【感想・ネタバレ】二十一時の渋谷で キネマトグラフィカのレビュー

あらすじ

新元号が発表された2019年4月、老舗映画会社・銀都活劇の宣伝チームで働く砂原江見は岐路に立たされていた。長く務めた勤務先が、大手IT企業傘下の映像配信会社に買収されることが決まったのだ。すべての企画が止まった社内には弛緩した雰囲気が漂い、不穏な噂が飛び交っている。DVDの宣伝を手がける江見の部署も、一癖ある部下たちも、この先どうなるかわからない。では社名が消えるまでに、自分はどんな“仕事”がしたいのか――働き方は十人十色。時代や元号がどんなに変わろうとも、自分の働き方を決めるのは自分だけ。すべての働く大人たちにエールをおくる傑作小説!/解説=松井ゆかり

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よく知らない業種の話で最初は入り込めない部分もあったけど、後半が面白くて止まらなかった。
お仕事小説、特に今回のは映像関連で新鮮で楽しめた。

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2024年09月25日

Posted by ブクログ

キネマとグラフィカの続編で、ああ〜あれねと読んでみるとすっかり忘れてました6人のあんなに癖が凄いのに、銀活の世代交代のまるで新しい物語ですね、あーでも由紀子の件はいらんかな、予想通りのイジメる側の陰険な私設警察 こんなのがいるから世の中おかしくなる、まあ対比して余計に江美の良さが際立つが。やっぱり90年代って悪夢の時間だったのかぁと今更ながら生き延びる自分が、パワハラにセクハラに当たり前なことで自分が我慢するしかないと間違いだらけの生き方してたんだなあーと。そうそうキネマトグラフィカ1をもう一度読まないと

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2024年07月21日

Posted by ブクログ

自分のために仕事をする、確かにそうだ。
生きていくために仕事はしなければいけないけど、やっぱりそれだけではない。
自分1人で仕事をしているわけではないから、仕事をしていく上でいろんな葛藤がある。
特に女性は結婚や出産が絡んでくるとより複雑。
それでも、誰かのためじゃなく、自分のために仕事をする、結果それが誰かの潮目、誰かのためになってたりするんだなぁ。

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2023年12月08日

Posted by ブクログ

『キネマトグラフィカ』の続編。舞台は同じ映画会社の銀都活劇。時代は平成から令和に切り替わる頃。映画産業は末期的で銀活も身売りが間近に迫っている。退廃的になる社内。それでも諦めない人たちがいる。古内さんの描く女性がとにかくカッコイイ。メイン主人公の砂原江見は仕事や生活で悩んだりもするけど、やはりカッコイイ。きちんと前を向いている。前作から登場する北野咲子や小笠原麗羅もカッコイイ。今作では強さだけではなく弱さも見せるが、それを差し引いてもカッコイイ。できれば『キネマトグラフィカ』の正編を先に読んでおいた方がいい。

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2024年09月21日

Posted by ブクログ

面白い。
まず、登場人物の個性がしっかりしている、これだけそれぞれ我が確立していたら「この人にはこの人なりの考えがあるんだな」ってもっと他者を許容できるのになあと思った。
働き方との向き合い方は人それぞれだが「自分のために働く」ことが回り回って相手のために働くことなんだと思う。
由紀子みたいな働く価値観はちょっと許容し難い。それ、自分の保身のためであって全然会社のためじゃないよね。
しかし自己肯定感の低さやエネルギーのなさがないと得てしてこういう考えになってしまうのだとも思う。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

古内一絵は外さない
各幕の最後にぐっとくるフレーズがある

・ちっぽけな種火を大きくして、自ら風を起こすのだ
・我が眼に映るこの世界は、等しく自分のためにある
・飛び立てる翼は、いつだってここにある

よかった

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2023年10月15日

Posted by ブクログ

面白かったけど、前作の方が好きだった。
夢中になれる、夢中になって仕事ができる人って羨ましいなと思う。
譲サイドのお話も読んでみたかった。

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2024年03月08日

Posted by ブクログ

この本では、令和、平成、昭和のような世代間のギャップや、男女の価値観の違いが生む軋轢が描かれえている。

「女性は子供を生むべきだ」
「女性なら仕事よりも育児を優先するべきだ」
「男は仕事をして家庭を支えるべきだ」
「美人で料理ができるのに結婚しないのは良くない」
「ゆとり世代」
などなど。

この本は、「仕事」が1つのテーマになっている。
上記に述べたような価値観の違いが、「仕事」という要素が入ってくることによってより顕著になってくる。

最近は、「女は仕事をせずに家庭に入るべきだ」のような価値観が薄れてきてはいる気がするが、まだその片鱗は残っているように感じられる。


「自分は自由浮遊惑星だ。」

これが、この本で一番印象に残ったフレーズだ。

「男」「女」「世代」そのようなレッテルに縛られることなく、自由に浮遊する惑星のような人生を送りたいと思った。

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2024年02月23日

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