古内一絵のレビュー一覧
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ネタバレ私自身の現状と重なり、面白かった。
前作を随分前に読んでいて、続編があると知って読んだ形で、幸せな結婚の話や、周りの人のその後とかかなと思っていたら、結婚にまつわる様々な問題の話が、想像していたより重く書かれてあった。ちょうど自分自身が結婚を控え、姓の問題で数ヶ月揉め、ようやくなんとか結論が出た直後だったので、リアルに想像しながら読めた。
周りからの反対の描写など、もう本当に全く同じことを言われたなぁと。涼音の苦しみ方、悩み方にも、自分を投影した。p288「幸せを祈られたら、大抵の場合、口をつぐむしかなくなる。」等は特に大共感。
姓の話が結論付く前は、孤独に悩み、結婚とはなにか家族とはなにか -
Posted by ブクログ
料理と恋愛にまつわる短編集。
料理が絡むからか、どれも一定大人の恋愛ストーリー。
一穂ミチのエピは不思議な色気を感じる作品。地味女かと思わせといてなかなかやりおる男女だわ。
古内一絵作品はこの人の根底にあるものが伝わるので嫌いじゃない。
君島彼方の作品は性的マイノリティの葛藤がいい具合に滲み出ていてこれも好き。
奥田亜希子のズルい男とそれをわかってて演じた女の話も結構好き。転がされてるようで転がす女は勝ち組だな、って思う。
ということでどれもなかなか思いを馳せることの出来る味わい深い短編集でした。
カレー食べたくなるよ
2025.11.11
204 -
Posted by ブクログ
読んでよかった。
AIでなんでもできちゃう時代だけど、想いがこもった創作は人にしかできないし、少子化で子供向けコンテンツは減っていってしまってるけど、子供向けこそ文化だったり人の豊かさみたいなものの重要な源なのかも、と思った。商業臭が強いものももちろんあるけど、eテレとか図鑑とか子供向けの本とか、どれも作り手の愛が詰まっていると言うことに、大人になって親になってはじめてわかったけど、そういうものが軽視されたり、利用されたりする時代に戻らないように、諦めないで考える、そんな大人でありたいなと思った。ちょっと男の人が悪く書かれがちだなとは思った笑 -
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なぜあなたはそんなに優しいの?―それは寂しいからじゃないかしら。人は寂しいから優しくて、一生懸命。一生懸命な私たちのために乾杯…。
マカンマランシリーズ2冊目。本シリーズは、商店街の裏路地にある中庭付きの一軒家で、ドラァグクイーン・シャールさんが夜食の賄いを提供する夜カフェの話。2冊目もじんわり心に栄養が行き渡るようなオムニバス小説。
前作は、ガン闘病中のシャールさんが手術し常連客が無事を祈る…というところで終わった。本作は、そんなシャールさんが入院先から帰宅するのを迎える妹分ジェッダの話から始まった。
桃が浮かぶ甘酒のデザート、失敗したスポンジで作るトライフル、少しだけハメを外したいと -
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ついに最終巻‥
この巻でおしまいとは、名残り惜しい‥
マカンマラン繋がりの『銀色のマーメイド』を
まだ読んでいないのが心残り‥
【さくらんぼティラミスのエール】
主人公の秋元希美は、幼い頃に母を亡くしてから
周りに気遣ってもらうばかりで、周囲に気遣うことができない。その結果、無神経に友達を傷つけ、
仲間外れにされてしまう。悲しむ希美に
「自分を憐れむのって癖になるの。
だって傷つくのって楽ですもの」
と、シャールさんの言葉(厳しい)
人間関係は難しい。結局、学校では、
ぼっちになってしまった希美だが、
もう、ぼっちではない。
マカンマランで縁が出来た、シャールさんや
ジャダさん、比佐子さんた -
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【嫉みの苺シロップ】
心が痛くなるような話だった。
小学生の頃にいじめられてから、人を信じられなくなった弓月綾。ひたすら目立たないように
自分を消して生きてきた彼女の楽しみは、
ネットで匿名の嫌がらせクレームをつけて憂さを
晴らすこと。そんな彼女にシャールは、
あなたに料理は作れないと言う。
「この世に本当に魔法があるとしたら、それはきっと、自分自身にしか起こせないものよ」
シャールから渡された瓶とレシピで苺を漬ける綾。一晩置いた苺は爽やかな香りのするシロップになっていた。苺ソーダを飲みながら彼女は
全てを他人のせいにして卑怯者になっていたことに気づく。今後、彼女がどんな風に変わっていくのか気 -
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ネタバレシャールさんが無事退院。良かった。
まだ無理はできないようだけれど。
今回の登場人物たちの抱えている悩みは
前作よりも、少し重かった。
《蒸しケーキのトライフル》
丸の内で派遣社員で働いている西村真奈。
職場は派遣ボスと呼ばれるベテラン派遣社員が
取り仕切り、ボスの顔色をうかがいながら仕事を
する日々。お昼ご飯をみんなで食べないといけないという謎の強制ルールがあったり、気に入らない
他の派遣社員をいびったりしていた。
嫌なのに嫌と言えないストレス。言えば仲間はずれにされる恐怖。息も詰まるような空間に主人公は
心底疲れている。そんな日々の中、昼の「マカン・
マラン」(舞台衣装を売るお店)に迷い -
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私は涼音ほど、最後まで突き抜けてこの選択肢を取るほど強くはなくて、周りの説得がめんどくさい、と思っちゃうけどでも彼女の自分の名前を尊重したい、男性の姓に当たり前のように変えるのは何故?という主張はわかるなぁ。
名前変えるのめんどいし。
もちろん名前を変えることに意味を見出す人はそれでいい。そうじゃない人のための選択肢があればいい、それだけの話。
女性が犠牲になる、我慢を強いられるような家族制度や価値観。確かにそこへの憤りは理解する。
でもそれを犠牲と思わない人もいるし、逆に外に出ないといけないことが犠牲だと思う男の人もいる。
べき論はない。ただ確かにそろそろパラダイムシフトはあっていいよねぇ -