榎田ユウリのレビュー一覧
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ネタバレ鵺、青目どっちの死に方も納得。
青目は望む形での最期だったから幸せだったのでしょうか。
青目の死体が見つからなかったということは生きてるのかも、そのうちなにかヒントがくるかも、生きてるような気もするし…どうなんでしょうか。
青目に心を寄せる時がくるとは思いませんでした。
愛に飢えてた、兄が大好きだった。
ただ求める愛の形が歪だった。
伊織の着物の柄を脇坂に答えさせてるとき、ん?と思ったけどほんとに目が見えなくなってたとは。
だからお茶も脇坂に…そうやって伊織が視力を失っていることが徐々に分かってくるの辛かったです。
伊織が死ぬことでしか青目を止めることはできないと思ったけど、目を差し出す -
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いわゆる毒親の話。正直読んでいて辛い内容だった。
青目がとうとう伊識の家族・マメを攫おうとしたり、徐々に行動が過激になってきてしまった。
青目の幼少期も毒親に虐げられ、そこに
対しては罪はないし、同情と呼べる感情も 沸くが、逆手に取って同じ?境遇にいる人を貶めるのはいただけない。
出てくる毒親が本当に醜く感じるし、物語として咀嚼するのに業を煮やした。 今作はシリーズの中でも苦手な作品だろうなと思う。
その点、とても際立っていたのが伊織の肝の座りっぷり。
甲藤を嗜めるために、甲藤の悪業が伊織の為を思ったものだとしても、回り回って、伊織を害なす物として返ってくる…そんな事を言おうとし、焼けた -
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ネタバレ読み終えて、今回のタイトルを改めて思い出すと目頭が熱くなった。
今回、話の中で何度も同じ情景とフレーズが繰り返される。その場面はなんだか自分が夢を見ているような、酩酊しているかのような心地にもさせられた。
まるでループものの映画を見ているような感覚に陥る。
そんな中でも、マメの強い感情が噴き出す出来事があったり、妖人に対しての謂れの無い差別があったり、心を揺さぶらることも多かった。
マメ(トウ)の行為は許されるものでは無いけれど、辛い現実・施設から逃げたことでウロさんに出会えたことが幸運・更正のきっかけになっていて、ウロさんがこんなに作品の鍵になっていたとは衝撃的だった。
あまり頼りない -
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ネタバレやはりこの著者は文章を巧みに扱い、物語を創る
回想やレコーダーへの録音
脇坂以外が一人称で話が進んでいるときは重要ポイントだから気が抜けない
いつになく物語のスピード感があり、すんでのところで伊織が青目の犠牲にならずにすんだり、伊織と鱗田の行動の裏で、脇坂や夷が事件に対峙していたり、緊迫感があった
珍しく伊織と鱗田コンビで動き、脇坂が活躍するのも新たな一面だった
被害者の孫たちも祖父が過去起こした事件が引き金となっていることを知り、関係性は以前のままではいられないだろうな、と
青目の手引きがすべてうまくいけばいいと思わないけれど、洋はうかばれたのだろうかと考えてしまう
今回はおでんのちくわ -
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2冊目のテーマは「家族」といったところでしょうか。随所随所に「家族とは」と言うような問いを投げかけてくる。印象的だったのは伊織の序盤の「いいえ、家族ですよ。血縁関係がないだけで。ねえ、マメ?」、終盤の「ーーーそれから、うちに帰りましょう」。
さらりと伊織は家族への優しい言葉を言ってのけるけれど、常に心の底からそう思っていなければ、簡単にこういった言葉は出ないんだろうなぁ。
そして、それをしっかり受け止められているマメもいじらしい。
「件」の親子たちは血のつながりがあるのに、うまくいかない、いってない。けれどマメや伊織、夷からの家族の温かさを知った照子は月並みな言い方だけれど、これから家族の絆を -
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説定が興味深い、「妖人」は妖怪ではなく遺伝子上 人間と異なり、ある能力が秀でているだけで、それ以外は人間と外見も生活も変わりない。だから近年まで妖人の存在が知れなかった。。。
内容は、世界状勢が不安定な現在(2022.4)に読んだからこそ、刺さった。
「他人は何を考えているかわからない。だから 他人が怖い。他国民が怖い。他民族が怖い。言語の違い、肌の色の違い、文化の違い。それらは時に平和に交流し、多くの益を生むが 争いの元にもなる」・・・。「ぼんやりとした恐怖は差別を生む」 。(P147)
この物語は人の悪意が根幹になる物語で、悪意を持って人を害す・傷つける、、、意図的にそれをする人はもち -
購入済み
宮廷神官物語り
最後まで夢中で読みました。電車を乗り過ごしてしまうほどドキドキしました。先を想像してしまうのですが、いつも想像以上のストーリーで楽しく最後まで大満足でしたら。
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ネタバレ感動!感嘆!最高!
大興奮の気持ちと、これで本当に終わってしまうという寂しさ。
本編11巻分の物語で本当はおしまいで、この12巻は後から書かれた追加の物語なんですよね?(どこかでそう見かけた)
正直なところ、1冊1冊の評価で言えばこの12巻が1番楽しかった✨
というのも、これまでの11巻があるから。
これまでの物語での登場上人物たちの人がら・生き方・辿った歴史、関係性などがあるからこそ、この12巻が最高に楽しい。
11巻分の物語を振り返り、
「あの頃はああだった」「こうだった」
と登場人物たちが振り返るシーンが度々あるけれど、読むこちらもその振り返りに参加するように、過去の物語を思い出し -
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ネタバレ胸熱❗️
収まるところに収まった物語ですが、その収まりで安心した。
これまでも目がうるうるとするところもあったけど、11巻では何度も涙しました。
人と人との繋がりについて、怖いと思うのはその人の中から消えてしまうこと。
その恐怖を感じて、感情移入して泣いてしまいました。
ここからネタバレです。
落馬した10巻の後の展開として、ありきたりではあるけれど、記憶喪失となった鶏冠。
その記憶喪失から派生する切なさに涙しました。
鶏冠や天青の、苑遊への思い。
完全に憎み切れるものではなく、忘れられる人ではないこと。
読者としても、そのように描かれたのはよかったな。
これからも風のように、生きて -
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ネタバレ今回は天青はさほど出てきません。
天青は天青で、また過酷な旅に出ようとしています。
この慧眼児、ほんと山育ちでよかったよね!
気軽に旅に出られる慧眼児じゃなかったら、物語すすまないわ!
そして櫻嵐。
これまでもそうだけど、やっぱり格好良すぎるわ。
惚れるよね。
女人だからこそ、情報を得ることが何よりの武器であると、語られていますが、
情報を得るということは、武器であると同時に、あらゆる心労を得るということでもある。
その心労を、「迷いはあっても悩みなし」として跳ね除けてしまえる強さに格好良さを感じます。
とはいえ、曹鉄の悩み、天青の心配、
その受け皿になってくれる櫻嵐の懐の広さ。
情報を得