古内一絵のレビュー一覧

  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    地方競馬場と女性ジョッキー、その所属厩舎の調教師、厩務員と競走馬たちの物語。⁡

    瑞穂が初めて手綱を持って一人で馬の背に乗ったときの、草原を駆ける表現が、とても美しかった。⁡
    馬と折り合いをつけるのがうまい瑞穂だけど、心に傷を負った魚目の馬、フィッシュアイズと初めて心がかよったシーンは、さすがにウルッときた。⁡

    馬同士の関係も興味深かった。ツバキオトメの毅然とした態度、安心して本来の姿を見せるフィッシュアイズ。⁡
    競馬は興行の側面が大きいとも感じるけれど、緑川厩舎のように、馬たちが大切にされているといいなと思う。⁡
    (なお、私の推しはツバキオトメ。と、口は悪いけれど、ゲンさんも。)⁡

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    2023年02月28日
  • 銀色のマーメイド

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    マカンマランシリーズのスピンオフと知らず古内一絵さんの一番最初に読んだ作品。
    この本単体でも違和感なく気持ちよく読み進められた。
    マカンマランシリーズと一緒に読むとなお面白いのでオススメです。
    一瞬、青春の話かぁ…興味ないかもと思いましたが、学生向けの話ではなく大人でも楽しめる話です。

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    2023年02月13日
  • キネマトグラフィカ

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    同期入社の6人それぞれが、悩みを抱えながらも一生懸命生きてきた四半世紀。
    映画業界、世の中、どんなに変わろうとも変わらないものもある。
    夢や理想や目標、なりたかった自分に今なれていなくても、何も残せていないように見えても、その時、その瞬間一生懸命生きてきた時間は無駄ではなかった。
    私は私を生きるしかない。

    「人の歩いていく道は、これまでも、これからも、こうした刹那の積み重ねの中で形成されていくのだろう。
    そこには絶えず、生まれてくるものと、消えていくものがある。

    時代の波に呑まれて消えていくものがあるように、誰もがなにかを失いながら生きていく。
    それでも生きている限り、たとえいくつになろう

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    2023年02月07日
  • 痛みの道標

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    古内さんの本ということで、あらすじも知らずに買った本でしたが、思っていた方向とだいぶ異なる出だしに戸惑いました。それでも読み進めるうちに話に引き込まれ、一気に読みました。重みを伴った、でも古内さんらしい小説らしい小説でした。

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    2023年01月03日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    誠とゲンさんとツバキトオメのくだりに胸が熱くなりました。自分より相手を思いやる心こそ人を救うのだと。。

    最後のミスター•ワンもいいですね!
    潔さに惹かれます(*´꒳`*)

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    2022年09月20日
  • 十六夜荘ノート

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    歴史のつながりと人のつながり。見えなかったものが、見えるとき、そのぬくもりを感じることがある。知らないことは、悪くないが、知ることで前に進める。過去の人とのつながりは確かにある。

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    2022年08月31日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    女性騎手・芦原瑞穂の競馬小説第2弾。今回も実に爽快に、気持ちの良い一冊。前回から、新たな人物新たな馬も登場し、緑川厩舎をざわつかせます。ちょっとした男女の想いも絡み、彼らの挑戦を温かく、清々しい思いで一気に読み切りました。緑川厩舎の登場人物全員にエール!

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    2022年08月27日
  • キネマトグラフィカ

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    映画会社の同期6人が久しぶりに会うことになる。入社したのは、1980年代後半。バブルの余韻が残っていたころ。まだ映画も重いフィルムだったころ。全国に貸し出す映画をリレーして運搬するのに絡めて、それぞれの人生が語られる。私よりも少し若い世代だけれど、共感できるところがたくさんある。特に女性が社会で生きることについて。一方で、クリスマスケーキ神話については、ちょうど私たちの年代がギリギリだと思うので、ちょっと違っていたんじゃないかなと思う。

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    2022年07月30日
  • キネマトグラフィカ

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    続編となる二十一時の渋谷で、を先に読んでしまってから、この作品を読んだが逆に内容が分かりやすく結果オーライとなった。
    2作とも働くことの辛さが描かれているが、その中に感じられる登場人物それぞれの意味が爽やかで味わい深い。特に女性陣の強さには感服する。
    自分もあと何年働けるか分からないが、笑顔も少なく辛いことも多い。
    が、何とか続けられているのには何か意味があるのだろうと期待している。
    解説の方も書いていたようにシリーズ化を望む。

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    2022年07月16日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    女性騎手の藤田菜七子さんの感想に共感です。
    『この小説は、何かを変えたいと思っている人の背中を、そっと推してくれます。読んだ人はみんな、“自分にも、何かできるかも”と勇気が湧いてきて、元気になれると思います。』

