古内一絵のレビュー一覧

  • 山亭ミアキス

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    始まりから少し怖さ?のようなものを感じたけど、読み進めて最後まで読むと、繋がっていて、連ドラを見ている感じだった。それぞれの悩みがそれぞれで解決していくのは面白い。中で出てくるお料理が美味しそう。

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    2024年05月08日
  • 山亭ミアキス

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    森の中にあるミステリアスな山亭。暖炉の薪は林檎の木。ごはんもデザートもとてもおいしく、ベッドは天蓋つき。美貌のオーナー、白髪でオッドアイの青年シェフ、小太りのフロントスタッフ。これだけ聞いたら間違いなく宿泊したくなる。私は「序」で語られる小さな女の子のことを終始考えながら読み進めた。

    目の前の道が突然、悪天候で通れなくなったりして、山亭に導かれる人たち。今、皆が見て見ぬふりをしていることに、関わっている人たちがたどり着く場所。芸能界の闇、無責任な人、女性の生き方、部活動の闇、マタニティハラスメント。それぞれ皆がわかっていることなのに、流されてしまっていることを山亭での出来事が向き合わせてくれる。いい思いをしたら、見返りを求められることが正しいことなのかを考えさせられた。我慢をして通りすぎるのを待つだけでは、何も変わらないことにも。猫は、何気ないふりをして人のことを一番よく見ているのかもしれない、と思ったりもした。

    そのなかで、山亭のロビーのからくり時計のモチーフの話は、とても興味深かった。長靴をはいた猫、金華猫、ケット・シーなど、猫好きとしては、とても楽しく読めた場面もあった。

    山亭のミステリアスな従業員たちが、何者なのか、どうして修行という行動をとっているのか。それがわかったとき、その思いは大切にしたいと思った。

    「すべての苦しみと哀しみから解き放たれて、もう一度新しく生まれ変わる」ことなく、小さな子どもたちが大切に育てられますように。読後、特に思ったことだった。

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    2024年05月06日
  • 銀色のマーメイド

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    マカンマランの”おしまい”の一話を読んだ後にたまたま最後のページをめくり、そこに載っていたので調べてみたら、おしまいを読む前に読んだ方がいいという感想があったので、先にこちらを読むことに!

    主将を失い、部員もかなり減ってしまった水泳部を存続させるため奮闘する龍一。
    大切なのは自分の泳ぎで、周囲には全く興味もなかった龍一が、主将となり新しい部員たちと共に成長する物語。
    頭の硬い顧問の柳田先生も成長してた(笑)
    シャールさんと柳田先生の再会もここで描かれていたし、ジャダさんもでてきた!
    やっぱりシャールさんいいわ〜
    “なにが正解かなんて、あたしにも分からない。でもしょうがないわよ。教師もオカマも神様じゃないんだから。”

    ジェンダーの問題って、難しい。
    でもこの水泳部員たちは対戦相手の選手も含めて、サラっと受け入れた感じがよかった

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    2024年04月22日
  • お誕生会クロニクル

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    まさにタイトルどおり、お誕生会にまつわる連作短編集。楽しいはずの一日が人によっては苦い思い出になってしまっていたり、逆に楽しい記憶を思い出させてくれたり。後半はコロナの描写が懐かしく感じられた。大人になってお誕生会をやることはなかなか無いけど、今まで色んな人に祝ってもらった記憶を大事にしていきたくなるような本だった。

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    2024年04月19日
  • お誕生会クロニクル

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    誕生日にまつわる連作短編。小学校でお誕生会が禁止になったり、姪のためにサプライズをしようとしたり、3.11に生まれた双子など本人やその親たちが迎える誕生日。毎日なにかに追われて生活している人たちの様子と、誕生日だから自分やこれからに目を向けてどうにかしようとする決意の瞬間だったりと色々な瞬間が温かく鮮やかに描かれている素敵な一冊。

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    2024年04月12日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    引き続き普通に面白かった。厩舎を中心としたヒューマンドラマ、映画化もあり得るストーリー。展開読めていても勝ってうれしく爽やか。木崎誠が声を出したシーンは感動的。がんばれフィッシュ、がんばれみずほって感じ。続編期待。

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    2024年04月07日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    色物だと思ったけど面白かった。競馬を知らない人でも楽しめて競馬に興味を持つようになる作品。実際にYouTubeで何個か動画を見るようになったぐらい。展開は予想できるけど、それでも面白い。学びはないけど応援しながら読める良い作品。

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    2024年03月29日
  • 山亭ミアキス

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    面白かったー。お店がベースの連作短編はあまり読んでなかったのだけれど、このお話好き。今いる場所からどん!て突き出される。それをきっかけに、次の一歩や方向を、自分の足で踏み出していく。シビアで冷たくてでも、決して無慈悲ではない猫たちの姿に魅入られる。
    なんかいいな。
    あたたかさややさしさはあれど、それは決して無償のものではなく、相手によるというか。ある意味とても公平というか。とても好きだな、てなった。

