感情タグBEST3
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何度読んでも、魚住の生きてきた過酷な環境の中で久留米やマリちゃんサリーム、響子ちゃんに濱田さん諸々、みんなに出会えて良かったねって思う。何と言っても、魚住に「巻き込まれない」久留米の存在がとても大きな作品。
また、榎田さんの、柔らかいけど伝えたいことはダイレクトに伝わってくる文章がいい。生きることとか、死んでいくこと。
逝く人と、置いていかれる人のことを改めて考えさせられる作品だと思います。
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うっかりはまる。
主役のストーリーも良いけれど、サイドキャラクタがとんでもなく魅力的。
マリさんは徹頭徹尾素敵だし、濱田先生は最初当て馬!苛つかせるのうま!って思ってたのに途中から一番好きになった。
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以前から気になっていて購入。
長野まゆみ三浦しをん作品よりあからさまな書き方だけれど、ザ商業BL!って感じのむちゃくちゃ感と詰め込み感と下ネタ感があまりなくて、恋愛要素以外の話も個性があって面白い。テンポもよくて私好みでした。
あと、出てくるキャラクターが平和的。
大抵嫌なキャラというものが当て馬的に出てくるんだけどね、重くなくドロドロしすぎず、でも考えるところもあり、な程よい心地よさでした。
恋愛ものテッパンの、次々起こる恋愛トラブルとか苦手なので……ほんと( ̄▽ ̄;)安心して読んでいいのかなと2巻に入り背中を預けました。
二巻まで読み、個人的には濱田さんが好きです。ああいう茶々入れキャラたまらない……!完全に魚住に惚れてないかあれは
濱田さんのゲイの友だち やら
サリームの願掛け やらは三巻以降出てくるんだろうか。
少しずれた話だけど、2巻の日下部弟の襲来が、凛一シリーズを彷彿とさせた。名前度忘れしたけど。あのカメラ少年。
早く三巻読みたいなあ……
ドラマ化かDVD化とかしないだろうか
しないか
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何気なく買ってハマってしまった。
BLなんだろうけど、だからこその心理描写に引き込まれる。
明日、大人買いしよ…好きな作家さんが増え楽しみが増えた。
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すごく面白かった。
文体が私好みなのもあって読みやすさは抜群。表現がいちいち好みだった。
これはBLというよりも純粋な愛の話だなぁ、と。
愛を描いた話。
BL小説苦手……という方でも気に入るのではないかと。
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感情表現が乏しく不安定さをもつ美少年大学院生・魚住と
ガサツで短気でヘビースモーカーのサラリーマン・久留米との
恋愛を軸にしたBL作品。
一般文芸レーベルで再販されたということもあり、
男目線で読んでも面白かった。
(男とは言っても、僕はかなりの草食系でございます)
魚住くんは、泣かない、笑わない、怒らない。
「トレーシングペーパーをかけたようにあやふやな存在」である。
そんな彼が周りの人間たちとのふれあいを通じて、
少しずつ色鮮やかな世界を生きていくようになる姿をみていると、
心が温かくなってくる。
我が子(いないけど)の成長を見守っているかのよう。
隣人の留学生・サリームから教わって初めて料理をしたときに見せた静かな笑顔などは、読んでいて特に微笑ましい。「真澄(魚住くんの下の名前)が笑ったよ!おかーさーん!!」と叫びだしたくなる感じ。
そして最も大きな変化は、彼が「人を好きになっていく経験」をすること。
あまりにも遅いのかもしれないが、27歳の彼にとっての初恋。
恋という気持ちの正体が分からず慌てる姿がとてもかわいらしい。
初恋相手である久留米のほうも少しずつ魚住を好きになっていくが、
自らの恋心に無自覚であろうと努力する姿が、こちらもかわいらしい。
言うに事欠いて魚住くんに対して「バーカ」としか言えなくなっちゃうあたり。ニヤニヤがとまらない(・∀・)
互いが互いへの恋心に無自覚である瞬間はとても美しい。まさに青春!
