古内一絵のレビュー一覧

  • 花舞う里

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    郷土の祭にスポットをあて、田舎暮らしとは人と向き合うとは、といった問題を乗り越えていく子どもたち。小さな頃の記憶が思わぬ発火点となって迎えるラストは思わず涙がこみ上げた。地域の伝統を守ることの難しさとともに歴史を考えさせられた。ついつい煩わしいことや面倒なことに目をつぶって蓋をしてしまいがちな日常を見直せたらと思う。

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    2021年07月20日
  • さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい

    購入済み

    暖かさを頂きました。

    シャールさんにお会いしたいなぁ。と想わせる読後感を引きずっています。終わるのが勿体なくて、少しづつ、少しづつ読みました。

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    2021年05月24日
  • 花舞う里

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    徐々に明かされる事実。
    祭の意味。
    潤の心。
    様々な絡みをこのように表現する作者に感銘し、内容にも少しだけ涙した。
    潤の父親は何をしてる人なのか、描いているところを読み飛ばしてしまったのだろうか?

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    2021年02月22日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    騎手学校で優等生だった瑞穂は、卒業後、地方の緑川調教師の下に配属が決まるが、そこのスタッフは過去に問題を起こしたことのある人や年輩で行き先のない人ばかりで、"藻屑の漂流先"と言われている厩舎だった。

    そんな厩舎ゆえ、馬にも恵まれず、競馬で勝つどころか、スタッフの間でも投げやりな感じが蔓延していたが、中央競馬に出る馬の併せ馬として、虐待を受けるに近い状態にあったフィッシュアイズを引き受けることにしてから、流れが変わる。
    フィッシュアイズの桜花賞レース出場を目指し、厩舎の筆頭、光司やフィッシュ担当厩務員の誠を始め、スタッフが一丸となってフィッシュアイズを育てる。
    桜花賞出場を

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    2021年02月07日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    地方競馬を舞台とした物語ですね。
    ベタな感じだけどそれが良いと感じました。
    読んで気持ちいい本ですね。

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    2021年01月22日
  • 痛みの道標

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    プロローグ、読み直してその意味がわかった。
    読み始めて、何故と思う世界に連れて行かれた。
    プロローグのことは忘れていたので。
    この作家はすごい。
    読者を思いもしない世界に連れていってくれる。
    また、ここまでこの時代について書けるとは。
    最後まで読んで、痛みのことがわかったが、道標については。
    まだまだ読み方が不足している。

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    2021年01月17日
  • 赤道 星降る夜

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    ネタバレ

    軍隊、体育会系、ブラック企業…。どうしてこういうものを尊がる、ありがたがる傾向があるんだろうか?俺も若いころ、そんな気があったことは否めないのでエラそうなことは言えないけど。

    根性論は人に押し付けるものではなく、自分の中で密かに燃やすものであって、人には技術や工夫を情報共有すればそれで十分だと思うのだが…

    閑話休題。
    押し付けの根性論やヤマト魂やらが生んできた不幸を、もっと真摯に見直して、もう二度とこの手の失敗を繰り返さないようにしないといけない。

    この本は、その再発防止に大きな力となってくれるように思う。なんだか物騒な世の中になってきているからこそ、気を付けておきたいことが、この本には

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    2020年04月18日
  • 赤道 星降る夜

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    ネタバレ

    2019/2/13
    あー戦争は嫌だわ。ダメだわ。
    反戦小説として優秀。
    こんな余裕のない状況になってはいけないわ。
    追いつめられるのは嫌だわ。
    でも逃れ方が全然わからないわ。
    どこでどうすればよかったか全く思いつかず、みんなが奈落に落ちていくのをただ見ているだけで無力感に苛まれるわ。
    日本人として罪悪感にも。
    どうすればいいのかねぇ。
    知るだけでいいのでしょうか?

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    2019年02月13日
  • 痛みの道標

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    祖父が経験した戦争を通して、とんでもない状況に耐えられず命を断とうとした孫が、もう一度立ち直るまでのお話。

    霊が見えたり、ファンタジーっぽさは否めませんが、
    不思議とスッと入ってきます。

    戦争についての描写(特に心理描写)が詳しくて、痛いほど良くわかるからかもしれません。


    自分の命は己だけのものではない。祖父が一生懸命生き抜いてくれたおかげでもあるんだということに気づき、前を向く主人公の生き様がかっこよかった。

    同時に、ちょっと目線を変えたり、世界が広がったりすると、意外とちっぽけに思えたりもするんだよなーと。




    「ヒビが入っても、潰れても、心はきっと、何度でも生まれ変わる。」

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    2018年10月17日
  • 痛みの道標

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    大好きな本のひとつになりました。
    不思議な物語の始まりから
    太平洋戦争での 東南アジアでの様子
    現地での様子
    ついつい 涙してしまいました。
    といいつつ 感動はするけど 何も行動できない自分がだらしないと思いつつ 現状維持で進んでしまってます。
    ただ 管理する側で無く 実務を淡々とこなす現場を大事にする
    日本 世界になることを 望みます。
    どうして 政治家が 先生って言われる?
    どうして 官僚が高給を受け取る?