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    2024年03月13日
  • キネマトグラフィカ

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    全くキャラクターのちがう6人の映画会社の同期のお話。どの人物も魅力的なところ、あれっ?と思うところがあり、全員に好感が持てる内容だった。個人的には、特に麗羅が好きでした。
    女性はお茶汲みして男性のサポートとして働くのが当たり前のこの時代の女性の働き方を思うと本当に苦しい気持ちになりますね。
    続編も読んでみたい。

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    2024年02月24日
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ

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    面白い。
    まず、登場人物の個性がしっかりしている、これだけそれぞれ我が確立していたら「この人にはこの人なりの考えがあるんだな」ってもっと他者を許容できるのになあと思った。
    働き方との向き合い方は人それぞれだが「自分のために働く」ことが回り回って相手のために働くことなんだと思う。
    由紀子みたいな働く価値観はちょっと許容し難い。それ、自分の保身のためであって全然会社のためじゃないよね。
    しかし自己肯定感の低さやエネルギーのなさがないと得てしてこういう考えになってしまうのだとも思う。

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    2024年02月23日
  • 鐘を鳴らす子供たち

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    百年の子が面白かったので、読んでみた。
    戦後の子供たちが戦争孤児のラジオドラマを演じるお話。本人たちは貧しいながらも両親や兄弟と暮らしていたり、裕福な家の子も多いため、実際の戦争孤児達の暮らしぶりを目にしたり接したりする度に演じる役と現実との乖離に悩む。
    昭和20年の子供時代の内容はすごく面白かったけど、48年に戻って来てからはイマイチ。たぶん良仁はじめ、あの頃の子供たちの人生の中でも子供時代が一番輝いていて、大人になるにつれ、平凡な日々へと変わってしまったせいなんだろう。

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    2024年01月16日
  • 花舞う里

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    この人の話は、一見ライトに見えるのに、
    現代社会の課題をがっつり入れてくる。
    高校生の青春話だと思って読み始めたのに、
    なんだかんだと考えさせられた。

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    2024年01月10日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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     一人の女性騎手が運命とも呼べるような馬と出会い、人馬ともに成長していく物語です。

     養成学校の同期の中では紅一点、全国的に見ても数の少ない女性の乗り手。主人公は、まだまだ男性社会が中心の競馬界で奮闘する女性騎手です。学校を卒業して所属することになった厩舎の面々となかなか折り合いはつかず、乗っても乗ってもレースでは勝てず、謗られ、侮られ、貶され、笑われ……まだたったの18歳の女性が男性社会で回ってきた世界で戦おうとすることはここまで屈辱的な目で見られることを耐えなければならないのか、と思ってしまうほど世間からの評価が厳しい中、彼女はようやく一頭の馬と出会います。初めは人馬一体など夢のまた夢のような様子だった一人と一頭が、地方競馬から中央のレースに挑むようなタッグとなっていく。彼女と、馬と、厩舎のメンバーが心を通わせて成長していく姿を見ることができるお話でした。

     小学館文庫ということでしたが、子どもが触れる可能性が高い本としてはかなり、男性社会に女性が挑戦する時どんな反発が起きるのかをしっかりと書かれたものだと感じました。きっと、もっとキツイこともあるでしょう。相手が18歳の新人だろうと、社会に出たら守ってくれる人はいません。就職する厩舎によってはさらに酷いセクハラや犯罪まがいのこともあるかもしれない。それらが全て、『女なんかに務まるわけがない』『女のくせに』『女だから』そんな言葉で被害を受けたのは女が男の仕事に手を出した報いだと言うような勝手な言い分で塗りつぶされていく、そんなこともあるでしょう。
     それでも、騎手になりたい。
     女だから、男だから、そんなことではなく。
     馬に乗りたい、レースに出たい、勝ちたい。
     その気持ちで突き進んでいける主人公の強さが、とても眩しく感じました。

     私は、実家がG1レースの行われる大きな競馬場の近くで、よく大きいレースがある日はファンファーレを聞きに競馬場へ出かけたものでした。大学に通う途中には地方の競馬場があって、そこで走る馬を見るのも好きでした。けれど、中央競馬と地方競馬で違いがあることも、騎手の資格自体も異なることも、この本を読むまで知りませんでした。
     ただ好きだな、と思うだけでは見えないことがたくさんあるのだろうと、しみじみと感じます。

     目の前に道が開けない、どこにも行く場所が見つけられない、そんな時に思い切って距離のロスを恐れずに大外へ飛び出す勇気。
     開けた視界の先に全力で集中する覚悟。
     作中の主人公とその相棒の駆け抜けていく姿に、勇気をもらった気がします。
     ようやく心を通わせることができるようになってきた彼らが、そして厩舎のメンバーたちが、次巻更に成長していくだろう姿を見るのが楽しみです。

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    2024年01月07日
  • 鐘を鳴らす子供たち

