榎田ユウリのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「妖奇庵夜話」シリーズ、全10巻読み終えた。妖怪のDNAを持つ異質な存在としての妖人と人間。マイノリティとマジョリティの社会の話がベースにあり、探偵ものとしておもしろく読めるさすがの構成だった
1巻ごとにミステリが用意されていて10巻(実質9巻)を通してシリーズを通しての人間ドラマや謎も用意されているので順番は守って読んだほうがいいかもしれない。婚姻制度、ジェンダーなどの要素を入れつつ、ストーリーのなかでは明確なメッセージを打ち出していて魚住くんシリーズでも思ったことだけれど榎田先生は社会の抱える問題を物語に組み込んでいくことがうまい…。文体も読みやすくて気負わずに手に取れるところも好き。疲れ -
Posted by ブクログ
久しぶりのレビューは大好きな榎田ユウリ!
そして待ってましたの第二弾‹‹\(´ω` )/››
ゆるふわ男子の企業相談に始まり、秘密ありありの美少女&オカメインコ、イケメン神鳴の悩み…
榎田ユウリのセリフのテンポ、間や掛け合い、脳内再生される一人称は立板に水のごとくで、とにかく読んでいて気持ちいい!!
もう私のドストライクの作家さん:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.
一見軽そうに見せて内容は深くてそれも良い。
そしてこの表紙です!!
中村明日美子先生の美しいアラフォー男子2人…
眼福のメガネ男子ポッ(*゚.゚)(゚.゚*)ポッ
人としてどうなの?ってリッちゃんだったけど蔦屋敷の変 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全5巻。ついに読み終わってしまった。
最終巻である「夏の子供」が1番好きだ。
太一と魚住のふれあいが温かくて微笑ましくて、とっても好き。
あ、あとお祖母さんお手製の肉団子が食べたい。
沢山の出会いと同時に、沢山の死が描かれているシリーズだった。
魚住を通して、いつか迎える大切な人との別れ、自分自身が居なくなったあとのこと、そしてそれは突然訪れるのかもしれないという現実を考えざるを得なかった。
魚住のあまりに不運な生い立ちに胸を痛め、久留米やマリ、サリーム達との出会いを得て取り戻していく魚住の人間らしさに胸が温かくなる。良かったね、と魚住をだきしめたくなる。
このシリーズに、みんなに出会えて -
Posted by ブクログ
あ〜読み終わってしまった、、、
でも魚住と周りの人々の人生は川の水のようにゆるやかに流れて続いていくんだなと思える、本当にほんとうに良い終わり方でした。
「そうだよね、人は生まれるんだよね。死ぬ人もいるけど、生まれる人もいるんだ」(p.319)
魚住のこのセリフが全てだった。
最初にこのシリーズを読んでから8年の間に私も大事な人を何人か亡くし、心の病気にもなりました。なぜ今この本を再読しようと思ったのか自分にも説明はつきませんが、何か導かれたように思えます。魚住と周りの人々の言葉に私は何度も救われました。
「全然知らない人が死んでも、べつに悲しくないでしょう?ちょっと知ってる人だと、や -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めてこれを読んだときから10年近く経ってしまって、内容もすっかり忘れてしまっていたけれど。最近なぜかずっと読みたいと思っていてやっと読めた。
こんなに痛くて辛くて愛しいお話だったんだ、と泣きに泣いた。
ここからは私の話も書かせてください。
これを初めて読んだ時はたぶん感動とかで泣いていたと思うけど、今ほど痛みは感じていなかっただろうなーと思った。
というのも、数年前(=初めてこの本を読んだ数年後)に私も相次いで大切な人を突然亡くして心を病んだので、今の自分が魚住の経験の一部をなぞっているようでとにかく辛かった。
だから魚住が久留米を怖いと避けたときも、直感的に彼の気持ちが分かる、と思 -
Posted by ブクログ
40間近のメガネイケおじ×2と子猫。
そして愉快で個性豊かななシェアハウスメンバー。
明るい話かと思いきや、なかなか地に足着いたというかハードな背景というか現実的というか。榎田ユウリ作品だなぁ。
人間関係、人生上手くいくばかりじゃないよってのが多く描かれるよね。でもそんな時にどう立ち直るのか。乗り越えるのか。考えを改めるのか。そこまで描かれているから安心する。
行動心理学やらなんやらウンチクが好きなので「へぇ!」感心しながら読んだ。ディベートもっとしてくれてもいいんだよ。会話がテンポよく、ダラダラせず一気に読んでしまった。
ラストは予想と違ったが、今後が楽しみな終わり方。
むぎちゃがと -
Posted by ブクログ
ネタバレ冬の海から始まり、夏の海で締めくくられる。
伊織と青目の海辺の散歩と、伊織と脇坂の海辺の散歩。
対極的な二つの散歩。
伊織が脇坂を労る会話のシーンでは、脇坂の弱さを包み込むような優しさで涙を誘われた。
視覚を失っても、強く聡い伊織に戻って、夷とマメの家族と慎ましく暮らしている感が幸せな気持ちにさせられた。
脇坂はどんどん重くなる責任・期待に押しつぶされそうになったり、大人の階段を絶賛登っていて、伊織のことを思って妖琦庵から足が遠のいていたって言うのが、脇坂らしい。
伊織との会話で吐き出せて、救われて、また妖琦庵に行きたいと思えるようになってよかった。
伊織と脇坂の漫才のようなやりとりをず