古内一絵のレビュー一覧

  • 十六夜荘ノート

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    古内さんの著書は初でした。
    現代に生きる元華族のお屋敷を大叔母から遺産として譲り受けた主人公雄哉と、大叔母の玉青が生きた戦時中出来事、2人の人生を交互に描いた物語。

    どうして面識もない自分に、必死に守ってきたお屋敷を遺産として残したのかを、超合理主義な雄哉は調べていくが、そのうちに玉青の人生にも興味がわいてくる。
    理不尽的に辞めさせられた仕事、社会の名声という背後立がないと離れていく女性、無職になり今の十六夜荘の状況を考え屋敷を解体し土地を売る手続きに入る予定が、十六夜荘の住人達との交流の中で自身で自覚するほど気持ちが変わり始めていく。
    玉青の生き方と覚悟がどれほどものか。
    「私は身の程知らずだ。時代の波に阻まれて、自分の人生を全うできなかった人たちの窓になる。生きて新しい時代を見る。なにより、自分自身のために。」
    大叔母の覚悟を知った雄哉ができることは、このお屋敷を残すことだった。
    戦時中は人類みな不幸になるだけの時代だ。東京が焼け野原から心機一転し全てを作り変えていく中で、一つのお屋敷をそのまま遺すということはどれほど大変なことかがわかった。

    十六夜は欠けていく月。でも欠けていくから、また満ちていくその繰り返し。
    誰も信用できない雄哉が、誰かと繋がっているという前向きな暖かな気持ちになったことが読んでいて嬉しかった。


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    2026年03月27日
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方

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    紅茶が好きなので、紅茶が出てくる小説が読みたくて。SNSでこちらの小説が紹介されていたので手に取りました。

    主人公の涼音は祖父から「お菓子はご褒美。だらしない気持ちで食べてはいけない」と言われて育ちます。
    アフタヌーンティーに心惹かれ、アフタヌーンティーブームの先駆けともいえる「桜山ホテル」に入社し、入社8年目で念願かなってアフタヌーンティーチームへ異動します。しかし、なかなか想像していた通りにはいかず…時にスタッフとぶつかりながらも最高のアフタヌーンティーを作るために奮闘する物語です。

    広大な庭園を持つ「桜山ホテル」をホテル椿山荘のイメージで読んでいたのですが、巻末に取材協力先として椿山荘の名前があって、やっぱり!と嬉しくなりました。

    主人公の涼音は正社員と契約社員の待遇の差に無頓着だったり、シェフパティシエが隠している秘密を無邪気に本人に聞いたり、ちょっと無神経すぎるな…と思いましたが、後に反省し前向きに仕事を頑張っていきます。
    大事件があったりする訳ではないし、スタッフ同士の対立も引きずることはなく、基本的に嫌な人が出てこない温かい成長物語でした。

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    2026年03月25日
  • 東京ハイダウェイ

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    ある会社に関わる色んな立場の人達が、抱えている焦燥と向き合う形が描かれている
    すっきりした解決やきれいごとで終わらないところに好感がもてた

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    2026年03月23日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    色々な恋愛があった。でもそこまで食がメインという感じではないかな。あくまでも恋愛メイン。
    私は恋愛が得意ではないので(特に色々複雑な感じ)あまり惹かれなかった。

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    2026年03月19日
  • 山亭ミアキス

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    猫がこわい。
    表現が独特なところが多くて古内さんの中でもクセ強めな印象。
    冒頭の女の子の話が子持ちにはつらすぎる。

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    2026年02月11日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    恋と食のある10の風景

    小説新潮掲載作品から編まれた、
    人気作家陣による〈恋〉と〈食〉をテーマにしたアンソロジー。

    顔ぶれはなかなか豪華。

    「わたしたちは平穏」 一穂ミチ
    平穏なふりをする平穏が好きなふたり。
    波風を立てず、壊さない距離を選び続ける関係性が、食卓の静けさとともに描かれる。
    元妻の生霊だか怨霊だかの存在だって平穏

    「ワタシノミカタ」 古内一絵
    シングルマザーの漫画家と、その息子。
    忙しさと不安を抱えるふたりのもとに現れたのは、救世主のような若いイケメンアシスタント。
    外見だけでなく、心までイケメン。
    仕事にも生活にも、さりげなく手を差し伸べる存在は、ふたりにとって確かに“味方”。

