古内一絵のレビュー一覧
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「さよならの夜食カフェ」の前に
こちらを読むといいと聞いたので読んでみた
自分のことにしか興味がなかった龍一
しかし主将で幼なじみのタケルが
いなくなったことで退部者も相次ぎ
水泳部は廃部寸前。
残ったのは「プール好き」のアニオタ&
水中歩行要員のみ。
部の存続のため部員集めに奔走する龍一は
市民プールで水中を滑降するように
泳ぐ“人魚”を見つけた。
それは同じクラスの謎めいた美少女・雪村襟香だった。
この水泳部の顧問が出てくるんだけれど
柳田ぁぁ??
あの柳田だよね、とニヤつきながら読みました
トランスジェンダーを大きなテーマと
しつつ、中学生たちの水泳部という
部活を通して -
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夏になると戦時物が気になり手に取ってしまうのは日本人の本能なのか、子供の頃からの教育のせいなのかと考えてしまう。
戦中、戦後と翻弄される良彦達家族。しかし東北の田舎が舞台の為直接戦闘に巻き込まれる訳ではないので、そういった悲惨さは感じられない。が、やはり大局の流れに巻き込まれていく。
人の二面性が深く刺さる。本当に憎らしい鬼婆も、もう一つの顔は、プライド高き元姫であったり、その婆にいじめられる母もそんな婆を尊敬していたり。
鬱になってしまった父も自殺願望を持ちつつも、なんとか生き切ろうと足掻く姿。
時代が違っても生きる姿に背中を押された気持ちになった。
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私が一番嬉しかったお誕生日会っていつだっただろう?と考えながらの読書だった。
読み進めながら、そんなに仲良くはない近所の子のお誕生日会に呼ばれて、どうふるまえばよいのか迷った小学生の自分を思い出した。自分のこどものお誕生日会は、お友達を招待するのもされるのもとても気を遣ったことも思い出した。お誕生日会って、自分が大好きな人に祝ってもらえたら、それだけで満足できるのに、なかなかそうはいかなかったように思う。兄弟の誕生日が近いから、まとめて祝うとか、会社で仕方なく誕生日ケーキを食べるとか、あるあるなことの当事者の気持ちを考えたのは、この本を読んで初めてかもと思った。
『サプライズパーティー』の -
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英国で亡くなった大叔母から、古い屋敷「十六夜荘」を相続した雄哉。彼にとって、ほとんど会ったことがない大叔母が何故遺産を残したのかは謎でした。除け者にされていた大叔母の意図を解明すべく、雄哉は彼女の過去を探り始めます。
その過程で、十六夜荘への深い愛情と大叔母の生き様に触れることになります。物語は、雄哉が現代で生活する中で展開される現在と、大叔母が生きた戦前・中・後の時代とが交互に語られます。
特に、大叔母が経験した戦時中のエピソードは心を揺さぶります。過去と現代を比較し、「やりたいことに無制限にチャレンジできる現代」の価値を新たに認識させられる一冊でした。また、雄哉が十六夜荘との関わりの中 -
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森の中にあるミステリアスな山亭。暖炉の薪は林檎の木。ごはんもデザートもとてもおいしく、ベッドは天蓋つき。美貌のオーナー、白髪でオッドアイの青年シェフ、小太りのフロントスタッフ。これだけ聞いたら間違いなく宿泊したくなる。私は「序」で語られる小さな女の子のことを終始考えながら読み進めた。
目の前の道が突然、悪天候で通れなくなったりして、山亭に導かれる人たち。今、皆が見て見ぬふりをしていることに、関わっている人たちがたどり着く場所。芸能界の闇、無責任な人、女性の生き方、部活動の闇、マタニティハラスメント。それぞれ皆がわかっていることなのに、流されてしまっていることを山亭での出来事が向き合わせてくれ -
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マカンマランの”おしまい”の一話を読んだ後にたまたま最後のページをめくり、そこに載っていたので調べてみたら、おしまいを読む前に読んだ方がいいという感想があったので、先にこちらを読むことに!
主将を失い、部員もかなり減ってしまった水泳部を存続させるため奮闘する龍一。
大切なのは自分の泳ぎで、周囲には全く興味もなかった龍一が、主将となり新しい部員たちと共に成長する物語。
頭の硬い顧問の柳田先生も成長してた(笑)
シャールさんと柳田先生の再会もここで描かれていたし、ジャダさんもでてきた!
やっぱりシャールさんいいわ〜
“なにが正解かなんて、あたしにも分からない。でもしょうがないわよ。教師もオカマも