榎田ユウリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宮廷神官物語、2冊目。
架空の麗虎国が舞台のアジア風王朝ファンタジーです。
若き宮廷神官の鶏冠は、慧眼児(えげんじ)を探しに行き、候補として村の少年・天青をはるばる連れ帰りました。
慧眼児とは、善悪を見抜く力がある存在。
何とか慧眼児として認められた天青ですが、ふだんはただの田舎育ちの男の子。
神官書生として、教育を受けることになります。
責任を感じた鶏冠は、距離を置いて厳しくしつけようとしますが、すっかり鶏冠に懐いている天青は、ちょっと寂しい…(笑)
宮廷の状況、王や側室、有力者、神官などの力関係。
学校生活で新入りに起こりがちな波乱などを描きつつ、物語は展開します。
目立たず本を読んでいられればいいと思っていた鶏冠だったが、もうそういう生き方は出来そうもない…?
役者が揃った感じで、盛り上がり、とても面白かったです☆ -
Posted by ブクログ
基本的に一冊で完結してくれてるから、前巻を読んだのが年単位で昔になるけど、まあ、読めるか…、と、思って読み始めた結果、若干わからん部分があった。
わからんことはない。著者の小説なので、読んでいるうちに
「あ、そういうことがあったのね」
と、思えるんやけど、著者に伝聞でこれまでのことを訊くより、自分で読んできているほうがもっと揺さぶられるシーンが多かったやろな…、とは思った。
著者と作品に対して申し訳ない。
…が、めちゃくちゃ面白かった。
今回も泣きそうになりながら読んだ。最後の「終わってほしくない」と、思うあたりが切なくて切なくて!!
終わってほしくないって泣きたくなるときは切なくて悲しくて苦しいんやけど、それだけの物や人に出会えたってことは、客観的には幸せなのよね。
この小説は、若い人には響かないんやろうか。成功するかしないかばかり問われるスピード社会の若い人には、結果なんかよりも
「やりたいことをやる」
ことや、他人やハイレベルな人たちと比べられるほど情報量のが多い社会の若い人には
「何もないところから自分たちで作り上げた」
と、いうことの偉大さは、二番目三番目になっちゃうのかな。
もしそうやとしたら、それはそう感じる若い人が悪いのではなく、そういう社会を作ってしまった大人に問題があるよね。
小利口になんてならなくていいや。物事をたくさん聞いて、理解しなくてもいい。
それよりもっと、自分自身の声に気付けるような人に育ってほしいな。
どうもアカン。我が子目線で読んでしまってアカン。しかし娘におすすめしたいシリーズやけど、彼女には響かないのかもしれない…。笑
そして社会の流れなんて変えられないから、わたしらみたいな普通の大人がやることは、自分自らが「やりたいことをやる強さ」を持つことなのかもしれないな。
それって結構難しいもんな!
自分の都合ばかり押し付けるのではないし、自分がやりたいことをやるためにある程度周囲の都合を聞かねばならんところはある。かといってそれだけしかできず、自分を殺すばかりがよしではない。そんなものは美徳でもなんでもないし、所詮他人は他人事なので同情すらもらえないもの。
自分を抑えつつ、周囲に目と気を配りつつ、なおかつちゃんと主張する、と、いうことが、いい加減できないとあかんよな。
反省。
「自由と暴走は違う」、まさにその通りやった。
やると決めてやることも、ゼロからはじめることも、そろそろ若さといういきおいがなくなりつつわたしには結構しんどいよ。
