古内一絵のレビュー一覧

  • お誕生会クロニクル

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    まさにタイトルどおり、お誕生会にまつわる連作短編集。楽しいはずの一日が人によっては苦い思い出になってしまっていたり、逆に楽しい記憶を思い出させてくれたり。後半はコロナの描写が懐かしく感じられた。大人になってお誕生会をやることはなかなか無いけど、今まで色んな人に祝ってもらった記憶を大事にしていきたくなるような本だった。

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    2024年04月19日
  • お誕生会クロニクル

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    誕生日にまつわる連作短編。小学校でお誕生会が禁止になったり、姪のためにサプライズをしようとしたり、3.11に生まれた双子など本人やその親たちが迎える誕生日。毎日なにかに追われて生活している人たちの様子と、誕生日だから自分やこれからに目を向けてどうにかしようとする決意の瞬間だったりと色々な瞬間が温かく鮮やかに描かれている素敵な一冊。

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    2024年04月12日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    引き続き普通に面白かった。厩舎を中心としたヒューマンドラマ、映画化もあり得るストーリー。展開読めていても勝ってうれしく爽やか。木崎誠が声を出したシーンは感動的。がんばれフィッシュ、がんばれみずほって感じ。続編期待。

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    2024年04月07日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    色物だと思ったけど面白かった。競馬を知らない人でも楽しめて競馬に興味を持つようになる作品。実際にYouTubeで何個か動画を見るようになったぐらい。展開は予想できるけど、それでも面白い。学びはないけど応援しながら読める良い作品。

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    2024年03月29日
  • 山亭ミアキス

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    面白かったー。お店がベースの連作短編はあまり読んでなかったのだけれど、このお話好き。今いる場所からどん!て突き出される。それをきっかけに、次の一歩や方向を、自分の足で踏み出していく。シビアで冷たくてでも、決して無慈悲ではない猫たちの姿に魅入られる。
    なんかいいな。
    あたたかさややさしさはあれど、それは決して無償のものではなく、相手によるというか。ある意味とても公平というか。とても好きだな、てなった。

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    2024年03月13日
  • キネマトグラフィカ

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    全くキャラクターのちがう6人の映画会社の同期のお話。どの人物も魅力的なところ、あれっ?と思うところがあり、全員に好感が持てる内容だった。個人的には、特に麗羅が好きでした。
    女性はお茶汲みして男性のサポートとして働くのが当たり前のこの時代の女性の働き方を思うと本当に苦しい気持ちになりますね。
    続編も読んでみたい。

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    2024年02月24日
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ

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    面白い。
    まず、登場人物の個性がしっかりしている、これだけそれぞれ我が確立していたら「この人にはこの人なりの考えがあるんだな」ってもっと他者を許容できるのになあと思った。
    働き方との向き合い方は人それぞれだが「自分のために働く」ことが回り回って相手のために働くことなんだと思う。
    由紀子みたいな働く価値観はちょっと許容し難い。それ、自分の保身のためであって全然会社のためじゃないよね。
    しかし自己肯定感の低さやエネルギーのなさがないと得てしてこういう考えになってしまうのだとも思う。

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    2024年02月23日
  • 銀色のマーメイド

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    マカン・マランシリーズ最終巻の巻末にシリーズの原点として書籍紹介されていた作品
    謎多き美少女と自身にしか興味がない男子中学生が同好会降格の危機に瀕している水泳部で、いつの間にか奮闘し互いを理解していく
    中学生のひたむきな想いにうるうるし、無邪気な戯れにニヤニヤしながら作品に惹き込まれあっという間に読んでしまった
    マカン・マランシリーズで回想されていたシーンが現在として描かれていてシリーズを再読したくなった
    もちろん、それを抜きにしても素敵な作品

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    2024年02月21日
  • 銀色のマーメイド

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    マカンマランと繋がっていたことにおどろき。多様性と向き合う中学生の姿勢が立派。大切なことが詰まっていた。読み進めるうちに泳いだり筋トレしたりしたくなった。

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    2024年02月06日
  • 鐘を鳴らす子供たち

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    百年の子が面白かったので、読んでみた。
    戦後の子供たちが戦争孤児のラジオドラマを演じるお話。本人たちは貧しいながらも両親や兄弟と暮らしていたり、裕福な家の子も多いため、実際の戦争孤児達の暮らしぶりを目にしたり接したりする度に演じる役と現実との乖離に悩む。
    昭和20年の子供時代の内容はすごく面白かったけど、48年に戻って来てからはイマイチ。たぶん良仁はじめ、あの頃の子供たちの人生の中でも子供時代が一番輝いていて、大人になるにつれ、平凡な日々へと変わってしまったせいなんだろう。

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    2024年01月16日
  • 花舞う里

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    この人の話は、一見ライトに見えるのに、
    現代社会の課題をがっつり入れてくる。
    高校生の青春話だと思って読み始めたのに、
    なんだかんだと考えさせられた。

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    2024年01月10日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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     一人の女性騎手が運命とも呼べるような馬と出会い、人馬ともに成長していく物語です。

