古内一絵のレビュー一覧

  • 赤道 星降る夜

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    古内一絵さんの作品、「快晴フライング」「風の向こうへ駆け抜けろ」「蒼のファンファーレ」に続く4冊目は、「赤道星降る夜」、2018.8発行(文庫)、2015.7刊行の「痛みの道標」の改題です。綿密な取材をもとにしたノンフィクションともとれる小説と思います。感動しました。戦争とは何か、戦争の悲惨さ・残酷さ、命の大切さを説きながら、一方で時空を超えた人間の心と心のつながりを。読後感がなぜかさわやかなのは、著者の筆力、そして著者の人間性によるものと、そう思います。心にいつまでも残る本になると思います。

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    2020年01月12日
  • 花舞う里

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    愛知県奥三河の伝統文化、花祭りを扱った作品。
    家族や個人、それぞれが人々が抱える切なさや悩み、花祭りや地元への思いなど複雑な気持ちと、花祭りの熱狂が伝わってきた。
    文庫化希望

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    2019年11月24日
  • 痛みの道標

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    古内さんがこんな小説を書くなんて。
    第二次世界大戦中のボルネオ島の話なので、びっくり。
    いい年になった自分が何も知らなかったのが
    恥ずかしいです。

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    2019年03月14日
  • 花舞う里

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    ネタバレ

    古内作品を追いかけてみようかという気持ちだけで手に取った1冊だったか、想定外、これはめっけもん、とても良かった。

    東京であったとある事故をきっかけに心を病んでしまった主人公潤は、母の郷里奥三河のとある村に引っ越す。
    頑なに心を閉ざす潤に村の人々はそれぞれの立場で彼に接してくれる、潤が村で出会った伝統芸能「花舞」。

    潤が村の人々や花舞と向き合えるまでを描く前半と、潤が舞手として成長していく後半、その展開を見事につなぎ合わせる潤一家や登場人物たちの過去と背景。これが実に読ませる、泣かせる。いやー古内さん、上手いなぁ。

    余談だが、この作品でもやっぱり、テレビが悲劇のきっかけをつくる。マスコミの

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    2018年12月31日
  • 痛みの道標

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    ブラック企業での仕事に疲れ、ビルから飛び降りた達希を救ったのは15年前に亡くなった祖父勉の幽霊だった。
    祖父に頼まれ人探しをすることになった達希が向かったのは第二次世界大戦の戦地ボルネオ島。そこで知る悲劇と祖父勉の過去。

    まだまだ知らない戦争の悲劇は沢山あるのだと思い知らされました。
    知らないことばかりで、途中何度も検索しながら進める読書となりましたが、出会って良かった。

    現代とその時代をつなぐための設定がうまいなと思います。
    違和感なく読み進めることが出来ました。

    二度と繰り返してはいけない悲劇。
    多くの人が知り、読み継がれる必要のある本だと思います。
    素晴らしい本でした。

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    2017年08月20日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

    購入済み

    あったかい気持ちになれる

    マカンマラン大好きで、続編出たこと知って飛びつきました。登場人物のあったかさと、出てくる夜食の湯気を感じる気分にひたれる、あったかい世界観が本当に好きです。完璧な人間なんていない。いつも正しいことばかりが正解とは限らない。それでもいいんだとあったかい気持ちになる。つまづいたり、悩んだりして立ち止まっている時に読んでみたら、固まってる自分が溶かされるかも。

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    2017年01月28日
  • 痛みの道標

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    マカン・マランからのこの作品は度肝を抜かれる。
    単に「不幸な」ということではない。事実である過去と、事実である現在。
    もちろん、戦争の前では、わたしたちが何を語ろうとどうにもなることはないのだけれど、ただ、いつの時代もやるせない逃げ場のないことは起きるのだ。
    この著者は、ただただすごい。そしてただすごいだけではない。

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    2016年02月14日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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    短編それぞれの主人公は、自分とは全く立場や職業が違うんだけど、一人一人の悩みに共感してしまいました
    そして、ほんのちょっとだけシャールさんが関わり、みんなそれぞれ自分で前に進んでいける
    決して押し付けがましい悩み相談小説ではなく、ほんのちょっと、自分に向き合うことができるシャールさんのお店。
    私も一緒に前向きになれました。

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    2025年12月07日
  • 東京ハイダウェイ

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    2024年出版。283ページ。「ハイダウェイ」はhideaway で、隠れ家。Eコマース会社の関連人物で物語が繋がっていく...。評価は「4」にしたけど、正直を言えば微妙。この作家さんの作風なのだろうけど、エンディングで持ち上げる為に、設定展開の段階でかなりドロドロと落とす。纏めて読み進める時間が無い時に、落ちた所で中断すると、読んでいる此方までメンタルが辛くなってしまう...。本作は各エピソードでのエンドの持ち上げが大きい気がする。その分だけドロドロもキツイ。「感動的に読めた」人は高く評価するだろうと思う。重いのはもうイイよ...と感じている人には薦めない。

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    2025年12月05日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    大好きなマカン・マラン。今回はシャールさんが台湾に旅行へ行く、、という話なので、ほぼ台湾のお話でした。台湾の歴史までこまかく描写あり、日本との関係は深いんだなと感じました。でもやっぱりシャールさんは誰にでも温かい人で。人を大切にするシャールさんのように、わたしも出会う人たちを大切にしたいなって思いました。
    そして海外ってわたしは一度しか行ったことないけど、自分の世界が広がるんだろうなって思い海外への興味が湧きました。
    古内一絵さんのあとがきにもじーんと感動しました。
    マカン・マラン、シャールさん、ありがとう。