でも、しんどくてもできるかもしれないことがあるなら、たしかに「好き」のパワーかもしれない。
好きな気持ちは、確かに力が湧くかも。何かを嫌い続けるのは疲弊しかしないかも。
だから嫌いなものを好きになれ、じゃなくて、嫌いなものとはさっさと距離を置いて、好きだけを追いかければいい、って話。
これは、わたしらの時代よりも今の方がもっと自由度があがっているはずやから、「今の時代のほうがいい」って言えることの一つかもしれないよ。
どんな些細なことでもいいもんね。ちゅうか、「これをやろう」と決めて実践するなんて些細なことしかできひん。それでも続ければ些細なことが自分にとっては大きなきっかけになるのだ。
わたしらの時代はまだ、わりとそうやって生きてきてるかもしれない。
そうして最後に「人生は旅みたいなもの」って言えたらいいな。年長者が「旅の恥はかきすて」なんて笑ってくれたら、きっと心強い。
そんな人がいてくれたらいいなと思っていたはずが、だんだん、わたしがそう笑わないとアカン年齢になってきている。いつまでも成長しないなあ。笑 -
購入済み
壮大
榎田先生らしい、壮大にして、やはり元気で気持ちのいいキャラが多いです。特に 櫻嵐は榎田先生らしい女性が描かれてました。
やんちゃで正義感もあるが 諦めない天青。
天青を導き、自分の過去や生い立ちに鎖をもつ鶏冠 2人の深く思う家族のような情が、いつしか国を支えていく。権力争いや血なまぐさい 宮廷で逆境に合いながら 真の仲間を作り
信じ合う壮大なファンタジーです。
赤烏推しです。(笑)
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Posted by ブクログ
ほんっまにこのシリーズは、可愛い高校生たちが出てきて一生懸命10代をエンジョイする…(死語が混じっていますがお気になさらず)、昨今あまり見ないサワヤカ系文庫で、
「著者って、こういうピュアピュアでキラキラの作風もあらはるんやなあ」
なーんて思ってたら、
甘い甘い!! (どーん)
ウスウス思ってたよ。毎回毎回いろんなアクシデントを乗り越えて、
「さあ、舞台の本番やで!」
っていうところまでこじつけたと思ったらラスボス的な大ハプニングが待ち構えてる感。
クロがいい加減かわいそうやから、やめてあげて!
と、思うこの感じ…。
ああ…、やっぱり著者デスヨネ…(笑)。
(宮廷神官しかり、妖琦庵夜話しかり)
著者ってどこまでもSやわ。ほんまエスエスしい。
そ れ で も 読 む け ど も な!!! (どーん)
最終的にはどこかへたどり着いてると、そこは信じたい。
ハッピーエンドなのかそうでないのかはわからんけど、作中の人物が納得する形のオチがつくと信じたいねん。
(最早半泣き)
さて…。6巻は、クロだけじゃなくてトンボもかわいそうやし、芳先輩もかわいそうやし、渡子まで不憫やった……。
いらんことをした演劇部の2年生男子は名前も登場しなかったので、
「理由もなく浅はかな行動に出るような馬鹿さ加減は、レギュラー陣には振らないのね…」
と、そこは著者のやさしさを見たな~って思ってたのに…。(;^ω^)
最終的なオチはもっと深そうやった。えっ、これ、黒幕だれ!? 渡子なの!?
渡子もおおいにこじらせてる子やろ。
ジワジワと蛯原くんのこじらせが薄まってきてるんやから、渡子も薄まってくるんちゃうの、そこは…?