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    戦後、良仁はラジオドラマ「鐘の鳴る丘」に
    同じ小学校の数名と出演することになる
    貧しい者、親の期待を背負う者、馬に愛情をかける者
    バラバラだった皆の気持ちが
    それぞれの思いを繋ぎラジオドラマを通して1つになる

    馬のアオと隆太の涙には涙腺が緩む

    登場人物が魅力的で誰か好きになる
    私は都ちゃんが好きになった

    戦争が終わり新しい社会ができた
    汗と涙と希望に溢れた社会
    私達は未来の子達に平和のバトンを繋げよう

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    2023年10月18日
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ

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    ネタバレ

    古内一絵は外さない
    各幕の最後にぐっとくるフレーズがある

    ・ちっぽけな種火を大きくして、自ら風を起こすのだ
    ・我が眼に映るこの世界は、等しく自分のためにある
    ・飛び立てる翼は、いつだってここにある

    よかった

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    2023年10月15日
  • 花舞う里

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    奥三河…愛知県民だけど知らない土地。
    方言も違うし初めて知る花祭り(゚-゚*;)(;*゚-゚)
    たぶん奇祭?読む前にYouTubeで花舞をチェック!

    良い作品でした。
    東京から母親の実家である奥三河の集落に来た潤は
    事故で友人が死に、自分だけ助かるという事に深く傷つき同級生3人という中学に転入します。
    その地域では花祭りという伝統神楽が根付く土地でした。
    神楽と出会い集落の人々との暮らしの中で中学2年の多感な少年が立ち直って行く…
    王道です!登場人物少なくてみんな良い人!
    読みやすい!神楽だけYouTube観て!!
    舞がイメージできないと作品評価が下がります⤵︎

    装画も素敵です(^ ^)


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    2023年08月29日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    「事実は小説より奇なり」なんてぇことをよく耳にしますが、物語に魅せられ、物語に信を置く手前のようなもんには、なかなか受け入れられねぇ言葉でもありやす

    一方で確かにこりゃあなんとも奇天烈な出来事だなんてぇことがあって、そのたんびに小説家のみなみな様には、どうか奇天烈な事実に負けない物語を生み出しなすってほしいなどと手前勝手なお願いごとを押し付けているしでぇです



    さて話は『風の向こうへ駆け抜けろ』に移らせて頂きます
    なかなかに面白い小説ではごさいましたが、手前若いじぶんに寝ても競馬、覚めても競馬なんてぇ、まぁろくでもねぇ競馬狂いだったころがございまして、それこそ競馬の世界で語り継がれるなみだなみだの物語を星の数ほど読み漁ったのでございます

    そして競馬の世界には悲劇の名馬、馬同士、人同士の好敵手、師弟や馬と人との絆、涙の復活劇なんてぇ話しがそこかしこにありやがって、なかなかこれを超えた話を作るってぇのは難しいものなんかと思うわけです

    要するにわい競馬の話めっちゃ詳しいんで、競馬小説へのハードル高いかも!って2行でまとまっとるやないかーい

    あ、最近は全然わかりません
    だいぶ前に足洗ったのでいや洗わされたので(ノД`)

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    2023年06月13日
  • 十六夜荘ノート

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    十六夜荘というお屋敷を巡って
    現代と昭和初期の第二次世界大戦あたりの時代が
    交互に進められています。

    本当の豊かさとは何なのか、人生とは生き方とは
    などエリート人生まっしぐらの雄哉と
    大伯母にあたる玉青の物語を通じていろいろ
    考えさせられました。
    戦後大混乱の中、家族を背負っていきぬいた
    玉青さんや家族、仲間達
    平等でもなく理不尽すぎる世の中に
    押さえ込まれながらも温かさや、人としての尊厳を曲げず一歩一歩歩く姿に惹かれ
    今現在
    そこに住む奇妙だけれど、真っ直ぐに生きている住民達にいつしか心動かされ、雄哉も自分の心や
    居場所を見つけていく
    そんなお話です。

    毎日毎日追われるように生きる人生だけど
    一度しかない人生
    たまには
    空に向かって大きな深呼吸をしよう。
    それだけでも幸せな気分になります。



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    2023年04月24日
  • キネマトグラフィカ

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    色んな事を思い詰めていた若い頃を振り返る。誰にでもありそうで感情移入しやすい。つい共感してしまうのでは?

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    2023年03月27日
  • キネマトグラフィカ

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    映画会社にバブル期に入社した男女6人の人間ドラマ。
    フィルム上映している映画館の運営が描かれている。2018年に6人の同期が思い出の地に集まるところから物語が始まる。そして一人一人が歩んできた道を振り返る旅に我々を連れていく。

    最近仕事が立て込んでおり、読書の時間がなかなか取れないでいた。そんな時は小説を読みたくなる。一種の現実逃避なのかもしれないが、そんな中、読めてよかった一冊だ。

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    2023年03月21日