古内一絵のレビュー一覧

  • 十六夜荘ノート

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     英国で亡くなった、会ったこともない大伯母・玉青から、高級住宅街にある「十六夜荘」という洋館を遺産として相続することになった雄哉。32歳という若さで管理職となるほど有能な彼は、この屋敷を売却しようと考え、十六夜荘を訪れる。そこに下宿する4人の住人たちと出逢い、また、大伯母の過去を知ることで、尖っていた彼が変わっていく。

     そんな雄哉が生きる現代と、大伯母が生きた戦前から戦後、の二つの時代が交錯する物語。

     玉青は元華族なのだけど、その生き様がなんとも清々しい。そして海軍省軍人の兄・一鶴の人物像が素晴らしい。雄哉よりもこの2人に心引かれた。

     この物語の一つのテーマは「遺産」。「十六夜荘」

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    2025年08月13日
  • お誕生会クロニクル

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    短編集で読みやすく、それぞれの章で登場する人物が賞を跨いで繋がっている感じがホッコリします!!
    登場人物それぞれが様々な葛藤を抱えながらも前向きに生きる姿に感銘を受けた。

    また、「お誕生日」という1つの概念を経て、昭和・平成・令和の様々な価値観や考え方に触れることができた。
    「お誕生日会=楽しいもの」「お誕生日会=不平等だし準備も大変だからやらない方がいいもの」と一言で示すことは難しい。
    お誕生日会に限らず、イベントごとの良し悪しは時代や人それぞれの考え方や背景があるのだと感じた。

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    2025年08月12日
  • 東京ハイダウェイ

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    古内さんは3作目。大衆小説で読みやすい。承認欲求とか、多様性とか、現代らしいテーマだった。

    哲学の本でも読んだけど、現代人は孤独を感じやすくて、関わりを持つために承認されたいのかな、って感じた。自分と社会を結びつけたいという欲求。

    東京は1人でも楽しい場所っていうのは本当にそうです、大共感。でもきっと心の裡は寂しいのだろう。だから承認欲求モンスターが多いのかもしれない。。

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    2025年08月10日
  • 百年の子

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    タイトルが秀逸
    なぜこのタイトルなのか、最後にわかる。
    夫婦の関係、母子の関係、会社の同僚の関係、いろいろな問題が戦争を軸に展開されている。
    母親の代わりに自分を大切に育ててくれた祖母。その祖母と同じ出版社に入社した明日香。不本意な異動で仕事への意義を見出せなかったが、資料の中に祖母の名前を発見し、それから仕事の取組方が変わる。
    戦時中の雑誌の中身についても詳しく取り上げられていて、とても興味深かった。
    心に残った文章で
    『自分の頭で考えることを放棄して、大きなうねりに身を任せてしまったほうが、楽な部分も多かったのだ。』というのがある。
    これが戦争の正体なのかな?何も考えずに従うほうが責任転嫁

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    2025年08月11日
  • 東京ハイダウェイ

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    「ハイダウェイ」とはどういう意味だろうと調べたら、隠れ家・秘密の場所ということだった。この本出てくるそれぞれの主人公はハイダウェイを見つけて気持ちをリセットさせていつもの雑踏に紛れた空間へと戻っていく。でもハイダウェイがあるから頑張れる。そして、前向きに次のステップを踏める。とても素敵なお話ばかりでした。

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    2025年07月31日
  • 百年の子

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    これはすごい!
    最初は要領の良いデキ婚した同僚に都合よく利用されている主人公にイライラしましたが、読んでいくうちに時代の流れで仕方なかった出版社の事情だったり、貧しくて教育を受けられなかった人のその後の人生、今では考えられない働き方など、3世代の人間の目を通した壮大な群像劇に、あれ?これってもしかしてあの方では?と予想しながら読んだものが当たったり外れたり、意外な所で繋がったりとワクワクしました。特におばあちゃんの話が良い。性格も良いし良き母ですね。
    お話が進んでいくにつれ、出てくるとイライラしていた人物達に対する評価が自分の中で変わっていくのがわかる。1人の視点で見ると、すごく嫌な奴に見えて

