今井むつみのレビュー一覧
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「プレイフル・ラーニング」という考え方と、その事例の紹介がよかった。遊びの中で「記号接地」や「生きた知識」の習得が可能なことを説明している。
学生時代の「受験勉強」の影響で、私はどうも「学び = 苦行」という知識観をみにつけてしまっているようだ。大人になってから学ぶ楽しさを実感する機会は増えたものの、自らに苦行のような学び方を強制してしまうことも多い(そして続かなくて自己嫌悪する)。
「効率性」を求めるための学びを一度やめてみよう。まずは今の知識観を「学びは遊び」に修正することを目標にして、学び方に工夫を凝らしてみようか。長い目でみれば、これが自分の生活を真に充実させるこに繋がるように思っ -
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「算数文章題が解けない子どもたち――ことば・思考の力と学力不振」を読んで、今井さんに俄然興味を持った私は、この本を手にしました。
上記の本は、認知科学の知見から、学習に躓く原因を事細かく分析していました。初めて知ることの連続で、学びの多い本でしたが、どうやって学力を伸ばしていくのかには、ほとんど触れられていませんでした。よって、本書には具体的な方策が語られることを期待していました。
具体的な提案がなされていたのは後半の一部だったので、少し残念でしたが、授業作りのヒントを得ることができました。
●プレイフル・ラーニング
遊びを通して学ぶこと。人間は遊びから学ぶ。なぜか?遊びは楽しいから -
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普段、知識をどのように使っているかは、意識することはないが、知識を使うとはどういうことで、どのような能力が必要なのかの説明が、とても興味深かった。
実行機能、作業記憶能力、視点変更能力(他者視点取得能力)、推論能力、メタ認知能力などの認知能力が必要だとのこと。
実行機能・・・必要な情報にのみ注意を向け、不必要な情報への注意を抑制したり、注意を指示に応じて柔軟にシフトさせたりする能力、いわば注意をコントロールする認知機能。
作業記憶能力・・・作業記憶の容量や効率性の個人差は生まれつきの要因よりは、訓練による効果が圧倒的に大きいとされる。
視点変更能力(他者視点取得能力)・・・学力の前 -
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『きょう、ゴリラをうえたよ』!!
衝撃的なタイトルを見て思わず手に取り、目次を繰って本文に当たりました。果たしてゴリラさんは大人しく植えさせてくれたのかしら?
と、心配して見たら、植えたのは「パンジー」でした(122ページ)。
はて? なぜに「パンジー」から「ゴリラ」に?
「ゴリラ」発言をしたのは、4歳の男の子でした。
幼稚園で「パンジー」を植えて、
→「なんとなくチンパンジーみたいな名前」と記憶し、
→家に帰って思い出せなくなり、
→「なんか大きいサルみたいな名前だった!」と思い当たり、
→「ゴリラをうえたよ!」となったのでした。
カワイイですね♡
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「できるようになる」ということについて言葉・言語の専門家である今井むつみさんと、アスリートという身体の学びの専門家である為末さんの対談書。身体の学びには言葉が、言葉をはじめ学問的な学びには身体がそれぞれどのように関わっているのか、お互いの専門領域や経験を踏まえた解説、比喩、そして問いかけが絶妙なバランスで知的刺激が大変心地良い対談でした。為末さんの『熟達論』も続けて読むつもりですが、私が考えたいのは「コンサルティングなどの組織支援、組織開発等を適切にできるようになる・育成する」であり(アスリート的な文脈とは異なる仕方だが)身体もことばも両方使う職種なので、本書の横断的な視点が重要なのかなと思う
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3歳になった長男が最近嘘をついたり空気を読んだりと、言葉はつたないのにハイコンテクストな会話をするようになったこともあり、手に取ってみた。
80個のほっこりする子どもの言い間違いとともに、言語の本質、母語習得の為に子どもが無意識に行っている推論についての解説が添えられている一冊。
言語習得は単なる大人の真似ではなく、高度な推論によって行われており、可愛い言い間違いもその誤りから起こるものだと知ると、ひとつひとつの言い間違いを愛おしく思える。
一説には男性の方が子どものレベルに合わせず難しい単語を平気で使う為、父親とのコミュニケーションが多い子どもの方が言語発達が早いというようなこともある -
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子どもの言い間違い、言語学的な見地から見るとこういうことだったのねー、という事例が集められている本です。見開き2ページで左はイラスト、右はエピソードとコメントの構成なので気楽にサラッと読めます。
一般の人にも分かるようにするためか、言語学の専門用語みたいなものはコメントにはほとんど出てきません。しかし、言語学の専門家が書いた本だからか、書店では言語学のコーナーに並んでいたりします(私は都内某大型書店の店頭で購入時、本の所在が分からず、書店の検索機を使ったら言語学の分類で陳列されていました)。内容は子育て界隈に刺さると思うので、育児関係の本の近くにも置いてもらった方がいいなぁと思ったりしました。 -
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【星:4.0】
ことば思考にどのように影響するのか、ことばがないと思考できないのか、違う言語話者は理解し合うことが可能なのか、などなどことばと思考の関係を、様々な調査結果から解き明かそうと試みる。
例えば、ひとえに「オレンジ色」といっても、日本語話者と英語話者で認識が異なる、前後左右ということばを持たない言語があり、そのような言語話者の思考はどのようなものか、などなど。
言語の思考に対する役割の大きさ、言語によってことばの表す内容に違いがあることなど学びが多い本であった。
ただ、調査結果はふんだんに書かれているのだが、「ことばと思考の関係はつまるところどうなんだ」、という根幹部分について