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Posted by ブクログ
中国の軍事兵器により出生率が下がり、タイタンからやってきた異星生物ヴァグとの戦争に敗れた人類は、ヴァグによる緩やかな支配の下、地球上の土地を賭けたゲームに明け暮れていた。カリフォルニア州に住むピート・ガーデンは、ある晩のゲームに負け、居住地でもあったバークレーを奪い取られてしまう。失意に暮れるガーデンに悪いニュースが追い討ちをかける。東海岸を支配する強力なゲーム・プレイヤーのラックマンが西海岸をも支配下に置くべく、ガーデンらのゲームに参加するというのだ…
序盤から予想を裏切る展開が続き、ダレることがありません。いきあったりばったりかなと思いつつも、物語に破綻感は感じない。なんだかディックらしくない気もするのですが、薬漬けで自殺願望のある主人公であったり、テレパス、プレコグといった超能力はディックらしさ満開。そして、ラシュモア効果。人工知能が搭載された機械のようなもので、車やエレベーターなどの機械(ケトルまで!)が自由自在に喋ります。これが作品に愉快さを与えてくれます。当然ながら話のなかでその詳細は説明されないのですが、物語の本筋と関係ないところでのこういったガジェットの存在はディックの魅力の一つです。
さて、サスペンスでエンターテイメント色の強い物語で存分に楽しむことができました。ディックは「この本については言いたいことは何もない」とコメントを残したようですが、その言葉の真意はともかく私は楽しめましたよ。
Posted by ブクログ
ディック作品初挑戦。
中盤から話がくるくると変わってきて、はてなマークが浮かんだ。段々と、とっ散らかるのは作者の特徴らしい。勢いに乗って読んだら、最後までたどり着いてた。機械達のおしゃべりが愛おしい。
次は高い城の男を読んでみよう。