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    2025年07月12日
  • 百年の子

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    素晴らしい本だった

    今の自分が生かされているのは、両親、祖父母、そのずっと前からの血が繋がった人だけでなく、全ての人たちの歩みのおかげ

    時代は違っても、大人も子どもも、女性も1人の人である。
    一人ひとりに人生があり、意思があり、生きる意味がある。

    もっと祖父母の話をたくさん聞けばよかった。
    もっと両親の話をたくさん聞こう。
    大切な人の大切な人に、どれだけ素晴らしい人であるか、伝えていこう。

    未来の人たちへ、希望を持たせ続けること、企業の価値はそこにあると感じた

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    2025年06月21日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ3 灼熱のメイダン

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    瑞穂ちゃんだいすき。
    瑞穂ちゃんの頑張りが本当素敵。
    恋もレースもなかなかうまくいかないけど、瑞穂ちゃんに頑張ってほしいって思って泣きそうになった。もし、瑞穂ちゃんみたいな騎手がいたら絶対応援したい。瑞穂ちゃんに近いのは、菜七子ちゃんだと思ってるからまた、菜七子ちゃんに頑張ってほしい。

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    2025年06月07日
  • 痛みの道標

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    ネタバレ

    青年が労働に蝕まれ、追い詰められた結果ビルから飛び降りたが、昔に死んだはずの祖父が幽霊となり現れ、命を救われたというベタすぎる設定に驚きもしたが、読み進めば読むほど深くなる話。
    話は戦争の話。

    ここに書かれた戦争の話は、沖縄、広島、長崎などの国内の悲惨ではなく、インドネシアでの話。
    戦線を拡大していきオランダを打ち払った日本だが、やがて連合軍に玉砕されるまで。

    連合軍の接近による焦りや動揺からか、現地人による抗日を捏造し、現地人を大規模迫害したのは紛れもなく日本人だった。
    そして次第に雲行きが怪しくなり、やがて突破され続ける戦況のなか、玉砕されている事実すら知らされぬまま、島に見捨てられた

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    2025年06月07日
  • 銀色のマーメイド

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    生徒たちの奮闘ぶりにも心を動かされますが、何より『マカン・マラン』につながるかつての「同級生」コンビのやりとりが大好きです。痛みを知った分だけ、人にやさしくなれる。シャールさんのまかないに、自分も元気をもらえた気分!

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    2025年05月24日
  • 百年の子

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    令和3年春から始まる。
    そして昭和19年へと、場面が交互に入れ変わりながら進んで行く。
    令和3年は、新型コロナの感染拡大真っ最中だった
    主人公明日花は大手出版社、文林館入社5年目。

    学年誌で有名な文林館の今と、昭和19年頃、戦争まっただ中の学年誌出版の様子。

    同時に、明日花と母待子、祖母スエ。
    女三代の葛藤、そして絆。

    児童文学の作家 佐野三津彦曰く、
    一般的には戦後は8月15日から始まる、と言われているが、両親と姉を一度に奪われた3月10日(東京大空襲)こそが、自分にとっての敗戦だ。
    両親を奪われたら、その後の戦況がどうなろうと、子供にとっては完敗だ。

    p269
    戦後「鐘の鳴る丘」っ

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    2025年05月18日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    同級生に薦められた古内一絵さん。競馬はするので大まかな知識はあるが競馬の物語を読むのは初めてだった。男性社会の中でしかも地方競馬で壁にぶつかりながら成長していく少女に心を打たれます。実際に瑞穂がレースを走るのであれば全部単勝で買うと思います(笑)巻末の藤田菜七子の寄稿がちょっと切なくなりました。

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    2025年04月30日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ3 灼熱のメイダン

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    風の向こうへ駆け抜けろ!

