古内一絵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なかなか文庫化されない作者さんの文庫化。
他の方のレビューにもあるように、どうしても「マカン・マラン」シリーズのシャールさんの温かさを期待して読んでみたら、すご〜く裏切れた。
他の方も書いているように、とにかく怖い。
根底に流れるものは、再生の物語なんだけど、それまでの過程がホラー過ぎて、感動よりトラウマになる。
猫が人間になり、迷える人々を導くところは、「満月珈琲店の星詠み」と同じなんだけど、登場する猫たちが怖い…
舞台となる猫魔ヶ岳も、福島に猫魔と言うところがあるから、そこかな?とか想像しちゃうし、内容より設定の怖さの方が印象に残ってしまった。 -
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Posted by ブクログ
「最高のアフタヌーンティーの作り方」は、良かったのですが、今作はわたしには少し合わなかったかもです。
鈴音、達也、瑠璃、香織、それぞれの登場人物の視点で描かれた短編連作になっています。
結婚を決め老舗ホテルを辞めた鈴音が、選択的夫婦別姓について、あれこれ悩みすぎなあたりに共感できず…
婚姻後の改姓については鈴音のような考えなら、はなから事実婚でいいじゃない?と思ったし、そこで結婚話が消えるならどうせいずれうまくいかなくなるとしか思わず。
社会が制度が、って話ばかりでもないのかなと。冒頭がそれだったので読むのが遅々として進まず…。
ただ、瑠璃や香織のパートは、なるほど〜って感じで、中盤か -
Posted by ブクログ
夫婦別姓とかの社会問題が〜って書いてるレビューを事前に見ていたので「まぁそういうのも話題の1つとしてあるよなぁ」と思って読んだら驚くほどメインテーマだった。結婚がテーマというより夫婦別姓、ひいてはその後ろの男尊女卑的なのがテーマで話が動いてて、前回の甘酸っぱい恋愛感を期待して読むとかなり毛色が違うのでびっくりすると思う。
作者の方の思想も結構強そうというか、その割にはキャラの思考が単調すぎるというか……男性キャラがすぐに受け入れすぎてて説得力に欠ける気がする。心理描写甘めだったかも。
最後も「それ……解決してる……?」って感じだったし、主人公の言い分もかなり楽観的であてにならないし、まぁ……本 -