古内一絵のレビュー一覧
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2021年出版。アフタヌーンティーを供する老舗ホテルが舞台、最高のアフタヌーンティーの提供を夢見て実現の階段を登りゆく女性が中心人物。描写視点は中心人物と、「気になる存在」のチーフパティシエの男性。主題は「既存の価値観や常識」に自らを縛り、可能性や幸せを棄てたり、他人を傷付けるのってどうよ?って事らしい。その主題が、少し押し付けがましく感じられる記述が重なって感じたのは、自分のココロの貧しさ故だろうか?
女性に対する偏見の多さ・深さに関する記述が多め。その点で共感する人も多いかも知れない。
評価感としては3.5位の印象だが、アフタヌーンティーと云う自分にはまったく縁のない事象世界を間接体験出来 -
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★3.5
人は誰かの“続き”として生きている。
百年のあいだ、ある学年誌が見つめてきた、三世代の女たちの物語。
「百年の時を超えて、受け継がれるもの。」
物語は、あるひとつの学年誌を軸に、祖母、母、娘の時間をゆっくり繋いでいく。
昭和、平成、令和――それぞれの時代の空気が、台詞の端や仕草にやわらかく宿っていて、その生き様に寄り添えるように、静かに耳を澄ましていた。
物語の構成は少し入り組んでいるが、その“混線”すらも、家族というものの曖昧さを映しているようだった。
特別に何かが起こるわけではない。
けれど、登場人物たちの人生の“湿り気”が、ふとした描写のなかに染みていて、読んでいて息が -
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お誕生会なんて懐かしい!今の子たちもやるのね??こどもの頃は美味しいご馳走がたくさんあったりで、やるのも(母には感謝!)行くのもすごく楽しみなイベントのひとつで、今となっては“楽しかったな”というぼんやりした記憶しかない。自分が親になると、めちゃくちゃ気を遣ってしまうだろうし絶対やりたくないと思ってしまう。全面的に中止とした学校を支持するだろうな。
7編とも主人公は異なるけど絶妙な角度から繋がっており、どれも面白かった。ラストのお話がひときわグッとくるのだが、図工教師が主人公の「万華鏡」と小学生の娘をもつ父の話「ベビードール」も好きだった。 -
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良かったです!知人の紹介で拝読しましたが、またまた良い作品を紹介してもらったと感謝です。内容としては、戦前から都内一等地に建つお屋敷「十六夜荘」、面識も記憶もほぼ無い今亡き大伯母から突然相続することになった主人公雄哉。とっととこんな物件は売ってしまおうと目論む雄哉ですが、十六夜荘はシェアハウスとなっている為、まずは住人を追い出す計画へ。しかしながら、それら住人達との出会いや、何故大伯母は自分へ相続させたのか、そもそも大伯母とはどんな人物だったのか、ここは一体どんな場所だったのか、まつわる謎を紐解いていく中で雄哉の気持ちにも変化が現れてきて、、という現代のお話と、、、戦前〜終戦までの間、十六夜荘
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ネタバレブラック企業の理不尽な対応に、死んだ祖父の協力であれこれやって一発逆転ザマア・・・って感じの内容かと思ったら全然違った
日本の戦争、風化させない為にとお話やテレビで目にする事もたまに有るけれど、大抵は皆こんなに耐えてました、って内容
逆に日本が加害者だった事実は余り目にする事はなかったので、物凄い衝撃的な作品だった
間違いなく、大事な事を伝えてくれる良作で、必要な本だと思う
・・・けれど、好きか?と言われたら好きではない
多分読み返す事もない
本に何を求めているかだと思う、自分はお金と時間を使って、辛かったり切なかったり悔しかったりする読後感の作品を読みたくない、ただただ楽しい時間を -
Posted by ブクログ
ネタバレ中央競馬は見るけれど、地方競馬は見たことがない。そんな自分にとっては地方競馬の現状が知れて面白く読めた。実際、こういった女性差別や贔屓的なことはあるのだろうなと、昨今の競馬界の不祥事を見ていても思う。
頑なに反抗していたフィッシュが変わるきっかけを作ったのが、先輩馬の椿乙女というのがいい。主人公とフィッシュの関係も「心優しい少女の献身で心を開く健気な馬」ではなく、勝つために反抗し合いつつ協力していくという関係性。実際地方馬がこれほど活躍するというのは夢物語だけれど、桜花賞の場面は泣けた。
あと、魚目や白面が嫌われるというのを初めて知った。現実だとシロニイみたいに特徴ある馬が大好きなので、む