青春スポ根系の登場人物って、技術云々よりメンタルがめっちゃ強い描写が多いよね。
実際、スポ根系で主役をやろうと思ったら鉄のメンタルが必要なのかもしれへんけど、このシリーズに出てくる高校生たちは、特別鉄のメンタルを持ってるわけではない。
とにかく
「大丈夫」
と、唱え続けておかないと不安に流されそうなクロはもちろん、今回は芳先輩の違う一面に、そうなのか、って思ってねえ…。
芳先輩が諸悪の根源ではなくても、演劇部とのいざこざのきっかけを作ってしまった、と、いうくだり。
私ならきっと、諸悪の根源だろうが、きっかけだろうが、自分のせいで、って落ち込むんやろうな~。
それって、落ち込んでますアピールで、自分は被害者ですって思いたいのかもしれへん…。(と、今年一年かけて思った)
それよりも、芳先輩のように、自分の意思でやったことに対して周囲が自分の近しい人に悪意を向けることと、自分の意思は別物として捉えられるのは、いいな、って思ったのよ。
「迷惑をかけてごめん」
とは、謝るけど、
「自分さえいなければ」
とは、ならない芳先輩に、さすが、こういうとろこがスターなんやなあ、と、思った。のに…。
芳先輩も人知れないところで泣いていたりして、やっぱり、そうよね。なかなかそんな簡単に切り離したり、できひんよね、と、じわっときてさ…。
そもそも、クロの「周囲を巻き込むほど明るくて前向き」も、元々そういう要素があるとしても、だからって周囲に何を言われても傷つかないというわけではなくて。
芳先輩のスター要素も、同じなんやろうね。
それぞれが、それぞれを活かす道を知っていて、必死にそれを演じようとしてる。
演じるというのは悪い意味ではなくて、そうすることによって、物事も、自分も前に前に進めるならそれでいいやんか、ってこと。
でも、時々は演じるのにくたびれて本音を吐露したくなる。
クロにとってその存在はトンボやったわけで、芳先輩にとってのそれは…。
やっぱり、トンボやったりしたら、ちょっと、嬉しいな。(私が)
どんどん全面に出ていく人もいれば、それをずっと影で支える人もいる。
私はそのどっちでもないけど(ないのか)、どちらかしか選べないなら前者やろう。それだけに、後者の存在って憧れるねん。笑
だからこそ、「巻き込んでくれてありがとう」っていう遠見先生のセリフに、うっかり泣きそうになったよ。
たくさんの人を巻き込んでいろいろやった数年前に、このセリフをいうてもらえたら、たぶん泣けた。
お疲れ様、とか、いつもすごいね、とか、そういう賛辞なんかより、一緒にできてよかった、嬉しい、だから、「巻き込んでくれてありがとう」っていわれるほうが嬉しいんやわ。
たぶん私は今後人を巻き込んでいくような存在にはならんと思う。むしろどんどん巻き込まれていく路線にいくやろうから、巻き込みながら足掻いてる人に何かを伝えたいなら、このセリフなんやなと思った。
巻き込んでるから、巻き込まれてるから、責任があったりなかったりするんでもない。
巻き込まれる側にもちゃんと責任があって、そこが難しいところやねんけどさ、人をいい気分にさせるのもその逆も、結局人なんよねえ。
だからこそ、悪い気分に敢えてさせないようにお互い気を使えればある程度丸く収まるんちゃうの、って思うんやけど…。
まあ、そういう理論で生きていない人もほんまに世の中にはいてはるわけで…。
みんな責任を持って立っているにしろ、理解できない考え方同士が集まると徐々にズレが生じていって、最終的な落としどころがわからん。
どこかへ責任を押し付けたらどこかに落としどころができた気がするから、つい、責任を押し付けがちになるんやわ。
うんうん、責任感が強いって、何十年も言われてるわ、私。
そういうときにやたら責任をかぶってグルグルしがちなのは「余計なお世話」かなと思ってたけど、いいように言えば「責任感が強い」って面でもあるんやね。
そこはそれ、美点として持っておこう。笑
人に押し付けてのうのうとできるようなタイプではないと。
それやったら、自分がかぶるほうがまだマシと。ただし、キャパは少なめと。笑 ←あかんやろ
自己嫌悪っていう感覚は、人間にしかないんやって。
確かにそうかもなー。自分で自分を否定してばっかりやったら、動物として生き残れないもんね。
ある程度の自己嫌悪は必要やけど、過剰なものはいらん。
今回この本を読んでしみじみ思ったのは、そこやったかも。あれ、いつもそうか。笑
落ち込まないのは無理だよ。
自己嫌悪をまったくしないのも無理。自分を演じ続けるのも、無理。
