古内一絵のレビュー一覧

  • キネマトグラフィカ

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    映画会社にバブル期に入社した男女6人の人間ドラマ。
    フィルム上映している映画館の運営が描かれている。2018年に6人の同期が思い出の地に集まるところから物語が始まる。そして一人一人が歩んできた道を振り返る旅に我々を連れていく。

    最近仕事が立て込んでおり、読書の時間がなかなか取れないでいた。そんな時は小説を読みたくなる。一種の現実逃避なのかもしれないが、そんな中、読めてよかった一冊だ。

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    2023年03月21日
  • 十六夜荘ノート

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    バリバリと音がしそうな程に働く大崎雄哉は、大伯母「玉青」の遺産として、十六夜荘の相続人となる。十六夜荘には訳の分からない住人がいて、雄哉の記憶にない大伯母は、親戚から「変わり者」と評されている。

    戦中の玉青の話と、現代の雄哉の話が交互に進む。
    パワハラで仕事を失った雄哉は、相続のための手続きを進めるが、疎ましく思っていた十六夜荘の住人と関わるうち、亡き大伯母の想いを知る。

    戦時中の軍人たちの振る舞い、戦後の食糧不足や混乱、ショックな表現も多かったけど、最後の小野寺教授の告白では涙が出たなぁ。
    雄哉は仕事無くなって大変かもしれないけど、遺産だけではない大きなものを得たのでしょうね。

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    2023年02月11日
  • 赤道 星降る夜

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    前情報も無く「古内作品」として読み始めました。
    目を逸らしたくなる様な戦時中の描写がリアルに描かれ、読み進むのに時間がかかりましたが、その先にある「伝えたい事」を伝えようとする物語の力に導かれて最後までしっかりと読ませていただきました。

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    2023年02月01日
  • 花舞う里

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    とある事情で心を閉ざし、奥三河の母の実家に引っ越した中学生が主人公の物語。古内さんの作品らしく、様々な状況に置かれた登場人物たちとの心揺り動かされる展開に熱くなります。

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    2022年12月13日
  • キネマトグラフィカ

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    老舗映画会社の同期6人組が思い出の映画を見ながら回想するお話し。

    それぞれの側から見た印象と心の奥の本当との違いに心揺れました。特に麗羅の話が好きです。読み終えた後、何か頑張るぞ!と力を貰える作品です。

    後、同期って良いなぁって思いました(^-^)

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    2022年11月10日
  • 十六夜荘ノート

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    突然遠い親戚の遺産で、
    都内の一等地が手に入るなんて…
    なんて夢のような話。

    赤字のシェアハウスとして使われているあたりから様子がおかしくなってきくる。
    現代と戦時中が交互に進んでいくが、
    個人的には戦時中の話の方が引き込まれて
    現代に戻らなくていいのになあと思いつつ、
    結構夢中で読んでいた。

    古内さんの作品はマカンマランなど読みましたが、
    雰囲気は違うけど、伝えてくることは似ているような。他の作品も読んでみたい

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    2022年11月02日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    気持ち良く泣かせて頂きました。競馬を舞台にした爽快なスポーツ小説であり、業界から揶揄される弱小厩舎の人々と虐待されていた良血の競走馬の再生の物語であり、新人女性騎手の苦悩と成長を描く教養小説。良質のエンタメ本。お勧めです。

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    2022年08月22日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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     地方競馬場を舞台に、新人女性ジョッキーの葛藤と周囲の人間模様を描いた作品。私自身、どうしても賭け事のイメージが強く競馬には大した興味がない。それでもこの作品は面白いと感じた。
     主人公の葛藤の他にも、過去にいろいろ抱えている地方の弱小厩舎で働く人々が徐々に変わっていく姿を描いており、いわゆるサクセスストーリーといった趣は確かにあるが、それ以上に馬に乗って走っている臨場感がひしひしと伝わってくることが印象に残っている。読後感が爽やかな作品。

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    2022年08月17日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    非常に爽快で気持ちの良い読後感の一冊。若き女性ジョッキーと厩舎に集う人々の熱い想いをひしひしと感じることができます。登場人物たちのキャラ立ちもとても良くて、彼らの想いに引き込まれます。

