古内一絵のレビュー一覧

  • 痛みの道標

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    プロローグ、読み直してその意味がわかった。
    読み始めて、何故と思う世界に連れて行かれた。
    プロローグのことは忘れていたので。
    この作家はすごい。
    読者を思いもしない世界に連れていってくれる。
    また、ここまでこの時代について書けるとは。
    最後まで読んで、痛みのことがわかったが、道標については。
    まだまだ読み方が不足している。

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    2021年01月17日
  • 赤道 星降る夜

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    ネタバレ

    軍隊、体育会系、ブラック企業…。どうしてこういうものを尊がる、ありがたがる傾向があるんだろうか?俺も若いころ、そんな気があったことは否めないのでエラそうなことは言えないけど。

    根性論は人に押し付けるものではなく、自分の中で密かに燃やすものであって、人には技術や工夫を情報共有すればそれで十分だと思うのだが…

    閑話休題。
    押し付けの根性論やヤマト魂やらが生んできた不幸を、もっと真摯に見直して、もう二度とこの手の失敗を繰り返さないようにしないといけない。

    この本は、その再発防止に大きな力となってくれるように思う。なんだか物騒な世の中になってきているからこそ、気を付けておきたいことが、この本には書いてある。

    小説としては、ちょっと荒っぽさが目立つところもあったが、テーマの力で読ませられた。

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    2020年04月18日
  • 赤道 星降る夜

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    ネタバレ

    2019/2/13
    あー戦争は嫌だわ。ダメだわ。
    反戦小説として優秀。
    こんな余裕のない状況になってはいけないわ。
    追いつめられるのは嫌だわ。
    でも逃れ方が全然わからないわ。
    どこでどうすればよかったか全く思いつかず、みんなが奈落に落ちていくのをただ見ているだけで無力感に苛まれるわ。
    日本人として罪悪感にも。
    どうすればいいのかねぇ。
    知るだけでいいのでしょうか?

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    2019年02月13日
  • 痛みの道標

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    祖父が経験した戦争を通して、とんでもない状況に耐えられず命を断とうとした孫が、もう一度立ち直るまでのお話。

    霊が見えたり、ファンタジーっぽさは否めませんが、
    不思議とスッと入ってきます。

    戦争についての描写(特に心理描写)が詳しくて、痛いほど良くわかるからかもしれません。


    自分の命は己だけのものではない。祖父が一生懸命生き抜いてくれたおかげでもあるんだということに気づき、前を向く主人公の生き様がかっこよかった。

    同時に、ちょっと目線を変えたり、世界が広がったりすると、意外とちっぽけに思えたりもするんだよなーと。




    「ヒビが入っても、潰れても、心はきっと、何度でも生まれ変わる。」

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    2018年10月17日
  • 痛みの道標

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    大好きな本のひとつになりました。
    不思議な物語の始まりから
    太平洋戦争での 東南アジアでの様子
    現地での様子
    ついつい 涙してしまいました。
    といいつつ 感動はするけど 何も行動できない自分がだらしないと思いつつ 現状維持で進んでしまってます。
    ただ 管理する側で無く 実務を淡々とこなす現場を大事にする
    日本 世界になることを 望みます。
    どうして 政治家が 先生って言われる?
    どうして 官僚が高給を受け取る?

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    2018年10月14日
  • 痛みの道標

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    古内さんの本は読みやすくて、心に響く。私たちの祖父は、どうやって戦争の時代を過ごしてきたのか…は、私も考えることが多い。戦争を扱った小説やテレビは、たくさん見てきたが、それが祖父母と結びつかない。戦争を体験した人は、語らないけど、一人ひとりに苦しく辛い物語があるのだと思う。

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    2018年02月17日
  • 痛みの道標

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    素晴らしい一冊でした。目に見えない者を持ってくるのに賛否はあるのかもしれませんが、私はとても深く感じるものがありました。戦争は誰をも幸せにはしない。その戦争は現代を生きる人達の心にもあるんだと。壮絶、凄惨…経験に差はあるだろうけど心に残る傷はその時その時残る重さとして変わらない。昔の人が偉いとか、今は幸せな時代だとかそんなのはどうでも良くて、「今」を生きる人達の戦いはその人の物だし、大問題なんだと思います。勉さんから、いや、その前から脈々と受け継がれる命。大切にして欲しいと思います。勉さん、良かったね…♪

