古内一絵のレビュー一覧

  • 百年の子

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    ネタバレ

    昭和から令和へ。
    子どもと女性の人権の歩みについて、
    小学生の学年誌の発刊に関わった人たちの視点から描かれる。

    昭和では鮫島スエの視点から。
    戦時に徴兵された男性の代わりに働く女性たちの姿が見えてくる。
    結婚したら家庭に入ることが前提で、
    子どもを産むこと、特に男児を産むことがマウントをとる価値観。
    そして子どもたちが読む誌面には、戦争に身を尽くすことを称えるお話が並ぶ。

    令和では市橋明日花が、
    子育てしながら職場でも家庭でも肩身が狭い同僚女性たちの姿を垣間見る。
    もちろん昭和よりも環境は恵まれているけれど、
    育休制度が他の同僚に負担になることとか、やはりまだまだ社会の仕組みも理解も追い付

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    2026年01月18日
  • 百年の子

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    私も学年誌を読んでいたなと懐かしい。第二次ベビーブーム世代なので学年誌の部数が1番伸びた頃だろう。同級生もたいてい読んでいた。

    小学館の歴史も興味深かったし、今も変わらず女性が社会で活躍することが難しいことが腹立たしかったし、いろいろ考えさせられた。

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    2026年01月18日
  • キネマトグラフィカ

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    とある映画会社の同期入社の群像劇。
    入社からずいぶん時間が経った今でも同じ会社で働き続ける者も、違う道を選んだ者も、少なからず銀活にたくさんの思い入れがあって。
    不穏な始まりとそれぞれの回想後のモヤモヤ感をどう回収するのかなって思ったけど、そういう感じね。
    いい感じに登場人物のキャラクターがバラけててバランスが取れてるのも読みやすくて面白かった。
    映画が観たくなるというより、映画館に行きたくなる、そんなお話だった。

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    2026年01月17日
  • さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい

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    マカン・マランの最終巻。当時の。というのも、昨年10年弱の時を経て、新刊が出たのだ。そちらももちろん読む。楽しみ。とはいえ本作が出たときはもちろん本作が最終巻として書かれていた。それにふさわしいエピソードの詰め合わせだ。

    これまでの巻のエピソードに出てきた気になる脇役さん達何人かが主役として取り上げられている。そうそう、あの人達のその後は気になっていた。というのが解消されてゆく。炎上してしまった料理人の芦澤シェフ、お金持ちのおじさんの奥さんに収まったけど自分らしく生きられていない元グラドル。闘病中だった主人公シャールのその後。

    大丈夫、最終巻のなかでそれらの不穏さは解消され、それぞれがきち

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    2026年01月11日
  • 銀色のマーメイド

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    あおーーーーーーーぃ!

    はるーーーーーーーぅ!

    って思わず叫びたくなっちゃう

    もうこんなの好き!
    「あおい」と「はる」大好き!

    「あおい」と「はる」は登場人物じゃない
    「青」と「春」だ
    そ、青春!

    青春もの最高( ´∀`)bグッ!


    あなたにもありましたよね
    私にもありました
    15歳の中学生のときが

    まだまだ大人とは呼べない
    だけど子どもでもない
    難しいお年頃

    こんなお年頃
    大なり小なり悩みはあります
    腐ってしまった大人とは違い
    言葉にできない苦しい悩みが

    そんな悩みを打ち明ける勇気
    苦しむ仲間にそっと差し伸べ手
    仲間のために必死になるその姿

    これぞまさに青春!

    その頑

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    2026年01月11日
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方

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    素敵なアフタヌーンティーをたくさんたくさん想像して読んで、読んでる間も紅茶を淹れて静かにゆっくり読もうと思える本でした。

    育休中の先輩の愚痴と葛藤が生々しすぎて、これは体験した人にしか書けないんじゃないかなと感じた。あの頃を思い出して気持ちが塞ぐほど。

    追記
    読み終えてから一ヶ月経って、あの本よかったな…って思い出すことが何度かあったから☆3→☆4にした

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    2026年01月11日
  • 東京ハイダウェイ

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    短編連作でサラッと読める。驚きや新しさは無いけれど、ちゃんとしたクオリティで、多くの人が抱えているであろう悩みやモヤモヤに寄り添う良い作品だと思った。ちょっと疲れた人の隠れ家になるような本。
    自分は彼ら彼女らのように正しく良い人にはなれないけど、恥じないように生きてる人は、見ていて気持ちがいいよ。