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    2018年10月14日
  • 痛みの道標

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    古内さんの本は読みやすくて、心に響く。私たちの祖父は、どうやって戦争の時代を過ごしてきたのか…は、私も考えることが多い。戦争を扱った小説やテレビは、たくさん見てきたが、それが祖父母と結びつかない。戦争を体験した人は、語らないけど、一人ひとりに苦しく辛い物語があるのだと思う。

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    2018年02月17日
  • 痛みの道標

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    素晴らしい一冊でした。目に見えない者を持ってくるのに賛否はあるのかもしれませんが、私はとても深く感じるものがありました。戦争は誰をも幸せにはしない。その戦争は現代を生きる人達の心にもあるんだと。壮絶、凄惨…経験に差はあるだろうけど心に残る傷はその時その時残る重さとして変わらない。昔の人が偉いとか、今は幸せな時代だとかそんなのはどうでも良くて、「今」を生きる人達の戦いはその人の物だし、大問題なんだと思います。勉さんから、いや、その前から脈々と受け継がれる命。大切にして欲しいと思います。勉さん、良かったね…♪

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    2017年02月28日
  • 痛みの道標

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    1943年に起きたポンティアナック事件を題材にした小説。一種の反戦小説、ファンタジー小説、主人公の成長を描く教養小説の要素もあるが、何よりもエンターテイメントとして良く出来ている。週末、一気読みした。

    主人公はブラック企業に勤める27才の平凡な青年。借金に苦しみ、発作的に飛び降り自殺を図るが、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。
    祖父は戦時中、軍の命令で農業に携わっていた。そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の現実だ。
    戦争は、祖父から大切なものを奪った

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    2016年07月16日
  • 花舞う里

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    読み始めはあまりのれなかったけど、潤の成長から作者の紡ぐ言葉がとても優しくあたたかく、読んでいてじんりと心にしみる。
    花祭りは恥ずかしながら知らなかったけど、この作品を読んでとても興味が湧いた。

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    2016年07月12日
  • 花舞う里

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    ネタバレ

    紡がれる言葉は、押し付けもしないけど見放すこともなく、やさしさと力強さがあって、なんだかこっちまでうれしくなる。

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    2016年07月03日
  • 花舞う里

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    誰とも交わりたくないのに、田舎であるがゆえに、人々の注目を浴びてしまう少年。
    古くからその地に伝わる踊りに参加していくうちに、彼の心の中の暗闇が少しずつ溶けていく。
    少年たちの成長物語。

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    2016年06月08日
  • 痛みの道標

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    戦争は絶対に美化されてはいけないと思う。
    どんな戦争だってきっともっともな理由をつけられて
    正当化されて始まったのに違いないのだから。

    第二次世界大戦の末期のボルネオ島。
    そこで起きた正視できないほどの悲惨な出来事。
    亡くなった祖父の死んでも死にきれないほどの心残りを晴らすため、
    孫の達希はボルネオ島への旅に出ます。

    達希とて、日々を安穏と過ごしている訳ではなく
    現代を生きる彼にも死にたくなるほど辛いことがあるわけで・・・
    それでも戦争の狂気の中で必死で生きようとしていた
    祖父たちの思いを知った後は
    逃げ出さず日々闘っていくことを決意するのです。
    自分の命はつないでくれた誰かがいてくれたか

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    2016年03月07日
  • 痛みの道標

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    二冊続けて戦争を描いた本を読んだ。
    ひとくくりに太平洋戦争と言ってもあまりに知らないことが多くて愕然となる。先に読んだ「世界の果ての子供たち」で舞台となった満州については見聞きする機会も少なくはない。だが、この本で描かれるボルネオで繰り広げられた悲劇については全く知らなかった。なんと、太平洋戦争末期では最大規模の上陸戦もあったという。

    この本の主人公はブラック企業に勤める達希。その達希が亡くなった祖父、勉の願いをかなえるためにボルネオに行くことになる。勉にはどうしても会いたい一人の女性がいたのだった。
    達希のおかれた現代を織り交ぜつつ、祖父の過ごした戦時下のボルネオの様子をリアルに浮かび上が

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    2015年08月28日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    「おおまかな合意っていうのはね、たとえ完全に満足できなくても、とりあえずみんなが受け入れられる合意のこと。それは、少数派を切り捨てる多数決とはまったく違う概念なの」
    「そこには、全てが思い通りになる勝者もいないかわりに、なに一つ受け入れられずに取り残されてしまう敗者もいないということなのね」
    オードリー・タン(とは明記されていないが)の発言が、「すてきなこと」として紹介されていて、嬉しくなってしまう。
    私は多数派こそ正義という考え方が怖い。民主主義とは、多数決のことではない。相手を打ち負かそうとするのではなく、落としどころを見つけようとする成熟した社会であって欲しいのだ。
    しかし、世界を飛び回

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    2025年12月05日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    前作が好きだったので続編が出ると知り楽しみでした

    夫婦別姓や結婚、しあわせとは何かをテーマにした今作。重い話でした。
    あと、屋号の話も…。

    二人の結婚の形ではなく、涼音と達也の二人が切磋琢磨していく姿が読みたかったです。

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    2025年12月04日