    エッセイ
    「初恋と食事」 田辺智加
    お笑い方面の方みたい。

    「ヴァンパイヤの朝食」 君嶋彼方
    君嶋彼方は、まだそれほど作品数が多くない作家さん。今ならあなたもコンプリート可。
    最新作は予約中。
    本作も含めて、やっぱり君嶋さんの小説が好きだと再確認する一編。なんていうか、優しくて強い感じのストーリーが多いんでは、と思う。

    ※BL作品のため、内容には触れず。
    (結局そこかーい)

    「くちうつし」 錦見映理子
    自分の生家へ移り住み、ほどなくして
    夫を階段転落で亡くした。
    愛しさと寂しさ、そして引っ越してきたことへの後悔が入り混じり、日々は空虚に過ぎていく。
    そんな時知り合った美容師の女性。
    どこか現実と異界の境が曖昧になる感触は、
    『異人たちとの夏』を思い出させる短編だった。

    掌編
    「ゆかりとバターのパスタ」 山本ゆり
    料理コラムニストの掌編。
    飾らない文章と、華やかで手軽なレシピで知られ、ブログが人気だという。
    料理が好きで、しかも上手。勝てない。

    「白と悪党」 奥田亜希子
    読んでも読んでも、初読みの作家が現れる。
    読書の楽しさは、たぶんこういうところにもある。
    落ち着いた文章で、とても読みやすい。
    短編でも無理がなく、世界にすっと入れる感触があった。

    長編も、そのうちに。

    「SUMMER STREAMER」 尾形まりこ
    コピーライターで、そちら方面での受賞も多い作家。本作の主人公は、夫を突然亡くした、やや高齢の女性。

    引きこもりがちな生活の中で、大谷翔平の魅力に惹き込まれ、やがてアメリカへ試合を観に行く決断をする。
    かつての昭和主婦世代は、
    仕事を持たず家庭にいた人も多く、
    趣味にお金や時間を使うことを どこか「いけないこと」「自分には許されないこと」と
    感じていた人も少なくなかったと思う。

    残された時間は自由。
    ただし、詐欺には気をつけて。

    「夏のカレー」 原田ひ香
    婚約までしていた彼女が、
    実家の倒産をきっかけに失踪し、連絡が取れなくなる。
    その後、人生の節目ごとに
    すれ違うように再会するふたり。
    会うたびに、彼女の立場や暮らしは変わっていく。
    けれど、カレーの味だけは変わらない。
    昭和の途中までは、
    夜逃げという言葉が現実にあった記憶。
    変わり続ける人生と、
    変わらない味。

    エッセイ
    「恩讐の彼方のトマトサラダ」 山田詠美
    山田詠美さんの こういうタイトルのセンスが好き









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    2026年02月09日
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方

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    タイトルに惹かれて読んだ。
    スイーツはご褒美、苦い人生を生きるには甘いものが必要、と言う言葉が心に残った。
    アフタヌーンティーを軸に年代や性別や国籍が様々な人の人生の悩みが描かれていて、人生の苦さと美しいアフタヌーンティーの対比が印象的だ。

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    2026年02月04日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    なぜそんなに結婚して男性の苗字になることに拘るのかが違和感。私は結婚して旦那の苗字になることが嬉しかった。
    2話目だけが楽しく読めた。

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    2026年01月26日
  • キネマトグラフィカ

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    ネタバレ

    映画を作る会社で営業として働く同期が久々に集まって昔に思いを馳せ、それぞれこれからのことを考えたりする話。頑張りすぎなひと、楽するひと、もってるひとなどいますが、悩みやコンプレックスはいろいろ。それでも最終的には未来に目を向けていくところがいいです。続きもあるようなので気になります。

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    2026年01月17日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    最後の山田詠美さんのエッセイはなかなか良かった。
    今っぽい?恋愛小説がほとんどなイメージ。心にグサっとくる瞬間がほぼなくて、なんだか戸惑うばかりだった。
    私が古臭いのかもしれない

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    2025年12月24日
  • 東京ハイダウェイ

