古内一絵のレビュー一覧
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「お誕生日」を軸にして繰り広げられる連作短編。
自分が主役になれるお誕生会は、ただ嬉しいだけじゃなく、時にほろ苦くせつない思い出もあるようです。
誕生日を迎えるということは、今まで気づかなかった新しい何かに出会うこと。
学校で、お誕生会が禁止になった小学生。
姪のお誕生会を企画する叔父。
夫のプレゼントに納得できない妻など、7編とも心に沁みるものばかりでした。
物語の背景には、東日本大震災や新型コロナウィルスの流行も見られます。
学校や職場、家族など、身近にいる人たちと祝える大切な記念日は、どんなに時代がかわっても良いものでありたいです。 -
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ネタバレ『百年の子』を読んでからこれを読んだら、過去と現在を交互に描いて、主人公が(読者が)知らなかったことを読み解いていく方式が同じだった。
雄哉が生きる現代と、玉青の生きる昭和、戦争の時代がフラッシュバックしながら、物語が進む。
雄哉が疑問に思っていることや、困っていることが、玉青の時代にスイッチされると理解できるようになっているので、混乱することはない。
もちろん、物語の素晴らしさがその手法によって損なわれることはない。古内さんならではの、魅力あふれる個性的な人たちが次々と現れて、ドラマを作っていく。
以下、ネタバレあり。注意。
玉青と雄哉が出会うこともなければ、雄哉が玉青の人生を知ること -
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古内一絵さん追いかけて正解だった大の正解 あの頃を語る人がどんどん居なくなってきて 元々語る雰囲気も日本の学校社会にない=これホント痛いしかないから。知りたい人間も必ずいるって事、ラジオ放送をみんなが聞いていた 馬が農耕に運送に使われていた 理不尽な学校教育 それを批判した消えた先生 玉音放送を聞いて魂が抜けた 強制的に捕まった孤児 なにより生きる為になんでもした 将太逞しくてちゃんと考えていい奴だった。キャラクター設定も好きだし成人して再会する場合も楽しみだった。なにより全員が一つのことに向かって成功したのが気持ちいい 百年の子が目に入って気になる
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戦後のラジオ放送劇『鐘の鳴る丘』をモチーフにした感動作です。
昭和四十八年、深夜に鳴り響く黒電話の音は、戦後を代表する劇作家菊井一夫の訃報を知らせるものでした。
主人公の良仁は、昭和二十二年の記憶に想いを馳せてゆきます。
日本が戦争に負けてから二年も経つというのに、町はバラックやがれきの山がまだ残り、食べるものもない時代、小学六年生だった良仁たちは菅原教諭の申し出によって、「ラジオ放送劇」に出演することになります。
子役タレントではなく、素人のふつうの子供たちが先生から活舌の特訓を受け、本番15分間の生放送に挑むという快挙を成し遂げていたのです。
子供の目線で書かれてあるので、とてもわかりや -
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水泳小説としてラジオで紹介されていた本。
中学生の水泳部の話。
水泳部の前部長が理由はわからないが亡くなった。
新しく部長になった龍一は、前部長がいた時は自分のことばかり考えていたが、多くの部員が辞め最高学年も2人しか残らず、自分が部長になるしかないと考え始める。
個性が強すぎる後輩たちの面倒をよく見て、初めて一緒にリレー戦に出る。そしてその楽しさを知る。
中学生の成長物語だが、部員の中に留学生や性同一性障害者、アニメオタクなど多様な人物が登場し、主人公はそれらを受け止めながらうまく指導していく。
前半は部員の強すぎる個性についていけず、あまり面白くなかったが、龍一と同じクラスの女子が入部する -
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力作ですね!
現代青年の雄哉は 仕事バリバリ人間
無駄は嫌い 出世と仕事だけの人
そこに東京の一等地 十六夜荘が 大叔母によって譲られる
面識もない人 と思う
そこから雄哉が会社を辞める
周りで働いている人たちの気持ちを理解するゆとりもなかった。
現代の生活と
大叔母の玉青が生きた 戦中戦後の世界が交互に描かれる
会社を辞め 自分が認められている存在だ という
プライドは なくなっていく。
十六夜荘に住む人たちは超個性的で 雄哉には理解できなかった。
自分のプライドがなくなっていく分 十六夜荘の人たちを受け入れることができるようになっていく。
玉青さんの生き方はかっこいい
最