     養成学校の同期の中では紅一点、全国的に見ても数の少ない女性の乗り手。主人公は、まだまだ男性社会が中心の競馬界で奮闘する女性騎手です。学校を卒業して所属することになった厩舎の面々となかなか折り合いはつかず、乗っても乗ってもレースでは勝てず、謗られ、侮られ、貶され、笑われ……まだたったの18歳の女性が男性社会で回ってきた世界で戦おうとすることはここまで屈辱的な目で見られることを耐えなければならないのか、と思ってしまうほど世間からの評価が厳しい中、彼女はようやく一頭の馬と出会います。初めは人馬一体など夢のまた夢の

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    2024年01月07日
  • 鐘を鳴らす子供たち

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    戦後、良仁はラジオドラマ「鐘の鳴る丘」に
    同じ小学校の数名と出演することになる
    貧しい者、親の期待を背負う者、馬に愛情をかける者
    バラバラだった皆の気持ちが
    それぞれの思いを繋ぎラジオドラマを通して1つになる

    馬のアオと隆太の涙には涙腺が緩む

    登場人物が魅力的で誰か好きになる
    私は都ちゃんが好きになった

    戦争が終わり新しい社会ができた
    汗と涙と希望に溢れた社会
    私達は未来の子達に平和のバトンを繋げよう

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    2023年10月18日
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ

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    ネタバレ

    古内一絵は外さない
    各幕の最後にぐっとくるフレーズがある

    ・ちっぽけな種火を大きくして、自ら風を起こすのだ
    ・我が眼に映るこの世界は、等しく自分のためにある
    ・飛び立てる翼は、いつだってここにある

    よかった

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    2023年10月15日
  • 銀色のマーメイド

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    個性ある登場人物達が、それぞれ苦悩を抱えながらも、団結して目標に向かっていく姿がとても感動的だった。要所要所でシャールさんが包み込むような優しい言葉や言動も心に響いた。自分自身と周りの人を受け入れる事の大切さを改めて感じる作品だった。

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    2023年09月08日
  • 花舞う里

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    奥三河…愛知県民だけど知らない土地。
    方言も違うし初めて知る花祭り(゚-゚*;)(;*゚-゚)
    たぶん奇祭?読む前にYouTubeで花舞をチェック!

    良い作品でした。
    東京から母親の実家である奥三河の集落に来た潤は
    事故で友人が死に、自分だけ助かるという事に深く傷つき同級生3人という中学に転入します。
    その地域では花祭りという伝統神楽が根付く土地でした。
    神楽と出会い集落の人々との暮らしの中で中学2年の多感な少年が立ち直って行く…
    王道です!登場人物少なくてみんな良い人!
    読みやすい!神楽だけYouTube観て!!
    舞がイメージできないと作品評価が下がります⤵︎

    装画も素敵です(^ ^)

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    2023年08月29日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    「事実は小説より奇なり」なんてぇことをよく耳にしますが、物語に魅せられ、物語に信を置く手前のようなもんには、なかなか受け入れられねぇ言葉でもありやす

    一方で確かにこりゃあなんとも奇天烈な出来事だなんてぇことがあって、そのたんびに小説家のみなみな様には、どうか奇天烈な事実に負けない物語を生み出しなすってほしいなどと手前勝手なお願いごとを押し付けているしでぇです



    さて話は『風の向こうへ駆け抜けろ』に移らせて頂きます
    なかなかに面白い小説ではごさいましたが、手前若いじぶんに寝ても競馬、覚めても競馬なんてぇ、まぁろくでもねぇ競馬狂いだったころがございまして、それこそ競馬の世界で語り継がれるなみ

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    2023年06月13日
  • 銀色のマーメイド

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    今読んでるマカンマランシリーズのスピンオフ作品ということで読みました

    シャールがカフェを始める前、柳田先生との再会もこの銀色のマーメイドで語られていました。

    性同一性障害という難しい題材で、身近にそういう人がいなかったので、当たり前ですが本人はとっても苦しんでいるんだなぁ、と思いました

    かわいい顔なのに勿体ないなぁと私も思うかもしれないからそういうことじゃないんだろうなぁ、私ももっといろんな人の気持ちを勉強しなくてはいけません

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    2023年05月27日
  • 十六夜荘ノート

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    十六夜荘というお屋敷を巡って
    現代と昭和初期の第二次世界大戦あたりの時代が
    交互に進められています。

    本当の豊かさとは何なのか、人生とは生き方とは
    などエリート人生まっしぐらの雄哉と
    大伯母にあたる玉青の物語を通じていろいろ
    考えさせられました。
    戦後大混乱の中、家族を背負っていきぬいた
    玉青さんや家族、仲間達
    平等でもなく理不尽すぎる世の中に
    押さえ込まれながらも温かさや、人としての尊厳を曲げず一歩一歩歩く姿に惹かれ
    今現在
    そこに住む奇妙だけれど、真っ直ぐに生きている住民達にいつしか心動かされ、雄哉も自分の心や
    居場所を見つけていく
    そんなお話です。

    毎日毎日追われるように生きる人生だ

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    2023年04月24日
  • キネマトグラフィカ

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    色んな事を思い詰めていた若い頃を振り返る。誰にでもありそうで感情移入しやすい。つい共感してしまうのでは?

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    2023年03月27日