古内一絵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
俺たちが、己の振る舞いも含めて、きっとどこかで直面してるようなリアルな悩み、妬み、吐き出せない本音に、ウンウンと頷きながら読み進めた。
連作ではないが、シリーズ2作目までに登場した常連たちにまつわるエピソード、常連たちも、生きづらさを抱えて、この夜カフェにたどり着き、マスター「シャールさん」の染み渡るように刺さる優しいコトバと、身に沁みるマクロビオティック料理に心のウミを出しながら前を向き始めた人たちだった。
第三話、めんどくせぇなぁ、早く折り合いつけて自由になれよ、と読み進めたら、終盤になって、なんと企業人だった頃のシャールさんも関係するエピソード、カッコ良すぎるだろ、と心の狭い俺は妬みを覚えた。
俺も、カンテラの橙色の明かりがぽっと灯っている『マカン・マラン』夜のカフェを見つけなきゃな。
刺さった一文
•匿名が溢れるSNSや掲示板は、一皮むけば誰もが心に秘めている怨嗟の嵐だ。
そして、これこそが、人の本性だ。
•この世は所詮、悪意や敵意で成り立っているのだから。
それを味方に付けている限り、自分はネットの中では無敵だ。
•軽い全脳感に酔う
•ネットの中ではあれだけ攻撃的に振る舞えるのに、生身の人間を前にすると、まともに眼をあわせることもできない。
•この世に本当に魔法があるとしたら、それはきっと、自分自身にしか起こせないものよ。
•たくさんのものを見て、聞いて、感じて、傷ついて、悔しい思いもたくさんして、その全部が、自分にとっての本物を見つけていくための修行です。 -
Posted by ブクログ
SNSの拡がりや、あるべき論が蔓延することで、コミュニティが細分化され、境界から少しでも外れると、自分の居場所がわからなくなったり、意にそぐわないと攻撃や無視されることに恐怖を抱きながら、生きることに疲れ果てた人たちがたどり着く夜のカフェ。
一生付き合わなければならない病を背負ったカフェのオーナー、2作目も健在でホッとするストーリー。
カフェにたどり着き、オーナーの沁みるコトバと、身体に染み渡るマクロビオティック料理、しがらみや、見栄や、虚勢、生臭いことを脱ぎ捨て、ありのままの自分でいていいことに気づき、前を向き始めた主人公たち、今回も心地よい。
そんなオーナーも、本当のことを何も話せないまま父親を見送って、辛かったろうに。
刺さった一文
•自分のことを「ただの」とか「つまらない」とか言っちゃ駄目。
それはあなたが支えている人や、あなたを支えてくれてる人たちに対して、失礼よ。
•ここは、まるで深い海の底のようだ。
形も色も違う魚たちが、思い思いに揺蕩っている。
少しでも弱いものを皆で突きまわそうとする殺伐さがどこにもない。
•年齢も境遇もまったく違うのに、豊かな語らいが淀みなく続く。
•親であることも、子であることも、まごう事なき大いなる冒険だ。