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    2026年01月11日
  • さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい

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    ネタバレ

    シリーズ4作目。今まで出てきた登場人物にスポットを当てながら、シャールのことも深掘りしていく。あとがきで興味深かったのがシリーズ化するにあたって、古内さんが4部作を提案していた点だ。2作目はどんどん新しいキャラクターが出てきた一方で、3作目と今作は過去の話の繋がりを活かしたスタイルだったのもあり、毎回作成時点で続編が決まったのかと想像していたので驚いた。

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    2026年01月10日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    冒頭で、桜山ホテルを退職する鈴音。あの四季折々のアフタヌーンティー空間から遠ざかってしまって、「最高のアフタヌーンティー」ファンとしては何だか寂しかった( ;∀;)
    結婚も、パティスリー飛鳥井のオープンも、素敵なことなんだけどね。

    『たとえ認めることはできなくても、邪魔をするのはやめましょう。私たちが思いつかなかった新しい世界に臨もうとする、若い人たちの挑戦を。…現状の一線上で互いを縛り合うのではなく、一足飛びに駆け出していける誰かを「おめでとう」と心から寿げることこそが、本当の祝福なのだ。-第四話 サマープディング-』
    ホテルラウンジの香織先輩の章から、忘れないように一節を保存。夫婦別姓も

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    2026年01月01日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    最後の「クリスマスのタルト・タタン」の中で、最近いろいろと思っていたことが描かれていて……なぜ周りの評価を気にしなければ生きていけないのか、とリアルな世界とリンクさせてしまう。
    大事なことは、やはり“自分”なのだろうと思った。
    最後に印象に残ったシャールさんの一言──
    「この世に本当に魔法があるとしたら、それはきっと、自分自身にしか起こせないものよ」

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    2025年12月29日
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ

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    『キネマトグラフィカ』の主人公達の下の世代の物語。元号が変わる年に、働く老舗映画会社の買収をきっかけに社員たちが自らの働き方や生き方を問い直していく姿に、共感するものがたくさんあった。自分はここで何をしたいか――働く人にエールを送ってくれる作品。"マナバヌ”の食えない感じと、麗羅さんの背筋が伸びた凛とした生き方が好きだな。

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    2025年12月22日
  • 百年の子

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    ネタバレ

    児童文学と戦争

    この本自体が、小学館の学年誌百周年記念本のような総まとめの本だった。

    大政翼賛会の中、戦中の児童文学者の葛藤が伝わってくる。
    新美南吉さんの童話集にも戦争の香りは漂ってきたし(「牛をつないだ椿の木」)、宮沢賢治の世界観にもものすごく身近に戦争があった(「烏の北斗七星」など)。今では考えられない。

    これを当時の子どもたちは読んでいたのかと思うと、世の中の厳しさを本当に当時の児童文学作家たちは”お手軽に済まさない“で、書き続け、子どもたちはそれを読んでいた。

    それに比べると、この本は少々きれいにまとまりすぎているようにも思えた。特に終盤。

    それぐらい宮沢賢治の本はなかなか

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    2025年12月14日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    インドネシア語で夜食という意味のカフェ。おかまのシャールこと御厨清住がドレスの店をやりながら、夜には夜食のお店を営む。シャールは癌を患っており、抗がん剤治療中。

    第1話 私はあなたが嫌いです という罵りブログの作者は、漫画家にまとわりつくが、それは自分の日々の鬱憤を晴らしているだけだった。

    第2話 日本料理の料理人が、働きすぎで味覚を失い、どのように生きていったらいいのかがわからない。

    第3話 夫とうまくいかず、不倫の末に離婚することが決まっている。離婚式を開くことになるのだが、あのシャールが男装してやってきて、会場のみんなを見返す。

    第4話 大家の比佐子さんの就活。

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    2025年12月13日
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方

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    老舗ホテル「桜山ホテル」のアフタヌーンティーチームに配属された涼音が、新企画をシェフ・パティシエに却下され、「最高とは何か?」を問いながら、お客様や同僚との関わりの中で自分らしいアフタヌーンティーを作り上げていく物語です。お菓子や紅茶の繊細な描写と共に、働く女性の悩みや社会の現実も描かれる、心温まるヒューマンドラマ・お仕事小説です。

