今井むつみのレビュー一覧
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内田洋行さんのプロモーション案件。というのは冗談だけれど、小学生の保護者向けというより学校向けの内容でした。今井むつみ先生の開発した『達人テスト』はぜひ我が子に受けさせてみたい〜と思ったけれど、個人利用は想定されていないようでちょっと残念でした。(いくつか例題は載っているので参考にさせてもらっています)
「(子供たちがどう間違えているか、どういうスキーマを形成しているか、を観察することなく)わかりやすく問題解説しただけで満足していないか」という指摘には親としてドキッとしました。これからの家庭学習(宿題の丸付け)に活かせそうです(^o^) -
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・相互排他の推論 「Aではないから、Bだ」と考える。→アブダクション推論
・アナロジーの推論 「関係の同じ」を見つけ出す。→アブダクション推論
・帰納推論 数ある事例を参考にして考える。
◆思考をコントロールする能力実行機能
もうひとつ、「考える力」に含まれる大事な能力に、「思考をコントロールする力」があります。これは「実行機能」と呼ばれるものです。「思考のコントロール」には次のようなステップが必要です。
1 | 必要な情報に注意を向け、情報を取り入れる。
2 | 複数の情報を一時的な記憶の貯蔵庫にためておき、取り出せるようにする。
3 | 不必要な情報に注意が向かないようにする。
詰め -
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ネタバレ「学習においてなぜ身体性がなぜ大切なのか」という問いのヒントになるかと思い本書を手に取った。読み終えて振り返ると、答えは大きく2つに整理できると思われる。
ひとつは記号接地。抽象的な概念を生活や経験と結びつけ、実感を伴って理解することで、初めてその概念を自由に操作できるようになるという視点である。
もうひとつは熟達のあり方。熟達とは多様な状況にほぼ無意識に対応できる力であり、熟達するためには、言語的な学びだけでなく、身体化していく必要があるからだろう。
どちらも結局は「身体で学ぶこと」が、学びを柔軟に応用できる土台になる、という話なのかもしれない。
今井むつみさんの著作はこれまでも読んでき -
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子供が算数などの義務教育についていけないメカニズムを、認知科学の視点で興味深く解説してくれる本です。一方で、大人になっても物事を理解できずに仕事で困るケースはあるもので、子供の話だけではないな、と感じる面もありました。社会に出て仕事を始めると、いろんな業界用語を使ってかかれた文章を目にすることになります。それらを「記号接地」せずになんとなく使って、なんとなく議論に入ることもできてしまいます。その結果どこかで行き詰まって、最終的に失敗するということが少なくありません。子供の教育の話ですが、大人としても考えさせられる部分が多かったです。
AIが記号接地できていないこと、算数の問題が解けない子供 -
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言語を学ぶ、複数の言語を操れるとはどういうことか、いろいろ興味深い考察があった。
p19
「高齢者の場合、マルチリンガルであることは、アルツハイマー病やその他の認知症の発症を4年から6年遅らせ「認知予備能」(脳が認知症の状態になっていても、症状が出にくい状態のこと)を強化する」
p27
「全世界に暮らす人の過半数がバイリンガルかマルチンガルだ。(略)
ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南アメリカの多くの国では、生まれたときから複数の言語に触れながら育ち、さらに学校で、あるいは大人になってからも新しい言語を習う。ルクセンブルク、ノルウェー、エストニアでは、人口の90%以上がバイリンガルかマルチリ -
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ネタバレ今井むつみ著『学力喪失―認知科学による回復への道筋』は、子どもたちの学力低下問題を認知科学の視点から深く掘り下げ、その原因と回復の方法を示した重要な教育書です。本書の核心は、単なる知識不足や暗記の問題にとどまらず、「記号接地」と呼ばれる言葉や数式と実際の経験や身体感覚が結びついていないことが、学びの本質的な低迷につながっているという点にあります。
まず、算数や数学の学習は単純な暗記や計算だけでなく、前の学びが積み重なってできている体系的な構造です。一部分でつまずくと、そのあとに続く学習全体が理解できなくなります。さらに、文章題の理解には文章を正しく読み解く語彙力や時間・空間の理解、論理的な推