榎田ユウリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宮廷神官物語、2冊目。
架空の麗虎国が舞台のアジア風王朝ファンタジーです。
若き宮廷神官の鶏冠は、慧眼児(えげんじ)を探しに行き、候補として村の少年・天青をはるばる連れ帰りました。
慧眼児とは、善悪を見抜く力がある存在。
何とか慧眼児として認められた天青ですが、ふだんはただの田舎育ちの男の子。
神官書生として、教育を受けることになります。
責任を感じた鶏冠は、距離を置いて厳しくしつけようとしますが、すっかり鶏冠に懐いている天青は、ちょっと寂しい…(笑)
宮廷の状況、王や側室、有力者、神官などの力関係。
学校生活で新入りに起こりがちな波乱などを描きつつ、物語は展開します。
目立たず本を読んで -
Posted by ブクログ
基本的に一冊で完結してくれてるから、前巻を読んだのが年単位で昔になるけど、まあ、読めるか…、と、思って読み始めた結果、若干わからん部分があった。
わからんことはない。著者の小説なので、読んでいるうちに
「あ、そういうことがあったのね」
と、思えるんやけど、著者に伝聞でこれまでのことを訊くより、自分で読んできているほうがもっと揺さぶられるシーンが多かったやろな…、とは思った。
著者と作品に対して申し訳ない。
…が、めちゃくちゃ面白かった。
今回も泣きそうになりながら読んだ。最後の「終わってほしくない」と、思うあたりが切なくて切なくて!!
終わってほしくないって泣きたくなるときは切なくて悲し -
購入済み
壮大
榎田先生らしい、壮大にして、やはり元気で気持ちのいいキャラが多いです。特に 櫻嵐は榎田先生らしい女性が描かれてました。
やんちゃで正義感もあるが 諦めない天青。
天青を導き、自分の過去や生い立ちに鎖をもつ鶏冠 2人の深く思う家族のような情が、いつしか国を支えていく。権力争いや血なまぐさい 宮廷で逆境に合いながら 真の仲間を作り
信じ合う壮大なファンタジーです。
赤烏推しです。(笑)
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Posted by ブクログ
ほんっまにこのシリーズは、可愛い高校生たちが出てきて一生懸命10代をエンジョイする…(死語が混じっていますがお気になさらず)、昨今あまり見ないサワヤカ系文庫で、
「著者って、こういうピュアピュアでキラキラの作風もあらはるんやなあ」
なーんて思ってたら、
甘い甘い!! (どーん)
ウスウス思ってたよ。毎回毎回いろんなアクシデントを乗り越えて、
「さあ、舞台の本番やで!」
っていうところまでこじつけたと思ったらラスボス的な大ハプニングが待ち構えてる感。
クロがいい加減かわいそうやから、やめてあげて!
と、思うこの感じ…。
ああ…、やっぱり著者デスヨネ…(笑)。
(宮廷神官しかり、妖琦庵 -
Posted by ブクログ
ネタバレお見事!
栞を挟んだのはp234。天青と鶏冠が苑遊の残した慧眼児(天青)宛の書状を読む場面。何が書いてあったのか知る前から私は泣いた。天青が泣いてるから…。
p236きっと、鶏冠も泣く。
読者だって泣いた方多いのでは(ToT)この書かれていた言葉はここであえて記さない。心のなかにそっとしまっておきます。もしかしたらユウリ先生はこの言葉を書きたくて『宮廷神官物語』を執筆されたのかな?とふと思った。
冒頭の短い文章は幼い頃の苑遊。そして高窓から苑遊の手にとまった頭の赤い鳥。幼い頃の心のよりどころだった赤い鳥を苑遊は鶏冠と重ねてみることがあったのかもしれない。
今回の表紙は成長した天青とハクちゃん(