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    2017年02月28日
  • 痛みの道標

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    1943年に起きたポンティアナック事件を題材にした小説。一種の反戦小説、ファンタジー小説、主人公の成長を描く教養小説の要素もあるが、何よりもエンターテイメントとして良く出来ている。週末、一気読みした。

    主人公はブラック企業に勤める27才の平凡な青年。借金に苦しみ、発作的に飛び降り自殺を図るが、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。
    祖父は戦時中、軍の命令で農業に携わっていた。そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の現実だ。
    戦争は、祖父から大切なものを奪った。そして、祖父の「人探し」の秘密がだんだんと明らかになってゆく。

    本の表紙絵は卵と赤道をイメージしたもの。赤道直下では、うまく置くと卵を直立させられるという。主人公は、赤道直下の街、ポンティアナックにある赤道記念塔で卵を立たせ、観光客の喝采を浴びる。主人公の再生をイメージさせるシーンだ。

    ポンティアナックには一度行った。好きな街で、街の描写を読んでいたら、また行きたくなってきた。戦時中の住民の様子も含め、著者が綿密な取材を行ったことが、推察できる。

    日本軍と現代のブラック企業という腐敗した組織の中で、祖父も主人公も、それぞれ必死に再生しようとする。主人公への感情移入がしやすい展開であり、「読んで良かった」感が得られる。
    お勧めの★4つ。

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    2016年07月16日
  • 花舞う里

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    読み始めはあまりのれなかったけど、潤の成長から作者の紡ぐ言葉がとても優しくあたたかく、読んでいてじんりと心にしみる。
    花祭りは恥ずかしながら知らなかったけど、この作品を読んでとても興味が湧いた。

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    2016年07月12日
  • 花舞う里

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    ネタバレ

    紡がれる言葉は、押し付けもしないけど見放すこともなく、やさしさと力強さがあって、なんだかこっちまでうれしくなる。

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    2016年07月03日
  • 花舞う里

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    誰とも交わりたくないのに、田舎であるがゆえに、人々の注目を浴びてしまう少年。
    古くからその地に伝わる踊りに参加していくうちに、彼の心の中の暗闇が少しずつ溶けていく。
    少年たちの成長物語。

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    2016年06月08日
  • 痛みの道標

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    戦争は絶対に美化されてはいけないと思う。
    どんな戦争だってきっともっともな理由をつけられて
    正当化されて始まったのに違いないのだから。

    第二次世界大戦の末期のボルネオ島。
    そこで起きた正視できないほどの悲惨な出来事。
    亡くなった祖父の死んでも死にきれないほどの心残りを晴らすため、
    孫の達希はボルネオ島への旅に出ます。

    達希とて、日々を安穏と過ごしている訳ではなく
    現代を生きる彼にも死にたくなるほど辛いことがあるわけで・・・
    それでも戦争の狂気の中で必死で生きようとしていた
    祖父たちの思いを知った後は
    逃げ出さず日々闘っていくことを決意するのです。
    自分の命はつないでくれた誰かがいてくれたから
    今ここにあるのだものね。

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    2016年03月07日
  • 痛みの道標

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    二冊続けて戦争を描いた本を読んだ。
    ひとくくりに太平洋戦争と言ってもあまりに知らないことが多くて愕然となる。先に読んだ「世界の果ての子供たち」で舞台となった満州については見聞きする機会も少なくはない。だが、この本で描かれるボルネオで繰り広げられた悲劇については全く知らなかった。なんと、太平洋戦争末期では最大規模の上陸戦もあったという。

    この本の主人公はブラック企業に勤める達希。その達希が亡くなった祖父、勉の願いをかなえるためにボルネオに行くことになる。勉にはどうしても会いたい一人の女性がいたのだった。
    達希のおかれた現代を織り交ぜつつ、祖父の過ごした戦時下のボルネオの様子をリアルに浮かび上がらせていく。

    日本の占領軍がとった残忍な行動や上陸戦で生き延びた兵士の過酷さなど、読むのが辛くなることもしばしば。しかし、実際の戦いはこんなもんじゃなかったのだろう。
    わずか3作目にしてここまで重いテーマを扱った作者の熱意に感服する。この本を読まなければボルネオの戦いも知らないままだっただろう。

    物語の設定が私は苦手だったのと、最後ちょっと力みすぎかなとも思うので★4つにしました。

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    2015年08月28日
  • 東京ハイダウェイ

