榎田ユウリのレビュー一覧
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榎田ユウリ新作、しかもタイトルから面白そうじゃないですか。ミステリー、表紙に男2人。榎田先生、相変わらずツボをついてきますね……!!
タイトルから結構しんみり、シリアスな感じかな?と思いきや、語り部の主人公がなかなか軽妙な語り口で、表紙のもう一人(右)もまた軽いノリで、二人とも過去は重いはずなのに苦しくならず読めました。
伏線があちこちあって、「あれはいつ回収されるんだろう」と思いながら読むのが楽しい。
この作者だからだと思うが、小日向への矢口の感情はどういう「好き」なのか深読みしてしまう。
話は終わっているが、続編が出てもおかしくない、というか読みたいと思う作品だった。もちろん「23年 -
購入済み
カブキブに拍手!
くそぅ、最後ギャン泣きしてしまったじゃないか!青春学園モノと言ってしまえばそれまでだけど、榎田先生の作品はやっぱりひと味もふた味も違うんだなぁ。歌舞伎という少し難しいテーマを、わかりやすく、それでも説明だけに走らない、物語と絶妙なバランスで展開していくこの作品。やっぱり見事な文章力、そしてキャラクター。もう、1人1人が本当に存在するんじゃないか?ってくらい生き生きとしている。背景も見事!アニメ化は何だかチープな感じがしたけど、原作は本物です。実写化して欲しい!!
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Posted by ブクログ
ネタバレ去年読んで最終巻手前で止めてたシリーズを夏の塩から読み直し、ようやく最終巻まで読みました。
読めなかったのは飽きたわけじゃなく、もったいなくて。
読みながら薄々感じていたものが確実になって、泣きながら読みました。メッセージの時泣いたのとはまた違う、なんだろう。
普通、BL、というかこうした同性愛ものだと嘘みたいにハッピーエンドだと思うんだけど、途中からBLなのか?と思うくらい二人の関係が自然なものになって、またテーマがもっと重いものが見えた。別にバッドエンドでもない。ハッピーエンドでもない。そうした括りが必要ないほど、自然に流れていく終わり方。
辛い、けど『進んでいる』。
辛い別れが多い -
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ネタバレ去年の10月にも読んでいるのだが、なぜかレビューを書いていない。泣いたのに。
そして今回もまたこらえきれず泣いてしまった。1年越しの再読で泣くってなかなかないのではと思う。
おそらく前回は早く続きを読みたくてレビューどころじゃなかったのかな!と思うので改めてレビュー。
途中薄々嫌な予感はしたけれど、なかなか残酷で、とにかく痛々しくて、でも非常に現実味を帯びた描写。
魚住に久留米がいて本当に良かった、と心から思える話だった。
そしていわゆるBL作品なのだが、読んでいると男同士とか関係なく、この2人の恋愛が羨ましく思えた。あまり小説を読んで思ったことはないのだが、なんというか、こんな恋愛をし -
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ネタバレグッドナイトベイビーという副題から薄々展開に勘づいてしまい泣いてしまった。
でもこの作者は『最悪の事態』で終わらせてくれないから嬉しい。例えば死ぬまで行かないにしても、トウが完全消失というオチも有り得そうだが、最後はグレーになった。なんという円満解決。
最初はあんなに悪い恐ろしい存在だったトウが、読んでいる側にとっても消し去り難い存在になった。だからこそ消えてはいけなかった。
伊織がトウを憎めなかったのも(愛しく思っていたのも)、マメ=自分、トウ=青目と重ねていたからかもしれない。そう考えると、伊織も青目を殺すことができないのでは。
一体どう決着をつけるのだろうか。
どうでもいいけれど、地 -
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魚住くんシリーズ(全5巻)
『夏の塩』
『プラスチックと二つのキス』
『メッセージ』
『過敏症』
『夏の子供』
辛い過去を背負って生きてきた魚住真澄。
久留米やマリ、サリーム、濱田さん、さちのちゃん。様々な人との出会いと別れによって自分の過去と真剣に向き合い、泣いて、笑って、恋をして。
彼が成長していく姿にはとても感動した…。
死はいつでも自分の身の回りにある。
もしも、自分の大好きな人が明日突然いなくなってしまったらどうなるんだろう。
今まで考えたようで考えていなかった人の生と死の関わりについて、この本を通して彼らと共に考えさせてもらえた。
榎田尤利(ユウリ)先生に魚住真澄というキャラ -
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魚住くんシリーズ完結編。
響子さんが就職して、そこでの仕事に悩み悲しむ「リムレスの空」
PTSDに苦しむ魚住、苦しむ魚住を救えなくて悩む久留米を描いた「 アイ ワナビー ア フィッシュ」 どんな濁流でも進んで行きたいと考えるようになった魚住くん。 魚住くんは強い、どんどん成長する。
太一くんを祖父母の家で預かり一緒に過ごした夏を描いた「夏の子ども」 魚住くんの強さは、強い子どもだからなんど感じた。 生き物の命にも違いがある、ラットより金魚よりあなたの方が大事だと伝えたい。 あなたが無事ならそれでいいと。 命を奪った悲しみがすでに罰なのだと、子どもに伝えられたらいいなあ。 -
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魚住くんシリーズ第3弾。 シリーズ最大の衝撃というだけはある。 やっと心を取り戻し始めた魚住くん。 そんな彼の前に、過去の魚住くんを思わせるような少女が現れる。 「僕のお母さんになってくれませんか?」 独特の感性で繋がる2人だが、少女は魚住くんの目の前で事故死してしまう。 今まで幾度となく出会ってきたであろう死。 しかし、心を取り戻し始めた魚住くんにとっては大きな大きな「死」となった。 展開が早くて読む手が止まらなかった。 魚住くんの何も感じないところがよかったのに…と思っていたけど、色々な感情を得たからこその辛さがある、とわかった。 BLという一言でくくれる作品ではない。 大切な人を失うとい
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