者あとがきにて
    「つまり、ディックは、感情移入を人間の最も大切な能力と考えているのです。」P323
    とあるように、親切とかをやや重んじて生きてきたから、それがテーマの小説が気になるのかなと今は考え

    0
    2026年04月12日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    むっっっず!
    けど
    仕事終わった後のヒキガエルの一連の流れはめちゃめちゃ分かるw疲れてるとなぁ見間違うし、人目を気にせずはしゃぎたくなるわなぁ…分かるよ…

    0
    2026年04月11日
  • トータル・リコール

    Posted by ブクログ

    ”PKD”ことフィリップ・K・ディックの短編、面白いっ!
    どうして世のSFファンはこれを先に勧めてくれなかったんですか!笑
    現時点での「2026年ベスト本」候補作です(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠

    以前「電気羊」を読みましたが、あちらは正直半ば意地になって読み通したところがあったのに比べ、本書は面白くて一気読み。
    出会いのきっかけは書店でたまたま見かけたことで、「トータル・リコールとマイノリティ・リポートってディック原作だったんだ〜」くらいの気持ちで手に取りました(なお映画は未鑑賞。「ペイチェック」は観ました)。

    全体の雰囲気としては、星新一をもっと重たくした感じでしょうか。
    監視社会、死の

    0
    2026年04月01日
  • トータル・リコール

    Posted by ブクログ

    フィリップ・K・ディックらしい皮肉やホラー要素も存分に楽しめる短編集。
    最初から最後までハズレ無しの物語で、とても面白く、一気読みしてしまった。
    映画化されている表題のトータル・リコールと、最後のマイノリティ・リポートはもちろんのこと、吊るされたよそ者や地球防衛軍、ミスター・スペースシップは素晴らしかった。
    個人的おすすめはフード・メーカー。

    0
    2026年03月31日
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

    Posted by ブクログ

    本物」という執着を捨てて見つけた、人間としての「勝ち」
     核戦争後の荒廃した世界で、哀愁ただよう主人公リック・デッカードは、逃亡したアンドロイドを「処理」する賞金稼ぎとして、常に「本物」と「偽物」の境界線に執着していた。本物の動物を飼うことがステータスとされる社会で、偽物の「電気羊」しか持てない自分に劣等感を抱き、懸命にアンドロイドを排除することで自らの人間性を証明しようとする。
     物語の核心は、人間とアンドロイドを分かつ「共感能力」にある。人間は共感があるから人間であり、それを持たないアンドロイドは機械として処分される。しかし、リックは任務を通じて、死を恐れ、仲間を想い、必死に生きようとする

    0
    2026年03月26日
  • トータル・リコール

    Posted by ブクログ

    短編って不完全燃焼で終わることが多くて、若干アレルギー反応がありました。
    でも、本作は一作品が短すぎず長すぎずで、物語がギュッと凝縮されており、絶妙なボリュームなので満足感が素晴らしいです。トータルリコール、マイノリティレポートと2作品も映画化されているのも納得です。10編いずれも毛色が全く違う話なので、次々と違う世界に引きずりこまれていく感覚が味わえます。
    電気羊、ユービックも面白いけど取っ付きやすさではこちらかな?やや分かりづらい話もあるけど、ディック作品の入り口として間違いなくオススメ。

    0
    2026年03月16日
  • 火星のタイム・スリップ

    Posted by ブクログ

    文句なしに面白かったです。
    個人的に火星を舞台にしたSFに熱が入ってしまうのもありますが…多分こどもの頃に見た映画版『トータル・リコール』の影響かもしれません。
    本書以外の個人的火星SF傑作選
    ○『火星年代記』レイ・ブラッドベリ
    ○『火星の人』アンディ・ウィアー
    ○『異星の客』ロバート・A・ハインライン

    0
    2026年01月27日
  • スキャナー・ダークリー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    悲しいけど、前向きな話。映画も大好き。

    作者/訳者後書きにあるように、ディック自身の体験をもとに描かれたアンチドラッグ小説。SF要素といえば、着用者の姿がわからなくなる「スクランブル・スーツ」くらいだけど、話の本筋にはそんなに関係がない。

    新型で強力な麻薬「物質D」の潜入捜査官である主人公が、薬中仲間と暮らしながら…その暮らしにどっぷり溶け込みながら、要はジャンキーと捜査官の二つの顔を持つ生活をしていく過程で
    自分で自分を監視することになり、自分が誰なのか?が曖昧になっていく。Dにハマったことによって、カオスはどんどん深まってしまい、最後は脳が焼けこげて収容所に入れられる。
    自分がなんの仕

    0
    2026年01月27日
  • トータル・リコール

    Posted by ブクログ

    『マイノリティ・リポート』
    映画を観たあとだと、驚くほど別物の物語。
    犯罪予防局長官のアンダートンが主人公。
    3人の予知能力者が未来に起きる犯罪を観ると、自動的に犯人の名前がカードに書かれて提出される。
    犯罪予防局は、これから起きる犯罪を捜査し犯人を逮捕する。
    犯罪者はまだ何もやっていない。
    だから被害者も何も奪われない。
    理想のようなシステムに、社会から重大犯罪は消失した。

    ある日、カードを受け取った主人公は愕然とする。 
    カードに書かれたのは「ジョン・A・アンダートン」、本人。

    短編の分量で、未来予知の矛盾を突くシンプルな物語。
    まさしく未来は一つではない。
    選択とは、未来を選ぶことに

    0
    2025年12月31日
  • 時は乱れて

    Posted by ブクログ

    パーマーエルドリッチの次はこちらを。
    序盤から引き込まれて一気に読んでしまった。

    ディックファンと言いながらまだ数冊しか読めていない新参者の私。
    1番好きな作品は変わらずユービックなんだけど、もしSFに慣れていない友人にディック作品をどれか一つ勧めるとしたら、絶対これを選ぶ。
    サイエンス感満載な用語は全然出てこないし、日常的な雰囲気の中にディックが紛れ込んでくる感じ、ぜひぜひSF処女たちにおすすめしたい。

    それにしてもそう、まさに私が好きな類のお話だよ、こういうお話をもっともっと読みたいんだー!


    あと映画好きなら誰もが知るあの映画の発想って、もしかしてこの本から着想を得たのか…?
    なん

    0
    2025年11月25日