    風の向こうへ駆け抜けろ!!

    フィッシュアイズ!芦原瑞穂!
    風の向こうへ駆け抜けろ!!!

    小さな地方競馬場、鈴田競馬場に爆誕した女性ジョッキー芦原瑞穂とG1ホースフィッシュアイズの物語が感動のフィナーレを迎えました

    もうね、笑っちゃうくらいの夢物語です
    うぉとことうぉんな〜♪です
    ってそれは『夢芝居』です
    梅沢富美男です

    梅沢富美男さんと言えば、かつて中央競馬で馬主をしていたこともあり、関東オークスというレースで2着になったシールビーバックて梅沢富美男の話は今いいですか?話それたように見せかけて競馬の話に帰結させる高等テクニックですが、今いいですか?そうですか

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    2025年04月11日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    競馬とジョッキーという新しい世界観。温かみのある登場人物で読みやすく、心地よい内容。2も早く読みたい。

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    2025年03月29日
  • 十六夜荘ノート

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    ブックファーストのイチオシ本として手に取りました。
    その時の縁に感謝するほど良い本でした。玉青さんが素敵すぎます。

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    2025年02月28日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ3 灼熱のメイダン

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    いや〜読後スッキリ、感動、興奮、手に汗握る、たくさん詰め込んでも言い表せないほど良かったです。女性ジョッキー芦原瑞穂を主人公にして第三弾にして最終。戦いの舞台はドバイワールドカップ紆余曲折ありレースの結果に満足しました。女性ジョッキーの先駆者として瑞穂にあっぱれをあげたいです。ラストのフィッシュアイズの生き様に満足しました。ギャンブルのない競馬小説、競馬を知らないあなた読んで欲しいです。

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    2025年02月24日
  • 銀色のマーメイド

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    シャールさんに会いたい!この一心でこの本を手に読み始めた。
    目的はシャールさんとの再会だったので、シャールさんの登場まではただただ、この物語よりもいつ登場してくれるのか!?に意識が向いていたが、しっかりとこの本の中の世界にも入り込めた。
    あるがままのその人が、あるがままに過ごせる。どれだけ大切なことだろう。
    マカンマランへと繋がる世界の扉がこうして開かれたんだなぁということにもジーンとした。
    龍一や襟香、そして樋浦、水泳を通してこういう関係性が築かれていくってすごくいいなぁと感じた。
    満足度の高い一冊だ。

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    2025年01月25日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ

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    私は競馬好きだからその立場で感想を述べると、
    フィッシュアイズという競走馬がレースに勝つかどうか夢中にさせてくれる本でした。
    ドラマになったそうですが、是非見たかった。

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    2024年12月31日
  • 風の向こうへ駆け抜けろ

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    競馬好きな私にとって、とても興味深くまた楽しく読む事ができた。
    現在、男世界の中でひたすらに頑張っている女性騎手が数人いるが、負けずに勝ち抜いてほしい。
    この本の最後に、数カ月前まで騎手だった藤田菜七子さんが書いておられるが、競馬人生をかけ、ひたすら頑張っておられたのに、たったスマホを使用しただけで競馬人生を棒にふったのは残念でならない。

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    2024年12月27日
  • きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび

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    みたびめのマカン・マランも読みごたえがありました。

    現代に起こりがちな、匿名での誹謗中傷をする人に対してのシャールさんの言葉は、毅然としていました。それでも見捨てることはしないところが、さすがだと思いました。妬み、恨み、そねみがあったら保存食を作る!これは、いいかも。妬みのイチゴシロップ、おいしいのは間違いないし。誰にでも真っ正面から向き合うシャールさんの好感度がまたアップしました。

    料理人として道に迷った省吾。人生を自分で選択してこなかった耀子。そして終活に悩む比佐子さんにも、シャールさんが味あわせてくれた料理と言葉は、今回も心に染み渡ってきました。

    今回は御厨清澄としてのシャールさん

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    2026年06月26日