大人キャラクターでこの美しき青春を描けるのは、BLならでは。
魚住くんも久留米も共に同性愛者というわけではない(ノンケというやつ)
ので、「自分は異性愛者なのだから」という葛藤がある。
BLではテッパンの展開だけれど、人を好きになることの普遍性は
こういう"言い訳"を超越したところにあると思う。
BLだからどうこうという話ではない。
ただ、最初の方は、男性読者(というか草食系?)的に若干辛いものがあった。
魚住くんは過去、飲み会のたびに彼女を取っ替え引っ替えしていた
という事実があり、それでいて男から強姦された経験があり、
インポであることを平然と言ってのける。
性に対する"オープンさ"を表すような設定に少し圧倒されてしまうというか、
いけ好かなさを感じてしまった。
でもここを超えるとステキな境地に連れて行ってくれる。
もし冒頭で同じような印象を受けた人も、少し我慢すると幸せになれる。
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もともとはノーマルだった二人(男同士)がお互いを恋愛の対象と意識し初め、困惑する気持ちを描いた序章に位置する作品。
緩く、不運な雰囲気を纏う学生の魚住くんと硬派で実直な社会人の久留米くん、対極にある設定が生かされていると思う。
魚住くんは、幼い頃持ち得なかった暖かさや包み込むような安堵感を求めているんだろうなぁ。それを与えてくれるのが久留米くんだった。久留米くんの持ち前の性格が魚住くんの気持ちとマッチして、お互いを求めるようになったのかも知れない。
二人の友人の「マリさん」がいい味出してます。
これからの二人が楽しみ♪
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角川ホラーから出ている「妖琦庵夜話」のシリーズで榎田ユウリさんを知った。
友人からBL書いている人だよと言うのは聞いていたので魚住くんシリーズがBLなのは分かっていたけれど、これがデビュー作で、さらに2度目のリニューアルされて発売ってすごい。
その理由も良く分かった。
魚住がとても美しく、描写がとてもきれいだと私は思った。
夏の塩では久留米と魚住がくっつく事はなく、もどかしい感じがまた続きが読みたい!と言う気持ちにさせる。
続きのプラスチックとふたつのキスも買ってあるので早速続きを読もう!
あと気になったのが、最後の章の「鈍い男」って時系列は「制御されない電流」の合間の話なのかな。
読んでるとそんな感じがしたけれど、どうなんだろう。
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本屋に行って表紙が可愛くて表紙買い。
買ってからBLだということを知り驚いたけど、面白かった!!
感情表現が丁寧なので、互いに惹かれて行く様が自然に感じられる。
色々な人物の視点から語られるので、ところどころ「ん?これ誰の視点だ?」って思うところもありましたが(私の読解力が無いからかもだけど)特に気にはなりませんでした。
良いところで終わったので早く続きが読みたい・・・!!
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【蘇る名作】
魚住真澄の喪失と再生。生と死の物語。
人は何のために生きるんだろう?
どうして、こんなに辛い思いをしてでも生きなければいけないんだろう?
僕を救ってくれるのは…、誰?
軽いタッチでありながら、人間の根幹を描くこの物語は「BL」という枠組みで本当にいいのだろうか?