    ‥‥‥
    あのマカンマランシリーズの作者ということで、シャールさんを超えられるのかしら?
    と思って読んだけど。やはりあのキャラクター設定は最強だったのかも。
    やっぱり物足りないけど、素敵な話でした。
    続編もあるそうです。
    古内一絵さん、アフタヌーンティーに関して

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    2025年12月12日
  • 百年の子

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    本の表紙を開くとこのような記述がある。「人類の歴史は、百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。」

    これが全てといっていい内容だった。とても面白かった。

    時代は、昭和の太平洋戦争期、高度成長期、そして令和のコロナ渦期。

    小学館がモデルと思われるが、小学館の社長が「小学一年生」などの学年雑誌を刊行した理念が素晴らしい。あの頃(大正11年)に子どもの学びたい気持ちを後押しする会社を作れるのはすごいと思う。

    しかしそのわずか20年後には、太平洋戦争が始まり、子どもの雑誌はあっという間に少年少女に戦争をあおるような内容に変貌していく。

    少し名前をもじって出ておられたが、林

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    2025年12月12日
  • 東京ハイダウェイ

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    2024年出版。283ページ。「ハイダウェイ」はhideaway で、隠れ家。Eコマース会社の関連人物で物語が繋がっていく...。評価は「4」にしたけど、正直を言えば微妙。この作家さんの作風なのだろうけど、エンディングで持ち上げる為に、設定展開の段階でかなりドロドロと落とす。纏めて読み進める時間が無い時に、落ちた所で中断すると、読んでいる此方までメンタルが辛くなってしまう...。本作は各エピソードでのエンドの持ち上げが大きい気がする。その分だけドロドロもキツイ。「感動的に読めた」人は高く評価するだろうと思う。重いのはもうイイよ...と感じている人には薦めない。

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    2025年12月05日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    今作は3作目
    以前の2作で出てきた登場人物も出てくる
    以前の作品で気になっていた人々の深掘りがされていて心の中にあった薄暗いところとか 人恋しくて淋しかったりとかがシャールさんの癒しの力でほぐれていくところが読んでいると優しい気持ちになる
    1話目ネットで陰湿な書き込みをしていた女性
    そんな人居そうでゾッとした 
    2話目和食の修行に挫折した男性
    柳田の落語の博識さ
    柳田がいるとシャールさんは飾らない感じが出ている
    3話目誰もが憧れるキャリアを積んでいた女性
    シャールさんとの繋がりに涙した
    こんなに魅力的な燿子でも届かない人だったのね
    4話目土地の持ち主比佐子さん
    77歳おめでとう 人に歴史あり 

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    2025年12月04日
  • 銀色のマーメイド

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    マカンマランのエピソード0的な本と知って読んでみました。まだカフェとして営業していないし、おそらく場所も違っているんだろうけど、みんなの拠り所な感じは健在。

    そして中学生たちの水泳部存続をかけての大会出場。色々問題を抱えつつ一つ一つ乗り越えながら成長していく姿。ああ青春。

    部活ってその競技に興味があって入るから、普段ならクラスで一緒でも仲良くならないようなタイプの人も同じチームで、でも連帯感はすごくあったなあとか懐かしい気持ちになった。

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    2025年11月26日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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     憧れの桜山ホテルのアフタヌーンチームでの経験から夢を広げ、達也とともに「最高のパティスリー」を作るために1歩を踏み出した涼音だったが……。

     仕事。恋愛。結婚。そして人生。

     真剣に向き合うものが増えることで浮上する「自分って何?」。
     真の自立をつかもうともがく涼音の8ヶ月を描くヒューマンドラマ。シリーズ2作目。

          * * * * *

     更衣室の小窓を開け、涼音は夜の庭園を見渡した。草むらに小さな明かりが明滅している。かと思うとそこからライトグリーンの線がすーっと伸びていく。
     「蛍の夕べ」は、2万坪の日本庭園で乱舞するゲンジボタルの優雅な灯を楽しむ桜山ホテルの初夏

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    2025年11月29日
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方

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    表紙の装丁に惹かれて借りた本。頑張りたいからという理由で頑張ってしまえる主人公も、周りの人たちも素敵な人ばかりでいい話でした!

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    2025年11月25日