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    自分だけの隠れ家に憧れた。
    自分の心が解放できる場所が身近に欲しくなる一冊。

    さまざまな視点で主人公が毎回変わるが、印象的だったのは同級生の女性二人。
    子を持つ主婦で管理職をする女性と独身でカフェの店長をする女性。お互いがお互いを素敵な生き方だと感じていて、自分のなかに満たされなさを感じている。やっぱり隣の芝生は青いなと。自分の芝生をちゃんと見てあげたいなと感じた。

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    2026年10月11日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    アンソロジーはあんまり…と思ってたところで『本屋さんのある街で』を読んだらどれも面白かったんだけど、恋愛モノはもう共感できなくなってるしな…しかも芸人やら料理やらのにぎやかしがいたり期待できなさそう(本業としては好きだけど)と思いながら読みました。

    が、けっこう面白かった!
    恋と言っても惚れた腫れたでなく、そう言えばテーマ恋だったという感じ。
    一穂ミチさん目当てだったけど、一般ウケしすぎであまり好みでないと思ってた原田ひ香さんがよかったし、読んだことない方々が軒並みよかった。

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    2026年10月06日
  • 東京ハイダウェイ

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    前半のお話が特によかった。
    コツコツレビューを書く人と

    子育てしながらマネジメントする人と

    カフェで働く人の話が特によかった。私は関西在住なので東京のいろんな地名や商業施設が出てきて
    それも読んでいて楽しかった。


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    2026年10月01日
  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    予想したものでは無く、全体的に暗くて可もなく不可もなしって感じ。しあわせ?の疑問符を読み取らなかった自分のミス。
    最後の窪美澄さんの作品は特別。とても良かった。熱々のアジフライが食べたくなった。生きるということは、少しずつ前に進むしかないから。ジワジワ涙ぐんでしまった。

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    2026年09月29日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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    前作に続き、ドラァグクイーンのシャールが営む夜食の店、マカン・マランに集う人々の物語。
    周りのベテラン派遣に合わせなくちゃならない同調圧力、兄弟の確執、うちの子、普通じゃないんじゃ⋯という不安、よく分かる。
    こんなお店があったらいいのにな…

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    2026年09月24日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    お久しぶりのマカン•マラン
    今回はマカン•マランを飛び出してシャールさんの台湾旅
    相変わらずごはんの描写がおいしそう
    そして、生きていく気力?勇気をくれる気がする

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    2026年09月23日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    前作『最高のアフタヌーンティーの作り方』の洗練された雰囲気を保ちつつ、同姓婚や別姓などの問題もテーマの本書。

    25年以上前に私も涼音と同じように別姓できないかと悩んだことを思い出した。
    いくつかレビューを読んでみたら、このテーマに嫌悪感を抱く人も多いようで、ほんとに色々な考え方の人がいるのだなぁと驚く。

    私は職場での旧姓使用を今でも続けているけれど、高齢の方から子どもが可哀想だからやめろと言われることは度々あった。そこで傷つくタイプの人はそんなことはしないので、私も図太かったのだろう。

    我が子達は私が旧姓で働いていることを知っているけれど、「なんでわざわざそんな面倒くさいことしてんの?」という感じ。

    涼音は、悩んだ末誰の許可もいらない、誰にも迷惑はかけないということでパートナーシップ制度を選ぶという結論を出したわけだけれど、その前提として達也との話し合いが何度も繰り返されたことが素晴らしいなと思う。

    結局、私は一人で悩んで一人で決めたわけで…
    悩んだプロセスも結論も、涼音と私では似ているようで全く違う。

    パートナーとどれだけ話し合いができるか、というのは、その相手とのそれからの人生を大きく左右する肝なのだと思う。

    私自身はもう新たに結婚することはないけれど、子ども達が結婚に悩んでいたら、少しはアドバイスできるかもしれないな。

    さて、最高のウェディングケーキとは?
    私自身は、手作りの結婚式だったから、お菓子作りが得意な友人達にケーキや引き出物のクッキーを焼いてもらった。
    今思えば、なんと贅沢なことだったのだろう。
    それこそ本書にも負けないくらいの、最高のウェディングケーキだった。
    やはり、ケーキやお菓子には人の心が宿るからこそ、最高の味わいになるのだ。

    最後に…
    印象的だった、祖父滋の言葉。
    「幸せってのはな、なるものじゃなくて、味わうもんじゃねえのか」

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    2026年09月16日