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    2025年12月05日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    今作は3作目
    以前の2作で出てきた登場人物も出てくる
    以前の作品で気になっていた人々の深掘りがされていて心の中にあった薄暗いところとか 人恋しくて淋しかったりとかがシャールさんの癒しの力でほぐれていくところが読んでいると優しい気持ちになる
    1話目ネットで陰湿な書き込みをしていた女性
    そんな人居そうでゾッとした 
    2話目和食の修行に挫折した男性
    柳田の落語の博識さ
    柳田がいるとシャールさんは飾らない感じが出ている
    3話目誰もが憧れるキャリアを積んでいた女性
    シャールさんとの繋がりに涙した
    こんなに魅力的な燿子でも届かない人だったのね
    4話目土地の持ち主比佐子さん
    77歳おめでとう 人に歴史あり 

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    2025年12月04日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    旅と食の良さを感じた。
    前作までの登場人物が出てきて、忘れてた内容も思い出しながら楽しめた。
    相変わらず、心がほっこり癒された。
    文化・言葉の違いとか、歴史のいざこざとか、色々なものを経験しながらも、身近な幸せを大切にできるところが素敵だった。

    *お気に入り*
    幸せこそ、手軽であるべきよ

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    2025年12月02日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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    登場人物を自分と重ねるからか、シャールの寄り添いが心地よいからか、いや、調味料を使わず素材を活かした料理を思い浮かべてお腹が空くからだ。

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    2025年12月01日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    シャールさんやマカンマランのみんなにまた会えた幸せ。今回はシャールさん達が台湾に旅行するという今までとは違うスタイルのマカンマランでしたがやはり大好きな一冊です。
    懐かしさと新しさと台湾の魅力と歴史の中の日本との関係。気づきに溢れていますが押しつけがましくはない、苦い部分もありつつフワっとした優しさに包まれたような気持ちになれる物語でした。

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    2025年12月01日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    夜しかやらない夜食カフェ、マカンマラン。シリーズ3作目。4人の登場人物を巡る、マクロビ料理による癒しの4つのお話。相変わらず美味しそうな…。近所に夜中までやっているこんな夜食屋さんあったら通い詰めそう、と師走の忙しさに帰宅時間が遅くなるしがない会社員の私。

    今回は、1話目がめずらしく心に闇を飼ってる登場人物がフィーチャーされていて、ドキッとした。シャールさんも、料理を振る舞わない。変化球のストーリー。なるほどこのパターンもあるのか。それでも授けるはフルーツ酢のレシピ。自らの手で自分の体をいたわるものを作ることでこの人物ははい上がる。

    印象的なのは、夫から離婚式をやろうと言われる仮面夫婦の妻

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    2025年11月30日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    開店から10年とは、、、。
    台湾には行ったことがありませんが、
    この本を読んで、台湾の魅力に取り憑かれました。
    行ってみたいなぁ、と。
    そして、今回もココロ温まる食べ物飲み物はもちろん、人との繋がりの心地よさ、登場人物たちの人柄の良さ、全てがいい具合でした。
    このシリーズは大好きです、また、次回作を楽しみに待ちたいと思います。

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    2025年11月29日
  • 銀色のマーメイド

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    マカンマランのエピソード0的な本と知って読んでみました。まだカフェとして営業していないし、おそらく場所も違っているんだろうけど、みんなの拠り所な感じは健在。

    そして中学生たちの水泳部存続をかけての大会出場。色々問題を抱えつつ一つ一つ乗り越えながら成長していく姿。ああ青春。

    部活ってその競技に興味があって入るから、普段ならクラスで一緒でも仲良くならないようなタイプの人も同じチームで、でも連帯感はすごくあったなあとか懐かしい気持ちになった。

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    2025年11月26日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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     憧れの桜山ホテルのアフタヌーンチームでの経験から夢を広げ、達也とともに「最高のパティスリー」を作るために1歩を踏み出した涼音だったが……。

     仕事。恋愛。結婚。そして人生。

     真剣に向き合うものが増えることで浮上する「自分って何?」。
     真の自立をつかもうともがく涼音の8ヶ月を描くヒューマンドラマ。シリーズ2作目。

          * * * * *

     更衣室の小窓を開け、涼音は夜の庭園を見渡した。草むらに小さな明かりが明滅している。かと思うとそこからライトグリーンの線がすーっと伸びていく。
     「蛍の夕べ」は、2万坪の日本庭園で乱舞するゲンジボタルの優雅な灯を楽しむ桜山ホテルの初夏のイベ

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    2025年11月29日
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方

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    表紙の装丁に惹かれて借りた本。頑張りたいからという理由で頑張ってしまえる主人公も、周りの人たちも素敵な人ばかりでいい話でした!

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    2025年11月25日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    久しぶりのマカンマランシリーズ。独特の世界観に今回もホッとさせられた。シャールとジャダとフリーライターのさくらの台湾への旅行編。台湾の風景が魅力的で、友好的な人々の国だが、歴史を辿ると日本との間には暗い過去も存在することが改めて心に響く。やり直し、再生というキーワードもあり、なかなか深い味わいがあった。魯肉飯が食べたくなった。

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    2025年11月24日