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    東京の社会で揉まれる人々の話。あらゆる登場人物に共感し、視点が変わるとあれ、と印象が変わったりとまるで知り合いかのように錯覚する。人間って多角的で、見てるのは一面だけで、見せてるのも一面だけなんやろな。揺蕩い、惑い、けれどそれも良いよと肯定されたよう

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    2025年12月20日
  • 東京ハイダウェイ

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    2025.12.12
    ハイダウェイとは、閑静な場所、隠れ場所という意味。
    日々いろんなことが起こる日常から隠れ場所で時々休みながら生活する人たちの話。
    完全な人間はいない。
    惑星だって、夜空を惑うように位置を変えるから惑星と呼ばれるのに、そこに住んでいる人間が完全で完璧な人間でいられるわけがない。
    完璧じゃなくていいんだと思えたら気が楽。

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    2025年12月14日
  • 東京ハイダウェイ

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    東京の隠れた素敵な場所にスポットを当てた作品でした。淡々とした文章の中に込められた意思や想いが星空のように散りばめられていました。

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    2025年12月11日
  • 銀色のマーメイド

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    中学校の水泳を舞台にした話。
    スポーツを題材にした作品らしく、次の試合のことなど次の展開が気になり楽しく読めました。
    重いものも含めて、少し色々な要素が詰め込まれ過ぎていて、それぞれの深みは感じにくいかなと思いました。ただその分スピード感があり、読みやすく、面白かったです。

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    2025年12月08日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    涼音と達也のパティスリー開業と結婚を主軸に夫婦同姓やLGBTQ、固定概念、女性のキャリアなど様々な問題をテーマにした作品

    十人十色の受け止め方と意見が存在する

    『好きな人と一緒に新しい人生を始める』
    本当にシンプルなことを望むだけなのに、なぜこんなにも難しいのか。

    共感はできるんだけど…と前半はなかなか入り込めずにいましたが、後半からは惹き込まれました。

    『いつまでも変わらないものは、この世にはない』
    固定概念にとらわれがちなので、私自身も改めたいなと思った一文でした
    柔軟に変化を受け入れたい。

    涼音のおじいちゃんがカッコいい

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    2025年12月04日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    食事と恋をテーマに編まれた短篇集。現代を代表する作家による 7編と、3編のエッセイを収める。
    お気に入りはラストの原田ひ香「夏のカレー」。近付いたり、離れたりを繰り返す運命の男女の物語語。最後にあっと思わせる趣向も見事だが、それは小説としての体をなすためだけに付けられた結末で、そこを除いたとしても十分に傑作。
    次点は古内一絵「ワタシノミカタ」。昴のお兄さんっぷりが子気味よく、主人公の葛藤もよく描かれていて、プロットも良い。
    他は平凡か。

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    2025年12月03日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    前作の『最高のアフタヌーンティーの作り方』が良かったのでこちらも読みました。
    自分自身が結婚するとき、名字を変える手続き等々大変でした。
    主人公もそんな流れでマリッジブルーなのかな?と思いきや、
    段々読み進めるにつれて、夫婦別姓や戸籍制度についてなど、政治的な思想が強く出てきていました。
    私とは反対の考えだったため、あまり共感出来ませんでした。

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    2025年11月01日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    一穂ミチさんが好きで手に取りました。短編集は気になっていた作家さんをパッと読めたり、触れたことない作家さんに出会えるのでたまに読むようにしています。
    どの短編も読みやすかった。

    今回は前から気になっていた原田ひ香さんを次読みたいなと思いました。

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    2025年10月30日
  • 最高のウエディングケーキの作り方

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    アフタヌーンティーラウンジで働いていた涼音はパティシエの達也と二人でお店を始める為奔走していたが婚姻届の筆頭者と世帯主の欄を記入する所で涼音は疑問を持つ 結婚して男性の籍に入るのではなく二人で新しい籍を作るのではないのかと 戦災孤児の祖父の言葉が涼音を励ましてくれる

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    2025年10月26日
  • 百年の子

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    おばあちゃんとお母さん
    お母さんと主人公
    おばあちゃんと主人公
    いろんな時代背景や立場でそれぞれの人生模様

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    2025年10月14日