でも、それでもやろうって思えるのは、仲間がいるからやと私は思う。青臭くてすみません。
前述の通り、自分のためにやる以上に仲間のためにやるほうが、もっと底力が出せると思うのよ。
だから巻き込んでくれてありがとう、なんやと思う。
仲間意識がめっちゃ高い私なので、このシリーズを読むといつも
「ああ、仲間ね…」
って思う。
でも、蛯原くんみたいに一人でがんばる子もいてるわけで、どういう感情を持つかは、読み手によってさまざまなんちゃうんかと思う。
自分のやりたいことを突き詰める強さがいいと思うかもしれへんし…。
タイトル通り、基本「傾き者」ばかりが集まった話なのかな。
数馬や梨里先輩なんてわりと普通(?)な気がするけど、傾き者がいるから、「普通のスペック」も、また際立つわけで…。
うん、やっぱり、
「ああ、仲間ね…」
って思ってまうな。笑
それぞれに役割があるから、「この人はいらないな」とか「この人の代わりは誰でもいいな」には、ならない。
この世には、「やる」か「やらない」かの二択しかない、なるほどね。
「できる」か「できない」ではないところがミソ。
ほんで、何が正しいとか間違ってるかは主観の問題というのも、非常に納得した。
私にとって「間違っている」と、思うことを主張する派閥では、私のいうことのほうが「間違っている」んやもんね。そりゃあ、どこまでいっても平行線だよ…。
(だからまあ、とっととやめたいわけやけど@気重業務)
結局、正義って何かっていうと、「力のあるほう」らしい。
それも、まあ、そうなんかもしれへんな。スポーツと違って派閥系の「力のあるほう」は、根回しとかそういったものが大いに作用するので、なおさら私にとってはついていけない世界でした。
スポーツの「力のあるほう」は、納得できるんやけどね~。勝ったらよし、みたいなわかりやすさなら。
大人びるのは大人になってからでいい、そうやろうそうやろう。
じゃあ、大人になるっていうのは、いつだよ。ハタチなんて答えは求めてへんよ。笑
先がわかったようなふりして何やらいうのは、先達がいる場所ではいくつになっても「大人びる」に、値するのかもな。
だったら、年齢はすっかり「大人」な、私も、わかったような言動はいらんのかもしれへん。
今だ。今。とにかく今。
自分を見失うほど混乱することが「好き」の感情の一種なら、その混乱に溺れてみたいと思うよ。
周囲の迷惑はとりあえず、混乱している自分はきっと、楽しくて仕方ないと思うもの。
(辛いこともあるやろうけども…)
それも、もうできないと思うのもなんかおかしいし、いやいや、実際、二次にはすっごい混乱してるか。笑
私も、とっても聞き分けのいい子でしたよ。ええもう結構自信ある。
その反動が、大人になった今にきてるとも思う。笑
こじらせると厄介やね。ある程度の聞き分けのなさは、子どものうちに消化しておいてほしいな。笑
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■玄番(げんば)
1 玄蕃寮のこと。また、そこに所属する役人。
2 「玄蕃桶(げんばおけ)」の略。
3 「玄蕃石」の略。 -
Posted by ブクログ
ネタバレお見事!
栞を挟んだのはp234。天青と鶏冠が苑遊の残した慧眼児(天青)宛の書状を読む場面。何が書いてあったのか知る前から私は泣いた。天青が泣いてるから…。
p236きっと、鶏冠も泣く。
読者だって泣いた方多いのでは(ToT)この書かれていた言葉はここであえて記さない。心のなかにそっとしまっておきます。もしかしたらユウリ先生はこの言葉を書きたくて『宮廷神官物語』を執筆されたのかな?とふと思った。
冒頭の短い文章は幼い頃の苑遊。そして高窓から苑遊の手にとまった頭の赤い鳥。幼い頃の心のよりどころだった赤い鳥を苑遊は鶏冠と重ねてみることがあったのかもしれない。
今回の表紙は成長した天青とハクちゃん(*^^*)私は読書中に三回ほどこのイラストを眺めました。
p126天青が青い魚になって鶏冠の記憶を取り戻す場面。表紙の水泡が暗示をあたえてる。p204大神官選定の場面。イラストの両目の色が!p261(ラストページ)終章の瑛天青師範が書生たちに慧眼児は自分だと披露した場面。イラストの天青はここの場面を描かれたものかな?
葛西リカコさんのイラスト好き♪登場人物紹介ページに見とれてなかなか本文読めなかった(´- `*)
私の心残りは天青、鶏冠、曹鉄の三人の談笑シーンが最後に見られなかったこと。続編に期待してます(´▽`*)もちろん櫻嵐姫のことも気になってます!早く読みたい(^-^)/