古内一絵のレビュー一覧
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これはすごい!
最初は要領の良いデキ婚した同僚に都合よく利用されている主人公にイライラしましたが、読んでいくうちに時代の流れで仕方なかった出版社の事情だったり、貧しくて教育を受けられなかった人のその後の人生、今では考えられない働き方など、3世代の人間の目を通した壮大な群像劇に、あれ?これってもしかしてあの方では?と予想しながら読んだものが当たったり外れたり、意外な所で繋がったりとワクワクしました。特におばあちゃんの話が良い。性格も良いし良き母ですね。
お話が進んでいくにつれ、出てくるとイライラしていた人物達に対する評価が自分の中で変わっていくのがわかる。1人の視点で見ると、すごく嫌な奴に見えて -
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ネタバレ青年が労働に蝕まれ、追い詰められた結果ビルから飛び降りたが、昔に死んだはずの祖父が幽霊となり現れ、命を救われたというベタすぎる設定に驚きもしたが、読み進めば読むほど深くなる話。
話は戦争の話。
ここに書かれた戦争の話は、沖縄、広島、長崎などの国内の悲惨ではなく、インドネシアでの話。
戦線を拡大していきオランダを打ち払った日本だが、やがて連合軍に玉砕されるまで。
連合軍の接近による焦りや動揺からか、現地人による抗日を捏造し、現地人を大規模迫害したのは紛れもなく日本人だった。
そして次第に雲行きが怪しくなり、やがて突破され続ける戦況のなか、玉砕されている事実すら知らされぬまま、島に見捨てられた -
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令和3年春から始まる。
そして昭和19年へと、場面が交互に入れ変わりながら進んで行く。
令和3年は、新型コロナの感染拡大真っ最中だった
主人公明日花は大手出版社、文林館入社5年目。
学年誌で有名な文林館の今と、昭和19年頃、戦争まっただ中の学年誌出版の様子。
同時に、明日花と母待子、祖母スエ。
女三代の葛藤、そして絆。
児童文学の作家 佐野三津彦曰く、
一般的には戦後は8月15日から始まる、と言われているが、両親と姉を一度に奪われた3月10日(東京大空襲)こそが、自分にとっての敗戦だ。
両親を奪われたら、その後の戦況がどうなろうと、子供にとっては完敗だ。
p269
戦後「鐘の鳴る丘」っ -
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古内一絵さん著「百年の子」
著者の作品は今作品が初読み。
読み応え抜群の作品、とても素晴らしい作品だった。
まず、もうすぐ50歳となる自分には「小学○年生」という学年別学年誌には思い出がある。書店で母親に買ってもらった記憶も思い出され、付録で母親と一緒に遊んだ記憶、母親との忘れていた懐かしい記憶が温もりとなって押し寄せてきた。
終始その母の温もりの様な温かさで包まれた自分の幼少期の記憶を想起させられ不思議な感覚での読書になった。
今まで様々な作品を読んできたがこういう感情を揺さぶられる作品は読んできてなかったのでは?そう思うとそれだけでも充分すぎる作品だった。
そして当然それだけでは収ま -
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風の向こうへ駆け抜けろ!
風の向こうへ駆け抜けろ!!
フィッシュアイズ!芦原瑞穂!
風の向こうへ駆け抜けろ!!!
小さな地方競馬場、鈴田競馬場に爆誕した女性ジョッキー芦原瑞穂とG1ホースフィッシュアイズの物語が感動のフィナーレを迎えました
もうね、笑っちゃうくらいの夢物語です
うぉとことうぉんな〜♪です
ってそれは『夢芝居』です
梅沢富美男です
梅沢富美男さんと言えば、かつて中央競馬で馬主をしていたこともあり、関東オークスというレースで2着になったシールビーバックて梅沢富美男の話は今いいですか?話それたように見せかけて競馬の話に帰結させる高等テクニックですが、今いいですか?そうですか -
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「朝ドラみたい」とレビューで見かけ、それは読んでみたい‼︎と思い手に取りました。読み終え、本当に朝ドラみたいでした。じんわりと心に響いてくるお話でした。
出版社の文林館で働く、令和の明日花、昭和40年代の野山、昭和20年前後の明日花の祖母のスエの三人の視点で話が進みます。それぞれの時代を生きた三人の話を読むと、戦時下の出版社の苦労、表現の自由、戦争とは何か?など考えさせられることばかりでした。
特にスエの話は悲しかった。スエたちがラジオで敗戦を知った時、みんなで大泣きした場面は苦しかった。日本はもう負けると分かってても、現実から目を逸らし日本は勝つと言い続けた。そうしないとみんな心が折れて