BL好き、またはBLを知らない人にもオススメしたい一冊。
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10年くらい前、書店でバイトしていたころに買った文庫本。一度シリーズ全巻を読んだはずで、とにかく良い本だったということは漠然と覚えているのだけど内容までは記憶しておらず。読む本を探していたところだったので再度。持っている文庫本は初版だった。
久留米と魚住よりも歳下だった10年前、この作品を読んで自分が何をどう考えていたか分からないけれど、彼らよりも少しだけ歳上になった今、あらためて読んだら魚住の無機質さや久留米の鈍さやマリの人となり、どのキャラクターも(語弊を恐れずに言えば)身近に感じられた。
平たく言うと結構ありえない出来事が重なっているお話だけど、でもどこかありえなくない、「分かる気がする」と言わせるような人たち。静謐で淡々とした文章がそう感じさせるのかも。
人や大切なものを失くすという大きなファクターがこの先彼らをどう導いていくのか、早く続きが読みたくなった。
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完全にBLでした…。『角フェス2016』なのに、これ普通の人が読んだらびっくり唖然( ゚Д゚)…とするレベルですよ。罠だわー。あらすじの「生と死、喪失と再生、そして恋を描いた青春群像劇」などという文章は、どう飾ったらそうなるものか。ダメダメ、騙されちゃダメ!小学生は読んじゃダメ!と、常識的には思うのですが、内容は面白いです。魚住くんと久留米が今後どうなるのか、推して知るべしなありきたりな展開ですが、初めからBLだと分かって読めば魅力的な作品だと思います。
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初めて言っておきますが「BL」です。
意味がわからない方は、気にせず引き返していただくことをおすすめします。
…が。全部でこの本、5巻あるそうなので、最後の方がどういう展開になるかわからないんですが、続きが非常に気になるエッセンスがてんこ盛りです。
主人公の魚住くんが抱えるものとか、マリの奥にあるものとか。どよどよんとしたものがだんだん明らかになるパターンが好きな人にはおすすめかと思います。
1巻は全くBLな感じではないので、もしかするとBL部分については、一般の人でも耐えられる範疇で最後までいってしまうのかもしれません。今、男とか女とか、そう、重要なことじゃない時代になってますからね。
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シリーズものだったかぁ。
なんとなく書店でついでに買ったものでしたが、ひさびさにBL。
会話の感じとか風景人物の描写の感じが独特でおもしろかった。濃いメンバーが出てくるのになんだか無臭のような無機質な感じというか。不思議な感じ。
するする読めましたが、あそこで終わってしまうとは!
また気が向いたら続きを読んでみましょう。。。
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一般レーベルからでたBL本の新装版。2人をくっつけるための話になってしまうこともあるBL小説だけど、これは全然そうじゃなかった。良かった。
ふたりとも別にもともと男性が好きなわけではない。女の子と付き合ってたこともある。何人も。
同性愛なのが必然というよりも、
この2人だから恋になったのだ、というかんじがした。
すごく面白かった。
誰かを想うということ、誰かを赦すこと、そんな小説だった気がする。
登場人物に違和感がなかった。悪意なく人々が自分を生きている気がした。
BLが一般レーベルで出される、というのは皆引っかかるのに
一般小説を書く作家がBLを書くのに皆抵抗がないのは何なんだろう。
長野まゆみ、三浦しをん、恩田陸、坂木司、畠中恵とか?三浦しおんは少し違うかな。結構たくさん居るよね。
最近はBLっぽいラノベの一般レーベル化もありますしね
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脇役含め、キャラがみんなとても魅力的。
それなりの描写は多少あるけど、さくさく読みやすいBLという感じ。BLだからといって構えず、いろんな人に読んでほしい。
ただ、文章の視点がちょくちょく変わるのはいいとして、途中でごちゃまぜになるのはちょっと……。
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Twitterでおすすめしていただいたシリーズ。
ずっと読みたくて、でもなかなか本屋さんで見つからなくて、ようやく本棚にお迎えできた!すぐさま読み始める。
淡々とした日常やキャラクター達のやり取りの中で突然、思わず絶句してしまうような爆弾が投下される。
魚住くんがあまりにも不幸過ぎて哀しい。
まだまだ不穏な予感が見え隠れしているし、この先の展開が気になって、すぐに残りの巻も一気に購入した。
今のところマリちゃんがお気に入りのキャラクター。
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あらすじ:
華奢で整った顔、線が細く浮世離れした25歳の魚住。学生時代の友人である久留米の部屋に転がり込んできた。隣人のサリーム、久留米の元カノ・マリ、魚住の大学の同僚・濱田、魚住の元カノ・響子など。不運な過去に無意識に振り回される魚住と取り巻く環境と変化を描く。
印象に残ったセリフ:
「恋愛の別名って、執着じゃないかなあ、なんて思うのね」
恋愛って素晴らしいものに思えるけど、執着って言い換えた方がいいね。
おすすめ・キーワード:
恋愛
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何も考えずに読み進めていたら、徐々にBL色が出てきた。
久留米や魚住くんと同じで、何か禁忌的な感じがして読むことなかったが、取り敢えずこの作品は続きを読んでみようと思った。
どんな展開になっていくのか、ちょっと怖いけど!