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    2022年07月28日
  • 十六夜荘ノート

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    文章が好き ◯
    作品全体の雰囲気が好き ◯
    内容結末に納得がいった ◯
    また読みたい ◯
    その他

    本当に自由に生きるための勇気。


    「乙女チック」な内容かと、さらっと読み流すつもりが、後半予想外の展開。

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    2022年06月14日
  • キネマトグラフィカ

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    ネタバレ

    キネマとかシネマとかタイトルには、何故か惹かれる。

    そして、帯にある『悩みながら前に進むすべての人へ』という言葉につられ、読んでみた。
    なんとなく悩んでいるから。

    そして、読後は、やっぱり、悩みながら前に進むしかないんだなーと思った。

    若い頃のがむしゃらさと今のもがき、似ていないけど似てるんだよね。

    いくつになってもがむしゃらにもがきたいね。


    本の作りとしては、1992から2018の間のことも
    もっと知りたかったけれど、それを勝手に想像するのも楽しいかな。

    続編も楽しみ。

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    2022年04月24日
  • 十六夜荘ノート

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    今、現在進行形でウクライナの戦争のニュースを見る時、この小説の80年前の第二次世界大戦中の日本での戦時の描写がすごく身近に感じていたたまれなくなりました。百年近く経っても戦争は似たような状況で、苦しむのは市井の民で、人間って愚かしいと、なんにも変わらない結果に胸が痛くなりました。

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    2022年04月22日
  • 赤道 星降る夜

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    戦時下における極限の環境とその記憶に縛られて生きていかねばならなかった祖父の軌跡を、ブラックな職場で追い込まれ飛び降りた孫が辿る軌跡。読み応えのある小説だった。

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    2022年04月13日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    余り期待しない様に読み始めたのですが、しっかりと物語に引き込まれました。
    直ぐに蒼のファンファーレを読もうと思います。
    更なる上積みの余地を残しての★4つです。

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    2022年02月16日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    地方ポンコツ厩舎の新人女騎手が桜花賞を目指すまで描かれる愛すべき厩舎人馬ドラマ。読みやすいタッチで競馬界の闇までもしっかり描く素晴らしい作品。

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    2021年12月03日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    ドラマのキャスト発表になってから読んだからかもしれませんが、当て書きしたのかな?というくらい主人公と平手さんのイメージがぴったりだった。
    平手さんの声で再生されている感覚になるくらい。
    お話も競馬に疎くても読み進められるかんじ。
    ドラマ楽しみ!

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    2021年10月10日
  • さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい

    購入済み

    なんかほっとする

    派手さはないけど、仕事に疲れた夜に読んでいるとほっとするお話です。
    読むとなんか明日もがんばれそうかなって気分になれます。

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    2021年09月25日
  • 花舞う里

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    元々日本の祭りの独特の熱気と懐かしい感じがとても好きなので、花祭りに込められた意味やそれを継承する人々の歴史の描写に引き込まれた。
    そこに今を生きる人々の苦しみや祈りが投影されているところがまた良い。

    どんな辛いことがあっても、結局物事に意味付けするのは自分自身だから。
    どうするかは自分で決めるしかないし、自分自身で決めることができる。
    今できることを精一杯やろう、と思わせてくれる物語だった。

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    2021年09月08日
  • 痛みの道標

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    昨日は終戦記念日。たった76年前のこと。
    今の私たちと同じように生きて、家族や大事な人を想い、不安や苦しみを抱えたり、決してかけはなれたところにいるわけじゃないと改めて考えた。
    私の祖父も若い頃戦争で南洋に行った。亡くなった今はもう話を聞くこともできない、この作品を読み、祖父のことを思った。

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    2021年08月16日
  • 赤道 星降る夜

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    太平洋戦争末期、この作品の舞台となったボルネオのみならず悲惨なことが多々あったのだろう。今を生きるブラック企業に追い詰められた若者やイジメにあった女子高校生が太平洋戦争に深く関与していく流れが素晴らしい。

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    2021年08月03日