古内一絵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
バリバリと音がしそうな程に働く大崎雄哉は、大伯母「玉青」の遺産として、十六夜荘の相続人となる。十六夜荘には訳の分からない住人がいて、雄哉の記憶にない大伯母は、親戚から「変わり者」と評されている。
戦中の玉青の話と、現代の雄哉の話が交互に進む。
パワハラで仕事を失った雄哉は、相続のための手続きを進めるが、疎ましく思っていた十六夜荘の住人と関わるうち、亡き大伯母の想いを知る。
戦時中の軍人たちの振る舞い、戦後の食糧不足や混乱、ショックな表現も多かったけど、最後の小野寺教授の告白では涙が出たなぁ。
雄哉は仕事無くなって大変かもしれないけど、遺産だけではない大きなものを得たのでしょうね。