榎田ユウリのレビュー一覧
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(初読時感想)1巻を読んでみると面白くて一気に読んでしまったら、信じられないくらいいいところで終わっていたので、いても立ってもいられず2巻を続けて手に取り、こちらも一気に読み終えました。しかしこれまたいいところで終わっているんですよねえ。しかし一気に読むのも勿体ない。困ったもんだ。
歌舞伎が大好きで歌舞伎の魅力を知ってもらいたくて、高校に歌舞伎部を作ろうとする主人公クロ。その気持ちは痛いほどわかります。
しかし歌舞伎は「伝統芸能」であるが故に敷居が高い。でも観客はだれでも初めは初心者。しかも素人が楽しむために歌舞伎をやることが悪いことなのか?
楽しむためにやりたいという気持ち、好きを共有でき -
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部へ昇格して初めての長期休暇(夏休み)に合宿をするカブキ部。
1年生の基礎力を上げるべく特訓が待っています。
こうして見てみると、やはり初期の3年生メンバーがすごすぎるんだねぇ。浮世離れしてる。
というわけで、スポットライトは1年生に当たります。繊細な水帆ちゃん、よくも悪くも独立心旺盛なトーマ、そして頑なに姿勢を崩す唐臼。
みんなの成長が単純に嬉しいです。
一方、芳が抜けたことにより歪が明らかになる演劇部。
芳だけにスポットライトが当たるのを良しとしない一派と、
芳を奪われたと感じ、カブキ部を良く思っていない芳様一派の対立。
こっちもなかなか、根が深そうです。
そして渡子はそんな演劇部に目を -
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キャラクター設定・描写が本当にしっかりしていて、登場人物が魅力的。頭の中でアニメーションになって展開されるくらい。(鶏冠は鈴さんかな。笑)
ラノベとして発表されたとは思えないくらいの落ち着きでかつ読みやすい文体・展開速度。またファンタジーではありますが、大陸・宮廷・神話…といった「舞台」と「モチーフ」が気持ちよくはまっているので、突飛さや白けは感じません。
天青たち登場人物の名前の由来は宝石だそう。宝石というのは美しいだけのものではなく、種類によっては毒を持っています。この作品はそんな宝石の名前たちによって壮麗に彩られながらも、常に正しく綺麗には居られない人間の有り様も映し出しているような -
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待ってました、第5弾。他レーベルでの既刊はあるけれど、じっと我慢です。この表紙画がすきなので。
前巻にて慧眼児勝負に負けてしまった天青は宮から追い出されてしまったものの、慧眼を御すべく修行をするため、白虎峰へ向かう。なぜか隣には、櫻嵐姫。まぁ、破天荒さで言えば、隣に並ぶ者の居ない姫なので、ある意味一番安心かもしれない。
ひとの素養は、その育ちの貴賎には関わらないということを改めて感じました。
おそらく、あのひととあのひとが繋がってて、それは敵なのか味方なのか。
うーん。続きが楽しみです。
それはそれとして、一箇所だけ、毒を盛られたのが逆になってるところがありました。校閲ミス? -
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ネタバレ前作でも感じたけれど、
作者の(というか登場人物の)死生観がすごく今の私が考えていることと重なって、入り込みすぎるくらい入り込んで読んだ。
一気に読んで、寝てしまって、
起きてもなおふとした時に考えてしまう。
死ぬということ、
いつ死ぬかわからないし、
死ぬとわかってからでは何もかも遅い。
生まれた時からもう私たちは少しずつ死んでいっているのだ。
喜多山が祖父と重なった。実家の母に会いたくなった。もしかして癌を隠してる可能性だってあるかも。
くるみちゃんと自分が重なった。好きなことをやろう。
そして何かを残したい。
余談だけど、天堂さんの天使オチにはビックリしたけど納得した。そしてゾン2か