榎田ユウリのレビュー一覧
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どんどんと物語を深く濃く読み続けたこれまでの8巻があり、
8巻の最後ではこれからのさらなる波乱・クライマックスを思わせる内容と、その前の静けさを感じて、
そして読んだ9巻!!
まさかの外伝!短編集!
と少しずっこけたのですが、あえてここで短編集を持ってくるのは一呼吸おけていい塩梅かも。
ハラハラが続くお腹いっぱいよりも、箸休めの1巻があると、クライマックスも際立つというものです。
この外伝集は、時系列に短編が構成されていて、
1巻の頃の天青から、8巻の天青まで。
天青が全ての短編で主人公というわけではないけど、どの話もマイナス要素がなく、ほのぼのと前向きに語られています。
いろんな苦難 -
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ネタバレだよねー、だよねー、そうなるよねー!
なラストです。
即座にネタバレしますが…
ここまであれだけ言葉として、鶏冠の思い出として出てきた葉寧。
あれだけ出てきたんだから、そりゃ出てきますわ!
この巻の中で、鶏冠が葉寧の死因については「分からない」と言った時点で、出てくるわーと思ったけど、苑遊のところに出てくるかー。
登場の仕方が、自分を見殺しにした兄に恨みを持って…という感じだけど、今後の展開、どうなるんでしょうね⁈
それにしても、
苑遊の目的って本当に鶏冠だけなの?
その執着って恐ろしい。
あんなにも明確に意思を持って、虎視眈々としていた虞恩賢母でさえ、あんなにも打ちのめされた今 -
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ネタバレ動の6巻から、静の7巻へ。
渦巻く大きな流れを感じながら、話としては大盛り上がりですが、その動きは「静」の7巻で話が進んでいきます。
ひたすら、「静」として、それぞれが身動きが取れないような、心の内側に向かうような、そんな「考える」ことが多くなる1冊。
これまでの6巻では、比較的動くことが多くて、考え込むよりも、動いてわかりやすい物語だったので、この考え込むような1冊があることで、また宮廷神官物語の深みが生まれたように思います。
こういう内内の気持ちに向かっていくような書き方が多いのも好きなので、読むのが楽しかったです。
より登場人物たちの心情を理解する1冊は、これまで6巻の話があった -
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ネタバレわー!わー!
この1冊の大どんでん返し感というか、帯にある「快進撃」というか、そんな気持ちに全身覆われるラスト!
6巻は冒険の1冊でした。
これまで6巻も、冒険といえば冒険でしたが、
いろんな策略や罠の中に身動きがままならない状態を感じながらの物語でした。
この1冊は、もっと爽やかな風が吹くような冒険。冒険を楽しむ冒険として、策略や罠の息苦しさを感じることがなく(もちろん全体の話の流れとしては有るのだけど)楽しめるハラハラドキドキワクワクな話。
きっと山の中が多かった話の中で、初めて海の冒険だったからというのも理由かも。
5巻のラストでは、虞恩賢母と苑遊の怪しさが含まれていて、その怪しさ -
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ネタバレ4巻は、段々と渦巻いていく罠に嵌められていく1冊、しかし最後の最後には宮中から追い出されながらも希望を感じる終わり方でした。
その希望を引き続いてはじまり、追われる身という緊張感は何処へやら、ほのぼのとした雰囲気で読みはじめた5巻です。
この5巻で天青はまさしく修行をします。
慧眼児としてついに開眼した天青の成長、そして成長のための過程には心揺さぶられます。
ここからネタバレです。
3巻の最後に声だけで登場した『敵』がまた出てきますが、そこで「女官」と描かれた人物。
この「女官」もまた声だけでの登場で名前は分かりませんが、読者が知ってる情報を集めると、当てはまる人物は「苑遊」しかいない -
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ネタバレこれまでの3巻は、起承転結の「起」であったのだなぁと思う1冊でした。
文庫本発刊と同時に読んでる方には、残り何冊あるかわからない状態で読むわけなので、これまでの3冊での話が軽く感じたかもしれないけど、宮廷神官物語が全12巻あるということを知りながら読むと、これまでの3巻が起承転結の「起」として軽い内容であっても今後の「承転結」と続いていくことの期待感で、軽い内容でも納得のものとして読めました。
そんな「承」の一冊目となる第4巻です。
相変わらず1冊はページ数としては薄いですが、これまで構築してきた「起」の3巻を思うと、このページ数の薄さにも重厚さを感じます。
まだ、「承」は始まったばかり -
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ネタバレ今回の物語も、とても読みやすい内容でした。
受け入れやすく、わかりやすい、それがこのシリーズのいいところですね。
もっと重々しい内容が好きな方にはライトすぎる部分もあると思いますが、テーマになることには、考えさせられることがたくさんあります。
ここからネタバレです。
拐かされた天青が、隷民街で、民の現状を知り、自分ができることとして濾過桶を必死で作ること。
鶏冠が隷民街の子供たちに施しをしていること。
違う立場、違う状況で行っている行動が、とても似ているように感じ、
2巻で、2人が「似ている」と2度言われることがあったけど、今回は行動としてそれが感じられました。
『違う立場』であるか -
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ネタバレ久しぶりに面白い小説に出会った!と1巻でも思ったけど、シリーズの勢いは1巻だけでは評価し切れないと思いながら読んだ2巻。
うん、面白い。
シリーズものは登場人物も多くなるが、2巻目にしてまだ多いというわけではなく、1巻で馴染んだキャラクターたちに、さらに2巻でそれぞれに対する愛情も湧き、全ての登場人物に対しての感情移入をしてしまう。
キャラクターへの読者の愛着の湧き方もそうであるけど、物語の流れ、スピーディーさ、
時に残酷な描写も物語の緩急のために入れてくるあたり、すごくいい。
読みやすくて、焦ったさもなく、それでいて伏線が下手くそということもない、気持ちのいい作品だなあと思います。
そ -
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ネタバレああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!!
…と本当に叫びそうになりました。
ラスト・シーン
最後の景色。
なんだこの感情は。
エモいってやつか。
榎田ユウリ作品はこう、ぎゅううううっと胸を締め付けられるけど不快じゃない
笑顔のはずなのに涙が溢れそうになる
そんな終わりが印象的。
そして耽美なラストが中村明日美子さんのイラストで脳内再生される……
描かれていないところが妄…想像をかきたてる……
ああああああああぁぁぁ!!!!!
これ、本編完結ってところに期待をしていいんですよね!?!?
なにかが始まるんですよね!?
中村明日美子による青目先生のイラストも見たい…絶対