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    2022年07月15日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    これは良かった!
    また素敵な作品に出会ってしまいました。

    廃業寸前の厩舎と新人女性ジョッキー。
    一癖も二癖もある厩舎の厩務員たち。主人公の瑞穂はどこに行ってもイロモノ扱いで「女」であることを揶揄される日々。
    悔しい思いをしながらも腐らず努力を惜しまない瑞穂。そんな彼女が何かすごいことをしてくれるんじゃないかと期待をふくらませ、ずっと応援しながら読んでました。

    人間以上に癖の強い魚目の馬を迎え、困難にぶち当たりながらも厩舎のみんなが一丸となって桜花賞を目指す!
    追い込まれての奮闘や逆転劇、スポーツの熱い世界は大好き。そして個性の強い登場人物も好き。
    レース後は爽やかな感動に包まれました!!

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    2022年05月19日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    ネタバレ

    続けて読んで本当に良かったです。
    中央競馬ではなく、地方競馬を取り上げたところも貴重だと思います。

    ハッピーエンドではあるのですが、地方競馬を取り巻く現状は変わりなくて、それでもみんなが前を向いて進もうとしている。
    自分もこれまで中央競馬しか興味が有りませんでしたが、地方競馬の大切な役割も描かれていて、競馬に対する考え方が変わりました。

    久々に気持ちの良い物語でした。

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    2022年02月16日
  • 銀色のマーメイド

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    泳ぎたくなる まさか、シャールさんとこっちで会えると思ってなかっただけに(喜
    そう言えば、柳田さんあの店に?がここで知ることが出来た。また、感動できたし女だからの悔しさもわかる。誰かの成長は素敵だ。

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    2025年12月02日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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    ほっとする

    ひとつひとつのストーリーが微妙に繋がってるのが、面白い。
    どこかほっとするお話。
    疲れた夜にオススメです。

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    2021年09月18日
  • 赤道 星降る夜

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    悲惨な戦争物は敬遠しがちだけど、読んでしまったら止まらなくなった。
    目を背けたくなるような凄惨な描写もあったけれど、それよりもインドネシアの人々の憎むより、許すことを選んだことに、その尊さに涙した。

    そう、目の前の状況は変わらなくても、私たちの態度、心持ちはいつでも選ぶことができる。

    こんな事件があったことなど学校では習わなかったけれど、戦争を知らない私たち日本人も歴史に学び、忘れずに後世に戦争の悲惨さ、無意味さを伝えていかなければいけないんだよなぁ、と思った。
    読んで本当によかった。

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    2021年03月18日
  • 赤道 星降る夜

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    え、なんかすごく良かった。
    また読み返したいと思った一冊。

    戦争の悲劇さ。会社でのイジメによる辛さ、友達とうまく行かない辛さ、どれも死にたいほど辛くなるし自殺する理由になる社会。
    でも主人公は亡くなった祖父との再会によって、命の尊さや生きることについて前を向く。

    読み終わった後、なぜか心が温かくなる。
    そんな本でした。

    ホント良かったよー

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    2021年02月24日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    心温まるシリーズ

    マカンマランシリーズ、3作目。
    1.2作目に登場した人物も再登場し、シャールを中心に、素敵なキャラクターたちが織りなす心温まるお話の詰め合わせ。ついに3作目も読了してしまい、次でシリーズを読み終えてしまうことが寂しいです、、、。

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    2020年12月27日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    『強い馬や騎手が、必ず勝つとは限らない。だから、誰にでも死力を尽くす権利がある』

    生きていると、生きれば生きるほどに自分の無力さを感じることがあります。どんなに懸命に頑張ったとしてもそれが成果に必ず結びつくかはわかりません。『どこの世界も同じかもしれないが、初めから勝ち組が決まっているんだよ』と言う言葉にあるように、単に懸命な努力とは全く別のところで、自分の力ではどうにもならない、そんな不条理な世界が存在するという現実。それは、どんな世界でも同じことです。勝負の世界と言うと、スポーツが思い浮かびます。人によっては会社組織の中での覇権争いを思い浮かべる方もいるかも知れません。そして、そもそも我

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    2020年11月30日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    どんなに困難な状況にあっても、自分としっかりと向き合い、また自分の周りの人たちに感謝し、相手の声に耳を傾け、自分もまた周りの人たちのために働くことが、みんなの幸せのための最短の近道なのかもしれない。
    コロナで大変な時期だからこそ読んでおきたい一冊。

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    2020年05月02日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

    購入済み

    あっという間に読んでしまいました。心が暖かくなるお話、そして何より作中に出てくる賄い夜食が食べてみたい。

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    2020年03月01日