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生活力皆無ながら男女問わず虜にするぼんやりの魚住と彼に居候をされている久留米。どんどん目眩く直接的BLに突き進み想定外。前半のインドの血を継ぐ留学生との食交流や女性キャラクターの存在にほっとする。飼犬の遺体を戸惑いからとはいえ放置したり、強烈な歯磨き等を引き摺って、魚住の魅力を上手く受け取れなかった。
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魚住くんと,その周囲。切なくも痛い,生きること。
なんというか,ボーイズラブですね。よくよく考えたら商業作品で,最初からボーイズラブと銘打たれた(読者の解釈じゃなくて)小説って初めて読んだかもしれない。描写が踏みこんでいるような,さくっとしているような。いやでもインターネットで投稿小説がそんなに身近じゃなかった2000年を考えれば,これくらいの描写でも刺激的なんだろうか。いや,直接的に描かないから官能的なのかな。
男女問わず惹きつけて惑わせる魚住くん。その面倒をみることになってしまった久留米。研究室の先輩濱田,久留米の元カノのマリ,アパートの隣人サリーム,魚住の元恋人であり研究室の先輩響子。誰もが自分の持ち合わせる優しさをもって,魚住くんに接している世界。生に対してあまりに希薄な魚住くん。この先がどうなるのか,きっと普通じゃない展開が待ち受けているのだろうけれど(そもそも魚住くんの設定自体が盛りすぎである)それをエッセンスに,魚住くんと久留米の関係がどのように変化していくのかが楽しみである。
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最初の話は美しかった。 汗を舐めてしまう… なんだか詩的な甘美さがあった。
が、しかし想いが進んでいくにつれて、ただのBL感というか、登場人物の現実味のなさが突きつけられた。 嫌いではないが、万人に受け入れられるような小説ではないなぁ、という印象。
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半年ほど前に新聞で「大学生が薦める~」というような記事で題名、著者が載っていたので、購入してあったもの。
読んでみてびっくり!
こんな展開??
驚きが大きくて、ぐいぐい読んでしまいました。
予備知識がなかったので、まぁドキドキしました。
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味覚など、普段生活していてもあまり意識しないだろう。当たり前にそこに存在しているものだからだ。では、味覚がなくなったら、どうだろう。何を食べても味がしない、食感が感じられる程度で、腐っていようが不味かろうが食べ続ける……。果たしてそれは、100%生きている状態と言えるのだろうか。
主人公の魚住真澄が味覚を失ったところから、物語ははじまる。彼の繊細で不安定な心は、この世界がもたらす強く、ときに不条理な刺激に耐えられない。鈍くあろう、鈍くあろうとするうち、心が半分死にかけ、味覚障害になってしまったのだ。
味覚を失うというのは、壮大な暗喩である。生と味覚は直結している。彼が味覚を回復するためには、生を肯定することが必要である。そこに、この物語の救いがある。これは、一人の人間が救われていく過程をえがいたものなのだと確信できる。
長いシリーズの第一巻。今後の刊行とともにゆっくりと救いの軌跡を追いたいと思う。
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ことしに入ってから初めてハードカバー版の「夏の塩」と「夏の子供」を読んだので、記憶はまだ新しい。5冊分の文庫で刊行されるということで、このシリーズをリアルタイムで読めなかった人間も「本来はここまでで一冊だったのか」と当時の感覚がわかってうれしい。一般文芸の名義なのでびっくりするひとがいるのでは? と勝手に心配だが、どうだろう。ドライな文章と、ドライなのに魅力的に映る登場人物。狭くて暑苦しい部屋の居心地がよかった理由を魚住が理解する場面に胸を打たれ、「じぶんには救えない」と断言するマリのいさぎよさに憧れた。
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シリーズ1、と表記してあるだけあって序章の話だなと思った。
これから久留米と魚住の関係がどうなるのか続きが気になる。
マリさんや響子さん、濱田さん等脇を固める登場人物たちがみんなすてきだったのが印象的。
恋に気付かない魚住と恋という自覚から逃げている久留米。こういうBL好きだな~!
そして、一般レーベルで完全なBLを出版しようと思った角川はすごいなと思いました。
帯にはBLって書いてあるけど…これ、BL苦手な人が読んだらどう思うかな。多少だけどR指定も入るし少し不安になった。
完結するころにはBLだとか気にならなくなるくらい素敵な作品に仕上がるんだろうなと思いながら続きを待機します。